2011年6月12日日曜日

低放射線量の有益性について:再論

5月14日に
「『低放射線量は有益である』という証明」という
発信をしましたら、

「とんでもないことを言う。
君は子供を放射線があるような小学校に
送り出せるのか。
原発推進派のまわし者か」

などというメールをいただきました。

「過激なことを言いますね」
とやんわり言われる方もありました。

「低放射線量は有益である」かどうかは、
科学あるいは客観的事実の世界のことであって、
主義・主張とか好き嫌いの話ではありません。

事実を認めるか認めないかで、
こんなに社会の対応が違うことは
珍しいのではないでしょうか。

この事実を認めれば、
野菜や畜産物・魚類の出荷制限や風評被害は
ほとんど起きないのです。

この事実を認めていないばかりに
社会はたいへんなコストを払っています。

いくつか、放射線が有害とは限らないという
記事・寄稿をご紹介します。

その1 4月17日の日経新聞「ナゾ謎かがく」に
以下の記事がありました。

「このこと
(低放射線量は生物に与える影響が大きくないこと)
は自然放射線が強い地域での
がんの罹患率を調べることでも確かめられつつある。

インド南部ケララ州のカルナガパリ地域は
放射性物質を含む鉱石が分布する。
自然放射線量は世界平均の5-10倍で
住民は年間10-20ミリシーベルトの放射線を
常時浴びていると推定される。

2009年にまとまった約7万人の疫学調査では、
総線量が600ミリシーベルトの人でも、
対象地域と比べたがんの死亡リスクの差は
確認できなかった」

「差は確認できなかった」という消極的発言ですが、
掲載されていたグラフを見ますと、
総線量300ミリシーベルトの人たちのがんの死亡率は、
対照地域の人たちよりも低く(1割減位)なっていましたし、
600ミリの人たちでも同じく数%減でした。

因みに、そのグラフでは
同じ総線量でも、原爆被爆者は、
総線量が多くなるにつれて、
がんの死亡リスクがほぼ比例的に高まっていました。
一時に大量の線量を受けることは危険なのです。

その2 致知2011年7月号の渡部昇一氏「歴史の教訓」
の中の1節
「放射線の害について正確な知識が不可欠だ」
に以下の記述があります。
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広島、長崎への原爆投下で多くの人々が強い熱線、
放射線を浴び、犠牲になった。
放射線研究はこのことが土台になって進められた。
つまり、放射線はすべて有害、
ということが研究の前提になっていたのである。

だが、研究が進むにつれ、
この考え方が基本的に間違っていることが分かってきた。
中略
あるレベル以下の放射線では
DNAが傷ついても修復酵素が活性化し、
免疫性が高まって健康にいい、
といったことが分かってきたのである。

中略
放射線の害として盛んに言われてきたことに、
DNAが傷つき、遺伝に影響が出る、ということがある。
だが、長崎大学名誉教授の長瀧重信氏は
はっきりこれを否定しているのだ。
この人は、放射線影響研究所の理事長を長いこと務め
放射線研究に携わってきた人である。

中略
「放射線について正しい知識を持たなければならない。
福島県の乳牛も捨てる必要はなかった」
とも高田教授は言う。

中略
放射線はすべて害と決めつけていたずらに脅えることは、
水音の羽音に脅えて総崩れになった
平家のようなものである。
風評を撒き散らして被害を拡大させるだけで
百害あって一利なしである。

それは原発の安全性についても、
認識の正確性を欠くことにつながる。

(以上、渡部昇一氏のご意見)
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しかるべき人たち(前回論文のラッキー博士も)が、
主張していても、今のところ社会全体は認めていません。
誰あるいはどの機関が言えば、
社会全体が認めるのでしょうか。

私は、TBSとフジテレビの報道番組に、
以下のような投書をしているのですが、
今のところその反応はないようです。

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Aチャンネル向け:
福島原発の報道では、
放射能は一切害があるという前提で報道されています。

そのため、
産地の野菜や畜産物、魚類が不当な出荷制限を受けて
生産者が甚大な迷惑を受けています。

ところが、「低放射線量は健康に良い」という研究発表、
というより
一部の人たちでは常識になっていること、があります。

ぜひ、この説を研究して、
不当な避難や出荷制限で多くの人が苦しむことを
止められるように協力してください。

その説は、以下の私のブログを参照してください。
よろしくお願いいたします。

上野則男のブログ「「低放射線量は有益である」という証明」
 http://uenorio.blogspot.com/2011/05/blog-post_14.html

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Bチャンネル向け:

いつも楽しみに拝見しております。
お伝えしたいことがあります。
2日ほど前の番組でも、放射能はとことん悪いの一点張りでした。

ところが、違うのですよ。
放射線は低線量(おおむね数十ミリシーベルト)なら有益である
という実証論文があるのです。
以下の私のブログでご紹介していますのでご研究ください。

一味違う報道ができるようになると思います。

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これ以上無駄な社会的コストを支出しないためには
どうしたらよいのでしょうね。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

反響呼びそうな内容ですね。

私もニュースを見ながら、ハッキリした指標もないままに牛を殺処分したり、
野菜を何もかも全部捨てていることに疑問を持ってました。
処分しなくてもいいのではないか?とか、お年寄りがいて避難しなくても
良いところもあるのではないか?とか・・・
無理して避難するストレスよりも、自宅で生活することの平穏さが
これからの一生には必要かも。
昨日もあさイチ(NHKTV)で、被災し避難している住民たちが
空き巣から住宅を守るために24時間を3交代で監視に歩いていましたが、
「自分たちの家の周辺を歩くことはいいな~」と嬉しそうに廻っていました。
それほど家に帰りたいのです。

国の本当のリーダーがいないことに国民が余計な労力を使い
生き方に迷ってしまいます。
どの情報が信じられるのかが分かりません。このハイテクの時代に・・・
TV見て、バカが発言していることに腹の立つことがあります。
我々一般人が頭で考えて生きる世の中のようですね。

KK