2018年8月28日火曜日

「段取り」工事の続き

[このテーマの目的・ねらい]
目的:
 「段取り」の研究で近所の3階建てコンクリート建物の取り壊しを
  観察します。


ねらい:
 まだ終わっていません。 
 研究成果は分かりません。
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7月22日のブログ「段取りとは??」の続きです。
http://uenorio.blogspot.com/2018/07/blog-post_22.html


1)7/18日です。
 崩した瓦礫の上に取り壊し機が上がっています。


2)8/13です。
 上の方の取り壊しが済み一旦瓦礫を運び出しました。


3)8/22です。
 2)で残っていた下の方の取り壊しを始めました。


4)8/28です。
 まだ旧1階部分の取り壊しが残っています。
 コンクリートの補強で入っていた鉄棒の量もかなりのものです。
 分別して回収しています。
この工事は、掲示されている許可証を見ると、
当初2週間の予定だったようです。
医院だったので、お金に飽かしてしっかり頑丈に作られていて
予想外に手こずっているようです。
この見積りをした人は、社内で☓評価されていることでしょう。


毎日、経過を見ていると、「段取り」もよくない感じがします。
途中で、ショベルカーを一旦どこかに持って行ったりしていました。
予定が延びるとそのような余計な移動コストも発生してしまいます。


これからまだ、地下も掘り返さなければなりません。
新築工事の方は11月開始とありましたから
それには間に合うでしょうが、工事採算はどうなるのでしょうか。


次回に総括をいたします。

2018年8月21日火曜日

「33の思考実験」あなたの思考性はどうでしょうか?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 思考実験とはどういうものかを知っていただきます。
 その例題について考えていただきます。
ねらい:
 興味を持たれましたら、ぜひ本書をお読みください。
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「論理的思考力を鍛える33の思考実験」は
学者ではないパズル作家の北村良子さんの著作です。


わざわざ「学者ではな」」と申しあげましたのは、
説明の文章が明快で非常に分かりやすいのです。


たいへん失礼な言い方ですが、
非常にアタマの良い方だと思います。


内容は考えさせられてたいへんおもしろいものです。


まず、思考実験とはどんなものかを、
当書の冒頭のテーマで見てください。
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【暴走トロッコと作業員】
この「暴走トロッコと作業員」は、
イギリスの倫理学者フィリッパ・フットが1967年に提示し、
今日まで議論が繰り返されてきている非常に有名な思考実験です。


思考実験がどのようなものかをまずは体感していただくために、
この有名な思考実験から始めたいと思います。

トロッコ問題の思考実験はいくつかのパターンがありますが、
いずれも共通しているのは5人を助けるために
1人を犠牲にするのは正しいか?ということです。


5人を助けるか、1人を助けるかという部分は同じでも、
背景として様々な設定があり、
その設定により多数派となる意見が異なってきます。

ある条件下では5人を助けることを選択し、
他の条件下では、1人を助けるほうを選択する人が多くなるのです。


あなたの思考で是非それを体感してください。
ただ、あなたの意見は多数派に属さないかもしれません。
もしそうなったとしても、
多数派が正解というわけではありませんのでご安心ください。
それでは、シンプルで1番有名なトロッコ問題からみていきましよう。




線路の切り替えスイッチのそばにいるあなたは、
とんでもない光景を目の当たりにしていました。


あなたの右方向から石をたくさん積んだトロッコが
猛スピードで暴走しています。
ブレーキが故障しているのか明らかに異常なスピードです。
とうてい今から止めることはできません。


ただ、線路の切り替えを行えば進行方向を変えることができます。
線路の先には5人の作業員がいます。
5人ともトロッコにはまったく気づいておらず、
おそらく避けることはできないでしよう。


このままではトロッコが突っ込み、5人は死んでしまいます。
あなたは、切り替えスイッチの存在に気がつき、
これを切り替えて5人を助けようと思い立ちます。
あなたは切り替えスイッチに近づき、
勢いよくスイッチに手を伸ばします。


しかし何ということでしょう。
あなたは一瞬、切り替える先の線路のほうに目をやり、
様子を確認しました。
すると、視線の先には1人の作業員がいるではありませんか。
スイッチを切り替えれば、この1人の作業員が死んでしまいます。
                 
あなたはこの6人と画識はなく、6人とも何の罪もない人です。
ただ、悲惨な現場に居合わせてしまっただけです。
あなたもたまたまこの現場に居合わせてしまっただけで、
そこにスイッチがなければただの傍観者の1人です。


実際には「5人もいればだれか気づくだろう」とか、
「大声を出して危険を知らせる」とか、
いろいろな方法を考えてしまうところですが、
ここではスイッチを切り替えること以外あなたにできることはなく、
作業員は皆トロッコの暴走に気づいていない状態とします。


あなたはスイッチを切り替えますか?
それともそのままにしますか?
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いかがですか?
思考実験は、正解を求めるわけではありません。
どう考えるかなのです。


85%の人がスイッチを切り替えて5人を助ける、
という選択をするそうです。
1人の命より5人の命の方が尊いと考えるのです。


ところが、少数派の意見は、こうです。
スイッチを操作することで、
自分は傍観者からこの事故に関係する人となる。
そして、本来なら何ごともない1人の作業員を
自分の手で殺すことになる。それはイヤだ。


因みに、私はこの意見でした。


こういうテーマが33点紹介されているのです。
頭の体操になります。


その章建てと、その中の代表的テーマをご紹介します。


第1章 倫理観を揺さぶる思考実験
 暴走トロッコと作業員と太った男 
   暴走するトロッコの先にいる5人を見殺しにするか、
   1人を線路に突き落してトロッコに当てて止めるか


第2章 矛盾が絡みつくパラドックス
 タイムマシン物語
   自分が生まれる前に死んでしまった母親を
   タイムマシンで救いに行くことは可能か


第3章 数字と現実の不一致を味わう思考実験
 トランプの奇跡
   トランプをランダムに4枚引いて全ての絵柄がAである確率と
   全て違う絵柄である確率はどちらが高いか


第4章 不条理な世の中を生き抜くための思考実験
 生きるための答え
   「お前が言った死に方で死なせてやる」と言われたときに
  生き残るためにはなんと答えればいいのか


この章建てもよく考えられています。
ぜひ、本書をお読みください。



2018年8月20日月曜日

山口県2歳児の捜索??

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 この事件から学べることを確認します。
 判断力の差でこんなに結果に差が出ることを実感します。
ねらい:
 判断力を磨くと言っても難しいですね。
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山口県で行方不明になった2歳児が無事保護された
嬉しい報道について、皆様疑問がありますね。


1番めの疑問
行方不明になった地点から400メートルくらいのところで発見されたのに、
なぜ、100数十人体制の捜索班が3日も発見できなかったのか、です。


それは捜索班の捜索の不備によるものです。
1)2歳児はそんなに遠くへ行っていない、
  近くの池とかに落ちたのではないか、と判断し近くを重点的に捜索した。
  これは、責任者の先入観による判断ミスです。
  ドジだと言っていいでしょう。
  
  今回の功労者尾畠さんは、
  捜索開始後たった30分で発見しているのです。
  捜索隊の判断ミスは、
  尾畠さんが見つけることをしなければ分からないところでした。


  先入観は怖いですね。


2)探し方が不十分だったのではないかと、同じ場所を何度も捜索した。
  100人以上も投入するのなら、キチンと分担を決めて「絨毯爆撃」をすれば、
  捜索のやり直しをするなどということは起こり得ません。
  中途半端な捜索になった初動調査の方針の不備です。
  指揮命令系統がはっきりしていなかったのでしょう。


  掃除機で部屋を掃除をする場合に端から順番にしていけばいいのに、
  汚れているところトかを適当にやっていると、
  同じ所を何度もする羽目になります。
  それと同じことです。


2番目の疑問
2歳になったばかりの子供がよく3日間近く生きられた、ということです。




よく生存の可能性は3日まで、と言われますが、
これは水分補給がなかった場合のことです。


先日のフィリッピンの洞窟に閉じ込められた少年たちは
18日間生きていました。


今回も沢があり水を飲めたと考えられます。
喉が渇いて近くに水らしきものがあれば子供だろうと飲むでしょう。


テレビの報道で専門家らしき人が「よく生きられましたね」
などと言っていたのはおかしいのです。


生きられたのは、気候と理稀ちゃんの精神力のせいです。
真冬だったらダメだったでしょう。


1人で真っ暗な山の中で3晩過ごした理稀ちゃんはスゴイですね。
大人でも心細くておかしくなるでしょう。


尾畠さんの呼びかけに対して
「オイちゃん、ここ、ここ」と答えたと言うのですからビックリです。


精神的後遺症はないのでしょうか。
ないとすれば、たいへんな「大物」ですね。


今回の事件は、
人間が非常時対応に慣れていないということが判明しましたが、
そういう時に判断力の差がでてくるのです。


航空機事故では、
パイロットの判断力の弱さが、大事故につながっています。


ビジネスでも、順調な時には誰でもうまくやっていけます。
しかし、難局にあって実力が現れるのです。
そういう難局を乗り切った人が社長になっていますね。

2018年8月19日日曜日

[世界の教養365]ですって?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 教養とは何かについて改めて考えてみましょう。
 こういう本を出す人がいるのだ、こういう本を買う人がいるのだ、
  ということを知っていただきます。
ねらい:
 教養に磨きをかけるために読んで見られますか?
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昔から「教養」という言葉をうさんくさいと思っていた
「教養のない」私としては、教養って何なのだろうと関心を持ちました。


原題は「The Intelllectual Devotional」 (知的な短い祈祷)です。
アメリカのニュース会社経営者などが多くの専門家の協力を得て
発行した著作です。


「はじめに」に以下の記述があります。


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信心深い人は、
信仰心を高めるために日課として聖書を毎日読んでいる。
この『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』は、
それと同じような方法で知識を増やし、教養を高めるための本だ。



ベッドのわきに置いて、
朝に目覚めたときや夜に体む前に読むことを

毎日の習慣としてほしい。


この本には、毎日1ページずつ知性を鍛え、頭脳を刺激し、
教養を高めるための読み物が、1年分収められている。



取り上げているのは七つの異なる専門分野
一歴史・文学・視覚芸術・科学・音楽・哲学・宗教だ。
毎日1ページずつ読んでいけば、
各分野について毎週少しずつ理解を深めることができる。



本書は、脳を活性化する知性の体操みたいなものだ。
これは年齢を重ねてくると、とりわけ切実になる。



毎日のつらい仕事を一時忘れて、
人類の英知という深遠な世界をのぞいてほしい。
視野が広がり、新たな好奇心の発見につながるはずだ。


本書の内容を簡単に説明しよう。
◆月曜日一ー歴史
 西洋文明の発展に貢献した人々や出来事を探る。
◆火曜日一ー文学
 偉大な作家の生涯と、その代表作
 ――現在も多くの読者をとりこにしている詩や小説一一

 のあらすじを見る。
◆水曜日―― 視覚芸術
 世界で最も影響力の大きい絵画・彫刻・建築作品を生み出した

 芸術家や芸術運動を紹介する。
◆木曜日一ー科学
 ブラックホールの起源から電池の仕組みまで、
 科学の不思議を簡単に解説する。
◆金曜日一ー音楽
 偉大な作曲家たちにインスピレーションを与えたもの、
 楽譜の読み方、モーツァルトがこれほど人気がある理由など、
 音楽の遺産を概観する。
◆土曜日―― 哲学
 古代ギリシアから20世紀まで、人類最高の思想家たちが、
 人生と宇宙の意味を解明しようとしてきた努力を取り上げる。
◆日曜日一ー宗教
 世界のおもな宗教とその教義を概説する。



あなたが本書を読み進めることで、知的好奇心が刺激され、
人生がより豊かなものになれば、幸いである。



       ―― デイヴィッド・S・キダー&ノア・D。オッペンハイム




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「教養」とは何かについての説明はありません。調べてみました。


平凡社の世界大百科事典ではこうなっています。


教養とは,一般に人格的な生活を向上させるための知・情・意の修練,
つまり,たんなる学殖多識,専門家的職業生活のほかに
一定の文化理想に応じた精神的能力の全面的開発,洗練を意味する。


英語のculture(耕作養育の意),
ドイツ語のBildung(形成・教化の意)の訳語である。
前者はふつう〈文化〉と訳される語であるが,
たとえばキケロが〈cultura animi(魂の耕作・養育)が哲学である〉
と言った場合,
またこれを受けて中世で広くcultura mentis(心の耕作・養育)の語が
用いられた場合の〈精神的教化・教育〉の意義は,
この訳語〈教養〉によってよく示されている



少し分かりにくいです。
次はWikipediaです。


一般に、独立した人間が持っているべきと考えられる一定レベルの
様々な分野にわたる知識常識と、
古典文学や芸術など質の高い文化に対する幅広い造詣が、
品位や人格および物事に対する理解力や創造力に
結びついている状態を指す。


「教養」に相当するギリシア語は“パイデイア”であり、
意味は「子供が教育係に指導されて身についたもの」のことである。
英語ではcultureで「粗野な状態から耕された、人の手を経たもの」、
ドイツ語ではBildungであって「つくられたもの」のこと。
それぞれに教養の捉え方に対する文化的な温度差がある。


この説明は、教養の必要条件を以下の3点で述べています。
よくできていると思います。
 1)様々な分野(単独なら「絵画に造詣が深い」とか言います)
 2)幅広い造詣(深みを要求しています。浅いと知識です)
 3)物事に対する理解力や想像力に結びついている
              (活きていないとダメということです)


しかし、何を教養と言うかは、人さまざまということのようです。
「世界の教養365」という書名は日本の出版社が付けたものです。
曜日毎に同じ領域を学べるようになっていますので
上掲の7領域あります。


まずは、それぞれの領域から52テーマを選んだことに対して
敬意を表します。
いろいろな意見がありそうですから、割り切らないとできません。


歴史、文学、視覚芸術、音楽は、
一般的に教養という範疇に入るのでしょう。


しかし、科学とは何だろうと思って、テーマを整理してみました。
そのような目次は無いのです。


科学の項目
クローン技術

電磁スペクトル
エラトステネス

概日リズム
太陽系

睡眠
温室効果

血液

ブラックホール

電池

超新星

摩擦力

侵害受容:痛みを知覚すること

太陽と核融合

プラシーボ効果


メンデルの遺伝学説

音波

表面張力と水素結合

X線

地震

原子

太陽の黒点とフレア

元素金属、非金属、半金属

ミルグラムの服従実験

化学結合

ガリレオ・ガリレイ

物質の状態

静電気

光化学

オゾン層

アイザックニュートン

放射性炭素年代測定法

実数

アルバート・アインシュタイン

素数

チャールズ・ダーウィンと自然選択

円周率

重力

ピタゴラスの定理

ワクチン

黄金比

マリー・キュリー

フェルマーの最終定理

催眠状態

囚人のジレンマ

認知的不協和

階乗!

生殖

正規曲線

幹細胞

核分裂

太字は私が読んでみた項目です。
 これでお分かりのように、科学と言いますが、
すべて自然科学なのです。


その分類からすれば、
人文科学や社会科学だってあるではないですか。
それらは教養領域に入らないのでしょうか。


宗教通を教養と言うのは、欧米での価値基準で、
日本では、
宗教のことを知っていることを教養があるとは言われないでしょう。


哲学は教養なのでしょうか。
実利はなさそうなので、ビジネスではなそうですが、
これを知っていると教養があるとなるかについては疑問です。


哲学の項目も列挙してみました。



哲学の項目

現象と実在

ジョージ・バークリー

ソクラテス

観念論

プラトン

デイヴィッド・ヒューム

イデア

帰納法

プラトンの洞窟の比喩

因果関係*

アリストテレス

悪の問題

形而上学

意思の自由*

質量と形相*

カント

論理学

定言命法

ストア派

功利主義

エピクロス派

ヘーゲル

中世哲学

マルクス

神の存在証明

ニーチェ

懐疑論*

モダリティ*

ルネ・デカルト

プラグマティズム

コギト・エルゴ・スム

現象学*

心身問題

ハイデッガー

バールーフ・スピノザ

美学

アプリオリな知識

実存主義

ライプニッツ

分析哲学*

時間

真*

認識論*

正義*

ジョン・ロック

言語哲学

人格の同一性*

ラッセル

自由主義

ヴィトゲンシュタイン

社会契約*

道徳的相対主義




太字*は、私が「何だろう?」または「どう書いてあるのだろう?」と思って読んでみたものです。


その中から、
私の終身研究テーマである因果関係についての記述をご紹介します。
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第31週第6日(土) #216哲学 因果関係

ある男が、窓ガラスに向かってレンガを投げると、窓ガラスが割れる。
レンガが原因で窓ガラスが割れたのである。
私たちは世界を、
何かが原因となって別の何かを引き起こすというふうに考えている。

しかしそもそも、
何かが原因で別の何かを引き起こすとは、いったいどういうことなのだろうか?
                         ◆
ひとつの答えは、
「Xが原因でYが起こるとは、Xのような事象が起こると、
通常それに続いてYのような事象が起こるということである」というものだ。
こうした考え方を、因果規則性説という。



しかし、この説には欠陥がある。
例えばパン屋さんは、パンを焼くため、毎朝、日が昇る前に起きる。
しかし、パン屋が起きることが原因で日が昇るわけではない。
ある事象が別の事象のあとに遍こることが多いからといって、
因果関係があるとは限らないのだ。



ほかにも
「Xが原因でYが起こるとは、

Xが起こらなければYが起こらないということである」
という説がある。

これを因果反事実説というが、これにも欠陥がある。


例えば、ある男が窓ガラスに向かってレンガを投げ、
その一秒後にあなたも同じ窓ガラスにレンガを投げたとしよう。

もし男のレンガが先に窓ガラスに当たれば、
その男のレンガが原因となって窓ガラスは割れる。
しかし、彼がレンガを投げなくても、
どのみち窓ガラスはあなたの投げたレンガが原因で割れるのである。



このように、因果関係とは何かを説明するのは、非常に難しい。
このため哲学者の中には、
そもそもこの世に原因というものは存在しないと主張する人もいる。



豆知識
1.「予定調和」とは、神が世界を創造したとき、
まるで因果律に従つて相互作用し合つているかのように見える姿で、
事物が自身の状態を変化させるように作つたという考え方だ。



この予定調和説を主張した最も有名な哲学者が、
ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ(1646~ 1716)だ。



2.「機会原因論者」は、ライプニッツに反論し、
この世で神のみが唯―の原因であり、
神によって創造された事物には、

自身に影響を及ぼす能力すらないと主張した。
彼らによれば、
自然法則は、

この世界を変えるのに神が自らの意志で選んだ法則にすぎない。


機会原因論者の中で最も有名なのは、
ニコラ・ド・マルブランシュ(1638~ 1715)である。



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わけが分かりません。幼稚な記述としか思えません。


現時点の科学的思考では、因果関係とはこういう関係である
ということになっています(上野はそう思っています)。
 Aが起きるとBが起きる。
 Aが起きないとBも起きない。
 こういう場合にAとBは因果関係があると言う。


こうしてみて思いました。
「そもそも哲学は何を目的にした学なのだろう?」
「何の役に立つのだろう?」


ネットで調べていたら、こういう記述がありました。


永井均は、
哲学は学問として「よい思考」をもたらす方法を考える
ものである、と言っている。


これなら、学としての有効性があります。
しかし、多くの哲学者は、へ理屈を並べているだけの感じがします。


有名な「人間は考える葦である」「我思う、ゆえに我あり」などは、
だからどうなの?と言いたくなります。
良い思考をもたらすのでしょうか?


「これが教養だ」などと言われるから、
こういう反論をしたくなるのです。
こういう議論自体もあまり役に立ちませんね。


「まあこういう本もあっていいか」ということにしましょうか。