2014年12月23日火曜日

スゴイ分析!W杯サッカー日本代表の敗因

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 W杯サッカーでなぜ日本代表が惨敗したかを考えていただく。
 その原因が「手段」と「目的」の混同ではないかという説を
  考えていただく。
 日本人は目的と手段を混同しやすいという説を知っていただく。

ねらい:
 目的を重視する「価値目標思考」を勉強してみようと考えていただく。

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以下にご紹介するのは、
経友誌(東大経済学部の同窓会誌)に掲載された
玉井真一郎氏の「2014年W杯サッカー日本代表に思うこと」
のご紹介です。

私はサッカーは無知派で、
氏の論拠の妥当性は正確には評価できませんが
本質をついているのではないかと思うものです。

因みに、玉井氏は1985年卒で「株式会社宅建センターたまい」
という企業の代表取締役をやっておられる民間人です。

最後に日本人論まで展開しておられますが、
その点は年来の私の主張と軌を一にしています。
楽しみにお読みください。
――――――――――――――――――――――――――――
今回の日本代表は史上最強との呼び声が高く、
下馬評では上位進出、はたまた優勝を目指すという声まで出ていた。

しかしながら結果としては、予選リーグにおいて、
初戦のコートジボアールに二対一の敗戦、ギリシャに0対0、
最終戦のコロンビアには四対一の完敗であった。

「日本らしい攻めのサッカー」を貫いて勝ち進んでいきたい!
というキャッチフレーズのもと、
ザッケローニ監督も、選手も、サッカー協会も、日本国民も、
私も夢を見ていた。

しかしその夢は砕け散って微粉末になって
椅麗さっぱりどこかへ飛んで行ってしまった。

余りの完敗に、どこから検証すべきか考え難い。
そんな状況ではあるが、
ここでは、この敗退から何が見えて来るか考えてみたい。

まずビジョンを見てみよう。
ここでは
「日本らしい攻めのサッカーを貫く」という明確なビジョンの下に、
皆が一丸となっていたことに疑問の余地は無い。

2006年のジーコジャパンのような、有名選手を並べるだけで
「あとは選手たち、上手くやってくれ」
的な方向性の欠如は無かった。

また、
2010年の岡田ジャパンの「守備に人をさき、とにかく守りに守る」
という方向の限界=この戦い方ではこれ以上上には行けない)
を踏まえたものでもあった。

そういった意味で今回の方向性は、
それまでの戦い方の検証を踏まえて「革新」を図るという、
論理的にもエモーショナルにも
求心力を持ったビジョンだったと恩われる。

では次に、
この旗印を実現するための日本の戦略/戦術はどうだったか。
まず、私が最も強く感じた問題点は、
世界(=競合)の潮流変化への対応が遅れたことと、
その原因にもなった、選手達が戦略の本質を見失い、
手段を目的化してしまったことの2点である。

ここ10年、スペインを頂点とするポゼッションサッカー、
即ちボールを自分たちでできる限りキープし
(=相手にボールを与えない)、
その中からチャンスを作っていくという
サッカーが世界を支配してきた。

日本人と同じような体格の選手も多いスペインが
取り入れていることもあり、
また展開の理詰めさが
日本人のメンタリティにもあっていることもあり、
日本もこのスタイルを指向してきた。

ところが、今回のW杯が始まってみると、
全く違った展開が待っていた。
特に象徴的かつ衝撃的だったのは、
前回の覇者スペインが予選リーグ初戦で、
オランダに5対1という大差で敗れた試合だった。

スペインの敗因として、
チームの高齢化や、勝ち過ぎてモチベーションが無くなった
などといった点も指摘はされている。

しかし、最も重要なことは、
ポゼッションサッカーが
世界の中での唯一のドミナント戦術ではなくなってきた
という点ではないかと思う。

この試合でも、
4点差で敗れたスペインのボール支配率は何と64%である。
スペインは、
これまでの戦略通り、
圧倒的にボールは保持していたのである。

一方、オランダはバックラインに5人の選手を配する
5バックという布陣を取った。
これまでのオランダは通常4バックというシステムで戦ってきたし、
元来攻撃が大好きなチームである。

一般的には5バックというのは余りに消極的で、
ある意味、弱者のとる屈辱的な布陣である。
今回日本代表が捨てた、
「2010年大会のドン引き。徹底守備」を連想させる。

そういう布陣を取りながら、
オランダはスペインに前半先制されながら、
その後スペインのちょっとしたパスミスを逃さず、
カウンター/縦パス一本で手数をかけず5点をもぎ取った。

今回の大会ではオランダだけでなく
予選リーグを突破した
ブラジル、ウルグアイ、チリあたりの戦術にも共通性を感じる。

実はこの戦術シフトは、今回のW杯で突然起こったものではなく、
昨年あたりから見受けられていたものであった。

このシフトの背景には、大きな意識の転換が起こっている。
「ボール保持=攻撃、ボール非保持=守備 ではない」
という意識の転換である。

日本の根本的な敗因は、
この転換が進んでいなかったことではないか。
日本の場合、意図していることではないとは思うが、
相手ボールの時=受動=守るという意識が強いように見える。

しかし他国を見ると、
相手が攻めてくる時は、
相手の守備が手薄になっている=チャンスなのだと言わんばかりに、
相手に体を寄せ、あわよくばボールを奪取しようとする。

そこからカウンターしてやろうという意識で、
かなり能動的(=攻撃的)な動きをとる。

極論すれば、わざと相手にボールを持たせて、
球回しの隙を突いて一気にカウンターを仕掛けるイメージである。
「ボール非保持」でも「攻撃」しているのである。

一方で日本代表は、
ボールを保持するだけでは攻撃とは言えないにもかかわらず、
「ボール保持」=攻撃と取り違えている節がある。

残念ながら、
いかにして点を取るかというソリューションを策定する
のがサッカーであるという本質を見失い、
ボールを保持(=手段)していれば勝てる
と誤解してしまったのである。

外国の方から日本チームに対し、
「ボールは回していてもそこに意思を感じない」
というコメントがあった。

そもそも、ある所ヘボールを出すということは、
そこに、得点につなげていく目論見、意思があるべきだが、
日本のボール回しにはそれが感じられないというのである。

要は、極論すれば、
その場しのぎのボール回しが多いのである。
物理的にボールは回っているが、
個々の選手間に「意思のキャッチボール」が無いのである。

数字としてのボール支配率はある稚度とれても、
実際には「支配」「攻撃」はしておらず、
得点への距離は詰められない。

熱心に顧客訪問はするが、時候の挨拶をして
そそくさ帰っていく営葉マンのようなものである。

点を取る方法として何が必要かという
文脈の中でのポゼッションであり、
その対抗策である高速カウンターなのだが、
日本の場合は、
残念ながらボール支配率の維持という
「得点への一手段」が目的化し、
表層的なレベルでの手段への拘泥で全てが止まってしまった。

また、さらに基礎的な部分として
「情報処理能力の低さ」「コミュニケーションカの低さ」
も問題である。

サッカーという競技は、
非常に多種の情報を五感を使って瞬時に把握分析し、
そこからアクション案を2、3策定、
最終的にそのうちの一つを実行、
というサイクルを高速で繰り返す。

さらに、自分のとった選択の意味(=意思)
チームメートに判ってもらわなければならない。
この意思疎通がバチッとできたプレーというのが、
効果的であり、かつ面白いプレーにつながる。

確かに、ボール扱いの技術が第一には重要なのだが、
一試合90分のうち85分はボールには触っていない。
即ちボール無しのSeePlanDoの繰り返しである。

このサイクルを、
高い質で高速で回せる選手に対して創造的
という賛辞を使うのかもしれないが、
日本にそういえる選手がいるだろうか。

創造力はゼロから何かを生み出す力ではなく、
自分を取り巻く情報を如何に処理できるかということである。
技術を磨くことが必要十分条件ではないのである。
―――――――――――――――――――――――――
なるほど、そうですね!!
以上のサッカー論を踏まえて
より本質的な日本人論に歩を進めます。
―――――――――――――――――――――――――
実は、今の日本を見ると、
サッカー以外の場面でも同様の問題が目につく。
これらの問題は、日本代表だけでなく、
実は日本人全体の問題なのではないかという気がする。

自分なりの課題設定が出來ない、最終目的を見失う。
目的への意識が希薄だから自分では解決策を考えられない。

(例えば上司から)「手段(案)」を与えられれば、
その実行が目的化し、無思考に、忠実にそれを実行する。
しかし、応用は効かない。

TVゲームの画面の中での意思決定や、
三択の受験問題ばかりを解くことに慣れきった人間は、
自然や社会、対人関係といった多様な変数の把握が
直感的にはっできないし、
自分なりの課題設定も出来ない。

また、第三者に自分の意思を伝える努力も、
これまであまりしてこなかったであろう。
要は、試験管の中のような、
ある限定された条件下でのみ力を発揮するのである。

こういったことは、
今の日本の社会情勢、社会構造、教育、子供の時の遊び方
といった諸々の要因が複合的に作用して起こっていることと思う。

そしてこれらの社会現象が
W杯という大舞台で象徴的にあぶりだされただけ
のような気がしてくる。

ここまで語ってきたことは、かなり構造的かつ、
変革が容易でない又は長い時間を要する現象である。

したがって、今後の日本代表は、おそらく
「技術はあるが勝てないチーム」
である状態がかなり長く続くような気がしてならない。
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私は、拙著「価値目標思考のすすめ」(2004年)の中で
このような目的を軽視する思考法の由来または原因を
以下のように述べています。

ほとんど変化のない繰返しが基本の農耕生活と
他国から孤立していることが原因で、
長い過去から現在につながる「連続思考」となり、
「安定社会の継続」となった。

その結果、
目的を考えなくてよい「目的自明主義」や
目的の代わりに前例やみんなの意向を重視する
「前例みんな主義」が支配的となった。

 (下図はクリックすると拡大します)
























「それではまずいので少なくとも重要な場面では、
目的を考えなさい。
目的はこういう風に考えましょう」
と主張しています。

この主張は2004年に始めたことではなく、
当社の主力商品であるMIND-SAが誕生した30年前から
始めていることなのです。

このブログでも、目的とねらいを前面に出しています。

玉井氏も言われるように、根が深いことなので、
なかなか世の中は変わっていっておりません。
時間のかかる変化なのです。

日本サッカーが変身に成功すれば、
日本社会の変身のお手本になるでしょう。

期待いたしましょう!!

目的重視思考を学びたい方は、
これを勉強されるか、
 「世界で初めての目的達成の授業」(閲覧無料PDF))
  http://www.newspt.co.jp/data/info/book/book4.pdf

当社の研修をご研究ください。
 システム企画の達人を目指す基礎訓練コース(オープンコース)
 http://www.newspt.co.jp/data/kensyu/open/f11.html


2014年12月22日月曜日

地方消滅どころか日本消滅!!日本人は絶滅危惧種だ!!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「地方消滅」の次は「日本消滅」になることを知っていただく。
 それがそんな遠く先のことではないことを知っていただく。
 少子化対策は中国対策と並んで日本存亡の喫緊のテーマである
  ことを胆に銘じていただく。

ねらい:
 結婚促進対策を含めた少子化対策を日本の国策とするように
  立法・行政に働きかけましょう!!

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「地方消滅」が熱い話題になりました。
当ブログでも9月26日の「地方消滅」で取りあげました。
 http://uenorio.blogspot.jp/2014/09/blog-post_26.html


ところがそれどころではないということを再認識させられました。
もともと、地方消滅は放っておくと、日本消滅なのです。

その遅ればせながらの再認識をさせてくれたのは、
湯沢雍彦氏の「データで読む 平成期の家族問題」でした。

当書自体は、家族問題すなわち、夫婦関係、親子関係などが
平成の20数年でどう変わってきたかをデータで確認する、
ことが本旨です。

たとえば、夫婦関係では、
以下のようなトピックスが取りあげられています。
 離婚急増時代(1990年代)
 不倫に寛容になった世論
 離婚減少時代(2003年以降)

親子関係では、こうです。
 児童虐待の激増
 法的対応と実際
 子のためでない養子縁組
 特別養子と真実告知

最後に附論として「少子化克服のための生活改革」として
 1.絶滅危惧種になってきた日本人
という項があります。

ここでは、以下のような記述があります。
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日本では出生数より死亡数が上回り人口減少になっていることが
7年も続いている。
このまま進むと、
やがて日本人は消滅してしまうことは明らかである

その時点は遠い先のことだと思う人が多いが、
国立社会保障・人口問題研究所の試算によると、
あと500年余りで全国合計で100万人を割ってしまう。

これでは各府県で平均しても2万人そこそこしかいないことになる。

そんな先の話ではなくても、
10年先の2024年頃から年間100万人単位で減りはじめ、
あと65年で総人口が半減して6000万人台になってしまう
という予測は怖いほどだ。

社会のすべてが揺らいでしまう。
今の社会論も家族論も無意味になる。

これからの65年という期間は、
今の20歳の青年が生命のあるうちに出合う時間なのだ。
珍しい動物の絶滅が心配されているが、
日本人自身も絶滅危惧種のひとつになったきたのである。
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これを受けた第2項で筆者の在留経験から、
以下の紹介をされています。
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「デンマークの生活改革」
2000年に出会った数十人の女性たちは、
「結婚して、出産して、そして働き続ける。
この三つは人間としてごく当り前の考えよ」
と言いあって迷いがなかった。

実はデンマークでも、
1970年代には女性の職場進出が急に進んで子を産まなくなり、
1983年には出生率が1.37にまで落ち込んだ。

そこで、4割近い女性議員を先頭に全国民は議論を重ね、
法定労働時間の短縮、育児休業や育児施設の増加、
生活支援法の実施などの家族政策が次々と打ちだされ
厳守されてきた。

中でも、1歳以上幼児と小学3年までの児童のほぼ全員を
社会保育(保育園と学童保育)し、
ほとんどの企業を
夏も冬も午前8時始業、午後4時終業に統一した効果が大きい。

これを軸に生活と社会は回り出した。
出産しても、母か父が半年ないし1年は給料分の補償を受けて
自宅で育てるほか、
月曜から金曜までは子を毎日施設に委託し、
復職できるようになった。

その結果、
2000年代には出生率は1.8まで回復した。

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これだけのことをやっても、
20年かかって1.37が1.8になっただけです。
1.8ではまだ人口減少に歯止めがかかっていないのです。
人口減少ストップは、本当に大変なことです。

デンマークはよくそこまで踏み切ったと思います。
どういうリーダシップが存在したのでしょうか。
どういう国民性がそれを実現したのでしょうか。

日本との違いを分析して、
日本としての政策の方向性を導き出すべきでしょう。

著者は引き続く第3項でこう述べています。
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「日本での改革方向」

さて日本でもこうすることはできないだろうか。
政府のエンゼルプランは2度も作られたが
出生率を高める効果が上がっていない。

古いしきたりが残る日本では、
改革に大きない痛みを伴って難しいことだが、
遅くともあと60年のうちに、こうしない限りは減少は止まらず
民族として生き残れないのではないか。

たいていの企業は「とてもできない」というだろうが、
よく考え直したい。

8歳までの子を持つ従業員は多くの場合半分以下だろうから、
その人だけでも午後4時(あるいは5時)終業にして、
あとはパートタイマーや退職者やフレックスタイムで補う。

また、職場と住居をなるべく地方に分散して、
通勤時間を1時間以内にする。

注:12月20日頃の新聞に、
 政府が地方に本社を移転した企業の税を優遇をする案を検討中とか、
 地元に就職する学生に奨学金を出す制度を始める
 とかの記事が載っていました。
 
 地方創生はどんどんやっていただく必要があります。
 地方の活性化が結婚率の上昇を通じて少子化対策になることは、
 「地方消滅」書の見解としてご紹介しました。
 当ブログ9月26日「地方消滅」
  http://uenorio.blogspot.jp/2014/09/blog-post_26.html

教育費と医療費をゼロに近付けて生活不安をなくす。
デンマークやノルウェーはそうなっているが、
税負担は大きい。

両国とも、
所得税50%、消費税25%と高いが、老後の心配はいらない。
その代わり手取り額は多くはない
(夫婦合計して手取り年収は500~600万円程度)ので、
ムダを省いて万事が地味な暮らしになる。

衣食は日本人より地味だし、ぜいたくをしない。
たとえば、デンマークの地方議会は夜開くので議員の報酬は僅少、
議員は昼間の職業収入があるからである。

注:これはいいことですね。
  政治はある範囲まではボランティアであるべきかもしれません。

現代日本は、
1人当り収入はデンマークの70%で世界20位台の貧しさなのに、
ぜいたくな物質と快楽に振り回されすぎているのではないか。
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注:脱線して世界の1人当りGDPランキングを見てみましょう。
  これで見れば、日本を貧しいというのは言い過ぎでしょう。  
  世界には本当に貧しい国がたくさんあります。
  
 1位 ルクセンブルグ  112千ドル
 2位 ノルウェー     101
 3位 カタール       99
 4位 スイス         81
 5位 オーストラリア     65
 6位 デンマーク       59
 7位 スウェーデン     58
 8位 シンガポール      55
 9位 アメリカ         53
10位 カナダ           52

18位 ドイツ          45
20位 フランス         44
23位 イギリス         39
24位 日本           38
27位 イタリア         35

30位 韓国          26
39位 台湾          21
52位 ロシア         15
83位 中国           7

146位 インド         1.5
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結局は、多くの意識改革と制度改革が必要となるが、
目指すところは「結婚:出産・仕事」をセットとして
確立することである。
先ずは、「安心できる保育手段」を確立すれば、
結婚・出産がついてくるはずである。

注:私は結婚が先だと思います。
  「保育が心配だから結婚しない」という人がほとんどなら、
  「保育が先」になるかもしれませんが、
  おそらくそうではないでしょう。

あと60余年で総人口は半分に減る。
それまでを勝負の年として
革命に近いほどの社会改革をしなければ、
日本人の文化も人間も自然に消滅してしまうことを
自覚すべきではないだろうか。

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私は「これから60年までの間に」
などというのんびりしたことは言っていられないと思います。
すぐに着手が必要です。
効果が実現するまでには時間がかかるのですから。

今や「少子化対策」という言葉が当たり前になってきて、
マンネリ化している感じがします。

もっと切迫感を引き起こす新語を考えないと
いけないかもしれません。

安倍内閣には、来年をその元年にしてほしいと思います。

2014年12月20日土曜日

連続・大量殺人事件で分かること、「女は怖い!」「男は弱い!」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 女性が主犯の事件で「女は怖い!」「男は弱い!」
  ことを再認識していただきます。

ねらい:
 男性諸君!お互いに引っかからないようにしましょう!

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京都で発生した青酸による殺人事件が世間を騒がせました。

11月20日の夕刊フジは以下のように伝えています。

ただし、12月12日時点で確定しているのは、
筧勇夫さん殺害で起訴されていることと、
2012年3月にバイクで転倒して亡くなった71歳の男性殺しの
疑いで大阪府警が捜査していることだけです。

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京都府向日市の無職、筧(かけひ)勇夫さん=当時(75)=を
青酸化合物で殺害したとして、
京都府警に殺人容疑で逮捕された妻の千佐子容疑者(67)。

死後、勇夫さんの遺産の一部を相続したほか、
周辺では他に3人の夫や内縁関係の男性と死別を繰り返しており、
これまでに取得した遺産は1億円以上に上るとみられている。

関係先から青酸化合物やオブラートなども押収された。
「後妻」を生業としていた千佐子容疑者とはどんな女なのか。

知人らによると、千佐子容疑者は北九州市出身で、
高校時代には手芸部に所属。
若いころは女優の野際陽子似のかわいらしい容姿をしていたという。

同じ高校に通っていた60代の男性は
「千佐子さんはかわいらしいことで有名だった。
男受けする顔をしており、憧れていた男子生徒もいたと思う。

卒業後は地元の大手銀行の支店に就職したが、
銀行もあの容姿なので放っておけなかったのだろう」
と振り返る。

20代のころに
旅行で九州を訪れていた大阪府貝塚市の男性と知り合い結婚。
夫婦で印刷会社を切り盛りしながら一男一女をもうけたが、
男性は1994年に死亡した。

その後、
2004年ごろに結婚した兵庫県西宮市の
医薬品卸販売会社元代表の男性=当時(69)=が06年に死別。

07年に結婚した大阪府松原市の農業男性=同(75)=も
08年春に死亡するなど、周囲で不審な死が頻発していく。

筧さんとは昨年夏、奈良県内の結婚相談所を通じて知り合い、
昨年11月ごろから同居。
昨年12月、
結婚から間もない死を不審に思った京都府警の捜査で
一連の疑惑が浮上した。

これまでに4人の男性と結婚し、それぞれと死別したことになるが、
このほかにも、
交際していた奈良県の男性や
兵庫県伊丹市の無職男性(75)が死亡している。

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これから言えることは、
何人もの男性が結婚をダシに多額の金品を巻き上げられた上、
殺されているらしいことです。

多くの場合、
70代の男性が60代の女性に騙されているのですよ!!

これで分かることは、
70代の男性でも十分色気があるということと、
(同世代人としてその気持ちは分からないではありません)
その対象が60代の女性だということです。

千佐子容疑者はもう年ですから美人とは言えませんけれど、
なんとなく魅力はあります。

被害にあった男性は、
近寄ってくる女性を怪しいとは思わずに、
財産を与えてしまうなんて、
枯れているはずなのに脇が甘いです。
情けないですねーー。

思い出してみると、怖い女がたくさんいました。

元祖は毒物カレー事件で死刑が確定している林眞須美です。

67人が被害に遭い4人が死亡しました。
その時、彼女は37歳でした。
「そんな怖ろしいこと!!!」と世間を仰天させました。
動機があいまいですからなお怖いです。

次は、
「婚活大量殺人事件」の木嶋佳苗です(逮捕時34歳)。
2009年に駐車場内にあった車の中で会社員男性(41歳)が
不審死をしたのがきっかけで逮捕されました。

その後、彼女の周りで
以下のように多くの男性が不審死をしていることが判明しました。
 松戸市の70歳男性
 青梅市の53歳男性
 野田市の80歳男性
 千代田区の41歳男性
 その他2件

それ以外に詐欺等で金品を巻き上げられた男性が7人もいるのです
(未遂をふくみます)。
その中で、静岡県の40代男性は、
ホテルで就寝中に財布から5万円を盗られています。
オトコはダメだねーー。

彼女は最高裁で係争中です。
しぶとい!!

その次は、
主犯女性64歳が留置所で自殺をして記憶に新しい「尼崎事件」です。
2011年に発覚したのですが、それまで25年にわたり、
複雑でいい加減な家族構成の中で
10人以上が不審死または行方不明となっています。

Wikipediaは以下のように述べています。
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数ある大量殺人事件の中でも逮捕、書類送検者の数が17名と多く、
その中には被害者の子や姉妹といった親族も含まれていることが、
この事件の大きな特徴の一つである。

また、死亡事件以外に特筆すべき事柄として、
些細な弱みにつけこんで威圧的に家族を支配する、
いわば「家族乗っ取り事件主犯女Xが複数回起こしていた
ことも明らかになった。

そこでは、多くの人々が、親族間同士での暴力を強要されたり、
飲食や睡眠を制限されるなど虐待され、
さらには、財産を奪われたり、
家庭崩壊に追い込まれるといった被害を受けていたことも判明している。

逮捕書類送検者に、そういった事情により、
主犯女Xに取り込まれ「疑似家族」の一員となったり、否応なく、
事件に関与せざるをえなくなったと思われる人物も多く含まれている。

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尼崎事件では犯人が犯行を認めていますが、
他の女性は認めていません。
図太いですね。

冒頭の京都青酸事件でも犯人女性は、
「誰がこんなことをしたのだろう!」などと、スットボケていました。


男性はこんな見え透いた嘘はつきませんでしょう?
そいう点では女性の精神構造はどこか違うのですね。


私の僅かばかりの脳科学の知識では、
女性の脳は、左右の脳を連携する脳梁が太いために
右脳の働きが強く左脳の働きが抑えられます。
その結果、理詰めの判断力が弱くなります。

そのためでしょう。
いすれバレルに違いないことを臆面もなくしでかしてしまう
のではないかと思います。

夫婦間で、夫が誤魔化そうとすることは、
妻は直感(右脳のイメージ処理)で見抜いてしまいます。

夫は妻の誤魔化しに気がつきにくいのです。
奥さんの浮気は結構多いらしいですね。
気をつけてください!!

2014年12月19日金曜日

ダメよーダメダメ、ダメなのよ!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「ダメよーダメダメ」の元祖を知っていただく。
 その意味を考えていただく。

ねらい:
 それだけで結構です。

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2014年の「ユーキャン新語・流行語大賞」に
「ダメよーダメダメ」が選ばれました。

この賞は、
「現代用語の基礎知識」を刊行している自由国民社が主導し、
読者アンケートと審査員の評価によって選ばれています。

過去の大賞は以下のようになっています。
忘れてしまっている言葉も多いですね。

 2013年 今でしょ!、おもてなし
 2012年 ワイルドだろぉ
 2011年 なでしこジャパン
 2010年 ゲゲゲのー
 2009年 政権交代
 2008年 グー!、アラフォー
 2007年 どげんかせんといかん、ハニカミ王子
 2006年 イナバウアー、品格
 2005年 小泉劇場、想定内(外)(ほりえもん)
 2004年 チョー気持ちいい(水泳の北島選手)

それより前で流行語と言えるのは、こういうものでしょう。
懐かしいですね。
 毒まんじゅう、なんでだろー、リベンジ(松坂大輔)、だっちゅーの
 うれしいような、かなしいような(1992年、金さん・銀さん)


ご承知のように、この言葉(ダメよーダメダメ)は、
女性お笑いコンビ「日本エレキテル連合」が発しているもので、
その奇妙な仮面扮装と相まって、
子供も使うという大ヒットとなりました。
子供が真似するようになれば大したものです。

しかし、この言葉の元祖は
1968年に発売された森進一の「年上の女(ひと)」の歌詞で、
「ダメよ、ダメダメつらいのと泣いてすがった年上のひと」
から来ていることをご存じの方も多いでしょう。

これは、何をダメダメと言っているのか意味深ですが、
「アレ」のことを言っているのであろうというのが定説です。

「ダメよ」に似ている言葉に「イヤよ」があります。
ダメは自分の本心ではなく、
「してはいけないの」「してはいけないということになっているの」
という感じです。
「年上の女」はまさにそういうことです。
「ますますつらくなるからやめて」なのです。

それに対して
「イヤよ」は自分の意思を表しているようです。

「イヤよ!!」と言われたら厳しいですが、
昔からの言い伝えに
「イヤよイヤよも好きのうち」という言葉があります。
この解釈だと「いいわよ」と言っていることになります。

その時の状況や言い方次第で、
意味が違うのです。
その意味をどうとるかが、
新参者とベテランの差ということになります。

仕事の上では、常に人と接します。
相手がどう言っているか、その本心や真意はどうなのかを
的確に把握しなければなりません。
そうしないとKY(空気読めない}になってしまいます。


また、当社の研修のことで恐縮ですが、
今年度から開始した潜在意識活用研修シリーズでは、
潜在意識を使って、相手の真意や物事の本質を捉える方法を
学んでいただいております。

ご関心のある方は以下をご覧ください。
 http://www.newspt.co.jp/data/semina/mind-pd.pdf

2014年12月18日木曜日

選挙結果で分かること

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 選挙戦の結果を振り返ってみる。
 後のちに話題になりそうなことを記憶しておく。
 何が起きて何が起きなかったかを考えていただく。
 
ねらい:
 今後、
 本当に日本のためになる政治が行われることを期待する。

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今回の衆議院総選挙は、ほぼ事前予想どおりの結果でした。
記録しておきましょう。



                 獲得議席数 増減
 自民党     291  -4
 民主党      73  +11
 維新の会     41    -1
 公明党      35  +4
 共産党      21 +13
 次世代の党    2 -18
 生活の党      2  -3 
 社民党       2  ±0
 無所属       8  -6
 合計      475   -5
            選挙前の欠員1名を入れると
            合計は-5で「5減」です。

投票率が過去最低の52.66%でしたから、
組織票を持っているところが強いという当然の結果、
以外の部分も見られました。
以下に私なりの総括をしておきましょう。

1.共産党の善戦

特筆すべきは、共産党の躍進ではないですか?
それなのに、翌日の報道番組(私が見たのはフジテレビ)では、
まったくそのことが取りあげられませんでした。
前日のNHKの開票速報でもそうでした。

私は共産党は好きではありませんが、
自民党政権に対するまともな反論を展開する野党がない中で、
内容の是非はともかく、
 海外への派兵絶対反対
 消費税は廃止
など明確な争点を持ち出していました。

自民党の一党独裁はまずいのではないかと思った「知識人」が
かなり投票したのではないでしょうか。











































この図は、12月16日の日経新聞に載っていました。
無党派層がかなり共産党に投票していることを示しています。


2.マスコミの無視

共産党以外にも、マスコミに無視された人がいます。
私は関心のある田母神俊雄氏も全く取り上げられませんでした。

翌日の開票詳細結果を見て、
立候補していたことと、落選したことを知りました。

公明党の大田昭宏党代表と争って
その半分の票しかとれませんでした。
都知事選の勢いは無かったようです。
マスコミも批判する過激な発言が嫌われたのでしょうか。

日本の将来を心配している人をきちんと報道してほしいででね!

3.争点不足

アベノミクス選挙(アベノミクスへの審判)
という自民党の作戦に引っかかり、
共産党以外はは争点を作るのに苦労しました。

公明党が、
何を考えたか、他の党では主張していないことだからでしょう、
「軽減税率の導入」をトップに出していました。
こんなことが、今の日本で最重要ではないでしょうに!!

4.あわれ

力不足の中、奮闘した海江田さんが
対抗野党党首の65年ぶりというおまけ付きで落選して
党代表も辞任、
これはご苦労様と言われるでしょう。

しかし、菅元総理は惨めでした。
街頭で選挙演説をしても、本当に誰も立ち止まらないで
完全ムシでした。

よくあれでめげないで生きていると感心しました。
総理の時からKYでした。

国民はやはりよく見ていますね。
475人目の最後の1人で滑り込んだのは。
神様の皮肉か嫌味ですね。

あわれと言えば、
あれだけ人気のあったみんなの党の渡辺喜美さんもです。
奥さんの頑張りには大感心しましたが。

8億円の借入がどうこう以前に、
人倫ができていませんでした。

みんなの党を一緒に立上げ苦労した相方江田憲司氏を
誹謗中傷して党の分裂を招きました。
いくら理屈でよいことを言っても行動がダメならダメですね。
やはり、地元民でも贔屓だけではないのです。

5.完敗宣言

乾杯ならぬ完敗宣言をしたのは、橋下さんです。
前日からその宣言をしていましたね。
実力の伴わないトップなら
たいへんな批判の対象になったでしょう。

自党だけでなく野党が自民党の独裁をストップできなかった
ということが「完敗」の所以です。
その気持ちは分かります。

準備期間が短く安倍側の思惑どおりとなってしまったのです。
完敗はむしろ同志だった次世代の党の方ですよ!

6、残念!!

維新の会が分裂して
その一方である日本護国派の石原さんや平沼さんの
次世代の党が大幅勢力減となったのは
私としては非常に残念なことです。
その結果石原さんも引退となってしまいました。
ーーーーー。

7.そうでしょうね

少しは今回の総選挙の引き金を引いた
小渕優子さんと松島みどりさんが当選しました。

小渕さんは選挙運動中どこでも励まされていました。
地元民はそういう意識でしょう。
それでいいのだと思います。
11万票以上をとって圧勝でした。

松島さんは、選挙運動中、うちわ、うちわといじめられ
時に頭に来ておられましたがめげずに頑張り、
まあ楽勝でしたね。

8.大義は何であるべきであったのか

本当に大義なく争点もない選挙でした。

アベノミクスの成果を問うことが争点であるのは
おかしいでしょうに!!
日本も世界も曲がり角に来ている時に、
そんなこと言っていていいのでしょうか。

放っておくと日本が消滅する危険があるのでしょう!
そうならないようにするにはどうするのですか?

国庫収入を増やすのも大事、
それには産業復興(景気回復)して納税額増もいいし、
消費増税も必要でしょう。

しかし長期的視点でどうやって社会保障費を削減するかが
もっと緊急性があるテーマなのではないでしょうか。

因みに、社会保障費は大ざっぱに言うと
 年金54兆円
 医療35兆円
 介護など20兆円で
合計はGDP比4分の1というから凄いです。

一般会計の規模は100兆円です。
特別会計を入れると200兆円以上のようですが、
それでも、
社会保障費の大きさがどのくらいのものかが分かります。

老人の健康度を上げることが一番有効な対策です。
どの党もその点について明確は方針を出していません。

地方の活性化もこの点で有効な対策のはずです。
身の回りで生きがいを見いだせるのは
都会よりも地方でしょうから。

その次に、少子化対策でしょう。
別項「地方消滅より日本消滅ですって」で
その論議を紹介しました。

とにかく今回の選挙は、
安倍さんの長期政権を作りだすために使ってしまったのです。

私は安倍さんのファンですから、
悲しくはないのですが、
独裁と独断にならないように、
適度な根回し、理解の共有をしながらの
果断な政策実現を望みます。