「大学入試センター試験」の後継である
(教育の目的) 第一条 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。 (教育の目標) 第二条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。 一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操 と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。 二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。 三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。 四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。 五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。 |
第4章 高等学校 第四十一条 高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、高等普通教育及び専門教育を施すことを目的とする。 第四十二条 高等学校における教育については、前条の目的を実現するために、左の各号に掲げる目標の達成に努めなければならない。 一 中学校における教育の成果をさらに発展拡充させて、国家及び社会の有為な形成者として必要な資質を養うこと。 二 社会において果さなければならない使命の自覚に基き、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な技能に習熟させること。 三 社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めること。 |
学校教育全体及び各教科・科目等の指導を通して どのような 資質・能力の育成を目指すのかを明確にしながら, 教育活動の充実を図るもの
とする。 その際,生徒の発達の段階や特性等を踏まえつつ, 次に掲げることが
偏りなく実現できるようにするものとする。 (1) 知識及び技能が習得されるようにすること。 (2) 思考力,判断力,表現力等を育成すること。 (3) 学びに向かう力,人間性等を涵養すること。 |
教科 |
キーワード |
国語 |
論理的・批判的・創造的に考える力、伝え合う力 深く共感したり豊かに想像したりする力 |
地理歴史 |
多面的・多角的に考察する力、課題の解決に向けて構想する力 考察、構想したことを効果的に説明したり議論する力 |
公民 |
多面的・多角的に考察する力、公正に判断する力、構想する力 構想したことを議論する力 |
数学 |
論理的に考察する力、統合的・発展的に考察する力 数学的な表現を用いて事象を簡潔・明瞭・的確に表現する力 |
理科 |
自然の事物・現象について科学的に探究する力 |
5.これまでの要約
国家及び社会の有為な形成者として必要な資質を養うこと
世界史Bの問題例 次の文章は、歴史家マルク・ブロックが著した「歴史のための弁明―歴史家の仕事」の一節である。ブロックは自分の村の歴史を書きたいという研究者の訪問を受けた際、そのような研究者にいつもどのように助言するかを、次のように述べている。(引用文には、省略したり、改めたりしたところがある。) 農村共同体が文書資料を保有しているのは、珍しいことです。あったとしても、それは古い時代のものではありません。反対に領主所領は、比較的よく組織され継続性もありますから、概して文書資料を長く保存しています。それゆえ、1789年以前の、非常に古い時代に関して、あなたがその利用を期待できる主な文書資料は、領主所領からもたらされるでしょう。 とすれば、次にあなたがはっきりさせるべき肝心な最初の問題は、1789年当時、村の領主は何者であったか、ということになります。三つの可能性が考えられます。まず、領主の所領が教会に属していた場合、次に革命下に亡命した俗人に属していた場合。そして俗人だけれども、反対に決して亡命しなかった者に属していた場合です。 もっとも望ましいのは、第1の場合です。資料がより良い状態で、まとまって長く保管されている可能性が高いだけではありません。1790年以降、聖職者市民法の適用によって、一連の文書は領地と同様に、没収されたに違いないでしょう。その後どこかの公文書保管場所に預けられた資料は、今日までほとんど手つかずのまま、研究者が利用できる形で保存されていることが合理的に期待できます。 亡命した者に属していたという第2の場合も、悪くありません。その場合もまた、資料は押収され別の場所に保管されたに違いありません。せいぜい、嫌われた体制の遺物として、意図的に破棄されたことが危惧される程度でしょう。 残るは最後の可能性です。これは、極めて厄介です。実際、旧貴族たちはフランスを去らなかったし、公安委員会が定めた法によって咎められることもなかったでしょう。彼らが財産を奪われることはなかったのです。恐らく領主の権利は失ったでしょう。それは普遍的に廃止されたのですから。しかし個人的な所有物の全部、したがって経済活動関連の書類については、彼らは保有し続けました。ただ、現在の保持者にはあなたにそれを見せる義務はまったくないのです。
問4 上の文章中でブロックが、訪問した研究者に助言する際に、前提としたと思われる歴史上の出来事あ・いとと、文書資料についてのブロックの説明X~Zとの組み合わせとして正しいものを、下の①~⑥のうちから一つ選べ 前提としたと思われる歴史上の出来事 あ 国民議会が、教会財産を没収(国有化)した。 い 総裁政府が共和制の成立を宣言し、国王が処刑された。 文書資料についてのブロックの説明 X 村の歴史を書くために利用できる主な資料は、村の領主の資料ではなく、農村共同体の資料である。 Y 資料がよく保管されている可能性があるのは、村を支配していた領主が教会である場合ではなく、俗人である場合である。 Z 研究者が利用できる形で資料が保管されている可能性が高いのは、村を支配していた俗人領主が、亡命しなかった場合ではなく、亡命した場合である。 ① あ-X ②あーY ③A-Z ④い-X ⑤い-Y ⑥I-Z
問5 上の文章中で、ブロックが言う「嫌われた体制」の特徴について述べた文として最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。 ① 産業資本家の社会的地位が高かった。 ②
征服された先住民が、ヘイロータイとされた。 ③
強制栽培制度が実施されていた。 ④
貴族が第二身分とされていた。
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