2021年10月26日火曜日

眞子様ご結婚 気になること

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 眞子様のご結婚の実現を心からお喜びいたします。
 この件で気になることを書きました。
ねらい:
 眞子様のお幸せが続くことをお祈りいたします。
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10月26日、秋篠宮眞子様は小室圭さんとの婚姻届けを提出し、
小室眞子さんとなられました。
写真の出典:東京新聞














10月23日がご誕生日の眞子さんは30歳になられたばかりです。
因みに、小室圭さんの誕生日は10月5日で、
こちらも30歳になられたばかりで、18日の年長です。
国際基督教大学での出会いから10年、
2017年の結婚内定発表からも4年が経過する
長丁場の「結婚への道のり」でした。
心からお喜びしたいと思います。

18年8月の圭さんの米国留学から会えていない中で、
2人の志が変わらなかったことに、大きな感動を覚えます。
これは、最近は見られなくなった「真の愛」のお手本です。

眞子さんは、美人だし立派な体型もしておられます上に、
結婚発表記者会見での対応等を拝見しましても
たいへんしっかりした素養をお持ちであるとお見受けします。

それなのに、圭さんとのことで、いわれなき誹謗中傷を受けて
PTSD(複雑性心的外傷後ストレス障害)になってしまわれた
のは本当にお気の毒なことです。

このいわれのない誹謗中傷が発生する原因について
考えてみたいと思います。

まずは、興味本位・受け狙いのマスコミの責任です。
可能性がありそうなことをさも事実であるかのように報道する
というのは短期勝負・出たとこ勝負の週刊誌の常套手段です。
週刊誌報道があるとそれをテレビのお茶の間番組で取り上げます。

そうすると、
それは事実であるかのように大衆に受け取られてしまいます。
「それが事実でない」と当人たちが主張しても、
事実ではないかと思っているマスコミや大衆は
「ウソを言っている」と思って認めません。
ますますウソが確定した「事実」になっていってしまいます。
今回の小室さんの件もそうだったのでしょう。

そのようないい加減な報道を受け入れるのは、大衆の責任です。
そういういい加減なお茶の間番組を見ているのは「ひま人」です。
昔は「井戸端会議」に参加していたような人たちです。
そういう人たちが面白がって、
そういういい加減な報道を見るのです。
忙しい人たちは、そんな報道番組を見ません。

昼間の低視聴率の時間帯の番組には制作費もかけられません。
いきおい、そのような低俗番組を作るようになってしまいます。
もっと責任を持って番組を作れと言っても無理でしょうかね。

それなら現在、法務省で検討が進められている「侮辱罪」の罰則強化
(懲役刑の導入、公訴時効期限の延長)によって、
そのようないい加減な報道が抑止されることを期待したいものです。

次いで、気になるのは、眞子様の米国での生活です。
異国での生活自体には適応力をお持ちでしょうから心配はありません。
ところが、圭さんの母親が近くに住むようになるということです。
母親は、初めは二人と同居したいと言っておられたようですが、
さすがにそれは圭さんが反対し実現しませんでした。

その状況からすると、母親は頻繁に二人の家庭に顔を出しそうです。
母親も異国で知人がいないのですから。
もしそうなったら、
眞子さんはPTSDが高じるか、うつ病になってしまいそうです。
圭さんは昼間は仕事で家にいないでしょうし、
近くに相談する相手もいないのですからね。
眞子さんはその危機を乗り越えられるでしょうか。
何か対策がないものでしょうか。
とても心配です。

万が一、別れて帰国するとなった時に、
秋篠宮家には戻れるのでしょうか。
一度皇族離脱をすると戻れないのでしょうかね。
憚りながら余計な心配です。

「人生100歳 シニアよ新デジタル時代を共に生きよう!」

[このテーマの目的・ねらい]
目的:
 85歳のシニア牧壮さんの激励書をご紹介します。
 シニア層のデジタルへの取り組み方法が分かります。
ねらい:
 どうすれば、高齢者の健康が維持できるかを考え、
  行動しましょう。
 人生100歳の計画を立てましょう!!
 「牧チャンネル85」を利用しましょう!
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当書の主な主張は以下のとおりです。
これからはデジタルの社会になるので、
シニアもぜひその中に参加してください。
怖れることはないのです。
身近なところから始めましょう。
自分も85歳になったので、これまでの経験を活かして、
シニアがデジタルに溶け込めるような尽力をしたいと思います。

牧さんの行われている啓もう・支援活動は重要ですし、
誰にでもできることではなく非常に価値のあることだと思います。

当書の構成はこうなっています。
その内容のご紹介は不十分ですので、
ご関心ある方はぜひ本書をご覧ください。

第1章 いよいよ到来、すべてのシニアがインターネットでつながる世界
    この最後に、日本のデジタル対応のはげしい出遅れ対策として、
    総務省がこの5月に「デジタル弱者」高齢者1000万人への
    講習計画を発表したことが紹介されています。
    以下は、総務省のホームページです。
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   講習会は携帯販売代理店や公民館などを会場とし、
   講師役が出向いてスマホ操作や
   マイナンバーカードを使った行政手続きを指南する。
   総務省は20年度の第3次補正予算に9.3億円を計上した。
   国が事業費の全額を補助し、6月から事業を始める。

   講習会の委託先は携帯代理店のほか、
   自治体や商工会議所などを想定しており、
   具体的にはスマホの電源の入れ方といった基本操作から、
   マイナンバーカードの申請や専用サイト「マイナポータル」の利用方法など
   11テーマで構成する。受講者は好きなテーマを選んで参加する。

   21年度は全国1800カ所で9万回の講座を開き、40万人の参加を目指す。
   22年度以降は5000カ所に増やし、
   参加者を5年間で計1000万人にする計画だ。
   初年度は新型コロナウイルス禍によって参加人数を抑えるが、
   22年度以降は1講座当たりの参加者を増やす。

   12日にデジタル社会形成整備法が成立し、
   早ければ22年度にもマイナンバーカードを持つ人が
   スマホに電子証明書機能を搭載できるようになる。
   この機能で本人確認すれば、
   スマホで転出の届け出などができるようになる見込みだ。

   内閣府によると、60歳代の25%、70歳以上の57%は
   スマホを使っていない。
   総務省はスマホを使えない高齢者は約2000万人いるとみる。
   オンライン化が進むなか「デジタル格差」が拡大する恐れがあり、

   総務省は5年間でこうした高齢者のおよそ半数を支援する考えだ。
   講師役は、携帯端末の講習会の会場になる携帯代理店の従業員のほか、
   学生や地域で社会活動をしている人などを想定している。
   講師向けの研修プログラムや統一的な教材を用意し、
   講師の質のばらつきを抑える。 

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    これはずいぶん思い切った素晴らしい計画ですね。
    当然、牧さんもその重要なメンバとして
    その講習に関わられることでしょう。   

第2章 不安を取り除いてデジタルにチャレンジするいいシニアになろう
    シニアが感じる不安の基となる先入観について、
    以下のように整理されています。
    1)「もう歳だから」
    2)「最新のデジタル技術は無理」
    3)「インターネットは怖い」
    4)「どこから始めたらいいの?」「何かあったらどうしたらいいの?」
    5)「困った問題が起きた、やっぱり自分には無理かな」
   
    そのとおりですね。
    この不安に対する対策が次章以降に述べられます。
 
第3章 まず使ってみる、シニアがデジタルでつながる世界
    まずスマホを持ちましょう。
    そうして、「カメラアプリ」「写真アプリ」「マップアプリ」
    を使うところから始めましょう、
    という主張です。
    了解です。実は私もスマホに関してはそのレベルです。
    
    そうして、いざというときに自分の命を守ってくれる
    ことも紹介されています。

第4章 デジタル苦手を一気に克服できる勉強会や講座に参加してみよう
    そのとおりだと思います。
    私もこれまでに2回(デジタル)関係の講習会に参加しました。
    一つはExcelの初級講習会です。
    Wordが馴染みの私はExcelが苦手でした。
    初歩的なことをしょっちゅう質問する私に閉口したアシスタントが
    「強制的に」勧めてくれたのです。

    1日講習でしたが、これによってExcelに馴染めるようになりました。
    全部マスタは程遠い状態ですが、
    入手したテキストを使うことによって初級クリアとなりました。

    特に良かったのは先生がアラフォーの魅力的な女性だったことです。
    この女性によってExcelへの親近感が増しました。
    講習会はこういうメリットもあるのです。

    もう一つは、ZOOMの講習です。
    研修で利用するので、具体的な応用方法が必要でした。
    3時間のリモート講習でしたが、事後のフォロ対応も含めて
    十分目的を達成できました。
    この時は、2人講師の一人は「それなりの」女性でした。

第5章 知っておきたい、シニアライフを支える最先端デジタル技術
    スマートウオッチによる健康管理、
    キャッシュレス決済方法、
    AIスピーカー、
    忘れ物と探し物をAIが助ける、
    などが紹介されています。

第6章 リタイア後の最大の仕事は自分を育てる「育自」
    育児もとうに終わったリタイア後の
    最大の仕事は自分を育てることである、ということを
    63歳の引退後、マレーシアのペナンに単身仕事の拠点を移し
    13年間、今で言うリモートワークをされたご経験から
    主張されています。
    牧さんは、たいへんな「育自」の先駆者です。

第7章 人生における三毛作目はデジタルシニアの世界
    それに対してどう考えるべきかが示されています。
    基本的には、
    早くから高齢者になった三毛作目をどうするかを考えましょう。
    それはデジタル社会の中での生き方だ、
    というのが牧さんの主張です。

第8章 センテナリアン(百寿者)から学んだこと、志を継ぐこと
    100歳になった意気軒高な高齢者3人から、
    志を大事にすることを学んだと言われています。
    3人とは、日野原重明先生、母親、小学校の先生、です。

    ここで、百寿者になる人の条件を以下のように整理されています。
    1)外交的で開放的、誠実な人
    2)人と付き合うのが好きな人、上手な人
    3)物事をきちんとこなす人
    4)常に新しいことに興味を持ち続けている人
    5)頭が柔らかく、こだわりのない人
    6)ネアカな人
    
    そのとおりです。その見本は、118歳の田中カ子(カネ)さんです。
    カ子さんは、「好きなものは、オトコ、オセロ、オロナミンCだ」と
    テレビのインタビューに対してシャレも交えて答えるのですから、
    この条件にすっかり当てはまっています。
    特に、2)の対象が「オトコ」であることが素晴らしいです。
 
第9章 85歳が思う今一番伝えたいこと 戦争体験をデジタルで語り継ぐ
    ご自身の7歳から9歳までの戦争での避難・疎開の経験で
    どういう思いをされたかを語られています。
    このつらい体験をデジタルで語り継ぎたいと言われています。
 
    私は2歳下でしかも札幌にいましたので、
    空襲とかの厳しい経験はしませんでしたが、
    食べる物がなくてとてもひもじい思いをしたことが
    強く記憶に残っています。
    5人の飢えた子どもを抱えた母親のつらさはたいへんなものだったろう、
    と想定します。
 
第10章 100歳に向けての人生プラン「牧チャンネル85」への思い
    牧さんが「牧チャンネル85」という
    YOUTUBEサイトを立ち上げられたことが紹介されています。
    これからの情報発信はこのチャンネル1本で行かれるそうです。

    国際語になっている「IKIGAI」(生きがい)、
    多くの人の生きがいを求めた活動を目標とされます。
    素晴らしいことで、牧さんだけでなく多くの仲間が
    生きがいを求めていろいろな活動ができるようになれば、
    日本が高齢化社会の先進例に近づくことができそうですね。
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以下に、高齢者のデジタル活用についての、
上野の意見を述べさせていただきます。

その1 「問い合わせ」対応方法
私は、常々デジタルビジネスで不満に思っていることがあります。
それは、こういうことです。
デジタル関連の技術に関することでも、製品に関することでも、
ちょっとしたことを聴きたいことがたびたび発生します。
その時に、FAQだとか「お問い合せ」の窓口があります。
FAQは探すのが面倒ですし、該当がないこともあります。
「お問い合せ」は、ガイドがあって何番、何番とか押しますが結局
知りたいことに辿りつけません。
本当に腹が立ちます。

口頭(電話)で人間が聞いてくれて答えてくれたらいいのに、
と何度思ったか分かりません。
業者側の業務効率重視の考えが壁になっているのです。
チャットの仕組みもありますが、
入力をスムーズにできない高齢者にはムリでしょう。

その点で、
トレンドマイクロ社の電話の問い合わせ窓口は素晴らしいです。
受け付けた窓口は自社製品でないことについてまで
親切に聞いてくれるのです。
即答できないことがあると調べて回答してくれます。
結局自分では回答できないことがあると、どこに聞いてください、
と教えてくれます。

私はこういうサービスを「スーパーコールセンター」と言っていますが、
高齢者のデジタル活用にはこのサービスが必須と思います。
「こういうことをしたいのだけれど、どうしたらいいだろう?」
というような質問に電話で受けてほしいのです。

こういうサービス機能があれば、
高齢者のデジタル不安に対して大きな解決策になるでしょう。
これは、第2章の4)5)に対する解決策です。

その2 生身の交流も大事にしたい
私も人生100歳時代を有意義に過ごしましょう、
という主張は大賛成です。
それには生きがいや人との交流が大事であることも論を待ちません。

牧さんはそれをデジタルと上手につながることで達成しよう
というご意見です。
それはそれで、
これからのデジタル化時代を見据えれば当然のご意見だと思われます。

しかし私は、デジタル社会で上手に生きることだけが、
生きがいや人との交流の実現のみちではないと思います。
ゲートボールやパターゴルフなどのスポーツの同好会や
地域の老人会や趣味の会など、人との交流を直接実現する活動は
デジタルになじめない人にとっての有効な場になると思われます。
特に、異性との混合の活動が楽しさを倍加させます。

私はできればそういう活動の促進をしたいですね。

2021年10月23日土曜日

「成長と分配」のカギは何か?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「成長と分配」はどうすれば実現できるかを整理します。
 目新しいことではなく当然のことです。 
ねらい:
 新政権には、国民迎合でなく
 長期的に日本のためになる抜本策を期待したいものです。
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今回の衆議院選挙の主たる争点は「成長と分配」になっているようです。
しかし、各党の打ち出している具体的な政策は
ほとんどが分配に関するものであり、
成長に関するものはほとんど見当たりません。

具体的な分配政策は、
国民にアピールしやすいので選挙対策として打ち出しています。
 自民党 非正規社員や学生に経済的支援
 公明党 18歳までに一律給付10万円
 立憲民主党 消費税軽減、低所得者への一時金給付
 他の野党ほとんど 消費税軽減

党首討論のテレビなどを見ても、
分配の内容が多少異なるものの本質はほとんど変わりません。
しいて言えば、消費税の削減を行うかどうかが異なるだけです。
これでは、分配論では政党選択の理由になりません。

識者は当然ながら、この分配重視政策に疑問を投げかけています。
安倍元総理もこう言っています。
「政府がどれだけ所得の分配を繰り返しても経済成長ができなければ、
経済全体のパイは縮む」
そのとおりなのです。
「成長なくして分配なし」は公理なのですが、
成長戦略は、代々の政府が取り組んできても成果が出ていませんし、
これからの政策を国民にアピールすることも難しいのです。

では、成長を実現する政策はないのでしょうか。
以下にそれを検討します。
1.日本の「成長なし」の状態
欧米先進国と日本の年収推移 出典:日経新聞2021/10/16
(注:裏面の文字が写っています)


日本だけが取り残されています。30年間横ばいです。
成長戦略は20年も唱えられていますが実現できていません。

2.失業率の差 
では各国と何が違うのでしょうか?
それは失業率です。
各国の失業率の変化を見てください。
出典:総務省統計局



日本(太線)は低位安定で3%程度を維持しています。
米国は、現時点では約5%ですが、20年4月には約15%です。
ヨーロッパ先進国も、失業率の変動があります。

失業率が長期間低いことは自慢になりません。
低失業率が低成長の証拠なのです。
なぜか?
労働の流動性が低いので低失業率であり、
その結果、低所得になっているのです。
以下にその状況を見ます。

1.労働の流動性が低い原因
以下の2点です。
(1)解雇の制限
日本は伝統的に「和の精神」「弱者保護」の考えが強く、
解雇に対する規制と罪悪感の醸成がされています。

労働契約法(16条)には、解雇には
「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」が必要である
と書かれています。
一般に「解雇権濫用法理」と呼ばれている考え方を、
法律の条文として明確にしたものです。
我が国では、この「解雇権濫用法理」によって、
使用者の解雇権が大きく制限されています。

判例でも、以下のような状況に対する解雇条件が
厳しく制限されています。
・勤務成績不良
・業務命令違反
・無断欠勤
・会社の経営不振

私は、日本が低成長から脱却できない「諸悪の根源」は、
厳しすぎる解雇規制だと思います。

(2)弱者の補助
弱者への補助金が国費から出されます。
農業がその典型ですが、コロナでの補助金もその要素が大きいのです。
そのために、低生産性産業・企業が延命しています。
低生産性企業は、
政府が賃上げの旗振りをしても応ずることができません。

2.労働の流動性を高める対策
ではどうすればよいのでしょうか?
日本社会ではタブーとなっていることに手をつけなければなりません。
成長産業の助成と合わせ、解雇規制の緩和を積極的に進めるのです。
これができるのは、
「自民党をぶっ潰す」と言った小泉元首相くらいの人でしょう。
信念だけでなく、その政策を国民に納得してもらえる説得力も必要です。

(1)「不当な解雇」の条件を緩める
特に、経営不振による解雇の条件を緩和します。
経営不振にもかかわらず人員削減ができないと、
給与の低下が免れないだけでなく、
倒産を招き全員共倒れとなるリスクがあります。
 
(2)再就職のための教育・訓練制度を強化する
失業者に対して、新しい職を得るための助成をします。
昨今は「リスキリング」というような言葉で捉えられて
その必要性が強調されていますしその実践もおこなわれています。
それをさらに強化するのです。
国庫負担増となりますが、「成長」が実現すれば回収可能です。

教育・訓練制度の補強として、以下のような対応が考えられます。 
 適性判定を行いその人向きの職業分野を判定し、
 それに合致した職業訓練を実施します。
  対人関係が苦手でない人 
   介護福祉関係、看護関係、 
  対人関係が苦手でモノが好きな人
   地域の手芸品作りなど手先を使う仕事 
   ソフト開発など頭を使う仕事 
  対人関係が苦手で作業が好きな人
   身体を使うボランティア的活動、
   清掃作業、農業、建築現場作業、
  
どうしても再教育できない人材向けに「失業対策事業」を強化します。
 公共施設・公園の整備・清掃作業とか。
 可能な限り生活補助は行わないません。
 人間の尊厳を損ねるからです。

(3)助成産業を決定し、その産業への助成に傾斜する。
無差別「公平」なバラマキ助成は止めます。
以下のような産業を助成対象とします。
 医療、介護福祉、高齢者向けサービス、教育、IT、基幹製造業、
 近代化流通業
衰退産業は申し訳ないけれども放置です。
自営の飲食店・商店も同様です。
それが長期的・全体的な日本経済・企業の強化になるのです。
 
(4)生産性向上企業への助成
企業に対する助成としては、
生産性(売上高・人件費比率)を上げた企業(≒人員削減した企業)を
対象にします。

いかがでしょうか?
「信ずる者は救われる」のではないでしょうか?

「マネジメントの文明史」はピラミッドの建設から始まるのですって!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「マネジメントの文明史」をご紹介します。
 その中に記述のあるエジプトのピラミッド建設がどのようにして
 行われたのか(の一部)を知っていただきます。
ねらい:
 経営やマネジメントのガイドは、そのベテランから学びましょう。

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本テーマは、
武藤泰明早稲田大学教授著「マネジメントの文明史」のご紹介です。



これは、昨年10月に出版されたものなのですが、
ピラミッド建設が対象になっているようなので今回取り寄せてみました。
ところが、そのピラミッド建設におけるマネジメントについては、
以下のことが書かれているだけでした。

【ピラミッド建設のビジネスモデル】
(前略)
だいたいはっきりしてきているのは、ピラミッドをつくったのは
奴隷ではなく労働者、具体的には農民であったということ。
彼らは今ふうに言えば賃金の支払い
(と言っても貨幣はなかったはずなので何を受け取っていたのか、
これも謎です)を受けていました。
ちゃんと住宅もあったようです。
ではなぜ農民を動員できたのか。

【ナイル川の「定期氾濫」とピラミッド建設の関係】
ナイル川は毎年夏に氾濫していた(この部分は上野が略記)
氾濫と言っても川から水が周辺に静かにあふれ出すようなもので、
これが農地にもたらされて肥沃になる。
結果として、農業の毎年の生産性が保たれていました。
川が氾濫している間は、農民は仕事ができません。
だから、いわばその「農閑期」に
ピラミッドの仕事をしていました。
日本の出稼ぎと同じだと考えてよいのだろうと思います。
エジプトの労働者は、農閑期に副業で収入を得ていたということです。

【ファラオのマネジメント戦略】
これを国(というよりエジプト王)の側から見ると、
農民を農繁期に集めると、農作業ができないので収穫が減る。
これは今ふうに言えば歳入、
つまり国の収入の低下を意味するのでできません。
賢明な王であれば農閑期にピラミッドを建設したはずです。
昔、日本の公共工事が冬場に集中的に実施されたのも、
前述した出稼ぎ労働力が確保できたことが理由の一つです。
同じことなのですね。

さて、ではこの「ピラミッド建設のビジネスモデル」は、
国(王)による経営と呼べるのでしょうか。

プリンスホテルがしていたことは、経営です。
(上野注:季節によって従業員を繁忙の場所に移動させること)
なぜなら、このホテルは利益を求め、
そのために従業員の稼働率を上げる手段として、
季節による移動を行っていたからです。
エジプトのファラオが行ったピラミッド建設そのものは利益を生まない、
一種の公共工事です。だとすれば経営ではない。
(上野注:この項見出しは後掲のように「王たちの経営」となっています)
とはいえ、労働者を農繁期に徴用すると、
歳入、そしてGDP(農業算出)が減るのは目に見えている。
これを避けるような(人的)資源戦略を採用したという点において、
これはマネジメントと呼べるものなのだろうと思うのです。

著者はこう述べていますが、
事前に「経営」は「マネジメント」の定義はされていません。
したがって、これは経営だ、これは経営ではないがマネジメントだ、
と言われてもピンときません。

いずれにしても、ピラミッドの話はこれで終わりなのです。
ガックリです。

本書では、前座のピラミッド以外に
こういう領域のマネジメントを取りあげています。
1.会社以前
 王たちの経営(ピラミッド建設のこと)、ギリシャの植民地経営、
 ハンザ、ルネサンスと企業、古代から中世の経営
2.大航海時代と会社の成立
3.英国(産業革命の成立・発展・衰退)
4.ドイツ(大企業と重工業の誕生)
5.米国(マネジメントと経営者の創出)
6.個人によるイノベーションと非営利組織の時代

著者は過去を分析することによって、
今後の経営やマネジメントに対して示唆が得られるだろうと言うのですが、
とてもそうは思えません。
前掲のピラミッド建設の方法から何を学べるのでしょうか?

結局、本書は、経営書やマネジメント書ではなく、
ちゃんと書名に書かれているように
「歴史」を整理している人文科学書なのです。
390頁に及ぶ事実の羅列としてはたいへんなものです。
そういう内容に関心のある方はぜひお読みください。

しかし人文科学書嫌いの私は一部をパラパラ見て読むのをやめました。
「ですます調」と「である調」が混在しているのも読みにくいですね。

別項の阿部紘久さんの「文章作成術」を学んでいただく必要がありそうです。


英語の言葉遊び その2「英語のアナグラム(Anagram)」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 米野忠男氏の英語研究第2弾のご紹介です。
ねらい:
 驚いて楽しんでいただければ結構です。
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これもたいへんな研究です。
私は、英語の分はほとんど知らないことばかりでした。

文や語を構成する文字の並べ替え(綴り替え)で別の文や語を作る
アナグラムも、回文と同じように代表的な言葉遊びだ。
日本の新聞の投書欄には、回文と同じようによく出てくる。
例えば「田中角栄(タナカカクエイ)」は
「内閣変えた(ナイカクカエタ)」に、
今や落ち目?の「小沢一郎(オザワイチロウ)」は
「終わろう一座(オワロウイチザ)」に並べ変えられる。

少し長い例では,「サンタが街にやって来る」のアナグラムが、
「日夜待ってサタンが来る」である。
英語のアナグラム(Anagram)は回文と違って文字の並べ替えだから、
美しい形で作られる。

(1) 英語の単語同士のアナグラムの例:
 calm = clam, rose = eros, melon = lemon, 
 ocean = canoe, clipper =cripple, Cinerama = American

(2) 一つの単語を2つに分けたアナグラムの例:
dormitory=dirty room, astronomer=moon starer, 
contaminated=no admittance, Christmas = trims cash

上記の例では「学生寮=汚い部屋」、
「天文学者=月を見つめる者」、
「汚染された=立ち入り禁止」、
「クリスマス=(プレゼントで)現金を減らす」
とそれぞれ意味を表しているのが秀逸だ。
なおastronomerを3つに分けてno more stars というのもある。

(3) 一つの単語または文章を3つ以上に分けたアナグラムの例:
one plus twelve=two plus eleven,desperation = rope ends it,

上記の例では「1+12= 2+11」、
「絶望=一本のロープがそれを終わらせる」と、
前者は正しい計算式だし、
後者は意味ありげ(絶望で首吊り?)なものになっていて面白い。

またStatue of Liberty = built to stay free という綴り変えも
「自由の女神=自由であり続けるために建てられた」と、
意味づけられていて秀逸だ。

(4) 名前などの固有名詞のアナグラムもある。
日本語ではタモリは本名の森田のアナグラムだし、
作家の泡坂妻夫(アワサカツマオ)は本名の厚川昌男のアナグラムだ。
作家でフランス文学者だった福永武彦はユーモアに富んだ人のようで、
推理小説を書くときは
加田怜太郎(「誰だろうか」のアナグラム)のペンネームを使い、
SFを書く時は船田学(フナダガク,「福永だ」のアナグラム)
を使ったことで知られている。

(5) 西洋でも筆名に本名のアナグラムを使う言葉遊びが
流行ったといわれている。
フランスの有名な作家・哲学者のボルテール(Voltaire)は
本名(Arouet, l.j.)のアナグラムである。
「l.j.」は英語の「Jr」で,ここでは「u」を「v」に、
「j」を「i」に置き換えてはいる。
またフランスを代表する文人ラブレー(Francois Rabelais)は
ペンネームにアナグラムのアルコフリバス・ナジェ(Alcofribas Nasier)を使ったことで知られている。

(6) 名前のアナグラムにはいくつか傑作がある。
名前に相応しい書き換えだ。
Clint Eastwood = old western action
Madam Curie = radium came
William Shakespeare = Willie makes a phrase

(7) またナイチンゲール(Florence Nightingale)を、
「Flit on, cheering angel (羽ばたけ,励ましの天使よ)」と
置き換えたアナグラムもよくできている。

(8) 日本の「いろは」歌は旧仮名遣いの47文字(「ん」を除く)を
一つづつすべてを使って作られた和歌で、
文字の並べ替えという意味では,一種のアナグラムと言える。
「色はにほへと,散りぬるを,わか世たれそ常ならむ、
有為(うゐ)の奥山けふ越えて,浅き夢見し酔(ゑ)ひもせす」
という格調高い七五調の和歌だ。
仏教の無常観を表したといわれるこの和歌を、
誰が何時作ったかは諸説あるが、
文献から平安時代にできたことは確実で、
昔の人はヒマも知恵もあったのに驚く。
今の若い人は「いろは」歌を、
単なる日本のアルファベットと思っている人も多いらしい。

(9) 英語にもアルファベットの全文字を使った文章がある。
昔のタイプライターの教則本には、
すべてのキーを叩く練習のための文章が多く記載されている。
よく知られている短い文は、
「The quick brown fox jumps over a lazy dog」で33文字だ。
「a,e,o,r,u」が複数使われているのでアナグラムとは言えない。

(10) もう少し短いのはあまり知られていないが、
「Waltz, bad nymph, for quick jigs vex.
(ワルツを踊れ,悪い妖精よ,早い曲はいらいらする)」は
28文字で惜しい。

アルファベット26文字を重複せずに並べ替えた、
完璧なアナグラムの英語版いろは歌を長い間探していたが、
ついに見つけた。
その文は,「O LN, PJ, IV FEG, W R! MT SA! Y? U C H DK! B XQZ」。
何だこれはと思ったが,音読すると言葉になるのがミソだ。
例えばLNは「Ellen」、MTは「empty」、 SAは「essay」、
 DKは「decay」、XQZは「excused」と読める。
1文字なら例えば、Yは「why」、 Uは「you」、 Cは「see」、 
Bは「be」、Wは「double you」、 Rは「are」、
 Hは「age」と音読できる。
こうして上文は、
「Oh, Ellen, pea jay, ivy effigy double you are ! empty essay why ?
 you see age decay; be excused !
「ああ、エレン、小さなカケス鳥、学園の肖像、君はその両方だ!
虚しい試みだ、何故?年を経るごとに衰えてゆくから、これは失礼」
となる。

これは19世紀の作だそうで、苦し紛れではあるが、
言葉遊びの極めつけのような傑作かもしれない。
どこの国にも何時の時代にも、
優れたヒマ人がいるものだという私の確信が、ここでも裏づけられた。

2021年10月22日金曜日

阿部紘久さんがホームページの開設と電子書籍の出版をされました!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 阿部紘久さんの新設ホームページと電子書籍出版のご紹介をします。
ねらい:
 ぜひご活用ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
このブログでも以下のように何回かご紹介しました阿部紘久さんが、
この度、ホームページの開設と電子書籍「命ささらぐ」の出版をされました。
素晴らしいものです。おめでとうございます。

2014年4月
上野則男のブログ: 文章力を上げたい方に「文章力の決め手」をお勧めします! (uenorio.blogspot.com)

2018年9月
上野則男のブログ: 一芸に秀づる者‐文章作成講座‐阿部紘久さん (uenorio.blogspot.com)

2021年2月
上野則男のブログ: 「かな」「かな」「かな」 (uenorio.blogspot.com)

阿部紘久さんは、今やまぎれもない文章作成術の日本の第1人者です。

1.ホームページのURLはこれです。
https://abehiro.jp
この中に「文章力UP一口メモ」があります。
これまでの文章術指導のエッセンスが詰まっています。
こういうご案内をいただきました。
これが完成しますと、文章術の電子辞書として利用できそうです。

 「文章力UP 一口メモ」更新計画   2021年10月15日に掲載開始
(日付は更新予定日)            (ヒント)

Part

ウォーミングアップ

 

 

20211015

1

ある相談

2

「いい文章」とは?

3

文章を書く3つの喜び

4

文章力の7つの要素

5

「書く力」は「考える力」

Part

受け手発想で書く

 

 

 

 

 

1022

6

読み手の側にまわってみる

7

1つの改善案

8

宛先とタイトル

9

箇条書きにする

10

重複や無駄な言葉を省く

11

丁寧に書き過ぎない

12

必要な情報は書く

13

「ちょっと一息」半覚半睡の時が、一番創造的

Part

文の基本形を確かめる

 

 

 

 

 

1029

14

文の基本形

15

「何が(誰が)、どうした」のか

16

「何(誰)を(に)どうした」のか

17

主語を間違えない

18

主語をなるべく変えない

19

述語の共用にご用心

20

「ことだ」で受ける

21

日本語は述語中心言語

Part

簡潔に書く

 

 

 

 

 

 

115

22

重複を省く

23

無駄な言葉を削る

24

「と感じた」「と考えた」「と認識している」を削る

25

難しい言葉で飾らない

26

文頭をシンプルにする

27

動詞をシンプルにする

28

全体をシンプルにする

29

「ちょっと一息」日本語の仕組み

30

「ちょっと一息」英語の仕組み

Part

分かりやすく書く (1)

 

 

 

 

 

 

1112

31

主役を早く登場させる

32

基本は時系列

33

修飾語は直前に置く

34

意味の狭い言葉を使う

35

見出し

36

他の意味に取れる表現は避ける

37

「因果関係」を明確に

38

曖昧接続を避ける

39

「結論を先に」には例外もある

Part 6

分かりやすく書く (2)

 

 

 

1119

40

短く言い切る

41

一度にたくさんの荷物を渡さない

42

主役の数だけ文を分ける

43

挿入句は別の文にする

44

箇条書きにする

45

表にする

Part 7

的確に書く

 

 

 

1126

46

やさしい言葉を正しく使う

47

矛盾したことは書かない

48

能動と受動(受身)

49

「する」と「させる」

50

「なる」と「する」

51

何でも「ことで」でつながない

Part 8

「てにをは」(助詞)

 

123

52

「に」と「で」を使い分ける

53

「を」ではなく「に」を使う

54

「に」ではなく「を」を使う

55

ちょっと一息」「は」はスーパー助詞

Part 9

読点(、)

 

 

 

 

 

 

 

1210

56

長めの主語の後に

57

長めの目的語の後に

58

原因と結果、理由と結論の間に

59

「状況・場」と「そこで起きていること」の間に

60

読点が欲しい場所一覧

61

読点によって意味が変わるケース(1)

62

読点によって意味が変わるケース(2)

63

意味の固まりを読点で分断しない

64

句点は文末のみで打つ

65

「ちょっと一息」日本語は曖昧か

Part 10

共感が得られるように書く

 

 

 

 

 

 

1217

66

五感を使って追体験できるように書く(1)

67

五感を使って追体験できるように書く(2)

68

余計な前置きを書かない

69

具体的なエピソードから書き始める

70

修飾語、強調語を少なくする

71

凝った表現を使わない

72

自分のことは控えめに書く

73

余計な結びも書かない

74

論理と抽象概念で共感を得る

Part 11

長文をスッキリ構成する

 

 

1224

75

段落の長さと数

76

段落の骨子

77

前提となる事実を最初に書く

78

同じ話はまとめて書く

79

「ちょっと一息」「すごく」は死んだか?

Part 12

視覚的効果と表記

 

1231

80

ホワイト・スペースを活用する

81

報告書の見出しとレイアウト(原文)

82

報告書の見出しとレイアウト(改善案)

83

「 」を活用する

Part 13

話し言葉の影響を避ける

 

 

 

 

 

 

 

 

202218

84

無意味な飾りを取り去る

85

「に対して」

86

「自体」「自身」

87

「になります」

88

「いく」「くる」

89

短縮表現を避ける

90

文頭の「なので」を避ける

91

逃げ腰表現を避ける(1)

92

逃げ腰表現を避ける(2)

93

ずらした表現を避ける

94

おわりに


2.Amazon電子書籍の案内はこれです。

「命ささらぐ」は、第1部から第7部までの別冊構成(すべて既刊)となっています。
これは随筆集で、その第1部の案内はこれです。
紀伊国屋などAmazon以外の電子書籍としても入手可能です。