2016年9月1日木曜日

今年のオリンピックの好成績の評価は?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 ご参考までに、 
 オリンピックの成績と、その選手たちの育った時代背景に
       相関があるという4年前の仮説を確認いただきます。

ねらい:
 仮説を立てる楽しみをご経験ください。
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昨日、わが旧友二木英徳さんが、長年会長をしておられる
日本体操協会の祝勝会がありました。
活躍した主力選手がすべて参加していました。

前回の「残念会」を挽回したということで、
会場はお祝い一色に包まれていました。

マスコミ等ではさっぱり評価されていませんが、
二木会長のたいへんな尽力に深甚なる経緯を表したいと思います。

日本全体として、なぜ過去最高のメダル数になったのか
の一因を分析してみました。
と言いましても4年前に立てた仮説の追認なのです。

4年前の当ブログに以下の記述があります。
日本は
これでいくと、
日本は2007年から11年はその前よりも低迷感が強いですから、
この好成績は当然ということになります。

ヒニク者は、
全面的に喜んで良いことなのかどうか、と思ってしまいますね。

当時のこのブログをみてこういう批判をする方がいました。
「現場の努力が大事だ、それを無視する空論だ」

これは行き違いです。
私は日本体操協会のような
現場の努力を無視するわけではありません。

物事の見方にはいろいろあって「三つの目」ということが言われます。
「蟻の目、鳥の目、魚の目」です。

現場を見るのは蟻の目でこれは基本です。
しかし、上から全体を見る鳥の目も大事で、
さらに時間の流れで物事を見る魚の目も重要です。

このオリンピックの仮説は、魚の目ということなのです。
鳥の目を合わせて大局観ということですね。

以下は2012年9月12日の当ブログです。
http://uenorio.blogspot.jp/2012/09/blog-post.html
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私は当ブログの
「ロンドンオリンピックの成果は立派なものだったのでしょうか」で
オリンピックの獲得メダル数と中心となる選手層が10代の時
(オリンピック開催年の10年前)の日本の経済状況には相関がある、

すなわち、その時日本の産業が活況を呈していると、
スポーツを目指す人が少なくなり、
オリンピックの成績が不振となる、という仮説を開陳しました。

岡本さんは、以下の表のように、
この仮説を戦後のすべてのオリンピックについて検証してくださいました。
力作です。
概ね私の仮説は当っているということのようです。
ご覧ください。

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私の大学時代の級友岡本正之さんから、
以下のメールをいただきました。

私は当ブログの
「ロンドンオリンピックの成果は立派なものだったのでしょうか」で
オリンピックの獲得メダル数と中心となる選手層が10代の時
(オリンピック開催年の10年前)の日本の経済状況には相関がある、

すなわち、その時日本の産業が活況を呈していると、
スポーツを目指す人が少なくなり、
オリンピックの成績が不振となる、という仮説を開陳しました。

岡本さんは、以下の表のように、
この仮説を戦後のすべてのオリンピックについて検証してくださいました。
力作です。
概ね私の仮説は当っているということのようです。
ご覧ください。


以下、岡本正之さんの寄稿
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今月の「ロンドン・オリンピックの成果・・・」に触発されて、
”選手が育った時代(経済環境)と成績(メダル数)との
関連や如何に”、と思って、一寸遊んでみました。

結果は添付の通りで、アテネの時と同様、貴殿の言われる
指摘がかなり当たっている!ことに、感じ入りました。
(こういう見方や指摘をする人は、先ずいない!)

なお、資料は、「図録:経済成長率の推移(日本)」と
「図録:生活の向上感の推移」 に依りました。
























 




(注)
 ・1970年頃までの国内好景気は、選手にとって、
 後押しをしてくれた良い環境であったか?
 

 ・  オイルショックを経て、75年以後の安定期末期の
  1987から90年までの4年間の「バブル景気」
  の影響が非常に大きく、選手を甘やかしたか?
 
 

 ・ バブル景気以後の、「20年間の経済の低迷」が
  日本の若い人たちのハングリー精神、
  ガンバリズムを呼び覚まして、
  皮肉にも、好成績に繋がった?
 

 ・今の低迷期が今後も続くと思われるが、
  その影響はどうか?

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上記の表のリオの欄は、
個数=41個、コメント=過去最高、
その時代の経済情況=ますます低迷感強し、です。

残念ながら、予測どおりということになりました。