2018年3月26日月曜日

研修でこんな成果が上がるのですね!!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 業務の改善はすればこんなに成果が上がるものなのだ、
  ということを知っていただきます。
 改善成果が上がる条件を整理してみます。


ねらい:
 改善にチャレンジしましょう。


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3月に当社主催の二つの研修の実践報告会がありました。
実践報告会というのは、研修で習得したことを
担当業務の中で実践をしてその結果を報告するものです。
この二つの研修の実践期間は約2か月でした。


まず、二つの研修とはこういうものです。
いずれも対象者は、
ソフトウェアの変更管理(保守、エンハンス)業務の担当者です。


1.身の回りの業務改善実践


 個人個人が自分の業務の改善を行います。
 この研修では
 「他の人のことは放っておきなさい。
 自分が楽になることだけ考えて改善しなさい」
 を基本スタンスとしています。
 
 人との調整をしているとなかなか進みませんし、
 とん挫する可能性もあります。
 それを避けて即効ねらいでいくのです。
 
 それは、
 業務改善者上野則男のビジネスライフ終盤での哲学です。
 
 大げさな改善でなくてよいので、
 原則として自分ひとりでできる改善を対象とします。
 改善の体感ができたら、
 次のステップでより大きな改善にチャレンジします。


 改善のための業務分析・問題分析する手法は伝授します。
 3回に分けて改善の検討を行いますが、
 自分で考えることが基本ですが、講師も少しアドバイスします。


 このことによって、以下の悪循環から脱却することを狙います。
 





































2.積極的提案力強化実践


 お客様から変更依頼の要請があった際に、
 言われたことだけをするのではなく、
 その実施目的を確認して的確な対応ができるようにする
 アプローチ法を伝授する研修です。


 そこで使用するワークシートは以下のような
 「隠れたニーズを引き出すワークシート」です。
 このA、B、Cの順番で確認を進めます。


この研修での実践成果を2例ずつご紹介します。          2研修の改善成果




研修名

改善テーマ

改善状況と成果


身の回りの業務改善


1.商品マスタ処理作業改善


・これまでずっと手作業で実施してきた処理に対して、SQLやコマンドを自動実行するバッチ処理を開発した。これで月2人日分の業務削減ができた。

・今回の経験を踏まえ、「改善⇒新領域へのチャレンジ改善」というプラスのスパイラルを回していきたい、という感想が得られた。



2.IT資産管理システムの改善


・当初、5人日程度の資産管理システムの入力改善を目指したが、「改善をするなら」という上司の指導で広範囲な業務再構築の検討に発展した。

・これが実現すると、10年間放置されてきた28人月/年の大規模改善となる。



積極的提案力強化


3.衣料品販売企業間連携システムの取組み提案


・お得意先であるアパレルメーカA社から「商品マスタにB百貨店の商品を登録したい」という要求を追求した結果,B百貨店のアウトレット事業をA社が代行運用するビジネスの提案につながった。

・これが成功すれば、お客様への積極的提案の先行事例となる。



4.RPA適用提案


・ある業務のRPA化要望を受けて検討した結果、その方式を多くの他の業務に拡大適用できることが判明した。

・RPA化のモデルとすることができた。


 1番めの事例は、身の回りの業務改善が対象とする
典型的な小改善です。
これで味を締めて次々と改善を進めていただくことになります。

2番めの事例は、これも典型的な小改善を実施するつもりが、
上司の指導で、それを含んだ広範な改善を実施することになりました。
この研修での実践のキッカケがなければ、
この改善は浮上しなかったのです。

3番めの事例は、転変激しい小売りの世界で、
変更要望に対して「それは何のためにするのですか?」という質問から
企業関連系での新ビジネスモデル開発を実現する提案になったものです。
受講生の所属する情報サービス業では画期的な提案事例です。


4番めの事例は、今脚光を浴びているRPAの事例です。
一つを実現することで、
その手法が適用できる多くの業務が見つかったのです。


なぜこのような成果が実現するのでしょうか。


その理由として考えられるのはこういうことだと思われます。


1.あらゆる業務には改善すべきネタが存在している。
 業務実施方法にはこれで完璧というゴールはあり得ません。
 峰を越えても越えてもその次の峰が控えているのです。
 通常は、今のやり方の中で過ごしているだけなのです。


2.改善のチャンスがあれば改善される。
 したがって、改善のチャンスを与えれば改善ができるのです。
 改善は、改善しようとするかどうか次第なのです。
 導火線に火を点ければよいのです。


3.改善の場づくりが必要である。 
 「改善しよう」という気にならなければ改善は動きだしません。
 場づくりとしては、以下があります。


 1)改善のヒントや着眼の提示
  「こうやってみれば?」
  というヒントがあるとすぐに検討が開始できます。
  
  「積極的提案力強化」では「隠れたニーズを引き出すワークシート」が
  「身の回り」では「身近で手こずっていることを取りあげなさい」が
  これに該当します。


 2)改善の場づくり
  「いずれやろう」ではいつまで経っても着手されません。
  「いついつまでにしなければならない」ということになれば、
  忙しい業務の中でやり繰りして改善の検討を行います。


  それぞれこの研修に参加したことが「場づくり」です。


 3)改善の動機づけ
  改善の成果が何らかの形で他者から評価されるということや、
  自分は改善のリーダになろう、とかがあれば
  取り組みが本気になります。


  この研修では、実践報告の場が用意されています。
  「そこで恥をかきたくない」「評価されたい」
  という気が起きているはずです。


以前、日本の多くの企業で実施されていた「QCサークル」は
この条件を満たしています。
ですから小改善が次から次へと行われたのです。
ゴールはありませんでした。
マンネリがありダメになりましたけれど。


いかがでしょうか。
皆様も改善にチャレンジしてみませんか。





2018年3月24日土曜日

ゴルフが認知症予防になる?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「ゴルフが認知症予防にいい」 
  それってどういうこと?を知っていただきます。
ねらい:
 さあどうしましょう。
 身近なところでゲートボールを始めますか?
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以下の内容が
日経新聞2018年3月22日の囲み記事で載っていました。
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国立研究開発法人「国立長寿医療研究センター」は23日、
ゴルフが高齢者の認知機能を向上させる
とする共同研究の結果を発表した。


運動習慣がない65歳以上の男女106人を
ゴルフ教室と健康講座教室に分け、
ゴルフ教室組は半年間、週1回のペースで24回プレーした。


認知機能検査を実施して比較したところ、
ゴルフ教室の参加者は単語記憶能力が6.8%、
物語を聞いて筋書きを思い出す「論理的記憶能力」が11.2%
向上した。


健康教室を受けた人には変化がなかった。


認知症の6割を占めるアルツハイマー型認知症の予防には、
適度な運動、頭を使う活動、人との交流が有効とされる。


ゴルフの1ラウンドあたりの運動量は、
体重70キロの男性で約1000キロカロリー。
風向きやピンまでの距離を考えながらプレーし、
一緒にコースを回る人と交流する社交スポーツでもある。
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これを読んでどう思われますか?


ゴルフのようなスポーツをすることは、
何もしないでごろごろしていることに比べれば
認知症予防に有効なことは分かります。


結構なことです。


しかし、半年でそんなに記憶能力が改善するということは
にわかには信じられませんね。
ずっと続けていたらどれだけ改善されるのでしょう?
凄いことになってしまいます。


ゴルフ組は、それまでゴルフの経験がある人なのでしょうか。
ないとすると、
新しいスキルを習得することが脳の活性化に貢献したのであって
ゲートボールでも同じでしょう。


もし既にゴルフをしていた人ならば、
そういう人たちは、
何か記憶能力向上に対する素地を持っていたのかもしれません。


実際の報告書を読んでみないと、
実験の条件と分析がどうなっているのかよく分かりません。


安易に「ゴルフは認知症予防にいいらしい」
というのは危険な気がします。

なぜ「不正」事件が多発しているのでしょうか?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 一連の不正事件が起きた背景を考えてみます。
 日本の国が絶望的なのではない、という仮説を提示します。
ねらい:
 少しは安心しましょう。
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財務省は森友学園問題で、
正式の決済文書の書き換えを行っていたようです。


もし事実なら、うっかりミスとかではなく
れっきとした犯罪行為です。


先日来、日本の伝統的大企業・一流企業の生産現場での
不正・不法行為が続出しています。


神戸製鋼所、日産自動車、川崎重工業、三菱マテリアル、
スバル、東レ子会社、、、、


日本にも特定の犯罪者は存在しますが、
組織でワルをするという文化はない国であったはずです。
それが国民の誇りでもあったのです。


なぜこういうことになってしまったのでしょうか?


考えさせられました。


こういうことではないのでしょうか。


1.組織の意向を重んじる。


一般に家族の一員は家族のためになるように行動するのですが、
それと同じように「会社のため」を考えて行動する意識があります。


そしてその思考は、周囲で共有されています。


これは忖度の発生原因です。


忖度以外にこの状況を説明する言葉がたくさんあります。


 以心伝心
 あうんの呼吸
 言わず語らず
 ツーカー
 暗黙の了解
 行間を読む


家族の場合には「ツーカー」は一般的でしょうが、
組織の場合にもこの思考が通用するのです。


ただしその思考が通用する組織は、新興企業ではあり得ません。
伝統的な組織だけです。
これが長ずると「お国のため」に尽くすとなる思考です。


今回問題を起こしているのは財務省を始めみな伝統的組織です。
現在はそのような企業は少なくなってきていますが、
福利厚生が充実して企業の一員が家族の一員のような状態なのです。
企業一家主義と言われます。


財務省の書き換え問題は誰の指示で誰がやったのか
の究明がされるでしょうが、
完全解明は難しいかもしれません。
忖度の場合は、明確な指示はないのですから。


財務省で関係者の自殺がありました。
その方は明確な指示がない状態で、
忖度により書き替え等を行ったのであれば、
誰かの責任にすることはできず、
自分で被ったということではないのでしょうか。
心からご冥福をお祈りいたします。


2.「本音と建前」「身内論理の正当化」→2元規律の許容

本音と建前が違う、ということは、
自分に都合のよいようにごまかすという意味では、
おそらく世界中の民族に共通でしょう。


しかし日本の場合は、もっと深い意味があります。
本音は身内の論理に従うこと、
建前は公式の正規の論理に従うこと、を意味するのです。


長い農耕生活の歴史の中で、村社会において形成された規律が
人々の体に自然体で備わっていて、これが本音の論理です。
これに従わないと村八分になります。


これに対して、支配者が自分の都合で決めて強制する規律が
建前になります。
国で定める法律もこの位置づけになります。


人々は、表面上、建前に従っているように見せますが、
本音では従っていないのです。
こういう2元規律の中で日本人の生活は行われてきました。
当然、自分たちの本音の規律が優先です。


アメリカにはこのような2元規律はありません。
伝統的な歴史文化がないのですから、
すべて後付けで自分たちが取り決める「法」の一元規律です。


この観点から、不正事件を見ると、極めて明快です。
単純に自分たちの身内の論理で事を運んだということです。


この身内の論理はどこかの企業の風土ではなく、
日本国民の思考風土ですから、
多くの企業で行われていて何ら不思議はないのです。


問題はなぜ今一挙にその不正が表ざたになったのか、です。
それは、神戸製鋼の事件をきっかけに、
ほとんどすべての製造企業のトップが
「うちは大丈夫か、徹底的に調べろ」と指示をしたからです。


後でバレルととんでもないことになるので、
トップは本気で調査を指示したのです。
身内の論理を超えさせる強い指示だったのです。


だから次から次へと「不正」事実が露呈したのです。


「そういうようなことはみんなやっていた」
ということが実態でしょう。


談合も同じことです。
談合は犯罪であるとして何度も摘発されながら
「悪いことをしているのではない。みんなのためにやっているのだ」
という意識があるのです。
だから繰り返されるのです。


製品検査の不正は、
「正式の基準自体(建前)が厳しすぎるので実用上はこれで問題ない」
それが会社の利益につながるという判断です。


不正をしている、法に反しているなどという意識はまったくないのでしょう。


ですから、何年も何年も引き継がれているのです。


この考えは、未成年者の飲酒、飲酒運転などで
法律違反でありながら、
仲間社会では許すという習慣がずいぶん長い間続いていました。
仲間社会の効用優先の考えです。


未成年の飲酒が厳しくなったのは最近ですね。


1995年に全国酒販組合中央会が
アルコールの自販機撤廃を自主規制で決定しました。

当時全国で20万台あったアルコール自販機が
2006年には5万台になったそうです。
今はほとんど見かけませんね。

コンビニの「20歳以上です。ハイ」の申告も、
アルコール販売の自由化が行われた2003年からのことです。

そういうことで、未成年の飲酒禁止が一般社会に浸透したのは
ここ10数年のことです。
それまでは、建前と本音の実態が長く分離していたのです。


飲酒運転は実害がありますから、
もう少し前から建前と実態の分離は解消していましたが。
それでもつい最近までは、「お正月は少しくらいはいいんだ」
という考えも一般的でした。


それでは、今回の問題はどう考えたらよいのでしょうか。
1.の要因と2.の要因は順序が逆で
2.の「身内の論理」優先が先にあるのです。
それから
その身内の論理優先を忖度する1.があるということになります。


そうすると、
真っ向から法令や正規の規律を侵そうという気があってのことではなく、
身内の論理を優先させた、
それが結果的に法令や正規の規律に反していることになっている、
ということなのでしょう。
そう分かると、私は少し安心しました。


実害がないのであれば、
「日本的な合理主義」なのですから、
一方的に犯罪者扱いで糾弾することもないのではないか
と考えることもできそうです。


そのあたりの判断は個人差があるでしょうね。
皆様はどうお考えになりますか?


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この一連の「不正」事件に対する海外の論調は知りませんが、
日本のマスコミが、
日本に対する信頼を失うような方向での報道はしないでほしいものです。






2018年3月22日木曜日

「ラクして速いが一番すごい」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 ビジネスライフ成功の秘訣の解説書があることを
                            知っていただきます。
 これだけのことを書ける個人がいるものだということを
                            知っていただきます。
ねらい:
 まだビジネスライフで昇りたい方はぜひ本書をお読みください。


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これは、松本利明氏の著書名です。
日経新聞の書評ではなく、新聞の広告を見て購入しました。


受け狙いのタイトルで、
「どうせいい加減な内容だろう。
でも我々が推奨する価値目標では「はやい」が一番なので、
どんなことを言っているのか見てみよう」
と思って買ってみたのです。


ところがビックリ!
氏の主張は、5章56項目に亘っているのですが、
ほとんどどの一つをとっても、非常に本質を突いたことが述べられています。


松本氏は、外資系コンサル会社のいくつかを経験されています。
年齢不詳ですが、
ビジネスライフの限られた年数でこれだけの真理を掴むのは
並大抵ではないと脱帽です。


56項目の中から、
多くのかたに有効であろうと思われる一つをご紹介します。


43 仕事のできない3タイプにはこう対応する


横の根回しで一番のポイントは、
全体の中でやり直しが発生しそうな人を特定し、
抑え込むことです。


どんな仕事でも1人で完結するものはごくわずか。
あなたの仕事が完璧でも、
その前か後の工程で差し戻しになると、仕事は滞ります。


「仕事のできない人」は必ずいます。
避けては通れません。
この仕事のできない人はいつも同じパターンでミスを繰り返します。


でも大丈夫。
仕事のできないタイプは3種類しかなく(上野注:この看破はスゴイ!)、
それに応じた対応をすればいいのです。


①そもそも仕事が遅い(自分の作業スピード、段取りが悪くいつも遅れる)


②抱え込んで自爆する(仕事の目的とゴールを確認せず、質問せず抱え込む)


③間違えても気にしない(細かい確認に興味がなく、間違えたまま仕事を進める)


大前提として、仕事ができない人には決定的な特徴が一つだけあります。
「プライドは高いが、自分に自信がなく、ガラスのハートを持っている」


ガラスのハートだから報告・相談ができず、
自分のミスを認められません。
自分は悪くない、指示が悪いなど人のせいにします。
加えて、もっとほめてほしい、認めてほしいと思っているのです。


そのため、仕事のできない人を責めるのは逆効果と言えます。
「よくがんばっているね」と存在を認めてあげることが先決なのです。
そうすると、味方と思ってくれますし、心理的な抵抗を抑えられます。


仕事のできない人には「細かいフィードバック」ではなく、
仕事を進めるプロセスと声かけを工夫することで、
やり直しを抑え込みましょう。


ツールやフォーマットを用意し、指示の仕方を変え、
相手が細かくチェックをせざるをえないようにするのです。
ポイントは、「苦手なことは相手の頭で考えさせない」です。


3つのタイプ別に見ていきましょう。


①そもそも仕事が遅い


このタイプは自分なりに仕事を一生懸命やっているので、
「仕事ができない」という自覚がありません。


むしろ
「ちゃんとやっています。夜中まで頑張っているんです。
ほめてください」と思っています。


自分で考えさせたり、工夫させたりしようとするのはムダです。
ツールやフォーマットに沿って作業を指示します。
任せて後で大きな損害を被るより
入り口で抑え込むのが一番。


このタイプは
オペレーションに正しく乗って作業をすることは得意なので
作業に徹すればハイパフォーマーに化けることもあります。


②抱え込んで自爆する


このタイプは理解できたかどうか相手の口で言ってもらうことです。
「分かった」と言っても、
自分の口で話させると何を理解しているかが浮き彫りになるので、
要所の確認ができます。


③間違えても気にしない


このタイプは一番簡単です。
仕事を任せ、確認するプロセスを細かくすればよいのです。
自分では間違えた自覚がないので、放置するとドンドン進めてしまいます。


このタイプは自分のペースで進めることが好きなので
「間違える可能性があるから細かくチェックする」
と伝えるとかえって報告しません。


ですから「重要なことだから教えてほしい」と言って
相手が喜んで報告するように仕向けるのです。


いずれにしても
「仕事のできない人には期待しないが、バカにもしない」
というスタンスで接することです。


がんばっていると感じられるところを認めながら、
確認するプロセスを細かくしていくことが最善です。


「できない人」ではなく「成長途中の人」と割り切りましょう。


これは他部署の人でも同様です。
「部署間を越えた確認プロセスを設定する」
「考えずに、作業に集中できるツールを渡す」
などで、被害は最小限に抑えられます。


できない人たちの反乱に注意!


一番怖いのは仕事ができない人の反乱です。
重大なミスを抱え込んで大爆発させたり、
パワハラ、メンタル問題で会社を訴えてきたり、
外部に社内情報をリークするなど、
自爆テロを仕掛けてくる人を私は数多く見てきました。


人は感情の動物です。
相手のレベルと心理状態に合わせた大人の対応が、
最終的にあなたの仕事をラクして速く進めることにつながります。


「性善説で接し、性悪説で細かく確認し、性弱説で包み込む」
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(上野) この項は、全面的に同意します。
こういう人たちに
うまく仕事をしてもらうのは本当にたいへんなことです。


他の項目にどんなものがあるかご紹介しましょう。
まだこれから上を目指す方は参考になさるとよいと思います。


第1章 一発で決める
01 「長い1回」ではなく、「短い10回」をスピーディに
02 100点を目指すより[60点の出来」で突っ込ませる
03 ロジカルに話すより、「重要なことは何ですか?」と聞く


04 報連相でばなく「ソラ、アメ、カサ」で確認する
07 論理的に分析するより、逆張りで考える


第2章 スパッと割り切る
14 「やりたい仕事」を捨て、「勝てる仕事」に注力する
15 仕事は「緊急度」より「成果が出る」を優先
16 60分を超える会議には出席せず、重要アポを入れて堂々と出ていく


17 うまくやるコツより、「普通の人と一番違うポイント」をきく
19 一生懸命やるより、先にしっかりゴールを描く
20 「落としどころ」よりもあえて「理想の姿」を追い求める


21 仕事の依頼時は「作業」より「作戦」を伝える
22 「形容詞・動詞」より[名詞・数字]をどんどん使う。


第3章 抱え込まない
26 苦手な仕事より、得意な仕事を人に振る
27 どんなにイヤな仕事でも、まず「分かりました」と言う
30 昇る人は仕事一筋ではなく、ムダを愛する


33 「水戸黄門作戦」で上司の横やりに対処する
34 打合せはメモよりホワイトボードにまとめる


第4章 組織の「壁」を利用する
36 「壁」を壊すより、安全地帯として利用する
39 根回しはccメールではなく、直接送る
40 仕事は「巻き込み」より「共通の敵探し」でうまくいく


41 「これでよろしいでしょうか?」より
   「こうしましょう!」とはっきり言う
42 根回しは「縦」だけでなく「横」もある


第5章 自分でできるようになる
47 実力より先に「できる人」という認知をつくる
48 実績を積み上げる前に、「虎の威」を借りる
49 やさしい人ではなく、気難しい人をメンターにする


52 月曜ではなく、水曜の昼にスケジュールを練る
53 上司に確認する前に、「SL理論」を思い出す
54 教わるのではなく、モノマネをする
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最後に一言、どの提言も素晴らしいのですが、
再々「6000人の幹部を見てきた」という表現が出てきます。
その実績がバックになっている、ということでしょうが、
反ってウソ臭く思えてしまいます。


20年としても年間300人です、
1日1人のペースです。
一度に何人にも接するということがるでしょうが
密度としては同じことです。


とてもそんなペースで
人の癖・個性を見抜くことはできないでしょう。
量より質です。
6000人をひけらかせなくても十分に説得力があります。


ご関心ある方はぜひ本書をお読みください。
必ずや成果が得られると思います。

2018年3月14日水曜日

18歳成人法案、なんでこんな中途半端なことをする!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 中途半端な成人法案に反対します。
 飲酒・喫煙は18歳から認めるべきです。




ねらい:
 飲酒・喫煙が18歳から認められるように働きかけましょう!
 
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ご承知のように、
政府は3月13日、成人年齢を20歳から18歳に引き下げる
民法改正案を閣議で決定し、国会に提出しました。
2022年4月からの施行を目指すようです。


この改正案により、
結婚できる年齢が男女共に18歳からになり、
クレジットカードを作ることができ、
親の同意なしにローンを組めるようになります。


しかし、
少年法の適用を20歳未満から18歳未満に引き下げるかどうかは
異論もあり、法制審議会で検討中だそうです。


ご承知のように選挙権は一足早く18歳以上に与えられています。


ところが政府案では、
飲酒・喫煙は相変わらず20歳以上のままとなっています。


なぜ、そんなにいろいろな基準がありうるのでしょうか。
「18歳以上は大人である」と決めるのであれば、
すべてその線で通すべきでしょう。


飲酒は18歳からはダメで20歳以上ならよい、
という何らかの合理的根拠があるのでしょうか。


逆に20歳以上の基準が厳しくなったために、
大学の新入生歓迎コンパや成人式のお祝いのときに
お酒が飲めない人がいる、
という極めて現実的な不都合があるのです。


新入生歓迎コンパのときに、
20歳以上とそれ未満の席を分ける、
などという事態が起きているのです。


新入生歓迎コンパの意義を体感している層から見ますと、
その不具合はとんでもないことです。


少年法の適用年齢変更は誰が何の目的で反対するのでしょうか?
飲酒・喫煙については誰が何の目的で反対するのでしょうか?
科学的根拠はないでしょうに!!


成人年齢は一本化することに
国民の総意を結集すべきです。

2018年3月8日木曜日

18歳と81歳の違い 続編

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 18歳と81歳Iの違いをもう少し味わっていただきます。


ねらい:
 楽しんでください。
 そうしていいものができたらお寄せください。


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2月20日の当ブログでこのテーマを取り上げましたら、
多くの方から「これはどうですか」と多数お寄せいただきましたので、
その中から元と重複しないものを以下にご紹介します。


お寄せくださった方、たいへんありがとうございました。


お名前はすべて略称にさせていただきました。
私の前回の当ブログに対して、
「弱いものいじめをする」のはいかがなものか、
のような書き込みがありました。


私はそうは思いません。
と言いますのも、
この作者は私を含めてほとんどが81歳に該当する方々で
ご自分の実感を述べているのです。
だから実感が出ている作品になっているのだと思います。


ただし、以下の中には切実で笑えないものもありますね。


HTさん
・定刻に10分遅れるのが18歳、10分前までには来ているのが81歳
・優先席、スマホに夢中が18歳、もたれて鼾が81歳


OAさん
・母親に叱られても聞こえぬふりをするのが18歳、
 妻に叱られてもよく聞こえないのが81歳。
・以上の文を読んで腹を抱えて大笑いするのが18歳、
 肩を狭めて身につまされるのが81歳


AMさん


・人生につまずくのが 18歳、小石につまずくのが 81歳
・知らないことが多いのが 18歳、忘れたことが多いのが 81歳
・ヘアスタイルを変えられるのが 18歳、どうしようもないのが 81歳


・酒を呑んでヨロヨロ歩きが 18歳、 酒を呑まずヨタヨタ歩きが 81歳
・定刻に 10分遅れるのが 18歳、10分前までには来ているのが 81歳
・何でも食べられるのが 18歳、やわらかい物しか食べれないのが 81歳


・自動車の免許書が取れるのが 18歳、事故過失で返却するのが 81歳
・お昼前にお腹がペコペコになるのが 18才、全然減ってないのが 81歳
・朝早く目が覚めて「遅刻しない」と喜ぶのが 18才、
 「生きている」と喜ぶのが 81歳

・アクセルを踏んでスピードを楽しむのが 18歳、
 ブレーキを踏む積りがアクセルを踏むのが 81歳


KTさん
・上を見て歩くのが18歳、下を見て歩くのが81
・未来を夢見るのが18歳、過去を後悔するのが81
・電車に間に合わせようとして走るのが18歳、

 早々とあきらめるのが81

・階段をスキップして上がるのが18歳、階段で立ち止まるのが81
・忠告を聞かないのが18歳、忠告をしたがるのが81
・大志を抱くのが18歳、小水を心配するのが81



・異性に関心を持つのが18歳、関心がなくなるのが81
・おしゃれがしたくなるのが18歳、関心がなくなるのが81
・本を読みたくなるのが18歳、本が読めなくなるのが81


・人助けするのが18歳、人助けされるのが81
・徹夜も平気な18歳、昼間も眠い81


空手部の先輩HMさん
・新入部員歓迎コンパで無理無理飲まされたのが18歳
 何とか節酒しようとしているのが81歳
・猛勉が終わって無事入学したのが18歳
 猛烈社員を卒業して一段落しているのが81歳


・麻雀を覚えたのが18歳。麻雀仲間がいなくなってきたのが81歳
・空手の傍ら囲碁を覚えたのが18歳
 空手を卒業して囲碁に専念しているのが81歳。


上野則男の追加
・もう大人だと思っているのが18歳、
 「後期〇〇」とか大人の違うカテゴリに入れられているのが81歳
・友達作りに一所懸命なのが18歳
 だんだん友達がいなくなっていくのが81歳
・井戸端会議をバカにしているのが18歳
 井戸端会議も億劫になってきたのが81歳


・ラジオ体操をバカにしているのが18歳
 ラジオ体操がしんどくなってきているのが81歳
・体を鍛えているのが18歳
 体のあちこちが壊れてきているのが81歳
・生足がキレイなのが18歳
 なんとか足を美しく見せたいのが81歳


・お花見で仲間と騒ぐのが18歳
 満開の花の舞を味わうのが81歳
・自分の生きがいを探すのが18歳
 孫が生きがいなのが81歳




あまり楽しいのがないですね。
最後に希望にあふれる一つを作りました。


・これからの人生を真剣に考えなければならないのが18歳
 「人生100年時代!」に励まされているのが81歳


付録
帝人ヨット部時代の仲間であるST女からは
関連テーマで以下のような笑える材料をお寄せいただきました。
これも楽しいですね。


第一生命保険が選定しているのサラリーマン川柳

・元気です 今日もこうして 来た病院
・初孫に ママと言わせて 若返り
・父さんに たのんでダメなら パパに言う


・父親似と 言われ泣き出す 我が娘
 (上野注)我が家でもそうでした。
・ダイエット 乗馬に通い 馬がやせ
・参観日 母のメイクに 子がビビり


・ルーズとは 娘のソックス 妻の腹
・飯いるぞ 我が家の食事は 予約制
・仲間かと 鼻のピアスに 牛が寄る


さすがにすべてレベルが高いですね!!