2022年4月20日水曜日

「園児の公園置き去り頻発」本当か??

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 園児の公園置き去りが増えているというのですが、
 本当でしょうか?
ねらい:
 ことの本質を把握した対応をしてほしいですね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
4月18日の日経新聞に「園児の公園置き去り頻発」という
大見出しの記事が載っていました。


「公園から帰るときの人数確認で、
ベビーカーの座席にあったリュックを園児と思った。
途中で気づき、探しに戻った」
横浜市が3月にまとめた保育事故などに関する冊子には、
こうした置き去りの事案が並ぶ。
かつて市内の認可外保育園が置き去りを起こしたのを受け、
横浜市は認可外を含めた保育園に置き去り事案の報告を求めている。
2018~21年度の最近4年間では73件が確認された。
「全員いる」と思い込んで出発したリ、
他園の園児たちに紛れ込んでしまったり。
点呼が不十分だったことが背景にあるとみられる。

約10年前から報告を受けている東京都でも事案発生が目立つ。
公園での置き去りなど、
保育中に一時児童の行方が分からなくなった事案は
17、18年度は10件台だったが、
19年度は34件、20年度も28件を数えた。
幸い、どの児童にもケガなどはなかったという。

いつも、我が家の前の公園での状況を観察している私としては、
「本当に置き去りなどが起きるのだろうか?」と思います。
置き去りが発生するのは、以下の場合です。
1.園児がどこかへ行ってしまっている。
かつ、
2.点検をしていない、または人数の数え間違いをした
 
前掲の「他の園児に紛れている」は、点検をしていないということです。
数え間違いは、初めの人数を覚え違いをしていて、
たまたま点検のときにも不足を気がつかなった場合とか、でしょうか。
単なるカウント間違いは、何十人もいるのではないから起きにくいです。
1グループに対して先生が二人は付いていますから、
そんなカウント間違いはまずありえないでしょう。
冒頭の例はこの数え間違いに該当します。

また、公園への行き返りは二人ずつ手をつないでいますから、
仮に、点検をしなかったりいい加減でも 
不足は出発時に気がつくはずです。
置き去りのままスタートということは考えられません。

そうすると、ベビーカーに複数人を乗せている場合の勘違い以外には
置き去りにして出発するということは起こりようがないように思えます。

おそらく問題は置き去りではなく、
公園で遊んでいるうちにいなくなるケースでしょう。
横浜市では、3月に
「公園などでは死角がない場所で見守る」
といった注意ポイントをチラシにまとめ、各園に配付したそうです。
それと行き返りの手つなぎ励行も注意ポイントに入れた方がいいですね。
この手つなぎは安全対策のガイドではなく「仕掛け」です。
これさえ徹底すれば「置き去り」は発生しません!!

記事にはこうも書かれていました。

置き去りの実態を把握するため厚労省は3月下旬、
複数の自治体から具体的な事例を聞き取るなどの調査を開始。
4月11日には発生防止へ取り組みを求める事務連絡を
全国の自治体に出した。

この事務連絡には何が書かれているか分かりませんが、
単なる事なかれ主義でピントがずれているのではないかと思われます。

2022年4月18日月曜日

英語の言葉遊びその5 「英語の駄洒落(Pun)」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 米野忠男氏の英語研究第5弾のご紹介です。
 これは面白い!!よく研究されています。
ねらい:
 驚いて楽しんでいただければ結構です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
日本語でも英語でも洒落(駄洒落)には
言葉遊びの要素が入るものが多い。

日本語の洒落は凝ったものになれば、すぐには分からないものがある。
日本語に堪能な外国人でも理解しにくいはずだ。

英語の洒落となると,語源とか歴史がからむと、
日本人には理解しにくいし,
聖書にちなんだものなら、我々にはお手上げだ。

例えばある本に出ていたものだが、
「ハムレットの父は誰か」の答えが「ハムかベーコン」というのだが,
すぐには理解できない。

hamletは「小さな村」の意味で,letは「小」を意味する語尾。
つまり「hamの子」になるからハムが親になる。
ベーコンは,
戯曲「ハムレット」の産みの親がシェークスピアではなく、
時代のフランシス・ベーコンの作品との説があることから
きているとのことだ。

日本語にも洒落と駄洒落のランクがあるようだが、
英語の洒落(pun)は、
「the lowest form of wit」と言った人がいるので、
洒落はウイットより下級ということか。

ここでは言葉遊びが入った洒落(駄洒落)を、
思いつくままいくつか集めた。

(1) 同音異義
Some are wise, some are otherwise. 
ここでnot wise とかfoolish と言わずに言葉を掛けてotherwise
と言うのが洒落になる。

(2) 同語異義:
「What is the matter ?」、「Never mind」

この問答は「どうしたの」、「何でもないよ(気にしないで)」
という普通の会話だが、
matterは物質,mindは精神という意味もあるから、
「物質とは何ぞや」、「決して精神ではない」
という哲学談義になるから面白い。

上の会話を逆にして,
「What is the mind ?」、「No matter」というのもある。
これも「気分はどう」、「たいしたことはない(気にしないで)」と
上記と同じような普通の会話だ。
今度は「精神とは何ぞや」、「物質ではない」という、
上記と逆の哲学談義になり秀逸だ。


(3) 同文異義:
I have a friend for dinner.
普通の意味は「夕食を共にする友がいる」だが、
「夕食のための友人」即ち「夕食に食べる友がいる」
という人食い人種の恐ろしい言葉にもなる。

(4) 同じ言葉の羅列:
You can can as many cans as you can.
同じ語をたくさん並べる言葉遊びの洒落だ。
「あなたはできるだけ多くの缶に缶詰めすることができる」
の意味だが、
「can」を助動詞,動詞,名詞として羅列している。

(5) 隠し語(地名の例):
We hope kind people are getting well. 
文の中に隠されている地名を探す言葉遊びの洒落だ。
ここでは「--hope kind---、つまりPekinが隠されている。

他の例をいくつか。
 We wish you have nice weather.(答えはVenice)
   When in Utica, I row on the river.(答えはCairo)

上記は簡単だが,私の好きなびっくりの傑作がある。
Timid people never sail lest they get seasick.
(臆病者は船酔いを恐れて船に乗らない)。
答えはなんと
フランス語のベルサイユ「Versaille」が隠れている。

(6) 定義:
Mistress is someone between mister and mattress,
という「Mistress」と「mattress」を掛けた、
ちょっときわどい言葉遊びの定義がある。

「Pedestrian is a person who can luckily find a parking space」。
これは私がニューヨーク勤務時代に、
ニューヨークの雑誌で見つけた言葉だ。
マンハッタンの中で渋滞に巻き込まれたら、
約束の時間を気にしながらいらいらする。

歩く方が早いからどこかに車を置きたいが、
道路脇の駐車スペースや有料駐車場にはまず空きはないから
泣きたくなる。
こんな時に車社会のアメリカならではの「歩行者」の洒落た定義
(幸運にも駐車スペースを見つけた人)は納得できた。

アメリカの本で見つけた「veteran engineer」の定義に、
「a person who has experienced every possible mistake」とあった。
若い時に生産技術研究所で新技術開発の一工程の主任設計者として、
日夜悪戦苦闘した際にこの言葉が励ましになった。

また海外の市内観光バスで,夜の姫君が集まる場所の説明の際に、
女性ガイドが彼女達を
「ladies of the world oldest profession(世界最古の職業の女性)」
と言った。
婉曲な上手い定義だと感心しながら聞いた。
後に私の好きな英国の作家の小説を読んだら、この表現が出ていた。


(7) 名詞の動詞化:

名詞を動詞化して簡潔表現する一種の言葉遊びの洒落だ。
日本の新聞,特にスポーツ新聞の見出しなどでは、
非常に短いパンチの利いた表現がよく使われる。

英語の新聞や週刊誌の見出しにも、
この種の簡潔で面白い言葉遊びの表現が使われることが多い。
「Car jacknived guardrail」という交通事故の新聞の見出しを
アメリカに住んでいた時に見つけ、
印象が強かったので今でも覚えている。
「車がガードレールに衝突して、ガードレールが八つ裂きになった」
という状況を、車を主語にして、ジャックナイフを動詞にすることで、
わずか3語で見事に表現している。

また「Bridge ices before road」という標識を、
やはりアメリカで運転中に橋の手前で見つけた。
iceを動詞に使い「道が凍る前に橋が凍る」という意味で、
road の後にicesが省略されている。
つまり
道が凍ってなくても橋の上は凍っているかもしれないから注意せよ、
という警告を4語で表した標識だ。

アメリカでは橋の上は風が強く、大きな車でもハンドルを取られたし,
寒い時期には橋の上は凍って滑りやすく怖かったので、
上記の標識を見た時にすぐ意味がわかった。

茹でガエル日本の源流は縄文時代だ!!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 茹でガエル日本の源流が縄文時代にあることを確認します。
ねらい:
 そのくらい、根が深い問題であるとして、脱「茹でガエル」に
 取り組まなければなりません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
日本人が変化を感じるのが鈍いユデガエルであるということは。
今や国民の常識となったようです。

最近、ある機会に、その源流は縄文時代にあるという
「気づき」を得ましたのでそれをご紹介します。

要約するとこうなります。
現在日本語を使う人の脳は自然の音を言語脳で聞くようになっている。
日本語の原点は縄文語であることが発見されている。
ということは、現在の日本人の脳の働きは
1万年も同じような生活を続けた縄文人から引き継いでいる
ことになる。
その結果、縄文人の生活様式から覗える思考・行動特性と
現日本人の思考・行動特性には共通性がある。

したがって、以下のように考えなければならないのです。
変化を好まない日本人の思考特性は、
縄文時代から続いているものである。
縄文時代からの思考特性が「茹でガエル日本」の根本原因なのである。
ということは,
茹でガエルを脱却する対策は生半可なことではできない。
(だからユデガエルなのですからね)

以下の項目建てにより論を展開します。
1.現日本人の思考特性の縄文人の思考特性の継承
(1)日本語をしゃべる日本人は
  自然界の音を言語脳である左脳で聞いていることが解明されている
(2)現日本語の原点は縄文語であることが解明されている
(3)言語学の研究によれば、思考は言語を用いて行われるので、
    言語とそれを用いる思考・行動特性とは密接不可分の関係にある
   (4)日本語を使用している現日本人の脳の作動特性(角田説)は、
  日本語の原点が縄文語である(小泉説)ので、
  縄文人から引き続いていることになる
  
2.現日本人の思考・行動特性と縄文人の思考・行動特性の対比
(1)解明されている縄文人の代表的な生活様式 
(2)縄文人の生活様式から覗える縄文人の思考・行動特性
(3)現在の日本語の特徴と、縄文人の思考・行動特性との整合
(4)縄文人の思考・行動特性は現代まで引き継がれている要因
(5)現日本人の思考の現状

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1.現日本人の思考特性の縄文人の思考特性の継承
(1)日本語をしゃべる日本人は
  自然界の音を言語脳である左脳で聞いていることが解明されている

・この日本人の脳の作動特性の大発見をしたのは、
 東京医科歯科大学の角田忠信教授(当時)です
 

(角田忠信「日本人の脳」1978年)。
その後、2016年にこれの改訂版が
「日本語人の脳」として刊行されています。









1)日本語をしゃべる日本人
  (正確には9歳までに日本語を習得している人間、民族不問)は、
  動物や自然界の音を言語脳である左脳で聞くようになっている。  
2)動物や自然界の音を言葉として理解しようとしているのだという
  角田教授の解釈である。
3)日本語は母音優勢の言語であり、母音単独で意味を持っている。
  そのため母音を非言語脳で聞く欧米人と異なり、
  母音を言語脳で聞くようになっている。
  そのことと自然界の音も言語脳で聞くことと関係がありそうだ
  と解釈されている。
4)このような言語は、角田教授の認識している範囲では、
  世界で日本語とポリネシア語だけである。

出典:角田忠信「日本人の脳」


日本では認識過程をロゴスとパトスに分けるという考え方は、西欧文化に接するまでは遂に生じなかったし、また現在に至っても哲学・論理学は日本人一般には定着していないように思う。日本人にみられる脳の受容機構の特質は、日本人及び日本文化にみられる自然性、情緒性、論理のあいまいさ、また人間関係においてしばしば義理人情が論理に優先することなどの特徴と合致する。

西欧人は日本人に較べて論理的であり、感性よりも論理を重んじる態度や自然と対決する姿勢は脳の受容機構のパターンによって説明できそうである。西欧語パターンでは感性を含めて自然全般を対象とした科学的態度が生まれようが、日本語パターンからは人間や自然を対象とした学問は育ち難く、ものを扱う科学としての物理学・工学により大きな関心が向けられる傾向が生じるのではなかろうか。


 

(2)現日本語の原点は縄文語であることが解明されている

・このことを解明したのは、
   小泉保関西外国語大学国際言語学部長(当時)です
 (小泉保「縄文語の発見」1998年)。
  参照(2022年3月27日)
  残されているものがないので分かっていない。
2)小泉教授は、日本の各地に残されている方言を分析した結果、
  それらが共通の母語を持っていることを発見した。
3)共通の母語から、地域的・時間的に変化していくモデルを設定し
  その言語の原型を想定した。
4)それが縄文語であると想定した。
5)ということは、現日本人が使用している言語の骨格は、
  縄文人から引き継がれていることになる。
6)その縄文語がどこから来たものであるかは、
  この研究からは不明である。
 
  (3)言語学の研究によれば、思考は言語を用いて行われるので、
   言語とそれを用いる思考・行動特性とは密接不可分の関係にある
出典:ガイ・ドイッチャー著「言語が違えば、世界も違って見えるわけ」
 ドイツ語人:理路整然とした考え方をする。
 フランス語人:明快さと正確さを持つ。
   エスプリに相当する英語はない
 英語人:秩序正しく力強くてきぱきとして真面目である。
   マインドに相当するフランス語はない。
 前後左右という言葉がなく東西南北で表現する民族語がある。

 

(4)日本語を使用している現日本人の脳の作動特性(角田説)は、
  日本語の原点が縄文語である(小泉説)ので、
  縄文人から引き続いていることになる

  したがって、現日本人の思考・行動特性は、
  縄文人の思考行動特性を引き継いでいる、ことになります。

1)(1)(2)(3)を結び付ければ、
 当然の帰結としてこうなりますが、
 まだその主張をしている者はいません。

2)最近のDNA分析の結果、
 当然ながら現日本人は縄文人のDNAを引き継いでいることも
 判明しています。
 (研究によって、14%から53%と幅がある。
 関裕二著「『縄文』の新常識を知れば日本の謎が解ける」2019年)

そこで以下、
縄文人から引き継いでいる生活様式や思考行動特性を明らかにします。

2.現日本人の思考・行動特性と縄文人の思考・行動特性の対比

(1)解明されている縄文人の代表的な生活様式

以下のとおりです。
1)狩猟・漁労・採集が生業であった。
 栗の栽培は行っているが本格的な農耕はしていない。
 自然との共生を旨とする縄文人にとって、
 農耕は「自然に手を入れる」ということでの抵抗があった
 のではないかという説がある。

2)弓矢・石斧を始めとする多くの道具を開発・利用した。
 特に土器を活用し煮炊きをしたので、可能な食糧が拡大した。

3)食糧確保は、
 自然を破壊しないで自然の循環系を活かす工夫をしていた。
 まさに、本物の「生活の知恵」である。

Renaissance vol.7 伊勢雅臣[SDGsは縄文文明に学べ]

縄文遺跡からは獣60種類以上、魚70種類以上、貝350種類以上の残滓が見つかっている。これだけの多種多様な食材のそれぞれを絶滅させないように「どこでいつどれだけ獲るべきか」を考えながら狩猟採集をしていた。自然の荒廃を無視して森林を切り拓き、麦だけを植え、羊や牛だけを育てる古代の農耕牧畜より、はるかに複雑広範な知識を縄文人たちは持っていたのである。

植物も400種類以上、食していたと想定されている。

4)その生活を1万年も継続した。

5)縄文中期末には稲が伝わったが、
  積極的に取り入れることはしなかった。
  稲作は食糧生産の革新であるが、この革新は実現していない。
  その後、稲作を習得した弥生人に生活の主導権を握られる
  ことになってしまった。

6)かなり大きな集団が集まる定住共同生活をしていた。  
  三内丸山遺跡が代表例である。
  中心に祭壇らしきものであるので、
  神への豊穣の祈りを共同で行うことが
  集団の目的であったようにうかがえる。

7)自然神を信仰していた。
  自然神崇拝アニミズムは原始人に共通である。
  その後生まれた言葉であるが
  「八百万の神」を信仰していたのである。
  土偶の頭部は食用にする植物や魚介類を模っているもので、
  豊漁を祈ったものとみられる。

8)種族間等で戦いのあった形跡はない。
  力を合わせて自然と向き合う方が重要であったと考えられる。

9)種族を率いる「王」の存在は確認できていない。
  特定の者が特別の形で埋葬されている形跡はない。

10)遠隔地との交流も行われていた。
  優れた食物やヒスイ・黒曜石を入手するために
  かなり遠方まで足を延ばしている。

(2)縄文人の生活様式から覗える縄文人の思考・行動特性

要約するとこうなります。
1)自然神を崇めている。=「神頼み」である。
2)改善を得意としている。
3)革新は避けている。
4)同じ生活方式を長期に亘って継続している。
5)お互いに力を合わせて(=和の重視)よりよい生活を目指している。
6)お互いの争いはしない。

(3)現在の日本語の特徴は、この縄文人の思考・行動特性と整合
 一般に指摘されている日本語の特性

1)主語が明示されない。
 責任の所在をあいまいにしている。
2)受身表現を多用する。
 人のせいにする。「女房に逃げられた」
3)尊敬語・謙譲語が多い。
 和の重視の結果である。外国人にはとても覚えられない。
4)自然を表す語彙が多い。
 自然と共生していた生活の結果と考えられる。
 たとえば、雨に関する語彙は、「はるさめ(春雨)」
 「さみだれ(五月雨)」「つゆ(梅雨)」「ゆうだち(夕立)」
 「しぐれ(時雨)」「霧雨」「氷雨」「大雨」「豪雨」など。
5)多彩な表現力を持つ。
 冷たい、ぬるい、温かい、熱い
 (英語ではcold,warm.hotしかない)
6)断定を避ける。
 和の重視。「○○だ」「イヤ」「ダメ」は滅多に使わない。

 

(4)縄文人の思考・行動特性は現代まで引き継がれている要因
この2点です。
1)弥生時代以降の農耕生活
 ・農耕生活も縄文式狩猟採集生活に連続する共同体生活方式であり、
  思考・行動特性は引き継がれている。

2)他国との独立性
 ・国境を他国と接していない大国は日本だけである
 (イギリスはヨーロッパと35キロしか離れていなく独立性は低い)
 ・そのため、強制的に異文化に混乱されるということなく、
  純粋培養的に原文化が維持された。

(5)現日本人の思考の現状
現日本人に引き継がれている縄文時代の思考特性を確認いたします。

・以下の二つの全国版の日本人の意識調査結果を基に、
(6)の縄文人の思考・行動特性項目について、
 現日本人の思考と縄文人の思考・行動特性との対比を分析しました。

調査結果その1 NHKの調査 第10回「日本人の意識」調査(2018)
調査結果その2 内閣府の調査 「国民生活に関する世論調査」
(令和3年

・結論として、現日本人の思考と縄文人の思考・行動特性とは、
 かなりの共通性があることが確認できました。

1) 自然神を崇めている。=「神頼み」である点について

a.調査結果その1 第28問 信仰・信心
あなたが信じているものをいくつでもあげてください。
 神          30.6%
 仏          37.8%
 聖書や経典のなどの教え 5.7%
 あの世、来世     10.8%
 奇跡         14.0%
 お守りやおふだなどの力15.7%
 易や占い        4.6%
 何も信じていない   31.8%
 

・これによれば、
 日本人は特定の宗教(仏教・キリスト教)の信者である人は少ない
 となっている(聖書や経典のなどの教え 5.7%)。
・「神」の回答は、神社にお参りするあるいは
 せいぜい神社の氏子であるということであって、
 特定の神を信仰しているわけではない。

・「仏」の回答も、代々のお墓を守ってくれているお寺という意味で、
 必ずしも仏教の信者であるわけではない。

・「何も信じていない」が約32%である。

・因みに以下の資料によると、世界で無宗教者が多い国は6か国しかない。
 出典:2012年12月19日 CHRISTIAN TODAY 
 無宗教者が大半を占める国は中国、北朝鮮、チェコ、エストニア、
 香港、そして日本のわずか6カ国であることが示された。
 「無宗教者」に分類される人は、
 単にどの具体的な宗教も選ばなかった人であり、
 必ずしも「無神論者」とはいえないという。
 なお、今回の調査では、
 米国でも無宗教者が増加していることが示された。


b.調査結果その1 第44問 政治活動
あなたは、この1年くらいの間に、政治の問題について何かしましたか

 何もしなかった   80.8% 漸増
 署名運動に協力した 10.7% 減少傾向
 集会や会合に出席した 5.2% 減少傾向
 献金・カンパした   4.6% 減少傾向


・「何もしなかった」=「神頼み」「人頼み」である、
 ということになりそうです。


2) 改善を得意としている、(3)革新は避けている、点について

a.調査結果その1 第40問 政治課題
今、日本の政治が取り組まなければならないいちばん重要なことがらは
何でしょうか。
 国内の治安や秩序の維持 20.4%
 日本の経済の発展    23.8%
 国民の福祉の向上    26.3%
 国民の権利の保護    16.4%
 学問や文化の向上     2.4%
 国民の政治参加機会の増加 5.0%
 外国との友好促進     2.1%


・「国内の治安や秩序の維持」「国民の福祉の向上」
 「国民の権利の保護」は、現状の延長線上で考えられることです。
 これに対して、
 「日本の経済の発展」はその必要性は大きいが、
 現状の延長では困難であることが分かってきているテーマです。
 これが他のテーマの前提条件になるものです。
 それに対する認識が高くないということは、
 困難な革新に対する志向が大きくないことを示している、
 といえそうです。

4)同じ生活方式を長期に亘って継続している点について
a.調査結果その1 第4問 生活全体についての満足感
あなたは今の生活に、全体としてどの程度満足していますか。
 1.満足している  38.7%
          (前回調査2013年から増加している)
 2.どちらかと言えば満足している 53.0%
   満足しているの合計は 91.7%

b.調査結果その2 問2 現在の生活に対する満足度
あなたは、全体として現在の生活にどの程度満足していますか。
 満足している    7.2%
 まあ満足している 48.0% 計55.3% 
  平成4年からほぼ横ばい
 やや不満だ    32.3%
 不満だ      12.0% 


・調査結果はその1は面接法で、調査結果その2は郵送法です。
 そのため、
 調査結果その2の方が、本音が出ているものと思われます。
 いずれにしても満足派が多いのです。

・ということは、現状に満足していれば革命は起きず、
 その延長で生活が継続されることになります。

c.調査結果その2 問4 現在の生活の充実感
あなたは、日常生活の中で、どの程度充実感をかんじていますか。
 十分感じている    6.7%
 まあ感じている   48.8% 計55.5% 低下状況
 あまり感じていない 34.9%
 ほとんど感じていない 8.1%


・満足感とほぼ同じ傾向で、半数以上が現状を是としています。

5)お互いに力を合わせて(和の重視)よりよい生活を目指している点について
a.調査結果その1 第19問 理想の仕事
仕事もいろいろありますが、どんな仕事が理想的だと思いますか。
 仲間と楽しく働ける仕事    22.6%
 健康をそこなう心配がない仕事 19.6%
 専門知識や特技が活かせる仕事 16.4%
 自分が生きがいをもって取り組める仕事 この選択肢はない。


・仲間との共同を重視しています。

b.調査結果その1 第16問 仕事の相手
その仕事はかなりむずかしく、しかも長期間にわたる場合、
あなたは相手としてどちらを選びたいですか。
 甲:多少つきあいにくいが、能力のすぐれた人 24.6%
 乙:多少能力は劣るが、人柄のよい人     71.6%


・成果よりも和を重視しています。

6)お互いの争いはしない点について
a.調査結果その1 第18問 結社・闘争性
かりにあなたが、新しくできた会社に雇われたとします。
しばらくしてから、雇われた人々の間で給料と働く労働条件に付いて
強い不満が起きたとしたら、あなたはどうなさいますか。
(注:いずれも選択肢の説明あり)
 静観    50.6%
 上司に依頼 28.6%
 自ら活動  15.6%


・争いごとを避ける「静観」が過半で選択されています。

b.調査結果その1 第6問 生活目標
人によって生活の目標もいろいろですが、
あなたの生活目標にいちばん近いのはどれですか。
 1.その日その日を、自由に楽しく過ごす    25.6%
 2.しっかりと計画を立てて、豊かな生活を築く 23.5%
 3.身近な人たちと,なごやかな毎日を送る   45.9%
                         (漸増)
 4.みんなと力を合わせて、世の中をよくする   4.2%
                         (漸減)

・「なごやかな生活がいちばん」となっています。

「危機感なき茹でガエル日本」経済同友会提言

[このテーマの目的・ねらい]
目的:
 経済同友会自作の「危機感なき茹でガエル日本」をご紹介します。
 「危機感なき茹でガエル日本」の実態を再確認しましょう。
ねらい:
 コロナ特別対応はおわりですから、これから本腰入れて
 脱「茹でガエル」に取り組まなければなりません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本テーマの対象書籍は、少し前の出版なのですが、
これからの日本にとって大事な提言ですので、
遅れ馳せですがご紹介します。

2019/3/16刊













本書の主張はこうです。
1)日本は敗戦時以上の危機状態になっているのにそれを自覚していない、
  そのことが最大の危機である、
2)ただちに国民全体がその危機を認識して行動を開始しないと
  日本は滅びるしかない。
3)その行動はこうすべきである(詳細記述あり)

1.危機は以下の3点
1)日本の財政危機
 年度国家予算の10年分の1000兆円の公的債務を抱えている。
 年間予算の4割の負債を積み増している。
 借金を返せる当てはない。問題の先送りである。

2)少子化・高齢化
 社会保障費の増大、働き手の減少による経済成長の制約

3)世界的環境変化の影響
 格差・貧困の拡大、資源・エネルギーの減少、地球温暖化、
 民族・宗教対立、など

2.日本没落の現状
1990年代前半にOECD加盟国中6位だった日本の1人当たりGDPは
2017年には17位まで低下し、
アメリカやドイツなどとの差は拡大傾向内にある。
(因みに2020年には20位に落ちています))

3.危機意識のない国民
そういう状態であるのに「国民生活に関する世論調査」(2018年6月)では、
「現在の生活に満足している日本人の割合」は74.7%に達している。
(これが茹でガエルです)

4.危機を痛切には感じていない原因の想定
以下を上げています。

1)戦後の成功体験
 かつての栄光の記憶から脱却できないでいる。
2)事なかれ主義 
 誰しも不都合な真実からは目を背けたい。
 「今さえ良ければ」「自分さえ良ければ」という事なかれ主義
3)多様な「個人」が活躍できる社会になっていない
 むしろ突出した言動を良しとしない風潮がある。

私は、もっと違う原因を考えています。
それは別項「茹でガエル日本の源流は縄文時代だ!!」で述べています。

5.危機を回避する対策
対策については、次の3軸で網羅的・具体的に提示されています。
本書の検討はシンクタンクには頼まずに自分たちで3年間かけて練り上げた
あるべき国家論なのです。
戦後100年となる2045年を目標として設定されています。
とても丁寧なご紹介はできませんので、
ご関心ある方は、ぜひ本書をご覧ください。

X軸:経済の豊かさの実現
Y軸:イノベーションによる未来の開拓
Z軸:社会の持続可能性の確保

Y軸に関しては以下の戦略が提示されています。
1)世界のトップ3に君臨できる産業分野・技術分野を明確化し育成する。
  情報技術、医療技術、環境技術領域がその鵜有力候補である。
  現実を直視し、日本企業にとってコントローラブルな領域で
  競争力の強化に注力する。
  DXに関連するプロジェクトに対しては
  投資対効果のような従来の投資判断の常識を捨て、大胆に資金を投入する。
  日本が世界のトップシェアを持つロボットやセンサーから取得するデータを
  活用できるBtoB領域において、
  プラットフォーマーを目指すことが可能であろう。

2)現状で日本が世界の後塵を拝している領域についてはキャッチアップする部分と、
  今後フロンティアを目指す部分をはっきり切り分け別の対策を講じる。

全般的に、ご尤もな意見が多くそのとおりであると思われます。

6.対策に対する行動
むすびでは、経済同友会の本書刊行時の代表幹事の小林喜光氏と
次期代表幹事の櫻田謙悟氏の対談で、「企業・経営者が行動しなければならない」
と述べられています。

たいへん結構なことなのですが、
その直後2020年からコロナ騒ぎが始まってしまい
地道な活動はすべて置き去りにされてしまいました。
これから、コロナ騒ぎが終息して、出直しです。
経済同友会の経営者の皆様は、
この提言時のようなエネルギ―を復活させることができるのでしょうか。

たいへん気がかりなところです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
実は、茹でガエル日本の問題提起を本格的にされた元祖は
大前研一氏なのです。
この書籍は2003年5月に刊行されているのです。
それから、10数年経った2019年に
同じような問題提起をしなければならないのですから、
まさに「茹でガエル国家」なのです。


私は、日本が茹でガエルを脱却できるか、改善できる
大きな機会を逃したことが2度あったと考えています。
その一つは、
1989年に自民党総裁選(宇野内閣が2か月で退陣した後の選挙)で
石原慎太郎氏が総裁になり損ねたことです。
東京都知事の実績を見れば、もし実現していれば
「自民党をぶっ潰す」と発現した小泉総理よりも、
はるかに日本の強化・前進に貢献したでしょう。
(例:尖閣諸島の国有化)

もう一つの機会損失は、
大前研一氏が1995年の都知事選に落選したことです。
日本の選挙民は政策を評価しませんね。
申し訳ありませんが、
青島幸男氏ではなく大前研一氏が都知事になっていれば、
日本の中核都市東京は
まったく違った姿になっているのではないかと思います。
その点では、石原慎太郎都知事よりはるか上でしょう。

「誰も書けない『コロナ対策』のA級戦犯」

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 新型コロナ騒動もそろそろ幕引きですが、総括をしましょう、
 というご意見を聞いてみます。
ねらい:
 一部のワル有識者やマスコミの意見に惑わされずに、
 何が真実かを探求するようにしましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本テーマは、木村盛世医師(パブリックヘルス協議会理事長)の
2021年12月刊行の著書のご紹介です。















著者は、厚労省医系技官の経験も踏まえて、
厚労省、尾身氏率いる「分科会」等のコロナ対応が
まったくいい加減であることを糾弾しています。
まえがきが全てを表しています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(前略)
新型コロナ感染が始まった頃から今に至るまで、
厚労省はほとんど何もしてきせんでした。
もちろん、新型コロナ対応にあたった地域の保健所は厚労省の管轄で、
医療現場のみなさんは大変なご苦労をなさったことでしょう。
しかし、その先頭に立って指揮を執るべき厚労省のトップたちは、
社会経済を考えたコロナ対策に関しては、
何も系統だった対策を持ちませんでした。

みなさんもニュースなどでよく目にした尾身茂氏が
会長を務める新型コロナ対策分科会は内閣諮問会議の下部組織です。
つまり、総理や大臣とともに国の方針を発表する場に、
本来責任者であるべき厚労省幹部の姿が見られることは
ほとんどありませんでした。

では尾身氏率いる分科会が、
新型コロナ対策に有益な情報を発信したのかといえば、
これもNOです。
彼らも科学的根拠に乏しい「自粛」を強要するばかりでした。

厚労省が
科学的見地に立って日本のコロナ対策を牽引してこなかったために、
分科会も医師会も
自分たちにとって都合のいいことばかりを言い募るーーー。
それが日本の新型コロナ対応の実態で、
このことをきちんと総括しないことには
今後新たな感染症が発生したとき、
日本が同じ轍を踏むことになることは明らかです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本書の構成はこうなっています。
第1章 国民のみなさん、目を覚ましてください。
第2章 終わりなき「医療逼迫」と医療ムラの真実
第3章 ”事なかれ主義”厚生労働省の内情
第4章 分科会と尾身茂会長の大罪
第5章 ポルトコロナ社会への提言

こうなっていますが、
思い先行であまり整理されているとは言えないようです。

因みに、橋下徹氏は、早くから
「感染者数で騒ぐな。重症や死亡が大事な指標だ」
とマスコミをけん制していました。

1.A級戦犯の罪状
著者が糾弾する「A級戦犯」たちの罪状はこういうことです。

(1)尾身茂氏
尾身氏が理事長を務める独立行政法人地域医療推進機構(JCHO)では
傘下の5病院で1500床以上あるのに、
コロナ用に確保している病床は84床しかない(5.5%)。
このことを2021年2月2日の記者会見で指摘されると
「156床にすべく準備中である」と答えた。

ということで、病床が足りないとか医療崩壊とか騒ぎ立てる人たちが
コロナ患者の引き受けについては消極的なのだから話にならない。

さらに、20年度にJCHOに支払われた補助金の額は、
前年度比12倍に増えたのに、現場スタッフの人件費は187億円と
僅か2億円しか増えていない。補助金は何に使われたのか?

尾身氏は2021年7月に参議院内閣委員会の審議で
「今まさに今までの1年半のコロナ対応の中で最も厳しい状況にある」
「今の危機は社会一般の中で危機が共有されていないことだ。
危機感が共有されなければ感染はさらに拡大し、
早晩医療逼迫が深刻になる」と発言している。

この発言は、以下の点でとんでもないことである。
感染症の感染はある所まで広がらないと終息しないという
感染症の本質を理解していない。
感染の拡大即危機なのではない、
危機は感染の拡大ではなく
重症化し死亡に至ることを防止できるかどうかにかかっている。
その対応をどうすべきかを決定するのが、政策者の責任であるのに、
自分たちは何もしないで、
感染=国民の認識不足としてすり替えてしまっている。

(2)日本医師会中川会長
日本医師会の中川会長についてはこのように断罪されています。

日本医師会の中川会長も、
自身が理事長を務める「新さっぽろ脳外科病院」では
新型コロナ患者を積極的に受け入れていない。

東京都医師会会長の尾崎治夫氏もワクチン接種ばかりに取り組んでいて
コロナ診療に非協力的ということが報道されていた。

2021年1月6日、中川会長は記者会見で
「現実はすでに医療崩壊だ」と話したのです。
この会見を見て私はめまいを覚えました。
日本医師会は新型コロナの感染者を診療しない開業医に対して
死に物狂いの働きかけをしたのでしょうか。
「医療崩壊」を防ぐために緊急事態宣言が発出され、
国民は我慢の自粛生活を送っているのです。

続いて1月20日、中川会長は
「現在、緊急事態宣言地域を中心に医療崩壊という状態が多発し、
日常化してきました、これが面で起きると医療が壊滅状態になります」
と訴えました。
さらに1月27日には
「2月7日までが期限の緊急事態宣言について延長が必要」
3月3日には「徹底的に感染者を抑え込んだうえで解除しなければ
4月以降に第4波を招くおそれ」ともコメントしています。

どこまで「上から目線」なのでしょうか。
自粛を頑張る国民に引き続きお願いをするのであれば、
まず「謝罪」をして、そして「心からの感謝」を伝えた上で
「引き続きのお願い」をすべきなのです。
医療を支えるために休業要請を出された業種の我慢は
こうした発言のあった間も続いていたのです。

(3)厚生労働省
厚労省はこうです。
まずは冒頭にも挙げられていましたように、
全般的な責任を果たさなかった。

さらに、具体的な行動として、医師に対する指導面の欠如がある。
厚生労働省は、医師免許の許諾権を持っているので
「コロナ対応を積極的にしなさい」と言える立場なのである。
それをしないのは怠慢である。

また、
2020年も中ごろには、新型コロナ感染症の実力が分かったので
感染力が極めて高い2類から、
季節性インフルエンザ並みの5類に引き下げることをすべきであった。
厚労省はいまだに賛成していない。
「もしかして」と安全を見ているからで無責任体質である。

2類であるために、防護服での治療が必要なのです。
これは治療の生産性を極めて低くし、
一般医療機関でコロナ診療に二の足を踏む原因となっているのです。

(4)小池都知事
小池都知事も切られてしまいました。
小池都知事が新型コロナにおいてあげた成果に何があったでしょうか。
私の目からは、
新型コロナを自身のPRに利用しただけにしか映りません。
厳しい行動制限によって都民がどうなろうと構わない
と思ったのでしょうか。
「ここで名前を売って日本初の女性総理になる」
とでも考えていたのでしょうか。
確実に言えることは、
石原慎太郎元都知事が黒字に立て直した都の台所を赤字にした
ということです。
これから都民は増税という返り血を浴びることになります。

自粛以外の積極的な対応策を打ち出せなかったのはたしかです。
しかし、若干感情的発言です。
ここまでボロクソに言わなくてもと思います。
都財政の赤字は、将来効果が実現する投資が原因であるなら
悪いことはありません。これは一方的断罪だと思われます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
要するに、
医療に関連する責任者たちは
自分たちは十分な努力をしないで
根拠のない自粛を国民に要請して責任転嫁を図っている、
ということなのです。
そもそも医療崩壊ってなんですか?
末端の街の医療現場では何の崩壊も起きていませんでした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2.科学的根拠に基づく対応とは
著者の言う科学的根拠に基づく対応というのはこういうことです。

新型コロナはどういう場合に感染するのか、
 重症化するのか、死亡に至るのか
人に会うことがどの程度感染を高めるのか、
マスクはどの程度の効果があるのか、
それは年齢によってどう違うのか、
ワクチンはどういう場合にどの程度有効なのか、
等を客観的データをとって確認する。
そのデータに基づいて対応策を実施する、ということのようです。

実際、そのようなデータをとることは簡単ではないのですが、
スウェーデンやイギリスの例が示されています。

スウェーデンやイギリスでは公衆衛生のプロが実験データを収集し、
そこにエビデンスのあることを実証して政府に提言するなどにより
国策に活かしています。
イギリスではワクチンや治療法の開発を目標に掲げて、
人為的にコロナに感染させてワクチンの有効性を調べる
「ヒューマン・チャレンジ」と呼ばれる研究も2021年に行われています。

この研究は2段階あって、
第1段階では18歳から30歳までの健康な人を対象として
最大90人を安全な場所に隔離した状態で人為的に新型コロナに感染させ、
どれくらいの量のウィルスで感染するのか、
免疫システムがウィルスにどのように反応するかなどを調べました。

続く第2段階では、
第1段階での結果をもとに開発中の新型コロナのワクチンの有効性を検証するため、
ごく少人数の健康な人にワクチンを接種した上で、
人為的にウィルスに感染させました。

どんな人が重症化しやすいかを見つけて、
危険な集団に予防や治療などを重点的に行うことが広く公衆衛生につながります。
そうすることで医療体制だけでなく、
社会的・経済的なダメージを最小限に抑えることが可能になるのです。

イギリスの報告では、
集中治療をして死亡した割合はこうなっている。
 16-39歳 23.3%
 40-49歳 26.0%
 50-59歳 41.1%
 60-69歳 56.4%
 70-79歳 68.7%
 80歳以上  72.9%
高齢になると集中治療を受けても助からないのです。
そういうことも考えて治療の優先度を考えるべきとのご意見です。

高齢者の死亡率が高いということですので、
そのデータを確認しました(グラフ上野作成)。
高齢者ほど死亡率は高いのですが、
どこかから急激に高くなっているということはありません。

データの出典:国立社会保障・人口問題研究所(2022年4/11時点)










年代別の死亡者数自体は80代男性がダントツです。











そもそも感染者数や感染率はどうなっているかを見ましょう。
男性も女性も感染率は、なぜか60代・70代が底のカーブを描いています。
著者は、「そのようなことを把握して治療に活かせ」と言われているのです。






















3.その他のこと
こういうことが書かれています。
ご関心ある方は本書をご覧ください。
 世界に遅れをとる日本の経済回復
 いつまでマスク生活を続けるのか?
 80歳以上は集中治療しても7割以上が死亡
 経済的困窮による自殺者の増加
 自粛生活が子どもたちに及ぼす影響

2022年4月16日土曜日

右脳派人間の大活躍!!つづき

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 右脳派人間で活躍した偉人の追加です。
ねらい:
 なかなかこういう人材の育成は難しいですね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以下の当ブログ(2022年3月12日)
上野則男のブログ: 右脳派人間の大活躍!! (uenorio.blogspot.com)で、
石原慎太郎氏、大賀典雄氏、宮田亮平氏を取りあげさせていただきましたが
西友・セゾングループを興した堤清二氏も右脳派(作家)兼実業家です。

堤清二(辻井喬)氏についてWikipediaにはこう書かれています。


スゴイ実績ですね。

その後を継いだ人が必ずしもうまくいけていないのが残念です。







その実績をまとめるとこうなります。

区分

内容

新業態等開発

パルコ

無印良品

ファミリーマート

雑貨店ロフト

大型書店リブロ

セゾンカード

FM放送JWAVE

M&A

インターコンチネンタルホテルズ

大沢商会

𠮷野家

百貨店業界のシェア

1980年代後半、三越を抜きトップに


スーパーマーケットである西友を急展開し、業績を拡大。
1969年、池袋西武の隣にあった百貨店「東京丸物」(まるぶつ)を、
買収したばかりの小佐野賢治から、さらに買収する形で経営を引き受け、
府立十中の同級生だった増田通二を使い、パルコにリニューアルし、
さらにパルコを全国に展開。
ちなみに渋谷の「公園通り」の名前は、
イタリア語公園を意味するパルコの名前からとったものである。

また西武百貨店渋谷に進出させ成功を収めると、
積極的な出店攻勢と「感性経営」といわれる優れた演出戦略が奏功した。
清二の入社当時は二流・三流といわれた西武百貨店を、
1980年代後半には当時百貨店売上高首位の三越を抜き、
日本一の百貨店になるまで成長させた。

さらにデベロッパーである西洋環境開発を通じ、
世界一のホテルチェーンであるインターコンチネンタルホテルズグループを買収し、
ホテル経営やリゾート開発へも乗り出すなど、
セゾングループを形成(これには、父のプリンスホテルを継いだ
義明への対抗心もあったと言われている)。

また、ラコステブランドなどを取り扱う大沢商会や、
牛丼の吉野家など倒産した企業をセゾングループに組み入れ、見事に再建させた。
マスメディアも彼に注目し、財界の若きプリンスともてはやすようになる。

大衆文化と称して、DCブランドの展開や、
オーディオ・ビジュアル (AV) ソフト(CD・DVD等)の小売店チェーンWAVE
大型書店のリブロ、出版社のリブロポートなどの事業も展開した。