2021年10月26日火曜日

「人生100歳 シニアよ新デジタル時代を共に生きよう!」

[このテーマの目的・ねらい]
目的:
 85歳のシニア牧壮さんの激励書をご紹介します。
 シニア層のデジタルへの取り組み方法が分かります。
ねらい:
 どうすれば、高齢者の健康が維持できるかを考え、
  行動しましょう。
 人生100歳の計画を立てましょう!!
 「牧チャンネル85」を利用しましょう!
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当書の主な主張は以下のとおりです。
これからはデジタルの社会になるので、
シニアもぜひその中に参加してください。
怖れることはないのです。
身近なところから始めましょう。
自分も85歳になったので、これまでの経験を活かして、
シニアがデジタルに溶け込めるような尽力をしたいと思います。

牧さんの行われている啓もう・支援活動は重要ですし、
誰にでもできることではなく非常に価値のあることだと思います。

当書の構成はこうなっています。
その内容のご紹介は不十分ですので、
ご関心ある方はぜひ本書をご覧ください。

第1章 いよいよ到来、すべてのシニアがインターネットでつながる世界
    この最後に、日本のデジタル対応のはげしい出遅れ対策として、
    総務省がこの5月に「デジタル弱者」高齢者1000万人への
    講習計画を発表したことが紹介されています。
    以下は、総務省のホームページです。
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   講習会は携帯販売代理店や公民館などを会場とし、
   講師役が出向いてスマホ操作や
   マイナンバーカードを使った行政手続きを指南する。
   総務省は20年度の第3次補正予算に9.3億円を計上した。
   国が事業費の全額を補助し、6月から事業を始める。

   講習会の委託先は携帯代理店のほか、
   自治体や商工会議所などを想定しており、
   具体的にはスマホの電源の入れ方といった基本操作から、
   マイナンバーカードの申請や専用サイト「マイナポータル」の利用方法など
   11テーマで構成する。受講者は好きなテーマを選んで参加する。

   21年度は全国1800カ所で9万回の講座を開き、40万人の参加を目指す。
   22年度以降は5000カ所に増やし、
   参加者を5年間で計1000万人にする計画だ。
   初年度は新型コロナウイルス禍によって参加人数を抑えるが、
   22年度以降は1講座当たりの参加者を増やす。

   12日にデジタル社会形成整備法が成立し、
   早ければ22年度にもマイナンバーカードを持つ人が
   スマホに電子証明書機能を搭載できるようになる。
   この機能で本人確認すれば、
   スマホで転出の届け出などができるようになる見込みだ。

   内閣府によると、60歳代の25%、70歳以上の57%は
   スマホを使っていない。
   総務省はスマホを使えない高齢者は約2000万人いるとみる。
   オンライン化が進むなか「デジタル格差」が拡大する恐れがあり、

   総務省は5年間でこうした高齢者のおよそ半数を支援する考えだ。
   講師役は、携帯端末の講習会の会場になる携帯代理店の従業員のほか、
   学生や地域で社会活動をしている人などを想定している。
   講師向けの研修プログラムや統一的な教材を用意し、
   講師の質のばらつきを抑える。 

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    これはずいぶん思い切った素晴らしい計画ですね。
    当然、牧さんもその重要なメンバとして
    その講習に関わられることでしょう。   

第2章 不安を取り除いてデジタルにチャレンジするいいシニアになろう
    シニアが感じる不安の基となる先入観について、
    以下のように整理されています。
    1)「もう歳だから」
    2)「最新のデジタル技術は無理」
    3)「インターネットは怖い」
    4)「どこから始めたらいいの?」「何かあったらどうしたらいいの?」
    5)「困った問題が起きた、やっぱり自分には無理かな」
   
    そのとおりですね。
    この不安に対する対策が次章以降に述べられます。
 
第3章 まず使ってみる、シニアがデジタルでつながる世界
    まずスマホを持ちましょう。
    そうして、「カメラアプリ」「写真アプリ」「マップアプリ」
    を使うところから始めましょう、
    という主張です。
    了解です。実は私もスマホに関してはそのレベルです。
    
    そうして、いざというときに自分の命を守ってくれる
    ことも紹介されています。

第4章 デジタル苦手を一気に克服できる勉強会や講座に参加してみよう
    そのとおりだと思います。
    私もこれまでに2回(デジタル)関係の講習会に参加しました。
    一つはExcelの初級講習会です。
    Wordが馴染みの私はExcelが苦手でした。
    初歩的なことをしょっちゅう質問する私に閉口したアシスタントが
    「強制的に」勧めてくれたのです。

    1日講習でしたが、これによってExcelに馴染めるようになりました。
    全部マスタは程遠い状態ですが、
    入手したテキストを使うことによって初級クリアとなりました。

    特に良かったのは先生がアラフォーの魅力的な女性だったことです。
    この女性によってExcelへの親近感が増しました。
    講習会はこういうメリットもあるのです。

    もう一つは、ZOOMの講習です。
    研修で利用するので、具体的な応用方法が必要でした。
    3時間のリモート講習でしたが、事後のフォロ対応も含めて
    十分目的を達成できました。
    この時は、2人講師の一人は「それなりの」女性でした。

第5章 知っておきたい、シニアライフを支える最先端デジタル技術
    スマートウオッチによる健康管理、
    キャッシュレス決済方法、
    AIスピーカー、
    忘れ物と探し物をAIが助ける、
    などが紹介されています。

第6章 リタイア後の最大の仕事は自分を育てる「育自」
    育児もとうに終わったリタイア後の
    最大の仕事は自分を育てることである、ということを
    63歳の引退後、マレーシアのペナンに単身仕事の拠点を移し
    13年間、今で言うリモートワークをされたご経験から
    主張されています。
    牧さんは、たいへんな「育自」の先駆者です。

第7章 人生における三毛作目はデジタルシニアの世界
    それに対してどう考えるべきかが示されています。
    基本的には、
    早くから高齢者になった三毛作目をどうするかを考えましょう。
    それはデジタル社会の中での生き方だ、
    というのが牧さんの主張です。

第8章 センテナリアン(百寿者)から学んだこと、志を継ぐこと
    100歳になった意気軒高な高齢者3人から、
    志を大事にすることを学んだと言われています。
    3人とは、日野原重明先生、母親、小学校の先生、です。

    ここで、百寿者になる人の条件を以下のように整理されています。
    1)外交的で開放的、誠実な人
    2)人と付き合うのが好きな人、上手な人
    3)物事をきちんとこなす人
    4)常に新しいことに興味を持ち続けている人
    5)頭が柔らかく、こだわりのない人
    6)ネアカな人
    
    そのとおりです。その見本は、118歳の田中カ子(カネ)さんです。
    カ子さんは、「好きなものは、オトコ、オセロ、オロナミンCだ」と
    テレビのインタビューに対してシャレも交えて答えるのですから、
    この条件にすっかり当てはまっています。
    特に、2)の対象が「オトコ」であることが素晴らしいです。
 
第9章 85歳が思う今一番伝えたいこと 戦争体験をデジタルで語り継ぐ
    ご自身の7歳から9歳までの戦争での避難・疎開の経験で
    どういう思いをされたかを語られています。
    このつらい体験をデジタルで語り継ぎたいと言われています。
 
    私は2歳下でしかも札幌にいましたので、
    空襲とかの厳しい経験はしませんでしたが、
    食べる物がなくてとてもひもじい思いをしたことが
    強く記憶に残っています。
    5人の飢えた子どもを抱えた母親のつらさはたいへんなものだったろう、
    と想定します。
 
第10章 100歳に向けての人生プラン「牧チャンネル85」への思い
    牧さんが「牧チャンネル85」という
    YOUTUBEサイトを立ち上げられたことが紹介されています。
    これからの情報発信はこのチャンネル1本で行かれるそうです。

    国際語になっている「IKIGAI」(生きがい)、
    多くの人の生きがいを求めた活動を目標とされます。
    素晴らしいことで、牧さんだけでなく多くの仲間が
    生きがいを求めていろいろな活動ができるようになれば、
    日本が高齢化社会の先進例に近づくことができそうですね。
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以下に、高齢者のデジタル活用についての、
上野の意見を述べさせていただきます。

その1 「問い合わせ」対応方法
私は、常々デジタルビジネスで不満に思っていることがあります。
それは、こういうことです。
デジタル関連の技術に関することでも、製品に関することでも、
ちょっとしたことを聴きたいことがたびたび発生します。
その時に、FAQだとか「お問い合せ」の窓口があります。
FAQは探すのが面倒ですし、該当がないこともあります。
「お問い合せ」は、ガイドがあって何番、何番とか押しますが結局
知りたいことに辿りつけません。
本当に腹が立ちます。

口頭(電話)で人間が聞いてくれて答えてくれたらいいのに、
と何度思ったか分かりません。
業者側の業務効率重視の考えが壁になっているのです。
チャットの仕組みもありますが、
入力をスムーズにできない高齢者にはムリでしょう。

その点で、
トレンドマイクロ社の電話の問い合わせ窓口は素晴らしいです。
受け付けた窓口は自社製品でないことについてまで
親切に聞いてくれるのです。
即答できないことがあると調べて回答してくれます。
結局自分では回答できないことがあると、どこに聞いてください、
と教えてくれます。

私はこういうサービスを「スーパーコールセンター」と言っていますが、
高齢者のデジタル活用にはこのサービスが必須と思います。
「こういうことをしたいのだけれど、どうしたらいいだろう?」
というような質問に電話で受けてほしいのです。

こういうサービス機能があれば、
高齢者のデジタル不安に対して大きな解決策になるでしょう。
これは、第2章の4)5)に対する解決策です。

その2 生身の交流も大事にしたい
私も人生100歳時代を有意義に過ごしましょう、
という主張は大賛成です。
それには生きがいや人との交流が大事であることも論を待ちません。

牧さんはそれをデジタルと上手につながることで達成しよう
というご意見です。
それはそれで、
これからのデジタル化時代を見据えれば当然のご意見だと思われます。

しかし私は、デジタル社会で上手に生きることだけが、
生きがいや人との交流の実現のみちではないと思います。
ゲートボールやパターゴルフなどのスポーツの同好会や
地域の老人会や趣味の会など、人との交流を直接実現する活動は
デジタルになじめない人にとっての有効な場になると思われます。
特に、異性との混合の活動が楽しさを倍加させます。

私はできればそういう活動の促進をしたいですね。

3 件のコメント:

Maki さんのコメント...

いつもながらの厳しくもありかつ愛情のあるコメントまことにありがとうございました。
シニアへの世界は、誰も経験したことのない新しい世界ですので,どう対応すればいいのかという言う決め手は見つかっていませんよね。
すべては試行錯誤だと思います。
仰る通り、デジタルの原点はアナログです。
デジタル庁を作る前にアナログ庁が必要だった思います。(笑)

これからも宜しくご支援下さい。


ノボちゃん さんのコメント...

高齢者のデジタル難民化を憂いているお話し合点いたしました。
私は高齢者にITリテラシー教育を、業者のサービスセンターで実施すれば事足りると考えている状況に不安を感じてます。
高齢者の教育には身近な事例で直ぐに応用できるワークショップ型の研修が大事です。
SNS学習でも使い方だけでなくマナーを徹底しないと炎上問題を起こして隣組の人間関係を損なってしまう事例が頻発してます。
e-Tax利用では、ハードコピー提出の部分もあることを説明しておかないと高齢者の期待を削ぐ結果になってしまいます。
COBIT-19ワクチン接種のweb予約の例ですが、記入の前準備事項など説明しないで途中でメールアドレス記入を要求されて立ち止まってしまい、高齢者はこれだから通信状況が錯綜してしまったなどと他人事のようなコメントを出す状況は高齢者のデジタル学習意欲を削いでいます。web予約のサポートをして行政の不親切を痛感しました。
高齢者のデジタル学習は、地域で生活感覚の有る高齢者が担うと成功すると思います。例えば各地のシルバー人材センターのパソコン講師を教育して地元で小集団で実施するのが良いかと思っています。私は85歳ですが地域貢献が出来ると張り切ってます。
のぼちゃん

上野 則男 さんのコメント...

Makiさん
コメントありがとうございます。
ご活躍を期待いたしております。
心から応援申しあげます。


ノボちゃん
ご意見ありがとうございます。
仰るとおりです。
ぜひ、地域で対面でのご指導、頑張ってください。