2013年4月21日日曜日

小型スーパーで焼き芋??

【このテーマの目的・ねらい】
目的
 小売業の業態について少し研究していただく。
 小売業の新しい業態に関心を持っていただく。

ねらい
 近所で小型スーパを探して行ってみていただく。

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わが社の近く小伝馬町に「マルエツプチ」という
小型の食品スーパーがあります。

50坪くらいありそうな店内は、
若干大きめのコンビニに生鮮野菜や果物を
少し置いているという感じのお店です。

店内はあまり面白くないのですが、
外側がなぜかゆったりしたスペースがあって
ベンチや椅子などがおいてあります。

その前になんと焼き芋を電気で焼く機械、
大きめの食器乾燥機という感じです。

近所がとても良いにおいがします。
私はそれにつられて立ち寄って、
孫娘のために焼き芋を買いました。
我が家族の女性3代は皆焼き芋が好きなのです。

孫は大きな芋を半分くらい食べる時もあれば、
一かじりで終りの時もあります。
気まぐれです。

焼き芋のついでに、
缶詰風プラスティック入りのパインやみかんなども買います。
これも気まぐれの対象になってしまいます。

このコンビニと食品スーパの中間業態は
ミニスーパとか小型スーパとかいうようですが、
明確な定義はないようです。

経済産業省の商業統計では、
業態の区分を表1のように行っていますが、
ここには、小型スーパやミニスーパの業態は登場していません。


(注1)
「セルフ方式」とは、売場面積の50%以上について、
セルフサービス方式を採用している事業所をいう。
 
(注2)
「取扱商品」の3桁及び4桁の番号は、日本標準産業分類の
分類番号に準拠している。また「衣「食「住」とは、
商品分類番号の上位2桁で衣(56)、食(57)、住(58~60)に
分類して集計したものをいう。
 
(注3)
「各種商品取扱店」とは「559その他の各種商品小売業」に
格付けされ、かつ、コンビニエンスストアの定義に該当しない
事業所であって「6その他のスーパー」はセルフサービス方式を
採用している事業所「9その他の小売店」はセルフサービス方式を
採用していない事業所をいう。

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この統計で、新業態が登場したのは、
2002年に「ホームセンター」と「ドラッグストア」が最後です。
統計側は、ビジネスの変化に即応はできません。

ビジネス側では、商業分類を意識して業態を考えるのではなく、
消費書のニーズがどこにあるかでいけそうなお店を出すのです。
統計が追い付けなくて当然です。
昔はこういうことはなかったでしょうね。

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参考までに、小売りの各種業態の売上実績を示します。
経済産業省の商業統計表のデータなのですが、
なぜかいくら探しても最新が2007年版でした。























 
 注:それぞれ衣料品、食料品、住関連の区分がされていて
    その取扱い比率が90%以上が専門店、 
    50%以上を中心店という。 

 訂正:当表の「小型総合スーパー」は「中型総合スーパー」の誤りです。
 追って修正いたします。 
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小型スーパはイオンが先駆者で、
2006年3月に「マイバスケット」1号店を
横浜市に出店しています。

それから7年弱ですでに首都圏中心に300店あるのです。
小伝馬町近くにも2店あります。

マルエツプチは2009年からで、
現在54店が都心部にあるそうです。

店舗面積の標準モデルは、
 小型スーパ 150㎡~200㎡程度
 コンビニ   130㎡程度
ですから、コンビニより少し大きめで
その分で生鮮物を揃えているのです。

コンビニとのすみ分けは、こういうことのようです。

コンビニが通りすがりに利用する
まさに便利な店、その代わり安くはない。

小型スーパは
目的を持って来店し「安い」食品を買っていただくので、
必ずしも便利な表通りになくてもよい。

食品スーパは、
我が家の近くにその典型的なお店であるオオゼキがあります。
商業統計でも250㎡以上とありますように、
それなりの広さがあります。

食品の専門業態ですから
生鮮品の品ぞろえ・鮮度・品質が主婦たちに評価されています。

したがって、小型スーパは、
近場でそこそこのものがある、ということが売りでしょう。

コンビニは、
飽和状態ではないかと言われながら、
13年度に大手5社で4000店新設を計画していると言います。、

コンビニの2012年末の店舗数は47,801店ですから、
年間1割以上の増加率です。凄いですね。
取扱い領域もドンドン増やしていっています。

このあたりの戦争はどうなっていくのでしょう。

 

2 件のコメント:

木村善昭 さんのコメント...

●よく分析されていて大変勉強になりました。
・有難うございました。
●商業統計は最新が2007年版で合っているようです。
・下記が経産省からのお知らせです。
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「平成21年商業統計調査」は、経済センサスの創設に伴い中止となっており、 平成24年2月に実施する「平成24年経済センサス-活動調査」の中で商業に関する調査事項も把握します。
次回の商業統計調査は、平成26年に実施する予定です。
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●ところで、下の方に掲示されている表の「小型総合スーパー」は「中型総合スーパー」の間違いではないでしょうか?

上野 則男 さんのコメント...

木村様
ご指摘ありがとうございます。
仰せのとおり、「小型総合スーパー」は「中型総合スーパー」の誤りでした。
申し訳ありません。アシスタントが休暇中のため、追って修正いたします。