こういう見出しの記事が
少し前ですが10月2日の日経新聞に載っていました。
親方日の丸と言われる日航は、
あらゆることがどんぶり勘定だったのでしょう。
収支が悪化していて改善しようとしたら
どこが悪いかを見極めなければなりません。
再建に乗り込んだ稲盛会長としては
製造業の感覚からして当然のことだったのでしょう。
製造業や流通業の人たちから見れば
「そんなこと今までやっていなかったのか!」
という感想でしょう。
儲かっているときは、
そんな計算にコストをかけることはない、
という感じも分かります。
このことで思い出すことがあります。
私は、長らく食品流通業のシステム面の
お手伝いをしていました。
食品流通業は粗利(売買差額)が数%で、
儲けが薄い商売です。
この企業でもどんぶり勘定から始まりました。
その頃は赤字でした。
最後は、取引先別・単品別の損益、
それも物流費なども配賦したほぼネットの損益を
毎日見れるようになりました。
ここまでやる必要があるのか、
という意見も経営者の中から出ました。
しかし、採算管理を厳しくするという目的以外にも、
営業がいい加減な取引をするとすぐ表面化する
というけん制効果もありました。
営業は、業績管理が厳しくなると
あの手この手のうら手口を考え出しますからね。
分かるようになっているということは
内部統制上、非常に大事なことなのです。
システムは、一度その仕掛けを作ってしまうと
定常的にはそんなにコストがかからないのが
利点です。
稲盛会長には
どんどん親方日の丸にメスを入れて
日本の空輸企業を再生させてほしいものです。
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