2011年11月29日火曜日

オリンパス、大王製紙問題はなぜ起きる?

オリンパスの不正処理は20年前からだといいます。
大王製紙の不正支出は100億円に上るといいます。
ビックリしますね。
これが日本のレベルかと。

11月19日の日経新聞に
米国のコンサル会社のJ.タランティーノ社長が
意見を述べていました。

「率直に意思疎通できる開放的な企業風土も
必要な要素だ。
取締役会で役員がトップに対して質問したり、
疑問をぶつけたりできることは
経営の客観性や透明性を保つ前提条件だ」

そのとおりでしょう。
私は2年間ある上場企業の取締役会に
参加していたことがあります。

その時のことを思い出してみました。
出席者は20人以上でした。

その時、私は新参者でしたが
さかんに自分の意見を述べたり質問したりしました。
なぜ他の役員が
だんまりを決め込んでいるのだろうと疑問に思いました。

余談ですが、
1年ほどして私もおとなしくなりました。
自分の担当している事業部の業績が
自慢できるものでなくなったからです。

その時の経験も踏まえて考えてみました。
取締役会が
トップに対するけん制機能を果たさないのは
日本の制度・風土である「終身雇用制度」
のせいではないかと思います。

終身雇用制度の中では、
「会社」と役員・社員は一心同体であり、
そのトップには絶対服従です。
歯向かおうものなら、次のポストはありません。

タランティーノ社長の言う
「取締役会で役員がトップに対して質問したり、
疑問をぶつけたり」することはとても無理なのです。
大王製紙のようなオーナ企業だとなおさらでしょうね。

米国でもトップの権限は強いでしょうが、
優秀な役員なら他の会社に転職することが可能です。
服従の程度が違います。

このようにガバナンスが効かないことはまずい
と考えた経営者もいます。
その最右翼は、
私の「母校」帝人の安居祥策元社長でした。

安居氏は上司に振り回されて
子会社を転々とさせられた経験から
ガバナンスの必要性を痛感されたようです。

社長就任の2年後99年に
「アドバイザリボード」をなるものを設けました。

 年2回開催、
 メンバは、板垣前社長、デュポンとICIの前会長、
 キッコーマンの茂木友三郎社長(いずれも当時)他と
 本人を入れて6人、
 自身の報酬・進退、次期社長候補の選定、
 などを行うものです。

ここまで徹底すれば、
けん制機能も働くでしょう。

11月26日の朝日新聞に
「政府・民主党は、大企業に対して
社外取締役を置くことを義務付ける方針である」
ことが報じられていました。

しかし、事情の分からない社外取締役を置いても
けん制機能は強化されないでしょうね。

ガバナンスは、
帝人の例に見るようにトップの考え方次第なのです。
冒頭でご紹介したタランティーノ社長の記事の見出し
「内部統制トップが道筋を」は正解です。

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