2023年12月11日月曜日

歌謡曲の歌詞、ここがおかしい!!

[このテーマの目的・ねらい]
目的:
 歌謡曲の疑問の歌詞を考えてみました。
 (まあ暇つぶしです)
ねらい:
 作詞家は思いで詩を作るのですから
 あまり詮索しない方がいいのでしょうね。
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1.夕焼けとんび
写真出典:写愛館


 









 
 夕焼け空が マッカッカ
 とんびがくるりと 輪を描いた
 ホーイのホイ
 そこから東京が 見えるかい
 見えたらここまで 降りて来な
 やけどをせぬうち 早くこヨ
 ホーイホイ

 真っ赤な夕焼けでやけどをするぞ、
 というのはありえないことですが、
 そのくらいの東京に対する思いを歌ったもので
 これは許せる表現です。

2.宵待草
 待てど暮らせど 来ぬ人の 
 宵待草の やるせなさ
 今宵は月も 出ぬそうな

 竹久夢二の作詞なのですが、
 この1番しかないのは寂しいと言って
 西條八十が2番を作詞して付け加えましたた。

  更けて河原に 星ひとつ
  宵待草の花が散る
  更けては風も 泣くそうな
 
 ところが植物学的には
 宵待草の花は散らずに枯れるということが分かり、
 西城八十は、花が散るを花の露と書き換えました。
 ですが、この歌詞の流れからすると
 「散る」方が歌のイメージに合いますので
 ほとんどの歌手が「花が散る」と歌っています。
 これは、間違いなのです。

 因みに、この曲の歌手では、
 髙品綾野さんのソプラノが一番気に入っています。
 ときどき、Youtubeで聞いています。

3.お座敷小唄
 冨士の高嶺に降る雪も
 京都先斗町に降る雪も
 雪に変わりがないじゃなし
 とけて流れりゃ皆同じ

 どんな高貴な女性でも裸になれば皆同じ、
 ということを歌っているのでしょうが、
 「雪に変わりがないじゃなし」は誤りで
 「雪に変わりがあるじゃなし」が正です。
 「雪に変わりがない」というのなら、
 「雪に変わりがないでしょうに」とかになります。

4.霧子のタンゴ
 好きだから とてもとてもとても
 好きだから 別れてきたんだよ
 霧子はこの俺 信じてくれた
 それだから 俺はつらくなって
 旅に出たんだよ

 一見まともなような、女性思いのようなセリフですが、
 実は、自分勝手な考え方です。
 自分の気持ちのことを優先して
 相手の気持ちのことを考えていません。
 そのような純真な霧子だったら、どんなに嘆き悲しむか
 という思いやりがありません。

 この歌詞の3番に「幸せに霧子、幸せに霧子、幸せに霧子」
 と繰り返しますがダメです。
 歌謡曲にはこの手の歌詞が多いですね。

5.津軽海峡冬景色
 上野発の予行列車降りたときから
 青森駅は雪の中
 北へ帰る人の群は誰も無口で 
 海鳴りだけをきいている
 
 私も一人連絡船に乗り
 凍えそうな鷗見つめ泣いていました
 ああ 津軽海峡冬景色
  
 ご覧あれが竜飛岬 北のはずれと
 見知らぬ人が指を指す
 息で曇る窓のガラスふいてみたけど
 はるかにかすみ みえるだけ

 さよなら あなた 私は帰ります
 風の音が胸をゆする 泣けとばかりに
 ああ 津軽海峡冬景色

 さよなら あなた 私は帰ります
 風の音が胸をゆする 泣けとばかりに
 ああ 津軽海峡冬景色

 今でも石川さゆりさんが紅白で歌う名曲です。
 しかし、恋に破れてか恋を捨ててか、
 北海道に帰るというのですが、
 今さら帰ってどうしようとするのでしょうか?
 居場所は見つからないのではないでしょうか?
 そうすると、どうなるのでしょうか?

 余計な心配をしてしまいましたが、それでは歌になりませんね。

6.北国の春
 白樺 青空 南風
 こぶし咲くあの丘 
 北国のああ北国の春
 季節が都会ではわからないだろと
 届いたおふくろの小さな包み
 あの故郷へ帰ろかな帰ろかな

 雪解け せせらぎ 丸木橋
 落葉松の芽が吹く
 北国のああ北国の春
 好きだとおたがいに
 言いだせないまま
 別れてもう5年
 あのこはどうしてる
 あの故郷へ帰ろかな帰ろかな
 
 山吹 朝霧 水車小屋
 わらべ唄聞こえる
 北国のああ北国の春
 あにきもおやじ似で
 無口なふたりが
 たまには酒でものんでるだろうか
 あの故郷へ帰ろかな帰ろかな
 
 岩手県出身の歌手千昌夫さんの名曲です。
 わが一族も盛岡出身でした。
 叔父が元気な頃は
 100歳を超えた祖母(叔父の母親)を囲んで一族が集まりました。
 その会のお開きには、いつもこの歌を歌いました。
 「帰ろおうかな」と大声を張り上げました。
 そして「帰ろう、帰ろう」と解散したのです。

 そんな我々にとって大事な名曲なのです。
 この主人公は次男坊?なので くにを離れたのです。
 それにしても「別れてもう5年」は長すぎでしょうに。
 
 そんなに気になる仲なら、1年と言わず3年くらいでは
 くにに戻ってみるのが自然でしょう。
 しかし、「別れてもう3年」では歌いにくいし
 「もう4年」は中途半端です。
 それで作詞家がしかたなく
 「もう5年」にしたのではないでしょうか。

歌謡曲は、気分に浸るものですから、理屈を考えてはいけないのですが
考えてみるとおかしなところがあるね、ということです。 

皆様も気になる歌詞がありませんか?
 



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