目的:
DXで実現すべき事項(DX目的)につきましては、
ねらい:
その前提で、適切なDX目的を選定しましょう。
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各社にお勧めしているうちに見つけました
DX検討の「新原理」のご紹介です。
それは、DXで何をするかは、ビジネス特性によって大きく異なる、
ということなのです。
これは気が付いてみれば当然のことなのですが、
そういうご意見は識者からは述べられたことがありません。
ご担当からすれば「当たり前だ!」ということかもしれません。
以下に、若干順序だててご説明いたします。
1.啓蒙段階でDXについて理解すべき事項
私は、システム関係者が一般的にDXについて理解すべき事項は、
以下の6項目ではないかと考えます。
皆様のところにもしこのような啓蒙ガイドがありましたら
比較してみてください。
DXの企画ガイドであるMIND-DXでは、
この表にありますように、その中にこの6項目を収録しています。
この第2項である「DXの基本的選択肢」(前掲「新原理」)
につきましては、
一般にそのような考え方を見たことがありませんので、
今回、ご紹介いたします。
ビジネス特性によって、好ましいDXの選択肢が変わるということなのです。
啓蒙段階で理解すべきDX事項 |
その内容 |
MIND-DXにある参照手法 |
1.DXの本質 |
DXは何であるかの理解 |
「DXの本質」 |
2.DXの基本的選択肢 |
各社のDXには選択肢があることの理解 |
「DXの基本的選択肢検討ガイド」 |
3.DXの成功事例 |
日本のDXの代表的成功事例の理解 |
「DX代表的成功事例」 |
4.DXの成功要因 |
日本のDXの成功要因の理解 |
「DXの成功要因」 |
5.DXの利用技術特性 |
日本のDXの主要な利用技術の理解 |
「DX一般的利用技術」 |
6.DXの検討手順 |
DX検討の進め方の理解 |
「MIND-DXのタスク構成」 |
下記のDXタイプを表示しています。
少し長いですが、以下のとおりです。
・
DXの基本的選択肢としては、以下のAタイプとBタイプが存在します。
DXの基本的選択肢 |
実現すること |
検討の起点 |
DX目的・事業競争力強化の実現 |
成功時の効果 |
開発リスク |
Aタイプ (外向き) お客様が望んでいる価値の実現 |
1)既存サービスの革新 または 2)新規サービスの開発 |
お客様の潜在的ニーズを、調査・分析によって引きだす。 |
直接的 |
大 |
大 |
Bタイプ (内向き) それを可能とする社内体制の整備 |
1)基幹業務の高度化・効率化 2)従業員能力・満足度の向上 |
社内基幹業務革新の有効性を、分析により把握する。 |
間接的 |
内容次第 |
内容次第 |
2) DXの基本的選択肢とビジネス特性の組み合わせ
(DXタイプ)ができます。
法人向けビジネスのQはQuantity(多数)のQです。
ビジネス特性 |
DXの基本的選択肢 |
|
Aタイプ (外向きDX) |
Bタイプ (内向きDX) |
|
個人向けビジネス P |
PA |
PB |
法人向けビジネス Q |
QA |
QB |
・
ビジネス特性による選択肢(DXタイプ)の選択基準は以下であると考えられます。
ビジネス特性 |
Aタイプ |
Bタイプ |
備考 |
個人向けビジネスの場合 P |
PA ◎ |
PB △ |
事業競争力強化を目指すのであれば、まずはAタイプを検討すべきであるが、BタイプDXの期待効果が大きいのであれば、それも検討対象とする(以下の5)参照)。 |
法人向けビジネスの場合 Q |
QA 〇 |
QB 〇 |
両者の効果・リスクで判断する。(以下の4)5)項参照) |
法人向けビジネスの場合は、一概にそうとも言えない、
4) 法人向けビジネスAタイプDX(QA)の効果・リスクの判断の目安
・QAの場合の「効果」「リスク」項目は以下が一般的です。
・ これを参考に、その大小を評価します。
現在のビジネスの状況等 |
効果 |
リスク |
自社の主力ビジネスである |
〇 |
〇 |
競合の多いビジネスである |
〇 |
|
競合に対して劣位にある |
◎ |
|
DX方式のヒントがある |
〇 |
|
注:法人相手のビジネスでのAタイプDX(QA)は、
基本的には製品・サービスの提供方法に対する革新であり
その多くは納期短縮です。
(製品自体の改良や用途開発は
ことさらDXの範疇には入らないのです)
前掲のデータで,QAは16件ありましたが、
そのほとんどは新サービスをビジネスとして提供しようとするものです
から(お客様は売込相手)、当然お客様の価値を訴求します。
ですが、DXは「事業競争力強化」を目的としますので、
その新製品が売れて初めて「事業競争力強化』の実現になるのです。
事業競争力強化になるほど売れるまでは,DXをした、とは言えないのです。
正確には、「DX」ではなく「DX準備」と言うべきものです。
そうではなく、
自社のお客様に対するサービス改善の実現は、2件しかないのですが、
その改善価値は、実質的に「納期短縮」でした。
そのうちの1件の納期短縮は、
社内業務の改善の結果実現しているもので、
お客様に対する納期改善の目的で実現した納期短縮案件は、
「富山の薬売り」方式を実現した原材料納入案件だけでした。
・ これを参考に、その大小を評価します。
現在の検討対象基幹システムの状況 |
効果 |
リスク |
安定して稼働している |
△ |
|
利用者からの改変要望が多い |
◎ |
|
利用者のシステム内容に対する不満が多い |
◎ |
|
ソフトウェア保守の生産性が低い |
〇 |
〇 |
システムの機能追加の際に時間がかかる |
◎ |
|
システム改革のヒントがある |
〇 |
|
稼働して20年以上経過している |
|
◎ |
システムの規模が巨大である(1万本以上) |
|
◎ |
システム内容の精通者がいない(少ない) |
|
◎ |
システムドキュメントが不備である |
|
〇 |
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