目的:
漢字のあれこれを整理してみました。
ねらい:
もっと研究しなければいけませんね。
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これは、中学1年の孫のために作ったものです。
ご参考までに、公開します。
個々の文字についての由来や解釈については、
南鶴渓氏著「文字に聞く」が非常に勉強になります。
「〇 丸は四角、四角は丸?」
「十 横棒は人生、縦棒は歴史」
「愛 鷲づかみにされた心」
「學 学ぶは真似ぶ」
などの項目があります。
1.漢字の日本における歴史
以下は、「ことば研究館」の「ことばの疑問」からの転載です。
本格的に、日本人が漢字を使いだしたのは、
538年の仏教伝来と相前後していると言われています。
日本語を話す人々が漢字に最初に出会った時期は、
金印(福岡県志賀島出土)や銅銭(長崎県シゲノダン遺跡出土)
などから、1世紀ごろだと推定されています。
いずれも中国大陸で製作された品で、
金印には「漢委奴国王」、銅銭には「貸泉」という漢字が
記載されています。
5世紀ごろになると、日本で制作された鉄剣や銅鏡に、
日本の地名や人名が漢字を用いて記載されるようになります。
稲荷山古墳(埼玉県行田市)出土の鉄剣の銘文には
「乎獲居(ヲワケ)」「意富比垝(オホヒコ)」という人名、
「斯鬼(シキ)」という地名が刻まれています。
江田船山古墳(熊本県玉名郡和水町)出土の鉄剣の銘文や、
隅田八幡宮(和歌山県橋本市)伝来の銅鏡にも
人名・地名が漢字を用いて記されています。
ただし、これらの品の製作には
渡来人が関わっていた可能性が指摘されています。
2.平仮名、カタカナの歴史
(1)万葉仮名
ひらがな、カタカナができる前は、
日本語の音を漢字に当てはめた万葉仮名が使われていました。
出典:Wikipedia
万葉仮名の例1 仮名主体表記:
安思比奇能 夜麻毛知可吉乎 保登等藝須 都奇多都麻泥尓 奈仁加吉奈可奴
(あしひきの やまもちかきを ほととぎす つきたつまでに なにかきなかぬ)
万葉仮名の例2 訓字主体表記
春過而 夏来良之 白妙能 衣乾有 天之香来山
(はるすぎて なつきたるらし しろたへの ころもほしたり あめのかくやま)
(2)ひらがなの由来
以下のように漢字を崩してひらがなが生まれました。
西暦900年頃の平安時代のことでした。
出典は、「ゆめりんく キッズスクール」です。
(3)カタカナの由来
以下の出典:Wikipedia
漢字の一部を使いその文字の代わりとして用いることは
7世紀中頃から見られるが、片仮名の起源は
9世紀初めの奈良の古宗派の学僧たちの間で漢文を和読するために、
訓点として借字(万葉仮名)の一部の字画を省略し付記したものに始まる
と考えられている。
3.漢字の成り立ち(六書・りくしょ)
漢字の成り立ちや構造には6タイプがあり、
これを「六書(陸書)」と言うようです。
以下出典は「漢字の歴史」です。
(1)象形(しょうけい)文字
物の形を象(かたど)って作った漢字です。
「山」は山が並んでいる様子、「人」は人が立っている様子、
「門」は家の入口の様子です。
これら以外に、日・月・川・羊・馬・目・口・刀などが象形文字です。
(2)指事(しじ)文字
図や記号を使うなどして抽象度の高い概念を表した漢字です。
「本」は木の根元に印をつけ根元を表しました。
一・二・三・上・下などが指事文字です。
(3)会意(かいい)文字
象形文字や指事文字を意味的側面から組み合わせ
新しい意味を持たせた漢字です。
「林」は木を二つ並べたもので、木がたくさんある場所を示しています。
「休」は人と木で、人が木にもたれて休んでいる様子を表しています。
このタイプの漢字には北・炎・明・見・祭・進、岩、男、位、品、鳴
などがあります。
(上野注:男は田で力を出さねばなならないのです)
(4)形声(けいせい)文字
象形文字や指事文字を意味と音の両側面から組み合わせて
新しい意味を持たせた漢字です。
部首からは意味を、旁(つくり)からは音を取って組み合わせます。
「湖」はサンズイ+胡で、サンズイは水を表し、旁である胡は音を表し、
日本語の音読みでは「コ」となり「湖」を表します。
このタイプの漢字には清・菓・酒・抱・校などがあります。
漢字の80%以上は形声文字だと言われています。
(5)転注(てんちゅう)文字転注とは何か、実ははっきりしていません。
お互いに意味を注釈し合う文字どうしのこととか、
ある漢字を意味のつながりによって
他の漢字に転用することなどいろいろな説があります。
以下は、別のところからの転載です。
転注とは、元の意味に類似した別の意味になった文字です。
たとえば、「音楽」の意の「楽(がく)」の字を「ラク」と発音し、
「たのしい」の意味になることです。
例は以下です。
「楽」「長」「悪」
(6)仮借(かしゃく)文字
ある文字を借りてきて同音の新単語を作ることです。
たとえば「北」は「背(そむ)く・離れていく」という意味でしたが、
同じ音なので「(方向としての)北」を意味するようになりました。
4.国字
これも出典は「漢字の歴史」です。
国字とは日本人が漢字の構成法を使って作り出した和製漢字のことです。
日本人は「会意文字」の方法、
つまり意味的側面から漢字を組み合わせて新しい漢字を作りました。
たとえば、
峠:とうげ 山の上り下りの境目
辻:つじ 十字路
畑:はたけ 穀物や野菜などを作る農地。昔は焼き畑を意味した。
「畠」も国字でこちらは焼き畑ではない畑作農地
躾:しつけ 礼儀作法を教え込むこと
鱈:たら 冬捕れる魚。または身の白い魚
鰯:いわし 弱くて傷みやすい魚
これは別のところからの転載です。
図や記号を使うなどして抽象度の高い概念を表した漢字です。
「本」は木の根元に印をつけ根元を表しました。
一・二・三・上・下などが指事文字です。
(3)会意(かいい)文字
象形文字や指事文字を意味的側面から組み合わせ
新しい意味を持たせた漢字です。
「林」は木を二つ並べたもので、木がたくさんある場所を示しています。
「休」は人と木で、人が木にもたれて休んでいる様子を表しています。
このタイプの漢字には北・炎・明・見・祭・進、岩、男、位、品、鳴
などがあります。
(上野注:男は田で力を出さねばなならないのです)
(4)形声(けいせい)文字
象形文字や指事文字を意味と音の両側面から組み合わせて
新しい意味を持たせた漢字です。
部首からは意味を、旁(つくり)からは音を取って組み合わせます。
「湖」はサンズイ+胡で、サンズイは水を表し、旁である胡は音を表し、
日本語の音読みでは「コ」となり「湖」を表します。
このタイプの漢字には清・菓・酒・抱・校などがあります。
漢字の80%以上は形声文字だと言われています。
(5)転注(てんちゅう)文字転注とは何か、実ははっきりしていません。
お互いに意味を注釈し合う文字どうしのこととか、
ある漢字を意味のつながりによって
他の漢字に転用することなどいろいろな説があります。
以下は、別のところからの転載です。
転注とは、元の意味に類似した別の意味になった文字です。
たとえば、「音楽」の意の「楽(がく)」の字を「ラク」と発音し、
「たのしい」の意味になることです。
例は以下です。
「楽」「長」「悪」
(6)仮借(かしゃく)文字
ある文字を借りてきて同音の新単語を作ることです。
たとえば「北」は「背(そむ)く・離れていく」という意味でしたが、
同じ音なので「(方向としての)北」を意味するようになりました。
4.国字
これも出典は「漢字の歴史」です。
国字とは日本人が漢字の構成法を使って作り出した和製漢字のことです。
日本人は「会意文字」の方法、
つまり意味的側面から漢字を組み合わせて新しい漢字を作りました。
たとえば、
峠:とうげ 山の上り下りの境目
辻:つじ 十字路
畑:はたけ 穀物や野菜などを作る農地。昔は焼き畑を意味した。
「畠」も国字でこちらは焼き畑ではない畑作農地
躾:しつけ 礼儀作法を教え込むこと
鱈:たら 冬捕れる魚。または身の白い魚
鰯:いわし 弱くて傷みやすい魚
これは別のところからの転載です。
小学校で習う、いわゆる教育漢字
(漢字検定協会では「学習漢字」と呼ぶ)は、 1006字ある。
その中で「国字」は、畑(3年)と働(4年)だけである。
常用漢字まで広げると、
峠(とうげ)、込(こ・む)、枠(わく)、塀(へい)、
搾 (サク/しぼ・る)、腺(せん)、匂(にお・い)、栃(とち)
の8字が加わる。
上野注:
魚や植物の名前にはたくさんありそうです。
5.漢字の書体
歴史的にはもっとあったのですが、ご承知のように
現在も日本で使用されているのは楷書、行書、草書です。
行書も草書も急いで書くために崩された文字です。
例示は省略します。
6.読み
漢字の読み方には、ご承知のように、音読みと訓読みがあります。
中国での漢字読みが音読みで、日本語対応での読み方が訓読みです。
例:湖 音読み=コ、訓読み=ミズウミ
音読みの音には、もとが漢時代の漢音と唐時代の唐音があります。
行燈、行火のアンは唐音なのだそうです。
7.漢字の文字数
1)異体字(体、躰、體、軀)を含まない正字数で29,921字ある
(中華民国(台湾)行政院教育部の「異體字字典」)
2)漢和辞典の元祖、大修館書店で出版されている大漢和辞典では、
約50,000字が記載されている。
3)JISのUnicode数(PCで使える数) 70,234字
4)日本の常用漢字
2,136字、4,388音訓(2,352音、2,036訓)からなる。
5)日本の小学校で習う教育漢字
1,006字
6)日本の人名用漢字
861字
(愚息誕生のときには使えなかった隼の字がその後使えるようになるなど、
拡大されています)
8.漢字の部首
漢字の字体は左右や上下などで分解して、その部分から分類することができます。
それらは位置によって「偏(へん)」「旁(つくり)」「冠(かんむり)」「脚(あし)」「構(かまえ)」「垂(たれ)」「繞(にょう)」の七種に分けられます。
これを偏旁(へんぼう)、または偏旁冠脚(へんぼうかんきゃく)、
部首といいます。
小学校で習う漢字のすべての部首別の漢字一覧は、
以下で参照することが可能です。
漢字ミュージアム「部首と漢字いちらんシート」
a37d5cc25ac4ce4f9a9c4760e2e8d7cf.pdf (kanjimuseum.kyoto)
以下の表の例示では、分かりにくい部首のみの字形を示しています。
(漢字検定協会では「学習漢字」と呼ぶ)は、 1006字ある。
その中で「国字」は、畑(3年)と働(4年)だけである。
常用漢字まで広げると、
峠(とうげ)、込(こ・む)、枠(わく)、塀(へい)、
搾 (サク/しぼ・る)、腺(せん)、匂(にお・い)、栃(とち)
の8字が加わる。
上野注:
魚や植物の名前にはたくさんありそうです。
5.漢字の書体
歴史的にはもっとあったのですが、ご承知のように
現在も日本で使用されているのは楷書、行書、草書です。
行書も草書も急いで書くために崩された文字です。
例示は省略します。
6.読み
漢字の読み方には、ご承知のように、音読みと訓読みがあります。
中国での漢字読みが音読みで、日本語対応での読み方が訓読みです。
例:湖 音読み=コ、訓読み=ミズウミ
音読みの音には、もとが漢時代の漢音と唐時代の唐音があります。
行燈、行火のアンは唐音なのだそうです。
7.漢字の文字数
1)異体字(体、躰、體、軀)を含まない正字数で29,921字ある
(中華民国(台湾)行政院教育部の「異體字字典」)
2)漢和辞典の元祖、大修館書店で出版されている大漢和辞典では、
約50,000字が記載されている。
3)JISのUnicode数(PCで使える数) 70,234字
4)日本の常用漢字
2,136字、4,388音訓(2,352音、2,036訓)からなる。
5)日本の小学校で習う教育漢字
1,006字
6)日本の人名用漢字
861字
(愚息誕生のときには使えなかった隼の字がその後使えるようになるなど、
拡大されています)
8.漢字の部首
漢字の字体は左右や上下などで分解して、その部分から分類することができます。
それらは位置によって「偏(へん)」「旁(つくり)」「冠(かんむり)」「脚(あし)」「構(かまえ)」「垂(たれ)」「繞(にょう)」の七種に分けられます。
これを偏旁(へんぼう)、または偏旁冠脚(へんぼうかんきゃく)、
部首といいます。
小学校で習う漢字のすべての部首別の漢字一覧は、
以下で参照することが可能です。
漢字ミュージアム「部首と漢字いちらんシート」
a37d5cc25ac4ce4f9a9c4760e2e8d7cf.pdf (kanjimuseum.kyoto)
以下の表の例示では、分かりにくい部首のみの字形を示しています。
部首名 |
説明・例示 |
|
主に漢字の左側に位置する部分のことです。 以前、公文発行の小学校で習う教育漢字表で、その数を調べたことがありましたが、上掲の「部首と漢字いちらんシート」によると、以下の数でした。 にんべん 43個、さんずい 41個 |
|
主に漢字の右側に位置する部分のことです。 |
|
漢字の上側に位置する部分のことです。 などが該当します。 |
|
漢字の下側に位置する部分のことです。 |
|
漢字を包むように外側に位置する部分のことです。 |
|
漢字の上側から左下にかけて位置する部分のことです。 |
|
漢字の左側から下にかけて位置する部分のことです。 |
2 件のコメント:
素晴らしい! 私の頭も小学生? 今まで知らなかったことが
はっきり解りました
ありがとうございます!!
速人さんは本来 隼人さんと ご希望だったのですね
匿名さん
コメントありがとうございます。
誰だか分かりましたよ。
小学生向きと言ったのは、アタマのことを言ったのではありません。
念のため!!
今後ともコメントよろしくお願いいたします。
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