2021年7月8日木曜日

木村花事件の真相は?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 木村花さんを死に追い込んだ真相を確認します。
ねらい:
 木村花さんの名誉挽回とご冥福をお祈りしましょう。
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木村花さん (C)ORICON NewS inc.









女子プロレスラー木村花さんが2020年5月23日に亡くなってから
1年以上が経ちました。

誹謗中傷者の一人は、木村花さんの母親の損害賠償の訴えで、
5月19日、慰謝料50万円他の支払いを命じる判決を受けました。

花さんを一番激しく非難した人たちは、
2021年3月30日に大阪府の男性、
4月5日に福井県の男性が
侮辱罪の略式起訴で9千円の罰金(科料)判決を受けています。
これについては、刑が軽すぎるという批判がメディアに溢れました。

あとの人たちの侮辱罪は事件後1年経過で時効となってしまいました。

花さんの死を悼んで、改めてこの事件の真相を確認してみました。

1.当初の報道

この事件の初めの報道は、
木村花さんが出演していたテレビ番組における
花さんの態度に対する批判投稿が激しく、
それに耐えきれなくなって花さんが自殺をした、ということでした。
誹謗中傷者に対する非難を高めるものでした。

私も、「若い美人プロレスラーを死に至らしめたのはけしからん」
という反応でした。
花さんは、美人コンテストでも入賞できるくらいの美人です。

2.少しわかってきた事実

ところが、その後分かってきたことは、
花さんの態度自体がかなり悪く、
批判されても仕方がない面もある、ということになりました。
Wikipediaにこういう記述があります。
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木村はプロレスの試合用コスチュームを洗濯していたが、
洗濯機から取り出すのを忘れて出かけてしまい、
その後小林が洗濯機にコスチュームが入っている事に気づかずに
自分の洗濯物と一緒に洗濯と乾燥をしてしまった。
乾燥を行ったコスチュームは縮んでしまい、
着ることができなくなってしまった。

約10万円するそのコスチュームは
東京ドームの試合で着用するなど木村にとって
『命の次に大事』なものであった。

そのため木村は小林を
「一緒に住むんだったら人のこともっと考えて暮らせよ!限界だよ!
自分のことしか考えて行動してないじゃん」、
「自分はフラフラ過ごして分かんないよね、
死にもの狂いで頑張ってお金稼いでいる人の気持ちなんて分かんないよね」、
「一緒に生活する人を笑顔にできないやつがさ、
これから先何百人のこと笑顔にできるわけ無いじゃん、
舐めすぎだよ人のこと!」などと激しく叱責。
その後木村は「ふざけた帽子被ってんじゃねぇよ!」と
小林の帽子を投げ捨てて2階に上がっていった。
木村が去った後、小林はコスチュームを弁償したいと語った。
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3.実は、花さんの過激な態度には裏があった

ところがこの一連の花さんの態度は、
番組制作者側の「やらせ」だったのです。
ということは、
花さんを死に至らしめたのは、番組スタッフだったのです。
しかし彼らは、刑事責任を追及されることはありません。
花さんはどう思って死んだのでしょうか。

以下もWikipediaの記述です。
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母親の木村響子が、
週刊文春の取材に応じテラスハウスの炎上シーンを巡って、
木村がスタッフから指示を受けていたと証言した。
木村のスマートフォンには、木村響子の証言通り、
「やらせ」を裏付けるLINEのメッセージが多数残されていた。

木村が母や友人に語っていた「やらせ」は、
「テラハに出た当初からプロレスラーらしく振舞えって……。
1のことを100にして盛り上げて欲しいって言われて。

コスチュームの件はスタッフにめっちゃ煽られた。
『いいじゃん、あんな奴、ビンタぐらいしたらいいじゃん』って。
盛り上げなきゃと思ったけど、
プロレスラーとしてビンタはさすがにできないから、
苦しまぎれで帽子をはたいたの。スタッフは信用できないよ」
という内容であり、友人に送ったLINEでも、
「自分の仕事道具壊されて、
スタッフにカメラの前でキレろって言われて」
と送信している。

木村響子は、
「このままだと花の死が『暴力的な女子が男性に乱暴を働き、
SNSの批判を苦にして自殺した』
というストーリーで片付けられてしまう。
真相は全然違うんです。
彼女はスタッフの指示通り、ヒール役に徹しただけ。
せめて花の名誉を回復してあげたい」としている。

7月3日までに、
共演者の小林快が所属事務所を退所していたことも分かっている。
小林は週刊文春の取材に応じ、
木村が死去する8日前(5月15日)にコスチューム事件について
木村から電話で真相を明かされていたと証言した。

「番組ADが僕に軽いノリで
『トランポリンするだけじゃあ面白くないから』
ってささやいてきた。
それから『オッパイとか触ったら』と指示されたのです。
『それは違うでしょ』と断ったけど、こういう無茶ぶりは日常茶飯事。

スタッフが求めているのは恋愛とハプニング。
そしてSNSでの炎上を狙っていた」と
小林にもやらせの指示があったと話している。

フジテレビ・BPOの対応
7月3日、フジテレビが定例会見で
「フジの制作側がスケジュールや演出を含む撮影方針に従わせる誓約書を
出演者側と交わしていた」ことを明らかにした。

誓約書には「スケジュールや撮影方針(演出、編集を含む)に関して、
全て指示・決定に従う」との項目があり、
誓約内容に違反して制作に影響が出た場合
『出演者側が1話分の制作費を最低額とする損害賠償を負う』
内容も盛り込まれていた。

これについてフジは「無理強いなどはない」
「感情表現をねじ曲げるような指示はしていない」とし、
「演出とは段取りなどのことで、
スタッフの言うことを全て聞かなければならないということではない」と強調した。

しかしながら、東京スポーツの報道によれば、
「いくらスタッフの言うことをすべて聞かなくていいと言っても、
損害賠償をチラつかせられれば、従わざるを得ず、
事実上の無理強いと判断されても仕方がない。

そもそも、番組の生みの親でチーフプロデューサーの太田大氏は
『台本も指示も一切ない』と言っていたはず。
番組側も演出なしをうたい文句にしていたのに、
実際には撮影方針という名の演出があったならば、
事実上のヤラセではないか」
とある芸能プロ関係者がバッサリと斬り捨てたとしている。

事件への対応の動き
高市早苗総務大臣は、(2020年)
5月26日の記者会見の中で木村が誹謗中傷を受けていたことに対して
「匿名で人を中傷する行為は人として、
卑怯で許し難い」と発言したうえで、
匿名発信者の特定を容易にするなどの制度改正を含めた対応を
スピード感を持って実施する意向を示した。
(上野注:その後法改正等は未実施のようです)

また同日、
LINEやTwitterなどのSNS事業者でつくる
ソーシャルメディア利用環境整備機構
緊急の声明を発表し、
SNS上での嫌がらせや名誉毀損などを禁止事項として利用規約に明記し、
こうした行為を把握した場合、利用停止などの措置を徹底するとした。
法律に基づき情報を開示するよう求められた場合、
適切な範囲で必要な情報を提供する。
機構は特別委員会を設立して、さらに対策を検討するとしている。
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このようなドキュメンタリーぽい番組では、
テレビで映されているものは事実ではありますが、
そこには裏があることを想定しなければならないのです。

木村花さんの死が、
無責任な誹謗中傷や「やらせ」がなくなる契機になれば、
花さんも報われます。
あらためて、木村花さんのご冥福をお祈りいたします。

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