目的:
鉄筋コンクリートの建物の取り壊し工事の方法を研究します。
段取りがよくない事例です。
ねらい:
残念ながら、目に見える研究成果がありませんでした。
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9/2 2台がフル回転で頑張りだしました。
9/7 まだ入り口の1階コンクリートが残っています。
9/9 残りの1階コンクリートが無くなりました。
9/11 ほぼ片付いてきました。
9/12 最後の始末です。
9/13 これで終りですが、地表はでこぼこのままです。
どうせ作る時は掘り返すのでこれでいいと思っているのでしょうが、
日本人の美的感覚には合いません。
この工事は、当初計画では7月14日から2週間の予定でした。
それが、9月13日までかかったのです。
当初の計画は、
役所への届け上の建前でそのつもりはなかったのかもしれません。
そうでないとすると、とんでもない赤字案件ということになります。
単に期間で見れば、2週間のつもりが10週間かかっています。
これは見積り誤差とは言えません。
あまりにもおかし過ぎます。
2週間というと、木造3階建てでもそのくらいの期間がかかりそうです。
そこで、単に段取りが悪い事例の研究ということではなく、
TOC(制約理論)の理論で研究してみることにします。
TOCで検討し、工程の制約プロセスを見つけて、
その改善を行うと、全体の生産性が目覚ましく改善されるという
実証科学です。
コストでみても期間でみても、
人件費よりも、大きなブルドーザの機器コストが
最大の制約(ネック)でしょう。
そこで、どういう段取りで工事を進めれば、
この大きなブルドーザの使用期間が少なくて済むかを検討します。
この解体工事は、
1)大きなブルドーザによるコンクリートの取り壊し
2)大きなブルドーザによる取り壊し瓦礫の一時置き
3)小さなブルドーザ(ショベルカー)による瓦礫の移動
4)ショベルカーによる瓦礫のトラックへの積み込み
から構成されています。
この4作業を、どの場所からどういう順序で進めれば、
大きなブルドーザの使用日数を最短にできるかを検討します。
大きなブルドーザにしかできないことのみを
それにさせるようにするのです。
おそらく、その解は、
1)と2)を順次実施する瓦礫をどこに置いていくか、
それを3)と4)でいかに集中的にトラックに積み込むか、
という段取りだと思われます。
少し頭を使えば、
納期・コストが半分になるかもしれないのです。
「そういうことをしていないので、無駄なコストがかかっている」
というのがTOCの実践者からのレポートです。
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