2014年11月29日土曜日

日本の捕鯨問題 再論

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 日本の捕鯨問題の本質を再吟味する。
 農林水産省の不甲斐なさを確認していただく。

ねらい:
 美味しい鯨肉が安く食べられるようになることを期待します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今年6月2日の当ブログ
「日本の捕鯨はどうなっている?」
http://uenorio.blogspot.jp/2014/06/blog-post_8649.html
でこのテーマを取りあげましたが、
突っ込みが浅かったので再論いたします。

今回の元ネタは、
學士會会報2014-Ⅵ号掲載の小松正之氏
(公益財団法人国際東アジア研究センター客員主席研究員)
「国際司法裁判所の判決と日本の捕鯨の将来」
です。

前回のブログでは、
日本の捕鯨業界は、まじめに「調査捕鯨」を実施せずに
(捕鯨枠を大幅に未達)
国からの年間50億円以上の補助金を受けている
(その方が楽にカネになる)。
ということを糾弾しました。

小松氏の論をご紹介する前に、
捕鯨問題の世界的経緯をおさらいしておきます。

1948年国際捕鯨取締役条約発効
1948年国際捕鯨委員会(IWC)設置
1951年日本も加盟
(捕鯨国のうちスペインポルトガルチリペルは1970年代以降の加盟)
1982年商業捕鯨モラトリアム(一時停止)採択
 
 この規制は、
 「国際捕鯨取締条約附表に属するものであるが、
 1972年と1973年のIWC科学委員会において
 「科学的正当性が無い」として否決されていたもので、
 1982年においては
 IWC科学委員会の審理を経ていないことから、
 国際捕鯨取締条約の第5条2項にある
 「科学的根拠に基くもの」に反しており
 同条約違反で法的には無効である」
 と言われているものです。

捕鯨国(食糧としている)
 日本、ロシア、ノルウェー、アイスランド、
 カナダ(1982年国際捕鯨委員会脱退)

捕鯨反対国
 米国、オーストラリア、フランス、スペイン,EU各国
 ラテンアメリカ諸国、ニュージーランド、インド

国際捕鯨委員会参加88カ国の内訳
 米国が一所懸命加盟国を増やしています。
 何のためなのでしょうね??

 アジア:10 (捕鯨支持6、中間派2、反捕鯨2)
 アフリカ:19 (捕鯨支持16、反捕鯨2)
 オセアニア:8 (捕鯨支持5、反捕鯨3)
 ヨーロッパ:31 (捕鯨支持2、中間派1、反捕鯨28)
 北アメリカ:1 (反捕鯨1)
 カリブ諸国:6 (捕鯨支持5、不明1)
 中央・南アメリカ:15 (捕鯨支持1、反捕鯨14)
 
 総計:88 (捕鯨支持35、中間派3、反捕鯨49、不明1)
 反対派はほとんどが欧米です。


鯨資源の現状
 鯨には全部で84種あります。
 中には生息環境が悪化しているカワイルカなどもあるようですが、
 急速に増えているザトウクジラ、ナガスクジラなどもあり、
 全般的には「絶滅の危機」という状態ではありません。


ここから本題です。
2014年3月31日に国際司法裁判所が
日本が2005年から実施している第2期南極海鯨類捕獲調査事業の
実施差し止めと今後の同様調査の許可の差し止めをしました。

その根拠は
「国際捕鯨取締条約第8条1項に該当しない第2期調査は
先住民捕鯨でもなく調査捕鯨でもないことは自明」
となっています。

これについて、小松氏はこう述べています。
「そもそもサンプル数を大幅に下回り、
損失が大きく出ているものを
商業捕鯨として扱ったICJの良識が強く疑われます。

ICJの怠慢と先入観を持った判決と言えます。
ICJが考える商業捕鯨とは何かを明示すべきだったのです。

このことに対して反論を寄せない日本政府の対応も
正当な論理展開を主張しないものとして問題です。

さらにこの中止判決の根拠が、
条約違反(前掲)の商業捕鯨モラトリアムであることが不当である、
としています。

IWC判決は忠実に読むと、
「目的と実施が適切な調査捕鯨は合法」との判決でもあります。
(これまでの第2期の日本の捕鯨は
定められた調査に必要な捕獲数を達成していないので
調査捕鯨と認められないと言っているのです)

鯨肉の値段が高くて売れず、
国内の副産物(調査の)たる鯨肉の販売努力をせずに、
科学調査のサンプル数を減らし供給を削減するという、
やってはならないことをした日本政府の自業自得であり、
判決の結論としてはしょうがないでしょう。

すなわち原因は、
2005年から誠実に科学調査を実施してこなかった
水産庁の怠慢にあります。

また、第65回国際捕鯨委員会総会が
9月15日から18日まで開催されました。

そこでの日本は、
新しい南極海の調査捕鯨計画の目的と内容を何ら示さず、
単に実施するとの意図だけを表明しました。

一方、ニュージーランドから
調査の実施を2年間延期する決議が出され、
賛成35、反対20、棄権5で採択されました。

多くの国民は、裁判の結果と今回の総会の結果を知り、
こんな外交でよいのかと思っています。

甘い見通しを持ちすぎたり、
まったく準備もせずに会議に臨んで敗退しているからです。

何時までも時間を浪費することはできません。
我が国は日本の排他的経済水域内で限定的な頭数の捕鯨を
自国の責任で開始するべきです。

もしどこかの国がICJに提訴するならば受けて立つことです。
国際捕鯨取締条約付表第10条(e)項、同(d)項、第7条(b)項の
違法性を争うことができるからです。

このことが、
IWCの現状を根本から変え持続的捕鯨の利用の原則を打ちたて、
ICJ判決の不適切な部分を正すための新たな裁判になります。

捕鯨資源は豊富に存在するのですから、
そこで勝訴を勝ち取ることが
日本政府の国民への責務であると考えます。
日本政府が世界で名誉ある地位を占めるために
積極的に行動することがとても大切です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以上が小松氏の意見です。
若干歯切れが悪い点があります。

そこで、私が増幅して主張したい点は以下です。

農林水産省の官吏の怠慢は許せません。
自分の責任範囲のことはもっと責任を持って研究し
長期展望を持って対策を検討すべきです。

これまで彼らがやってきたことは
業界(捕鯨業界)のためにもならないし、
日本の国の恥を世界にさらすことになってしまっています。

あまりにもレベルが低すぎるのではないでしょうか。

担当官、課長、長官、皆責任を取れ!!

農林水産省すべてが不甲斐ないのでしょうか?
農林水産省には優秀な人材がいないのでしょうか?
これまでの米に対する農政のあり方をみてると
そのような気がしますね。

あらためて教育が必要なようです。

0 件のコメント:

コメントを投稿