2014年11月24日月曜日

南海トラフ大地震はいつ来るのか??

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 地震発生のメカニズムをおさらいしていただく。
 恐怖の南海トラフ大地震はいつ来るのか知っていただく。
 地震の予知をする奇想天外な方法があることを知っていただく。
 それを発見したのは角田忠信先生だったことを知っていただく。

ねらい:
 「日本人の脳」「脳センサー 地震の可能性を探る」を読んでいただく。

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11月22日長野県北部で大きな地震がありました。
家屋の全半壊はかなりありましてが、
幸い亡くなった方はありませんでした。

被害が最も大きかった白馬村では地元の人が、
「お互いに隣近所に誰がいるか(遊びに来ている孫まで)
分かっているので、声かけあって助け合った」と言っていました。
素晴らしいことですね。

地震に関心が集まりましたので、
地震絡みの話題です。

1.南海トラフ大地震について
先ずは、學士會発行U7の2014-11月号掲載
西村卓也京都大学防災研究所準教授の
「大地の動きから南海トラフ巨大地震の実像に迫る」
講演記録からのご紹介です。

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地震を起こす基になる地殻変動は、
人工衛星を利用したGNSS(衛星測位システム,GPS等の総称)
で正確に把握できます。

この精度は
水平方向で2-3ミリ、上下方向で1-2ミリという高さです。

これによって
年間10センチ程度しか動かない地殻変更を把握するのです。

心配されている南海トラフ大地震が起きるとどうなるか

 静岡、山梨、愛知、岐阜、三重、和歌山、徳島、高知、愛媛、宮崎
 の地盤の悪い地域で震度6強ー7、
 長野、滋賀、奈良、京都、大阪、香川で震度6弱
 が想定されています。
 
(上野コメント) 先生は
「震度6弱では普通の建物はまず壊れません」
と言っておられますが、今回の長野北部地震では、
震度6弱なのに建物がかなり壊れました。

それはこういうことです。
地震のマグニチュードは物理的な測定ですが、
震度は地表の揺れを計ります。

体感は可能ですが、
正式には地震計のあるところでの測定によります。
たまたま白馬村の地震計設置場所は
強固な場所だったのでしょう。
(西村先生の発言がいい加減なのではありません)

大きな地震を起こす海溝型地震のメカニズム
 
ご承知のように、
日本周辺では、太平洋プレートが大陸プレートの下に
年間数センチずつ継続的に潜り込んでいます。
それだけなら、
静かに滑り込んでいるのですから異状は何も起こりません。

ところが、ある部分で両プレートがくっついている部分があるのです。
これを固着域といいますが、
この固着が我慢できないところまで達すると
パーンと弾けるように固着が離れてしまいます。
 
そうすると
瞬間的には上の層(大陸プレート側)は反動で東側にずれます。
これが地震となります。

東日本大震災から3年以上経ってもまだ東側にずれる動きは
止まっていません(西への動きに戻っていない)。
東への動きは中部地方や北陸地方でも続いているのです。
 
そうなれば、
今回の震源である糸魚川―静岡構造断層帯に
影響を与えた可能性は十分考えられます。
――これは素人上野の仮説です。

そのようなプレーと同士の固着域が、
日本周辺ではいくつかあります。
 
 十勝沖地震を発生させた十勝沖、
 東日本大震災を発生させた東北沖、
 これから大地震の到来が予測されている南海トラフです。

南海トラフ震源の大地震は、
過去何度も発生していますが、
直近は1944年(東南海)、1946年(南海)です。
今後も繰り返し大地震が起きます。

過去の発生状況から推定すると、
次の大地震が今後30年間に発生する確率は
20-80%だそうです。
幅があるのは推定方法によります。

推定方法A 南海トラフ地震の間隔から推定する
 1946年の次は今から20-80年後
推定方法B 前の地震の規模と次の地震までの間隔が比例する
 1946年は規模が小さく88年後に起きる(2034年)

地震予知はできるのか、地震予測と地震予知
地震予測と地震予知はいずれも、
 1)地震の発生時間
 2)地震の発生場所
 3)地震の大きさ(マグニチュード)
を地震発生前に言うことですが、

最近の日本地震学会では、
予測は、
1)~3)のいずれかを言い当てるような漠然としたものを含む。

予知は比較的短期間(数日から1週間)で
 確度が高く警報が出せるような予測

と定義しているそうです。

現状では予知は困難とされています。

西村先生の結論はこういうことでした。

「いずれ必ず地震はくるから備えなさい」

おそらく予知をするには地殻変動から想定するのではなく、
固着による歪みが限界に達しつつあることを
把握しなければならないでしょう。

あるいは歪みが解放され始めたことを察することを
しなければならないと思います。

昔から、大地震の前には蟻などの動物が逃げ出しているとか、
言われています。
動物たちはその本能で察しているのでしょう。

2.地震予知はできないのか

人間にもそういう能力があるのではないか、
という説を唱えたのは
「日本人の脳」で有名な角田忠信先生です。
角田先生は東京医科歯科大学の
難治疾患研究所聴覚機能疾患部門の教授でした。

角田先生は、こういう発見をされています。
  • 外国人は、言葉の子音を大脳左半球言語脳で処理し、
    母音を意味のない音と捉え右半球で処理するが、
    日本人は両方とも左半球言語脳で処理する
    (正確に言うと10歳くらいまで日本語の環境で育った人)
  • ところが、大脳左右半球の優位が、
    外部的要因によって左右逆転することがある
    (脳幹スイッチ機能と称する).。
  • 40ヘルツ・60ヘルツとその整数倍の音を聞く場合逆転が起きる。
  • 同様に、自分の年齢の周波数の整数倍の音で逆転が起き、
    誕生日に加算される。
    (この機能を利用するとその人の年齢を知ることができる。
    脳の年輪と称される)
  • これらと同様に、地震前の地殻変動によっても逆転が起き、
    地震発生直後に正常に戻る。
  • 地磁気の変化を察するのであろうと想定されている。
    この部分については「脳センサー 地震の可能性を探る」
    に詳しく発表されています。

先生の把握された過去の例では、

1)1985年10月4日の
 M6.1の茨城県地震(東京も震度5)の際に、
 同年8月29日に
 ある男性の被験者で「年輪系」の異状を把握した。

2)1986年2月12日の
 茨城県沖地震(東京は震度3)の際に
 1月31日に
 数名の被験者で「年輪系」の異状が把握された。

 いずれも地震発生1時間後くらいまでには異状は解消された。

これで見ると、
15日~35日以内の直近で予測ができていることになります。

これは、前掲の日本地震学会の定義では、
予知に入ります。

なぜこのような素晴らしい可能性ある方法を実用化しないのでしょうか。

それは、学界や専門家の壁です。
地震の予知をしたい人は多数います。
それは地震学会に所属している先生方です。

この先生方は、何でもいいから予知をしたいというのではなく、
自分の専門領域の研究成果としてやりたいのです。
たとえば、西村先生は地殻変動です。

角田先生がいくらスゴイ予知方法を見つけたとしても、
そんなことに加担する気はサラサラないのです。

角田先生は、ご自分の専門領域での研究をしておられて
偶然予知方法を見つけられたのです。

では、どの先生方が角田先生の発見を評価するのでしょうか。
耳鼻咽喉科のお医者さんたちは評価しませんね。

たまたま興味を持たれた専門家がおられたとしても、
角田先生と同じような実験をするには、
正確な音源を発信できる装置、その音を聞き取る装置
などの知識が必要です。

当時の学界では、
この実験は、最近話題になった小久保さんの実験のように
再現不能ということで抹殺されてしまったのです。

誰かお金持ちのスポンサーが現れて
大々的に実用化する方法を探求したら
地震予知方法として確立できたと思われます。

今からでも可能でしょうが、先生は1926年生まれで、
ご存命かどうかは不明です。

我々は、20年ほど前に、先生の講演会も開催し、
「角田先生にノーベル賞をとっていただく会」
を立ち上げようとした時もありました。

本業優先でその会ができなかったことが悔やまれます。


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