【このテーマの目的・ねらい】
目的:
・コンピューティングの発展経緯を再確認していただく。
・これから未知数の発展がありそうな領域を確認します。
ねらい:
・できていないものを作りましょう!
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「コンピュータって?」という本を見ました。
著者は、ポール・E・セルージという米国の技術史の専門家です。
原著はコンピューティングという題ですが、
日本ではコンピューティングという言葉がなじみが薄いので
コンピュータってという書名にしたそうです。
コンピュータは機械のことを指し、
コンピューティングはその働きのことを指します。
原著は、コンピュータがどういう発展を遂げ
その結果コンピュータがどういうことができるようになったか
を解説しています。
あらためて、
コンピューティングの歴史を振り返ることができました。
原著では、最近の歴史の捉え方は、以下のように
非常に大ざっぱなものです。
・ PC
・ ワールドワイドウェブ
・ スマートフォン
・ ソーシャル・ネットワーキングとグーグル
・ フェイスブックとツイッタ―
|
「どのような人間の活動を支援してくれているか」
の視点で整理してみました。
その延長で、何がまだできていなく
今後に期待できるものかも想定してみました。
まず大きく「情報処理系」と「制御系」に分けました。
「情報処理系」は、
コンピュータの処理結果を受取る相手が人間です。
「制御系」は相手が非人間(機械・装置等)です。
モノを動かすのです。
「情報処理系」の「基本機能」は、
コンピュータが行う基本の機能で、
計算する、記憶する、判断する、です。
この場合の「判断」は、
人間が考えてプログラム化したものだけです。
次いで、「情報処理系」の相手は人間ですから、
人間とコンピュータとのやり取りを円滑に行えるような技術が必要です。
これが「マンマシンインタフェース技術」です。
それらの基本機能。基礎技術を使って
人間にとって便利な応用機能が生まれます。
「応用機能」では、
人間が考えた論理の範囲でしか
コンピュータは判断しませんが、
「高次応用機能」となると、
人間が考えていない、知らない結果を導き出します。
「機械学習」は、
コンピュータが記憶している大量のデータを分析して
機械が学習して答えを出すという意味の言葉で
英語ではマシンラーニングというようです。
表の例の中にある「探し物を探す」は、
以下の内容です。
日立製作所のヒト型ロボット「エミュー2」は
室内の探し物を見つけだす。
天井の監視カメラとネットワークで接続し
室内の状況を常に把握。
「腕時計はどこですか」と尋ねられると対象物を瞬時に識別し、
その場まで案内してくれる。
(日経新聞2013年2月7日)
実用化はこれからです。
現在は、大量のデータを与えて、
「何が言えるか分析してみろ」という機械任せの
「ディープラーニング」という手法も開発されているようです。
現在は、大量のデータを与えて、
「何が言えるか分析してみろ」という機械任せの
「ディープラーニング」という手法も開発されているようです。
「社会との情報交流」は、
インタネットによって実現した画期的は生活進歩です。
ほとんどが10年前には想定できなかったものです。
今や、多くの成人にとって、
インタネットとの繋がりなしでの生活は
考えられなくなっています。
あらためて凄いことだと思います。
こうしてみてくると、
これからの領域として期待されるのは、
「対人コミュニケーション」「五感の代行」
最後は「感性の代行」です。
「対人コミュニケーション」は、
相手の状況を見ながら判断するので、
人間でもKYの人は苦手です。
これらができるようになると、
優れた面を持っているけれども話すのが苦手
という人の活躍の場が広がりそうです。
「五感の代行」は、
脳神経系のメカニズムが解明されれば
実現も夢ではないでしょう。
「感性の代行」は、
大脳そのものの働きを受けとめるのですから、
かなり難しそうです。
たとえば「作曲」は、
ビッグデータ分析を基礎にして
その時の気分・感激・感情によって
その時の気分・感激・感情によって
基本メロディが出てくる
というレベルから始まるのでしょう。
難しいようですが、「必要は発明の母」です。
いずれできるようになることを期待しましょう。
制御系は、
あまりいろいろ想像ができません。
情報処理系と違って、
異次元の発展領域はなさそうです。
どなたか補ってくださいませんか。
制御系の究極形は、
本格的ダッチワイフだと思います。
これの実現には、
五感の代行、感性の代行の成果も必要でしょう。
できたとしても、売れるでしょうかね??
このように、コンピューティングの発展は
まだまだ無限の可能性があるようです。
チャレンジしてみませんか?
注:青字*付きは、現在のところ未開発の領域です。
【基本機能】
|
||
A
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計算する
|
計算機、
スーパーコンピュータ
|
情
|
記憶する
|
記憶装置
|
報
|
判断する
|
与えられた条件で
|
処
|
【基礎技術】マンマシンインタフェース技術
|
|
理
|
入力する
|
音声認識
|
系
|
相手を識別する
|
画像認識、指紋認証
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案内する
|
合成音声
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【応用機能】
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事務処理をする
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情報システム
|
|
設計する
|
3Dプリンター
|
|
会議をする
|
テレビ会議
|
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道案内
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カーナビ
|
|
経路案内
|
乗換案内
|
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動画を作る
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CG、ビデオ
|
|
ゲームを作る
|
ゲームソフト
|
|
巨大動画を作る
|
プロジェクトマッピング
|
|
【高次応用機能】
|
||
(分析する)
|
(ビッグデータ)
|
|
予測する
|
株価予想 売れ筋予想
|
|
予想する
|
天気予報
|
|
探し出す
|
マルウエア(悪意情報)
|
|
(アドバイスする)
|
(機械学習)
|
|
診断する
|
ガン診断など
|
|
お勧めする
|
お料理レシピ
|
|
探し物をする
|
高齢者支援
|
|
【社会との情報交流】
|
||
検索する
|
検索エンジン、Google
|
|
情報入手する
|
Wikipedia
|
|
情報発信する
|
ブログ、ツイッタ―
|
|
コミュニケーションする
|
LINE
|
|
相手と交流する
|
SNS、Facebook
|
|
欲しいものを探す
|
ネット市場 Amazon
|
|
オークションする
|
楽天
|
|
【対人コミュニケーション】
|
||
会話する*
|
同時通訳*
|
|
話し相手をする*
|
iPhone4の人工知能ソフト
「Siri(ちゃん)」
|
|
交渉をする*
|
||
相手の反応を見ながらプレゼンする*
|
||
司会をする*
|
(究極の状況判断)*
|
|
【五感の代行】
|
||
見る*
|
視覚喪失者用*
|
|
聞く*
|
聴覚喪失者用*
|
|
しゃべる
|
声帯損傷者用
|
|
匂いを感じる*
|
警察犬代わり*
|
|
【感性の代行】 脳からの直接処理
|
||
作曲する*
|
||
絵を描く*
|
||
相手の感情を読む*
|
||
難問を解く*
|
||
B
|
自動制御(人間代行)
|
機械、装置
|
制
|
自動車自動運転
|
|
御
|
自動処理
|
ATM、POS
|
系
|
動く(手足となる)
|
ロボット
|
状況判断しながら動く
|
掃除ロボット
|
|
ダッチワイフ(両性)
|
||
飛ぶ
|
人工衛星
|
|
位置を知る
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GPS
|
|
戦う
|
ミサイル、ロケット
|
注:青字*付きは、現在のところ未開発の領域です。
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