別稿の「「日本企業の針路」 野中先生の暗黙知は?」では、
これからの日本企業に求められるものは
現場力だけでなく、
トップの強いリーダシップも必要であることを述べましたが
その例をご紹介します。
「保守コストの半減を目指す
ソフトウェア保守業務のプロセス改善」と題した研修が
JUAS(日本情報システム・ユーザ協会)主催で
行われました。
総論を上野則男が担当し、
事例をヤマハモーターソリューション㈱殿と
㈱野村総合研究所殿にお願いしました。
前者は、
ITIL(ITインフラストラクチャ・ライブラリ、
イギリス政府が策定した、
コンピュータシステムの運用・管理業務に関する
体系的なガイドライン)/ISO20000を活用して
ソフトウェア保守業務を活性化しているという事例、
後者は、
2005年から「エンハンス業務革新推進室」を設置し、
ソフトウェア保守業務の改善・改革に取り組んでこられ
大きな成果を上げられた事例です。
どちらもご担当の方の大変なご努力で実現している成果
であることは間違いないのですが、
その裏には、両社とも社長の強い意志があるのです。
前者の渡辺卓也社長は、
生え抜きのシステムやさんですが、
情報子会社として同社が果たすべきミッションは何か、
そのためには何をしなければならないかを
常時考えておられ、
各種の仕組み整備を精力的に進めておられます。
ITILによる体制整備もその一環です。
言うなれば
渡辺社長の意志で進めておられることなのです。
渡辺社長の意志で進めておられることなのです。
後者の場合、
「エンハンス業務革新推進室」
を作る判断をされたのは、当時の藤沼彰久社長でした。
を作る判断をされたのは、当時の藤沼彰久社長でした。
藤沼氏(現会長)は、野村総研初のプロパ社長です。
現場をよくご存じで、
業務ウェートの高い保守業務を
何とかしなければならないと判断されたのです。
何とかしなければならないと判断されたのです。
研修当日、受講者から
「自分たちも改善や整備を一所懸命やっているが、
なかなか現場が動いてくれない。
どうすればよいのだろうか」
という質問が出されていました。
両社の講演者は、自分たちが努力・工夫している方法を
説明されていました。
私は、
「現場を動かすために必要なのは
トップのリーダシップです。
トップのリーダシップです。
信頼できるトップが本気でやるつもりだ、
ということについては現場も従います。
トップがその気でないことはうまくいきません」
と申しあげました。
改革は、
トップ、スタフ、ラインがその気にならなければ
成功しないのです。
現場は変わりたくない、変えたくないが本心ですからね。
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