2011年10月1日土曜日

「順次再構築」実現方法の研究進展

情報システムの「順次再構築」とは、
ビッグバンまたは一括再構築に対する概念です。

現在の企業の業務の基幹を支える情報システムは
長年使いこまれて老朽化しています。

JUAS等の調査では、
平均使用年数は14年です。
「犬」並みに老齢化すると考えると、
約100歳の老人と言うことになります。
元気に働けるわけがないのです。

先日のみずほ銀行の障害も
老朽化が遠因になっています。

みずほ銀行ならずとも
各社は、システムを更新して新しくしたいのですが、
以下の理由で実施できないでいます。

多大な金額が必要(みずほ銀行の場合は1000億円台)
更新の効果を経営に納得させられない
うまく作れないリスクがある
(障害を起こす。今できていることができなくなる、など)

うまく作れる自信がない、ということもあるでしょう。

そこで登場するのが、
この「順次再構築」コンセプトなのです。

いっぺんに作るのが大変なら、
少しずつ作っていけばよいではないか、
というものです。

しかしこれはこれで難しい点があります。
一括再構築は、
今住んでいる家に住みながら
他の場所に新しい家を作るものです。

これに対して順次再構築は、
今の家に住みながら、
風呂場、台所、寝室、とか少しずつ
建て替えていく方法です。

この方法は、
それなりの難しさはありますが、
一挙にコストが発生しない、
少しずつ手を入れながら作り上げていくことができる、
というメリットがあります。

そこで、現在当社が主催している
システム保守業務の改善・改革を行うプロ、
Sweeperを養成する研修でも、9月22日に
このテーマを取り上げ研究と研修を行いました。

講師は、
山岸耕二(株)メソドロジック社長にお願いしました。
山岸社長はすでに
某大手企業で
順次再構築と同じ目的の「継続的リフォーム」に
取り組んでおられるのです。

前提となる技術であるSOA、MDM、システム分割基準
の勉強もしましたが、
結論を集約するとこうなります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
準備期間 1年間

  対象システム範囲の選定
  どの範囲について再構築を行うのかを決定する。
  再構築後(ToBe)のシステムコンポーネント構成図
  (コンポーネントに属するサービスの構成を含む)の作成
  再構築完成後のシステムコンポーネントの関連図
  コンポーネント間のインタフェース情報を示す
  順次再構築の展開計画
  対象コンポーネントを再構築していく順序と時期の計画
  移行段階別のシステムコンポーネント関連図の作成

 ・システム基盤の構築 
  各コンポーネントで共同利用するユーティリティ・サービス
  の開発
  コンポーネント連携機能の開発

  ITインフラの決定と準備
  最終完成時のITインフラの構想
  当面のITインフラの準備
  (クラウドの利用が有利と思われる)

順次再構築の実施
  展開計画に基づき開発・移行を実施する。
  3―5年で実施するのが標準と思われる


上記「準備期間1年」の作業項目は、
かなりの専門性や経験を必要としますので、
専門家の力を借りた方が確実であると思われます。

しかし、その準備期間後の順次再構築の実施作業は
保守担当が実行すればよい、というのが、
従来からの私の持論です。

そうすると、
どちらかと言えば暗い保守の現場が
明るい前向きの職場になっていくのです。

皆様、順次再構築にチャレンジしてみませんか!

0 件のコメント:

コメントを投稿