ご承知のように、民主大敗、自民大勝、みんなの党躍進、
という結果になりました。
民主の敗因はなんでしょうか。
消費税のことをあげる人もいますが、
これは主原因ではありません。
自民党はもっと明確に消費税増税を主張していたのですから。
単純な菅首相の個人的責任でもありません。
国民の冷静な審判の結果です。
以前、佐々木毅東大元総長の
概ね以下のような発言を引用しました。
評価には2種類ある。
一つは実績に基づく評価である。
基本的には事実は曲げられず、ほぼ正当な評価が行われる。
自民党はダメだと評価された、のはこれである。
もう一つは、未来に対する評価である。
これは期待に基づくので、幅ができる。
昨年の衆院選での民主党に対する評価は実績ではなく
期待に基づく評価だったのである。
ところが、期待が実績に変化してくると、
評価は変わっていきました。
以下がその事例です。
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民主党系地方選で2連敗 上野則男のメルマガ10年3月号
ご承知のように、民主党系の候補者が、長崎県知事選、
町田市長選で連敗しました。
地元の事情や民主党幹部の「金」問題等も影響したでしょうが、
これは大きな流れで見ると日本人のバランス感覚の結果です。
自民党はダメだという裁定が8月の衆院選でした。
でも、その結果は多くの国民が想定したバランスポイントを
はるかに超えてしまいました。
その状況ではバランスの極致2大政党制は実現しそうもありません。
民主党の弱さもかなり露呈しました。
そこで、「これはいかん」というバランス感覚による補正が入ったと
見るべきでしょう。
おそらく、今度の参議院選挙もその「補正」の続きでしょう。
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そのとおりのことになりました。
個々の選挙区では、それぞれ勝因敗因があるでしょうが、
日本人のバランス感覚が勝敗を左右したのです。
大局的に見ると、日本人のバランス感覚は大したものです。
みんなの党の勝因は、
政策の優先順位(成長第一、など)の適切さと
政策がぶれないことが評価されたものでしょう。
共産党、社民党の敗因は
時代の流れです。
日本は、もうずい分前から1億総中流となってしまいました。
両党の支持基盤が失われつつあるのです。
この点は公明党についても当てはまります。
大きく見ればその2党ないし3党以外の党は
保守の中での政策の差ですから
本質的な差はありません。
優先順位くらいのことです(これは非常に重要ではありますが)。
今回の選挙のマニフェストを見ても分かります。
社会的弱者の救済は、
保守の政策の中で実現していかなければならないのです。
ということで、
私のこのコメントも常識的ですね。
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以下は、7月19日の追記です。
私は、6月24日に参院選の予想をしました。
その予想内容はこういうものでした。
6月11日現在の時事通信社の支持政党調査に基づくと
民主党は、選挙区で32人、
比例区で21人、合計53人が当選という予想でした。
これは残念なことに、大きく外れてしまいました。
民主党の実際の当選者数は、
選挙区で28人(上野予想比12.5%減)
比例区で16人(上野予想比24%減)
ということですから、比例区の方が減が大きいです。
もともとの私の予想ロジックが
無党派層の影響が比例区の方が大きいというものでした。
その点からすると、
無党派層は6月11日以降に
民主党NOという意思表示を強化したということになります。
これは選挙結果の一般の解説と異なっておりません。
(残念ながらユニークな予想や解説をお届けすることができませんでした)
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