2019年3月21日木曜日

「小学校の卒業式に袴」は自由か?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 小学校の卒業式に袴姿で参加することの是非を
  考えていただきます。
ねらい:
 子供たちの気持ちを第一に考えましょう。
 (子供たちの気持ちを第一に考えない最たるものは
  虐待です)
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小学校の卒業式で袴を着ることが流行っているそうです。
3月21日のフジテレビの「とくダネ!」では
以下のような報道・議論がされていました。
(出典:J-CASTニュース)
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去年(2018年)の卒業式に約9割の女子卒業生が
はかまで出席した小学校があったという宮城県東松島市では、
市議会で市長がはかま着用の自粛を呼びかけた。


理由は「はかまを着ている子供たちに劣等感を持ち、
卒業式を本当に喜べていない子がいるのではないか
と危惧している」から。
「親の経済負担も大変なのでは」という心配もあるようだ。


 東松島市の教員に
はかまの「縮小方向」について聞いてみると、
「共感できる」が90人、「共感できない」が23人、
「分からない」が24人だった。


賛成の理由は、
早朝からの着付けや締め付けなどの「健康面でのリスク」
「トイレで不便」「移動時の安全面」など。


反対の理由は、
「何を着るかは家庭の問題で
学校が口出しするものではない」
「一生に一度のこと。
子どもや家族の意向を考慮することが大切」などだ。


キャスターの伊藤利尋は、
「親としては『あの子がこうだから私も...』とか
変な競争に巻き込まれたくないな、と思いますよね」


夏野剛(慶應義塾大学特別招聘教授)は
「この世代はコスプレ世代なので、
ハロウィンみたいにコスプレの機会だと思えばいいのでは?」


伊藤「個性を発揮する場だったらいいと思いますけどね。
お互い尊重し合って」


司会の小倉智昭
「卒業式で個性発揮したってしょうがないでしょ!」
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このような袴の流行は、今年急に出てきたのではなく、
2017年にはWebネタになっていました。
だから、2018年に9割の女子生徒が袴だった、
というようなことが起きたのでしょう。


この袴の服装には
レンタル利用前提で5万円くらいかかるそうです。


私はこう思います。
基本的には、
それができない家庭の子供のことを考えてあげるべきだ
と思います。


初めの頃、ほんの一部の子供が袴を着たというときは、
周りも「へー面白いな!」くらいのことだったでしょう。


ところが、大半の子供が袴だとなったらどうでしょうか。


前掲の例のように9割となったら、
1割の子供はみじめです。


小学校6年だと、家庭の財政状況も分かっています。
「お母さん、袴にして!」とか
「どうしてうちは袴を用意できないの?」などとは言いません。
残念を自分の心に収めるしかないのです。


自分の責任でなくて差をつけられるのは、
悔しいでしょう、残念でしょう。
小学生ですから、
この悔しさをバネに頑張ろうとはならないでしょう。
子供の心に傷を残すだけのことになるのです。


前掲の「健康上の理由」などは瑣末なことです。
それなら単なるリスクとして考えればよいのです。


前掲の校長の意見に反対の理由、
「家庭の問題なので学校が口出しすべきものではない」
というのは非常に表層的な建前論です。
そういう発想からは現実的な問題解決は生まれません。
参加できない子供の気持ちを第一に考えてあげる
べきと思います。


その点は、当ブログ「成人の日に思う」(2019.1.14)で
振袖で参加できない女性のことについて述べたのと同意見です。
ですが、小学生の方が心の傷が深いのではないでしょうか。


私は、東松島市の市長のご意見に大賛成です。
皆様はどう思われますか?



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