2018年11月24日土曜日

飲酒の形式的規制の有効性は?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 飲酒で問題を起こす事件が話題になっていますが、
 飲酒規制のあり方を考えてみます。
ねらい:
 「〇〇時間以内は☓」などの形式的規制がはびこらない
 ことを願います。
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また飲酒事件が話題になっています。
今度は航空機のパイロットです。


日航のパイロットが英国で、警察当局に逮捕されたという事件です。
羽田行きの航空機に乗務予定だった副操縦士から
英国の法令の定める基準値の9倍超のアルコールが検出されたのです。


全日空でも、グループ会社の機長が前日の飲酒の影響で
体調不良になり5便が遅延し、
その機長は諭旨退職となりました。


厳しい処分だと思いますが、
自分の無責任で多くの人に迷惑をかけたということでは
当然の措置かもしれません。


当ブログ「『飲酒事故の3割は朝から昼』ですって! ]で、
以下のような記載をしました。


厚生労働省によると、
肝臓のアルコール分解能力は、
個人差はあるものの成人の男性で1時間に9グラム、
女性で6.5グラム程度。
ビールを500ミリリットル(アルコール分20グラム)飲めば、
完全に分解されるのに2-3時間かかる。


今回、日経新聞11月17日の記事「飲酒後の運転 分解時間目安」
ではこうなっていました。


厚生労働省は「節度ある飲酒」の目安を
「純アルコールで1日平均20グラム程度」とする。


ビールならロング缶1本(5%、500ミリリットル)
チューハイなら1缶(7%、350ミリりリットル)
日本酒なら1合(15%、180ミリリットル)程度でこれを超える。


NPO法人「ASK」では、
アルコール量20グラム程度を1単位と捉え、
分解にかかる時間を、男性は4時間、女性は5時間、とみる。


例えば、チューハイ2缶と日本酒1合を飲めば3単位、
男性でも分解しきるまで12時間かかる計算だ。
「夜遅くまで飲酒すると翌朝はアルコールが残る」
と断言する。


のだそうです。


ご承知のように、肝臓のアルコール分解能力は著しく個人差があります。
おそらく10倍以上の開きがあるでしょう。


男性で4時間とかいうのは、
どのくらいの強さを前提にしているのでしょうか。


この場合の「平均」はあまり当てになりません。
こういういい加減な「基準」のようなものが、
独り歩きするとよくないことが起きるのではないでしょうか。


日本の航空法では、
乗務8時間前の飲酒を禁じる通達も出ていますが、
8時間前ならいくら飲んでもよいということにはならないでしょう。


最終的には、正確な検査方法で判断するのが、
理に適っています。


いくら事前に飲んでいても正常なら良いわけですから。


検査技術が完全になれば、
間接的な基準は不要になります。


今の警察の検査技術はどうなのでしょう。
法廷で争っても勝てるのでしょうから完全なのでしょうか。



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