目的:
今回の選挙結果の感覚的分析をご覧ください。
ねらい:
なぜか、国民としてあまり自慢できる状況ではないですね。
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今回の衆議院選挙は、
初めから最後まで、意外性が付いて回りました。
以下のすべてが1か月以内に起きたのです。
驚きです。
1.9/25 安倍総理の解散宣言の直前に
小池氏の「希望の党」結成宣言。
2.9/25 そこで予想に反し、
「それまでの検討経緯をリセットし」
小池氏が単独党首就任。
3.9/28 前原氏が民進党の希望の党への合流宣言、
民進党両院議員総会でその方針承認。
当時としては、日本的でない素早い大英断でした。
目的は単純に「安倍降ろし」で政策は無視の考えです。
4.10/2 小池氏が、「全員合流は認めない」
政策理念が異なる人は「排除する」と発言。
これは、
政策を実現するために党がある、 という考えで正論です。
5.10/4 政策が異なると言われた「リベラル派」が反発し、
急きょ、立憲民主党を立ち上げた。
6.10/3 希望の党の公認候補の発表がぎりぎりまでずれこんだ。
7.10/10 選挙戦に突入
8.10/22 結果は中間段階でのほぼ予想どおり。
自民は善戦で、立憲民主党の大躍進。
そのおかげで、その他の党はすべて打撃を受けました。
ダメだったのは、希望の党だけでなく、公明党も含み、
他の野党すべてです。
そこで私は、なぜこのような結果になったのか分析してみました。
国民の大多数はまともに党の政策を判断して
投票するわけではありません。
「政策はいい加減でどんどん変わっていく」
ということを長い経験によって肌身で分かっているのです。
第一、ある政党の政策すべてに賛成などということはないでしょう。
原発、消費税、憲法改正
これだけでも、すべて一致ということは難しいと思われます。
では、どういう判断かというと、
「この党は自分にとって味方かどうか」ということです。
逆に言えば、この党は誰の味方か、という判断です。
それと、詳しいことに関心のない国民大多数は、
その時に注目を集める人気の党が良いのではないか
と思ってしまいます。
ある面でポピュリズムでもあります。
都知事選での小池さんがそうでした。
「これまでを否定し都民ファースト」などと言えば、
そうかと思ってしまうのです。
そういう感覚的判断の観点で分析をしました。
▼下記クリックするとPDFファイルが開いて拡大できます▼
少し時間がかかるときがあります。
http://www.newspt.co.jp/data/mailmaga/110renkanzu.pdf
その分析を要約すると次のようになります。
1.自民党は政策で勝ったのではなく、
「まあ、安倍さんはそれなりにやっている」という安心感と
偉そうに言わずに失言をしなかった、ことが勝因です。
2.希望の党は小池氏が急ぎ過ぎの正直すぎる発言で
(世間を甘く見ました、都議選の自民党と同じです)
結果的に国民の反発を受けました
(失礼ながら、人気のメッキが剥がれてしまったのです)
3.立憲民主党は、アンチ現政治の不満層の支持を集めました。
15議席から40議席増です!!
「さっぱり生活が良くなっていない、アベノミクスが悪い、
安倍さんが悪い!」
そう思っている人がそれなりにいるのです。
それと党の設立経緯に対する「判官びいき」です。
「仲間に入れてもらえずにいじめられてる」と思われたのです。
こういうムードは、
失礼ながら「大衆」にとって非常に重要なのです。
4.立憲民主党以外のすべての党は
立憲民主党ムードのあおりを受けて負けました。
公明も5議席減、希望が7議席減、維新も3議席減、
共産は最大の「共食い被害」で9議席減です。
公明と共産の議席減は、なぜかあまりコメントされていません。
現政治に対する批判層がどのくらいいるかは、
当選者数の比率ではなく
以下の比例代表の得票数で分かります。
自民党は33%強で丁度3分の1です。
積極的批判票は、
立憲民主党の20%と共産党の8%の合計28%です。
中間層は希望(17%)、公明(13%)、維新(6%)の合計36%です。
概ね3分の1ずつということですね。
日本人らしい常識的な状況と言えそうです。
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