【このテーマの目的・ねらい】
目的
憲法記念日に当って憲法改正について少し考えていただく。
ねらい
早く「日本人の、日本人による、日本人のための憲法」を
制定する日に近付けていただく。
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憲法記念日は国民の祝日となっていますが、
そもそもお祝いをすべき日なのでしょうか。
占領国に屈辱的な憲法を押し付けられて、
歪んだ国家観を持たされてしまった慙愧の日
でなければならないのではないでしょうか。
占領軍が1週間か2週間で促成で作成し、
押し付けられたものを、
なんで後生大事に守らなくてはならないのですか!
何はともあれ、そんな陋習から早く脱却したいですね。
それはともかく、憲法改正問題について
少し考えてみました。
憲法改正について世論調査の結果では、
こうなっています。
「フジテレビ新報道2001」 4月28日放送
憲法改正(内容不問)
賛成57%、
反対32%
改憲手続きの緩和
3分の以上のままでよい 50%
過半数以上にすべき 23%
もっと厳しくすべき 23%
9条改正して自衛隊を軍にする
賛成 38%
反対 51%
「朝日新聞」 5月2日掲載調査
9条
変えない方がよい 52%
変える方がよい 39%
改憲条件を過半数にする
反対 54%
賛成 38%
これからすると、
「憲法改正には賛成」が多くなってきていますが、
9条は変えない方がよい、
改憲条件も緩和しない方がよい、
という意見が大勢です。
フジテレビの9条改正の目的として
「自衛隊を軍にする」ということだけを挙げているのは、
いかがなものでしょうか。
当日のフジテレビで、石破副総裁が、
警察は国民を守るのが使命、軍は国を守るのが使命、
と言っておられました。
「なるほど分かりやすい」と思いましたが、
「軍」という言葉は、
戦争や昔の軍隊、ヒットラーを連想させますし、
まだまだ国民の中にその言葉の持つ意味が定着していません。
「他国の攻撃から国を守る兵力を持つ
ことについてどう思いますか」
という質問だったらどういう回答になったでしょうか。
「国を守らなくてよい」とか「アメリカに頼ればよい」
という意見はほとんどないのではないでしょうか。
当日のフジテレビで話題になっていましたが、
集団的自衛権についても行使できるようにすべきでしょう。
ご承知のように、現在は、
自衛権は保持しているが行使できない、という
わけのわからないごまかしの解釈になっているものです。
集団的自衛権は、同盟国が攻撃されたときに
自国が攻撃されたと同じ扱いで反撃できる権利です。
というように、今の憲法で何が問題かを
掘り下げて明確にする努力が必要だと思われます。
表面的なアンケート調査では、
戦争はイヤ、徴兵されるのはイヤという
感覚論での回答が多くなってしまうでしょう。
5月3日の日経新聞に載っていた調査によると、
憲法改正すべきだは、
男性64%に対して女性は49%だという差を見ても
そのことが言えそうです。
上記の反対論は、
そのような感覚論での回答が多い結果だと思われます。
したがって、その数字を盾に
国民の大半が日本が自衛権を持つことに反対している、
と取るのは早計だと思います。
その日経新聞の見出しはこうでした。
「改憲すべき」56%
前掲の朝日新聞のサブ見出しは
9条改定反対52%
現時点で「改憲」というと、
普通の人は9条のことだろうと思うでしょう。
改憲すべきが多いというアピールと
9条改定は反対というアピール、
どちらの数字もウソではないのです。
どう主張しようかによって調査の質問が違ってくるということです。
なお、この日経新聞の調査結果では、
1年前に比較して「改憲すべき」が3%増えています。
男性では9ポイントも増えているのです。
流れが少し見えますね。
しかしながら、現在の改憲論はまだまだ生煮えです。
その証拠に、ある党が改憲ではなく「加憲」と称して、
9条1項・2項はそのままで、
第3項として自衛権を認める項を追加する、という主張をしています。
第1項・第2項はご承知のように以下のようになっているのです。
1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、
これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない。
戦力を持たず、交戦権もないのに、
自衛権は持ってどうやってそれを行使するのでしょう?
自衛権を持つということは行使するということであって、
行使しない権利は、
かかしや張り子の虎よりもっと意味がないのではないですか。
おとなの政党が、
そんな子供だましの完全に論理矛盾の主張をするくらい
生煮えだということです。
難しいテーマなのですが、
テレビや国会の論議で、
真の意義が分かるような、まさにPRをすべきと思います。
その上で賛成か反対かを確認したら
本当の世論だと言えるでしょう。
その意味では、
上記フジテレビの調査は
「憲法改正はすべきだが、
その内容については十分議論をして臨むべきだ」
ということを示しており、
もっともな意見だとも言えるでしょう。
浅い論考で失礼しました。
3 件のコメント:
私も上野社長の主張に同感です。
安倍さんは、憲法96条改正などとのんびりやっていますが、
事態は悪化の一途です。中国はどんどん領海侵犯、領空侵犯を繰り返しています。北朝鮮は核ミサイルで、近隣国を恫喝しています。今、某国が「核ミサイルを日本の都市に落とす」と恫喝してきたら、これを軍事的に防ぐ手立てがありません。現状では、攻撃を受けてからでないと、反撃できません。これで自国を守れるでしょうか。自衛隊の国軍化に反対する人は、まず隣国の軍備拡張を防止する主張を行うべきです。それをできずして、自国の平和だけを希求するのは、あまりにも無責任です。
事態は風雲急を告げています。
憲法の前文には、以下の記述があります。
「~平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して~」
「~いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて~」
今は、この前文にある前提が崩れつつある時代です。
だとすれば、それを前提として作られている憲法9条は、前提が崩れた場合には、守る必要がありません。
のんびり憲法改正をやるよりも、前提の解釈から、政治決断が必要な時ではないでしょうか。
昔、東郷平八郎は、昔、英国汽船「高陞号」を撃沈しました。その船には、清国の陸兵や武器が満載だったのです。これは国際法に則った毅然とした対応で、却って東郷平八郎の名声を高めました。
日本は、領海や領空侵犯を繰り返す国には、毅然とした対応をすべきです。「冷静な対応を」「協調関係の維持を」といった発言ばかりが先行して、却って足元を見られています。独立国としての誇りを取り戻す時期ではないでしょうか。
私は、自分の主張は明確には示さずに
とぼけて論を進めましたが、kumagorowさんが
代弁してくださいました。
まさにそのとおりです。
ご意見ありがとうございました。
僕はこういう意見に反対です。人間はいろんな技術開発で殺人兵器を開発してきました。その開発は止まるところを知らず今ある兵器だけでも世界中の人を何回も殺すことができるでしょう。昔と比べて技術はどんどん進んでいるのにそれを使う側、すなわち人間の知恵は進んでいないか退歩しているのではないかと思うくらいです。日本人はどうでしょう?日本の政治家はどうでしょう?議員を選ぶ側も選ばれる側も、世界の中であるべき姿を考え、それを実現するための知恵が足らなすぎると、僕は思うのです。人間としてあるべき知恵の足らないまま兵器を持たせるとそれは凶器になる危険性がたかいのです。他人に押し付けられたと言っても大日本帝国の日本人には思いつかない素敵な憲法と思います。今の憲法はそのままの方がいいと思います。
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