【このテーマの目的・ねらい】
目的
ゴールドラット博士の名言・名定理を知っていただく。
「何が、会社の目的を妨げるのか」
を読んでみようと思っていただく。
ねらい
今後のビジネスライフ・人生で参考にしていただく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
物理学者、経営コンサルタント、小説家、哲学者、
といくつもの才能をお持ちだったゴールドラット博士は、
2011年6月12日に65歳、まだまだという年齢で急逝されました。
今年になって、
「何が、会社の目的を妨げるのか」という回顧・遺稿集が
出版されました。
監修は、ご子息のラミ・ゴールドラットと岸良裕司さんです。
博士の5大著作である
ザ・ゴール
ザ・ゴール2
チェンジ・ザ・ルール
クリティカル・チェーン
ザ・チョイス
の名言・名定理が紹介されています。
注:博士には、他に「クリスタル・ボール」
「ゴールドラット博士のコストに縛られるな!」の著書もあります。
その中から、いくつかの名言をご紹介します。
単純な引用ではなく、私の解釈が混じっています。
心配な方は原本を当ってください。
1.会社の目的(ゴール)
「現在から将来にわたって、お金を設けること」である。
これは松下幸之助さんも、社会への貢献と並んで目的として
言っておられたことです。
会社の行動はすべてこの目的に繋がっていなければなりません。
当社の方法論MIND-SAの目的・ねらい連鎖も
そこに繋げています。
2.生産性とは
生産的とは、前掲の会社の目的に対して近づくことで
生産性はその尺度で測られるべきものである。
3.集中とはやらないことを決めることである。
すべてに集中するとは、
何に対しても集中していないのと同じである。
すべてを優先しなければいけないということは、
言い換えれば、どれも優先しないことと同じことだ。
博士の答えは、「ボトルネックの解消に集中せよ」という
制約理論に繋がっていくのです。
4.明快な解決策への道を阻む4つのカベ
博士は、終生この信念を通して生きられました。
1)ものごとを複雑だと考える。
→ものごとはそもそもシンプルだと考える。
複雑らしきものを分析・分解して見ていくのではなく、
ボトルネックを見つけだすことがカギである。
2)人のせいにする。
→人はもともと善良であると考える。
人のせいにしても問題は解決しない。
人はみな自分の人生を意義あるものにしたいと願っている。
その意味で善良である。
3)対立は仕方がないことと考える。
→ウィン・ウィンは常に可能であると考える。
表面的な対立があっても、その目的をたぐっていくと
共通の目的を実現できる解決策が見つかる。
この方法論は「雲を描く」と称して
博士の2冊目の小説「ザ・ゴール2」で紹介されました。
4)わかっていると言う。
→わかっているとは決して言わない。
分かっていると思うとそこで進歩が止まってしまう。
あくなき探求が必要である。
以上の信念に裏付けられて、
どんな複雑な問題でも解決できる、解決の方策が見つかる、
と信じて新しい道を切り開かれました。
私としても非常に参考になります。
5.日本の「和」は
世界に誇れる日本だけが持っている思考風土である。
このことは、ずい分主張されていたようです。
それを見失って上っ面の欧米文化に染まっていくことに
警鐘を鳴らしておられました。
頑張りましょう!!日本人!!
ご参考までに、当社のMIND-SAに関心のある方は
以前私が書きました「ザ・ゴール2とMIND-SArとの対比」
をご覧いただければ幸甚です。
http://www.newspt.co.jp/contents/manual/yes/s/hoho/top_hoho.html
1 件のコメント:
ゴールドラット博士も慧眼ですね。
和の精神は、「弁証法」にも通じています。
正反の境界にあって、それを止揚して新しい相補関係を作る働きですね。
これは実は、「縁」の思想にもつながっていきます。
柳生家の家訓をご紹介します。
「小才は縁に逢って縁に気づかず、
中才は縁に逢って縁を活かさず、
大才は袖触れ合う他生の縁もこれを活かす」
昔の日本建築には縁側がありました。今、これがどんどん消えていっています。縁側こそ、自然と人工の境界であったのです。
縁側で昼寝することこそ、実は日本人の創造力の源泉であった、というのは言いすぎでしょうか?
コメントを投稿