岩倉具三氏は2010年9月10日に急逝されました。
心から哀悼の意を表します。
氏は明治維新の元勲と言われる岩倉具視氏の曾孫です。
同じ曾孫には、直木賞作家の有馬頼義氏、
哲学者の森有正氏、女優の小桜葉子さん(加山雄三氏の母)
などがおられる華麗なる一族の出です。
氏は、東大空手部で私の2年後輩でした。
苦労して入学されたので、私より年長でした。
気品のある風貌をしていましたが、
年長ぶることもなく、
大変人懐っこく誰からも愛されていました。
氏も政治家を目指し、
まずは自民党政務調査会に勤務しました。
主として農林領域で活躍をし、
まさに政治主導の政策・法律の立案に大きな業績を上げられました。
(私は、氏を知る前には、
政党にそのような組織があるのだということを知りませんでした)
残念ながら諸般の事情から国会議員にはなれませんでしたが、
自民党議員の全員から評価される存在でした。
四谷の聖イグナチオ教会で実施された葬儀には
谷垣自民党総裁も参加されていました。
若干余談ですが、この葬儀ミサのときに
「各お祈りの後、ご列席の皆様も
『神よ、わたしたちの祈りを聞き入れてください』
と唱えましょう。」
という式次第の記述がありました。
そこで気がついたことがありました。
購読している雑誌「到知」の10月号に
行徳哲男氏の言葉として、
ケネディ大統領は就任式の時に
「私たちに困難と闘う勇気をください」と言い
「守ってくれ」とは言わなかった。
そのケネディの勇気に恐れをなして
ソ連はキューバに核ミサイルを持ち込むのを
諦めたんですよ。
なるほど、ケネディは神様に受身のお願いをするのではなく、
能動的な発言をしたのですね。
受身のお願いが教会の指導からきていたのだということが
分かったのです。
やはり、ケネディは偉大ですね。
そのような強さを国のトップには期待したいですね。
(別項の「尖閣諸島問題」をご参照ください)
「政治主導」を叫んでも、
政治家自体は動き回る活動が忙しいですから
具体的な政策立案は無理でしょう。
どうしても官僚スタッフに頼らざるを得なくなります。
しかし、政務調査会のようなところに優秀な職員が集まれば、
有効な政策検討が可能となります。
氏はその走りだったのでしょうが、
誠に残念なことでした。
その後はどうなっているのでしょう。
政治主導を実現するには、
まずは政務調査会等の存在をアピールして
有為な人材を集めることから始めるのが
早道なのではないでしょうか。
氏は毎朝2時に起き、近所で空手の稽古をしていました。
当日もその日課をこなして帰宅し
家族のために朝食の準備をしている4時ころに
突然死が襲ったのです。
脳梗塞でした。
ご家族はじめ周りの人たちはみんな
「信じられない!!」ショック状態だったのです。
今日お彼岸のお墓参りに行ってきましたら
51歳で亡くなった方の納骨がありました。
ご遺族たちは落胆の極みの表情でした。
我々はどうしたらよいのでしょう。
定期的に人間ドックに行く。
日常、健康管理に留意する。
ということ以外に、
いつお迎えがきてもよいように
身辺の整理をしておくことも必要なのでしょう。
たぶん、これが一番重要なのでしょうが
なかなかできませんね。
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