2019年7月7日日曜日

秦郁彦教授著「慰安婦と戦場の性」、なぜ今話題にする?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 戦時中の韓国人慰安婦問題について再考いたします。
 日本人政治家や有識者のいい加減さを再確認いたします。
ねらい:
 こういう嫌がらせをする隣人にどう接したらいいのでしょう?
 妥協せずに断固とした態度で対応すべきでしょう!
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半導体材料輸出の「特別優遇ホワイト国扱いを中止する」
ということで、韓国民が騒動を起こしています。
慰安婦問題から徴用工問題、
日本の国との関係になると、韓国民は過剰反応です。


戦時中に発生したとされる韓国人の慰安婦問題に関しましては、
当ブログでも何度か取りあげてきました。


2011,12.23 慰安婦問題の虚構
2013.6.27 橋下徹さんは正しい!!
2013.8.27 渡部昇一さんの意見はどうなっているのでしょう??
2014.8.18 慰安婦問題 最新情報



「史実を世界に発信する会」の主宰者である畏友茂木弘道氏の
論考のご紹介が中心です。
事実関係としては、「事実無根」として決着がついています。


事実無根であるのに、
事実であるかのように世界に広まってしまったのは以下の3大原因です。
1.吉田清治が慰安婦狩りをしたとウソの供述をしたこと
2.河野洋平内閣官房長官の慰安婦問題に対する謝罪発言「
3.朝日新聞のご認識に基づく報道


ところで今回、「史実を世界に発信する会」6月17日発行の
「ニュースレターダイジェスト」第7号には、
以下の記事が載っています(茂木氏著)。


茂木氏は、ここまで誤解が世界(国連等)に広まったのは、
日本からの的確な情報発信がなかったからだというのです。
ご尤もです。
私もあらためてこの問題について再整理してみました。
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<書評>「慰安婦と戦場の性」
韓国では、反日という奇怪な出来事が異常発生しています。
(上野注:半導体原料の日本からの輸出に対して特恵扱いをやめる
ということに対する韓国内の騒動もまさにその類です)


この国は、ジョージ・オーウェルが「1984年」で描いた世界へ
変わっていこうとしているのではないか
と当書(原著の英訳版)の評者ハマ氏は言います。


韓国の民族派が描くストーリーに合致しない事実は
「記録の抹殺」の処分を受け、
それが政府、マスコミの容認するところとなっているからです。


その典型的な事例が「慰安婦問題」です。
この問題に関しては、韓国が主張している慰安婦強制連行、性奴隷
などということは事実ではないことが今や証明されているにもかかわらず、
依然としていってみれば「ウソ」を公然と言い続け
日本批判を続けているわけです。


驚くべきことにこのような大ウソが、
国際的にも漠然と信じられているのですが、
その大きな理由は、慰安婦問題を本格的に扱った本が
英文ではほとんど出ていないところにあります。


慰安婦問題を最も学問的、総括的に扱った本として挙げられるのが、
日本大学名誉教授秦郁彦氏の「慰安婦と戦場の性」(新潮社)です
前々からこの大著の英訳が期待されていたのですが、
ようやく昨年の秋にアメリカのハミルトン・ブックス社から
全訳版が出版されました。


ハマ氏は、秦氏の著作が戦前戦中の日本軍の売春制度は
完全な金銭ビジネスだったことを証明し、
慰安婦は民間工場の労働者、本国の売春婦、軍の将校よりも
ずっと高額の給与をもらっていたことを明らかにしていることを
まず指摘します。


活動家やメディアが「性奴隷」として悲惨な扱いを受けていた
と非難するのは全く事実に反していることを証拠をもって示しています。


慰安婦に補償をいう人は、
日本人慰安婦はどうするのかを考えたことがあるのでしょうか。
というより、日本人慰安婦のだれ一人、
そんな理不尽な要求をしている人はおりません。


世界の主要国の軍事売春制度を紹介しているところも
秦氏の著作の優れたところです。
朝鮮戦争、ベトナム戦争の間、
米軍、韓国軍が売春制度を利用していたことも述べられています。


ハマ氏は秦氏の著作の最も意義あるポイントは、
慰安婦の話(告白)はそのどれ一つについても、
検証されていないことを挙げていることであるといいます。


要するに、反対尋問なき一方的な主張がそのまままかり通っているのが、
慰安婦訴訟、非難の実態であるというのです。
まさにオーウェルの世界です。
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遅きに失した感はありますが、
歴史に確たる証拠を残すのは大変意義のあることです。
「史実を世界に発信する会」のご努力に敬意を表します。


当書は初版が1999年6月に出ている、
小さな活字でびっしり詰まっている444ページの大著です。
これまで、私は読んでいませんでしたので、
この度、手に取ってみました。


第1章 慰安婦問題の「爆発」
第2章 公娼制下の日本
第3章 中国戦場と満州では
第4章 太平洋戦争では
第5章 諸外国に見る「戦場の性」
第6章 慰安婦たちの身の上話
第7章 吉田清治の詐話
第8章 禍根を残した河野談話
第9章 クマラスワミ旋風
第10章 アジア女性基金の功罪
第11章 環境条件と周辺事情
第12章 七つの争点ーーQ&A


人文科学者として実施検証を含めて地道な調査をしてのレポートです。
慰安婦問題の集約である第12章の七つの争点の結論をご紹介します。


慰安婦問題七つの争点Q&A



 



1

「慰安婦」か「従軍慰安婦」か?

「従軍」と称するのは、従軍記者や従軍看護婦のような軍属を意味するので、正式には従軍慰安婦はいない、戦地の慰安婦という意味で便宜的に付けた呼称である。


2

女子挺身隊と慰安婦の混同

戦争末期に女子が軍需工場等に強制徴用された「女子挺身勤労令」に基づく「女子挺身隊」は強制性があったが、慰安婦がこの挺身隊の対象であったことはない。


3

慰安婦の強制連行はあったか?

客観性のあるレポートでは、「官憲による奴隷狩りのような連行が朝鮮・台湾であったことは確認されていない。
女子挺身勤労令による慰安婦の動員はなかった」となっている。
強制があったという申し立てについて客観的な裏付けが取れているものは1件もない。
もし「強制」があったとすれば、個人的な暴行の類である。


4

慰安婦はどのように集められたか?

前借金の名目で親に売られた者が大多数で、別の目的(看護婦、事務員)を装った募集に引っかかった者、中には堂々と「慰安婦募集」という新聞広告による者もいた。


5

慰安所の生活条件は過酷だったか?

廃業の自由や外出の自由は、看護婦も一般兵士も制限されていたのと大きくは変わらない。
繁忙期に非常に多くの客をとることもあったが、それは彼女たちの高収入につながっていた。
収入面では非常に恵まれた職業であった。


6

慰安婦は何人いたか?

日本軍に随伴した慰安婦の数については、信頼できるデータはない。
日本軍の兵力数と慰安婦の「適正比率」、慰安所の数、衛生サックの配分数、などから推計すると、1万数千人となる。

7

慰安婦の民族別構成は?

諸統計等から類推すると、日本人4、現地人3、朝鮮人2、その他(台湾人、オランダ人等)1の比率となる。
朝鮮人ばかりだったわけではない。











2 件のコメント:

岩盛 熊悟朗 さんのコメント...

素晴らしい本ですね。
こういう反論を政府が努力すべきですね。
韓国に学ぶべきは、国際的世論作りの旨さですね。

北垣勝之 さんのコメント...

秦さんの著書、私も是非読んでみたいと思います。感想はそれからにします。まずは「いいね!」まで。北垣勝之