2015年8月30日日曜日

最近の渡部昇一さんのご意見の紹介です

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「愛国者」渡部昇一さんの最近の発言を確認しましょう。
 今の日本の危うさを再確認しましょう。

ねらい:
 日本の安全保障を真剣に考えましょう。

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私は雑誌「致知」に連載されている渡部昇一さんの
「歴史の教訓」を毎号楽しみに読んでいます。
このために致知を購読していると言えるくらいです。

渡部さんのご意見は、ほとんど反対するところがありません。

久々に渡部さんのご意見をご紹介します。
以下太字は渡部さんの文章そのままの部分です。
太字でないのは私が要約等をして解説している部分です。

この2か月の渡部さんの主テーマは
日本の安全保障問題です。

8月号の見出しはこうでした。

集団的自衛権の確立こそ
帝国主義的横暴に対する最大の抑止力である。
憲法改正はそのためである

冒頭の要約文はこうなっています。

南シナ海がきな臭い。
その南沙諸島の岩礁を埋め立て、
軍事基地を建設すると中国が明言したのだ。

東南アジア全体の安全保障が揺らぎ、
一触即発の緊張状態が出現することは避けられない。
日本はいかに対処し、何をなすべきか。

その答えはどうなっているのでしょうか。

まず現状の確認です。
中国の帝国主義についてこういう記述があります。

大東亜戦争以前のシナは、
欧米の帝国主義に蚕食され、
ひどい目に遭ったといえます。

シナのこれといった都市には
シナ人が勝手に住むことのできない欧米各国の租界があり、
シナ人の出入りが許されない公園があり、
という具合でした。

現在の中国のあり方を見ると、
その底の底にはこの時期の怨念が
積もり積もって堆積しているように見えます。

中国を遅れてきた帝国主義国家にしている根源には、
このことがあるのでしょう。
(上野注:興味深い見方です)

かしいま、
帝国主義的横暴を容認する国はひとつもありません。

いまの中国は紛れもない経済大国です。
(中略)
なのに帝国主義を露わにして国際社会と対峙する姿勢に
頑なにとじこもる。
なぜなのでしょうか。

その理由として、
独裁国家として指導層が権力を維持しようとすれば、
1)国民を反対勢力とならないように弾圧する
2)国の外に敵をつくり、国民の不満をそこに向けさせる。
ことになるのです。

南沙諸島の中国の動きに対して反対する国は「恰好な敵」です。

しかしこの緊張が大きな戦争状態を引き起こす可能性があることは、
第1次大戦を引き起こしたオーストリー皇太子夫妻が射殺された
サラエボ事件が示しています、と言います。

南沙諸島の紛争が起きれば、
尖閣諸島にも影響するでしょう。

この時力を発揮するのが集団的自衛権です。

安倍首相の打ち出した集団的自衛権の確立、
これこそが
中国の帝国主義的横暴に対する最大の抑止力だからです。

中国はそう宣言しているのだから、
岩礁の埋め立てはさらに進め、
軍事基地の建設に持っていくでしょう。

フィリピンやベトナムとの間に
小さな紛争があるかもしれません。
だが、東南アジア諸国の側にはアメリカがいますから、
それ以上に出られるかどうか。

そこに現行憲法を改正して集団的自衛権を確立した
日本が加われば、鬼に金棒です。

尖閣諸島の問題も、
中国は犬の遠吠えを聞かせるくらいが精一杯、
ということになるのではないでしょうか

この後、
4月28日の安倍首相のアメリカ上下院合同議会での演説が
日米の関係強化に大きく貢献したことに触れています。

そして総司令官を解任され帰国したマッカーサーが
米議会上院軍事・外交委員会で
「日本が戦争に入っていったのは
主として自衛のためであった」
という証言をしたことに触れています。
(自衛は国の基本的権利であることを言っているのです)

現在の憲法の前文で、
「日本国民は、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、
われらの安全と生存を保持しようと決意した」
と言っていることは、すべてを他人任せにするということで、
とても一人前の国とは言えません。

その前提での第9条は無責任な条文で、
早く改正して一人前の国にならなければなりません。

実は、これはもっと早くから手をつけるべきでした。
しかし、現行憲法には平和を守るには
大きな欠陥があるにもかかわらず
正確な知識を置き去りにして、
逆に平和憲法の美名の下に
第9条があるから日本は戦争に巻き込まれないのだ、
第9条を守れ,の迷信が国民の多くを覆っていました。

その迷信を増幅する勢力がありました。
そのために歴代の政権はこの問題に踏み込むことを
ためらってきたといえます。
そこにようやくガッツのある首相が登場したというわけです。

私たちには今、正確な知識に基づいて
冷静な認識に立つことが求められているのです。

「答え」は、早く憲法を改正して集団的自衛権を確立しよう
ということでした。

最後に
韓国も道理に目覚めて日韓関係の強化に努力すべき、
そのことが中国に対する抑止力になるとも付言しています。

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9月号の見出しはこうです。

デモクラシーは脆い。
そのことを知り、備えなければならない。
備えあれば憂いなし。
それが集団的自衛権の確立だ

その冒頭の要約文はこうです。

デモクラシー発祥の地アテネが、
マケドニアから出たアレキサンダー大王に蹴散らされた。
デモクラシーを享受するフランスが、
ヒトラーに席巻された。

歴史はデモクラシーの脆さを教えている。
ならばいま、いかにして日本を守るべきなのか。
その答えは紛れもない。

その答えは何でしょう。

まず第1次大戦後の状況に触れています。

 ドイツは過酷な賠償金を課せられ、
 世界恐慌も押し寄せ貧弱のどん底にあった。

 その時ヒトラーは高速道路(軍用にもなる)を造り、
 近代的な機械化部隊をつくり上げ、
 飛行機の生産に拍車をかけた。
 この軍備増強過程で失業問題も解消されていった。

かたやフランスはどうしていたか。

フランスの議会はスキャンダル騒ぎで湧きあがっていました。
政敵の愛人探しに熱中し、
それを材料に相手を攻撃する。
専らそんなことをやっていたのです。

イギリスも似たようなものでした。

その結果、再び戦争が始まったら、
あっという間にパリ陥落、
イギリスもダンケルクから追い落とされてしまいました。

 今の日本の国会の安保論議は
 枝葉末節の技術論に終始している。
 当時のフランスの状況と同じである。

さて今の日本です。
近隣を見てください。
毎年軍事予算を膨らませ軍備増強に励んでいる国があります。

その国は本土から遠く離れた南シナ海に人口の島を造って
自国領と主張し、飛行場を建設して軍事基地にすることを
明言しているのです。

そしてその国はデモクラシーの国ではありません。
共産党独裁の国です。

もはや1点の疑問の余地もありません。
日本は第2次世界大戦前のフランスと相似形の状況にある
ということです。

そのことが認識できたら、
やるべきことは明らかです。
隣国の暴発を抑止する力をつけなければなりません。

それが安倍政権が意図し、
努力を傾けている集団的自衛権の確立です。

にもかかわらず、国会でなされている議論と言えば、
集団的自衛権は憲法に違反する、
いやしない、といったことばかり。
気楽な稼業と言わざるを得ません。

(以下しばらく上野意見)
そうなのです。
本質は、今の日本の安全を確保するために
集団的自衛権は必要かどうかということのはずです。

集団的自衛権が必要で
それが憲法にj違反するということであれば、
憲法を改正すべきなのです。

しかしそれだと、国民的合意を得るのに時間がかかり、
間に合わない、ということから、
便法で憲法解釈で逃げようとしているために歯切れが悪く、
反って国民の賛成を得られていないのです。

世論調査結果では、今回の安全保障関係の衆議院決定に
非常に多くの国民が反対ですものね。

日本の安全を確保するという目的を優先すると
多少の無理は仕方がない、という政権の苦渋の決断です。

(ここから渡部さんのご意見)
デモクラシーの国、日本で
いかに意思決定が遅いかの事例として、
練馬区に外郭環状道路を通すという件を出しておられます。

1965年に計画があったのに住民の反対で実現せずに、
ようやく最近になって実現に向けて動き出した、のです。

それに対して独裁国家中国では、
2020年までに
総延長1万6千キロの新幹線建設を計画しています。
(日本は現在3千キロ)

おそらくこれは実現するでしょう。
地図の上で直線をひいて
その線上にかかるところは強制収用すればよいからです。

そもそも新幹線技術を日本から導入したのは
ついこの間のこと。
しかも契約では他国にその技術は出さない、
ということだったのに、「どこ吹く風」で
ブラジルなどで日本のライバルになっている。

こういう国です。
うかうかしていたらダメでしょう!!
というのが渡部さんのご意見です。

結びはこうなっています。

政治の不気味と経済の不気味(この前に解説あり)。
だが、不気味だからと言って、回避する術はありません。
そういう不気味を抱えた国がすぐ隣にあるというのは、
動かせるものではないからです。

ならば、国を守るために備えるしかありません。
備えあれば憂いなし、です。
しかし、今の国会議員の多くは
「憂いがないので備えを考えていない」
ように見えます。

国を守るために備えなければならない第1のものは、
本稿で最初から繰り返し述べてきたことです。

集団的自衛権の確立。これです。

安倍政権はこれをやろうとしているのです。
安倍首相は今の国会で集団的自衛権を確立するための
安保関連法制を万全にする覚悟だと見ています。

また、そうでなければ、
この時期に首相の座にいる意味がありません。

国を守る。
今はこの一事に集中すべき時なのです。
議員諸君が気楽な稼業を貪っているいることは許されません。

いや、議員だけではありません。
全国民が、国を守るには何をなすべきかに集中すべきです。

このように考えてくると、
いま私たちは実に歴史的な時代に生きているのだ、
ということに思い至ります。

国民が目覚めよ!!と言っておられるのです。
そうなのです。
早く「安全ボケ」「安全保障タダ乗り」
と言われる状況から脱却しなければなりません。




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