2013年10月24日木曜日
「中国はもう終わっている」んですって!!
【このテーマの目的・ねらい】
目的:
中国の国内事情を知っていただく。
中国の危機の状況を分析していただく。
ねらい:
「中国はもう終わっている」を読んでいただく。
中国の今後を注視していただく。
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この本は台湾出身在日の中国評論家 黄 文雄氏と
中国出身在日の中国評論家 石 平氏の最新の共著です。
中国通のお2人が、中国の国内経済事情と政治事情について
うんちくを傾けている素晴らしい情報集です。
政治事情につきましては
習近平主席の政治基盤の危うさ等について詳説していますが、
ほぼ知られていることですので、ここでのご紹介は省略いたします。
関心ある方は、当書をお読みください。
経済事情につきましては、総合的に分析されており
たいへん勉強になりました。
ただし、
本書はお二人の対談形式で進められていることもあり、
「なぜ終わっている」のか全体の関連がよく見えません。
そこで私が諸状況の因果関係を図で整理してみました。
※このURLをクリックするとPDFファイルが開き拡大可能です。
http://www.newspt.co.jp/data/mailmaga/62kukyou.pdf
大きな流れの一つは、
インフレ・物価高でありながら需要減退という
矛盾する経済破たんの解決策がなさそう、という点です。
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「共産党の施策が正しいのだ」
ということを国民にアピールするためには、
高度経済成長で示すことが必要である。
そこで、積極的な財政支出で固定資産投資を継続した。
その結果は供給力過剰となり輸出ドライブがかかった。
ところがリーマンショックで打撃を受けたので、
2008年に大型景気対策と金融緩和政策をとった。
ダントツで世界一の鉄鋼生産力では3割が遊休化している。
そのため、一旦景気回復したかにみえたが
インフレが亢進し物価高状態で国民の生活を圧迫した。
そのために金融引き締め政策をとったが
闇ルートの資金が大量に動き
金融の引き締め策はしり抜け状態である。
引き締め策は需要減退を招き錦の御旗の成長を鈍化させ、
輸出産業・中小企業倒産による失業者増大と相まって
就職難民(蟻族)・生活困窮者の増大となっている。
そこで金融引き締め策は2012年春に止めているが、
根本問題の解決にはなっていない。
失業者・生活難民に所得を保証し、
需要を喚起しなければならないのであるが、
そのための仕事をどこで作りだすかに答えがなく
行き詰っている。
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もう1点は、これが中国社会の最大の泣き所ですが、
国民の不満の集積です。
これだけ不満が渦巻き、暴動も多発しているのは、
危機以外の何物でもない、ということです。
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不満は、
失業者、就職難民、低所得生活困窮者の大幅増大、
インフレによる物価高、
公害・有害食品の重度定常化、
党幹部・高級官僚の不正蓄財、家族の海外逃避
等に起因している。
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しかしお二人とも、
年間20―30万件も発生していると言われる暴動が
大きな力に結集されることはないだろうという分析です。
その理由は、暴動パワーをまとめ上げるリーダがいないことと
全国に300万人いるといわれる
暴動を押さえる武装警察と治安関係者の存在です。
暴動はすぐに鎮圧されてしまいます。
何人が処刑されているのでしょう?
本当に中国はいつか「終わる」のでしょうか??
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1 件のコメント:
中国の状況整理はとてもわかりやすかったです。
これほど行き詰っているとすると、残る手は他国侵略しかなさそうですね。
安倍さんも浮かられている暇はないですね。
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