目的:
「勘違いが人を動かす」の第4章・第5章のご紹介です。
いろいろな心理状態の実体の一部を確認いただきます。
ねらい:
そのような知見を活かしましょう。
――「同調」と「社会性」を使いこなす
1 |
ソーシャルプルーフまたは、 バンドワゴン効果 |
迷ったら(迷わなくても)他人に倣おうとする傾向。 「あなたが見ているのは当店のベストセラー商品です」と誘う。 |
2 |
スノップ効果 |
希少性に価値があるので、所有している人が増えるにしたがってそのものの価値が下がると感じられること。 |
3 |
ベストセラー効果 |
ベストセラーリストに載るとますます売れる。 |
「○○し始めた」と変化を強調する方が人の行動は変わりやすい。 「皆様もご存じのように」という言い方をすると、信ぴょう性が高まる。 |
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4 |
モラルライセンシング効果 |
善い行いをした後に自己満足して「道徳的なタイム」をとって善行を休もうとする傾向。 |
5 |
競争的利他主義 |
皆の前で競って他人のために役立とうとする傾向。 その延長で、誰かに見られていると意識するだけでも、よい行動をとろうとする。 |
6 |
どうにでもなれ効果 |
偽りの行動をせざるを得ない場合、開き直ってしまい、自分を「まともな人間である」ことをみせることを諦める。 |
7 |
白衣効果(警察官の制服効果) 権威に従う効果 |
医者の着る白衣によって権威を感じ従おうとする。 |
8 |
赤いスニーカー効果 |
赤いスニーカーを履いたCEOは(差異化することに自信があるのだろうから)優れている人だと思ってしまう傾向。 |
9 |
互恵関係が人類の文明の基盤である。 |
人がお互いに親切にすることは、人類全体にとって有益であった。直接的な見返りを求めずに誰かのために何かをすることで、親切の貸し借りを細かく気にすることなく、集団全体として行動できる。その結果、人類は干拓地に水をひき、民主主義を構築し,気候変動から世界を救うことさえもできるかもしれないのだ。 |
――時間を効率的に使うコツ
1 |
マシュマロ・テスト |
4歳児が,20分待つとマシュマロを二つもらえるのに、今すぐの一つを選択した。 大人も将来のことを的確に予想することは困難である。 (太古の人類の生存環境の影響が残っている) |
2 |
目標達成の代行 |
先に「よいこと」をしてしまうと、その後の行動が甘くなる。 |
3 |
チェックアウトマグネット |
客はレジが近くなると,足早になる。商品を選ぶ速度が速くなると、衝動を抑えにくくなる。 英国では、客に衝動的な買い物を促す位置に不健康な商品を置くことを禁止している。 |
4 |
自我消耗 |
我慢を何度もすると、そのうちに耐えられなくなる。 |
5 |
「ギャンブルに負ける」と高いリスクを取りたくなる。 |
負けを取り戻そうとするから、である。 女性は男性よりもリスクを取ろうとしないが、その原因は分かっていない。 |
6 |
大切な判断は朝のうちにした方がよい。 |
判断疲れが起きるからである。 |
7 |
「ピーク・エンドの法則」 |
イヤな検査などのプロセスの記憶は、平板的にされるのではなく、ピークのときと終盤のときの記憶に左右される。 |
8 |
「終わりよければすべてよし」 |
最後の印象が、全体の印象になることを指す。 |
9 |
感情移入ギャップ |
人は、今と違う状況に身を置いたときの感情を予測するのが苦手である(今の感情に支配されやすい)。「もう食べたくない」 |
10 |
「お金がない」時に人は頭が悪くなる。 |
一時的な貧困が意思決定能力に影響を及ぼす。 |
11 |
「時間不足」も思考力を低下させる。 |
目先のことで頭がいっぱいで、しっかり考えることができなくなる。 |
12 |
「先延ばし」をしない方法 |
納期が先だと思わないようにする(月や週をまたがない、など) |
13 |
目先の小さな報酬が,将来のための行動を大きく妨げる。 |
前掲「マシュマロ・テスト」参照。 |
13 |
誘因バンドル |
面倒なことと楽しいことをセットにする。 |
14 |
自らコミットメントする。 |
「何を,何のために、いつ、どこで、どのように行動するか」を明らかにする(じぶん宛のメールもよい)。 |
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