目的:
日本の国が存続するためには移民の受け入れが必要であることを
再認識していただきます。
移民問題の本質をご理解いただきます。
ねらい:
従来からの日本人以外とも仲良く暮らしましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー本項は、日本国際交流センター執行理事 毛受敏浩氏の
上野注:成功事例として報告されているものの多くは、
観光の振興を言実現するだけであり、
人口増大につながる産業の創成にはなっていないのです。
7.過去2回、積極的移民政策が検討されたがボツになっている
出典:本書前者は、小渕首相の急逝でうやむやになり、
国民はあまりこのことを知らないので、
筆者はこれを「ステルス移民政策」と称しています。
しかし、日本の国運を賭けた措置なのです。
短期的なマイナスは受けて立つべきでしょう。
ねらい:
従来からの日本人以外とも仲良く暮らしましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー本項は、日本国際交流センター執行理事 毛受敏浩氏の
「人口亡国 移民で生まれ変わるニッポン」のご紹介です。
具体的で大変分かりやすく説得力ある記述です。
このテーマにご関心のある方はぜひ本書をお読みください。
本書はこういう構成になっています。
第1章 人口減危機と移民ジレンマ
第2章 移民政策がなぜタブーとなったか
第3章 移民を国民はどうとらえているか
第4章 移民効果を巡る論争
第5章 外国人を受入れてきた日本の歴史
第6章 ドイツはこうして移民を受入れた
最終章 移民と共生するニッポン
本書の説得力ある提言を受けて、
私は、以下のように整理をしました。
0.現状の認識
現在のコンビニや屋内清掃の従事者を見れば、
「外国人」なしでは我々の生活は成り立たなくなっています。
人で不足は世界的な状況であり、
日本が魅力的な国でなければ来てくれなくなります。
日本の1人当たりGDPは今や世界で31位、
欧米先進国中で最下位で、台湾・韓国とほぼ同じです。
貧乏な国に誰がきてくれるのでしょうか。
外国人様様なのに
その状況を日本の多くの国民は十分認識していないのです。
1.日本は激しい人口減少状態である
2.高齢者比率が高まることが問題である
出典:上掲のデータに基づき上野作成
働き手1人が一人の面倒をみなければなりません。
背負う人:40歳代
背負われる人:70歳代
3.その原因は少子化でその対策も効果が上がっていない
出典:内閣府ホームページ
4.都市への人口集中が少子化を促進している
2020年から2022年にかけて、人口増になったのは沖縄だけですが、
人口減が少ないのは大都市圏のみです。
出典:都道府県市区町村ホームページ
5.都市では生活費が高く低い給与では結婚できない。
資料:総務省『就業構造基本調査』(2012年度)出典:日経woman
2022年のデータも発表されていますがまったく同じ傾向です。
5.対策として上げられた地方の活性化も効果が限定的である
以下は本書の記述です。
2014年11月に公布された「まち・ひと・しごと創生法(地方創生法)」 に基づき、毎年1兆円規模の地方創生事業を行いながら、 地方の人口減少に歯止めをかける点では 成果は全くと言ってよいほど上がっていない。 |
上野注:成功事例として報告されているものの多くは、
観光の振興を言実現するだけであり、
人口増大につながる産業の創成にはなっていないのです。
6.過去の日本は移民・海外交流は盛んであった
筆者は以下を挙げています。
現在の日本人のDNAは、 中国・韓国人のDNAと比較すると多様性に富んでいる。 それだけ異民族との混成の結果であるということである。 5世紀、百済と日本の関係は緊密で渡来人も多かった。 桓武天皇の生母は百済系の渡来人である。 平安時代に編纂された古代氏族の系譜書である「新撰姓氏録」〈815年〉 では中国・朝鮮半島にルーツを持つ「諸蕃」に分類される名前が 30%を占めている。 鎖国をした江戸時代でも、長崎は中国との交流が盛んで 南京地方出身者のための寺院をはじめとして、 中国出身者のために寺院が複数建立されている。 明治維新の外国人・外国文化受入れは衆知の事実である。 |
7.過去2回、積極的移民政策が検討されたがボツになっている
出典:本書
後者は、50年間で1千万人の移民というアドバルーンを上げたのですが、
福田総理の退陣とともに消えてしまいました。
8.多くの国民に「移民タブー」精神があることである
出典:本書
9.その理由は、中国・韓国と険悪な状態になったことである
中国とは尖閣諸島問題、韓国とは竹島問題で衝突し、
国民感情が大悪化しました。
移民拒否=中韓拒否です。
以下は、上野の作成です。
2010年、中国漁船が海上自衛隊の巡視艇に衝突してきた記録
(出典:時事通信社)
10.その裏で、実質的な移民が着実に進んでいる
以下は本書の記述です。
2018年末に「特定技能」の在留資格の創設が決定され、 「出入国在留管理庁」が創設された。 「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」が発表された。 2022年6月には「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ」 が閣議決定された。 これには、2026年度までを対象期間として、 政府一丸となって外国人との共生社会の実現に向けた環境整備を 一層推進すると謳われている。 |
国民はあまりこのことを知らないので、
筆者はこれを「ステルス移民政策」と称しています。
11.移民政策で重要なのは移民に対する支援策である。
以下は、本書の内容を基に上野が記述しました。
移民に対する有効な支援を行わなければ
彼らが日本社会の中で満足できる生活を送ることはできません。
それができなければ、
移民予備軍に日本は選ばれなくなってしまいます。
1)日本語教育
日本語が満足にできない状態で従事できる仕事は限られます。
日本人社会に参画することもできません。
当然公立学校の無償化と同様に無償化すべきです。
2)生活支援
日本の制度を活用するための相談機能の充実が必要です。
3)共生社会への基盤整備
地域・各種団体等で一緒に生活するための人的・物的基盤の整備が
必要です。
これらの対策について、かなり進められているのです。
以下の記事は、留学生段階から抱え込みをしようということです。
それだけ、先進国間の移民勧誘競争は激しいのです。
[上野提案]
以上を整理するとこうなります。
1.日本はこのまま人口減少が続けば国として成り立たなくなる。
2.出生率向上に期待することはできない。
3.ということは移民に頼るしかない。
4.しかし国民には中韓人拒否の思考がある
(最近は韓国については緩和されている)。
5.国民感情に配慮して政府は移民政策をカゲで進めている。
要するに日本国民としては、移民は必要であるが中(韓)はイヤだ、
ということなのです。
台湾の次には日本を狙ってくると言われている中国民を
自分たちの仲間にする気にはなれないのは当然でしょう。
であれば、中国からの移民は受け入れない方向で
積極的な移民政策を進めればよいのです。
中国移民を排除する方策はこうします。
「自国以外の領土を侵略し、いずれかの国際裁判所に提訴された国、
あるいは国連で非難・弾劾決議をされた国については、
その案件が平和裏に解決するまでは、
外交関係を除き在留資格を与えない」
という法制化をします。
これに該当する国は、ウクライナを侵攻しているロシアと
南沙諸島を侵犯している中国が該当します。
この措置に対して中国は反発するでしょう。
日本への観光ビザを発給しないというような対抗措置を取る
可能性があります。
現在中国人からの観光収入は以下のように年間2兆円規模であり、
GDP規模として無視できるものではありません。
(最近のデータもありますが、
コロナ前の2019年のデータを使っています)
短期的なマイナスは受けて立つべきでしょう。
そのくらいの不退転の覚悟で積極的な移民政策に臨めば、
国民も納得して従うのではないでしょうか?
付言:
積極的移民受入れ対策で、有効な手立てがあります。
2018年現在、日本の空き家は849万戸(全体の14%)もあるのです。
これを国が借り上げて必要なら改装して、移民に優遇条件で貸し出すのです。
資源の有効活用と一石二鳥ではないですか!
1 件のコメント:
上野さんは日本文化を重視する方だと思ったが、移民促進派ですか。移民問題の一番は文化の破壊ではないでしょうか。
日本語教育を充実して同化すればよいが、難しいだろう。奈良時代の渡来人のように進んだ文化交流も良いが、グローバルな現代では人間ごと取り入れるべき技術は少ないのでは?
奴隷制度のなかった日本人は、人をうまく使う能力、経験が少ない。それが技能実習生の悲惨な状態だ。ごく一部は自分たちと同じようにして丁寧に扱い、多くは使い捨てでこき使う。
さらにイスラム教徒をうまく受け入れて融合するのは至難の業だ。最近のヨーロッパの異教徒移民、難民への風当たりを見ればわかる。多神教の日本ではもっと難しいことになるだろう。少数派の内はおとなしくしていても、数が増えれば、全く違う宗教行為を主張してくる。
江戸時代の6000万人が狭い国土の日本には、循環社会として適当なサイズではないだろうか。現在やかましい環境問題の真の原因は資本主義の弊害よりも、80億人という地球のキャパを超えた人口だと思う。生きた人間を間引くのは問題だが、少子高齢化は解決のための自然の摂理ではないか。AI、ロボットの技術革新で仕事がなくなると心配する人が増えているから、少子化労働不足は現在の仕事を失った人の救いになる。そのための学び直し(リスキリングと舌を噛みそうな横文字は辞めて)は必要だろうが、食うためなら勉強もするだろう。
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