2021年9月15日水曜日

100歳超長寿の話題(続き)健康寿命の延長対策

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 100歳以上のご高齢者の状況を確認いたします。
 100歳以上生き抜いてこられた方々をお祝いいたします。
 健康で長生きの健康寿命を延ばす方法の整理をいたします。
ねらい:
 健康寿命を延ばすように努力いたしましょう。
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【日本の長寿者の状況】
9月20日は敬老の日です。
恒例により 、100歳以上の高齢者の状況が発表されました。
今年は、昨年対比で6060人増えて、86,510人になりました。

上野仮説では、「100歳以上の合計の半分が100歳で、1年で半減する」
となっています。
その仮説に従って、各年齢の存命者数を計算すると、
下の表のようになり、ほぼその合計数は実数と一致しています。

男女比では、女性が88%で圧倒的です。
今年も最高齢は、田中カ子さんで118歳ですから、
上の表のモデルの限界を越えたご高齢者だということになります。
2019年にギネスの世界最高齢に認定されて以来の「超人」ですから
モデルを超えるのですね。

男性の最高齢者は111歳だそうで、
女性パワーに太刀打ちできません。
高齢者になってからの生活で言えば、女性の方が活動的です。
女性は買い物で出歩く、近所づきあいでおしゃべりするとか、
料理・洗濯などの家事、孫の面倒見など、男性の何倍も動いています。
人間、動かなければ終わってしまうのです。

田中カ子さんは、116歳のときに「好きなものは何ですか?」との問いに
「オトコ、オロナミンC、オセロゲーム」としゃれて話題になりました。
最近は寝ている時間が長くなっているそうですが、
以下の写真のようにお元気で、
オロナミンCは愛飲されているようです。他の二つは不明です。
ご長寿をお祝い申しあげます。
 出典:NHK NEWSWEB
因みに、私の母方の祖母は108歳でしたし、
一族の渡辺忠雄夫妻はそろって100歳超でしたので、
私も100歳超を目指しています。

【健康寿命を延ばす対策の整理】
長寿でも寝たきりでは、周囲に迷惑をかけるだけです。
実際の寿命と健康で生活できている健康寿命には
約10年の開きがあります。

健康寿命は、2000年にWHO(世界保健機関)が
「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」
と定義し提唱して以来、認知された概念です。

平均寿命と健康寿命との差は、
日常生活に制限のある「健康ではない期間」を意味します。
2016年において、この差は男性8.84年、女性12.35年でした。
常識的感覚とは逆に女性の方が長い理由は解明必要ですね。
図の出典:大正製薬ホームページ
さあどうやって健康寿命を延ばしましょうか。
それは「ネンネンコロリ」にならない「ピンピンコロリ」の術です。
いろいろ言われていますが、直接的な病気にかからない方法や
病気の早期発見の方法を除いて整理しますと、
以下のようになりました。

退化は体と脳の両方から来ますので、その両面からの対策が必要です。
1.体の維持
(1)歩くこと
 自分の足で歩くことが大事です。
 それには骨折をしない注意が必要です。
 私の祖母は長く単身で生活していましたが、
 98歳のときに自宅内で転倒して車いすになってしまいました。
 その後施設への入院生活となりました。
 寝たきりになると、脳の維持もできなくなります。

 オリンピック女子体操選手のハシリ、小野清子さんも
 自宅内で転倒して大事に至っています。
 公共の下りの階段で転んで亡くなった方もずい分おられます。
 自転車の場合を含めて、転倒には十分気をつけましょう。
 (自転車で転倒して頭を打ち亡くなった先輩や、
 大けがをした知人はたくさんいます。私もその一人です)

(2)食べること
 偏食しない栄養のバランス、 規則的な食事が大事なことは
 よく言われています。

 食べることに関連して、こういう記事もありました。
 「飲酒=悪」説に対する反論です。
 出典はPRESIDENT Online 星旦二首都大学東京名誉教授
 適度な飲酒は健康に良い。
 私たち研究チームが
 高齢者1.3万人を対象に3年間追跡調査したところ、
 男性では毎日飲酒する群、
 女性では週に1、2回飲酒する群の死亡率が最も低く、
 逆に死亡率が高かったのは男女とも「ほとんど飲まない」
 と回答した人たちでした。
 
(3)歯の健康
 最近は「歯の健康」が全身の健康に大いに関係があることが
 実証されるようになってきています。

 「高齢者の歯の喪失や歯周病などに起因する
 口腔機能の低下や口腔の炎症は、
 脳内炎症を惹起してアルツハイマー型認知症の誘因となり
 病態を悪化させる」

 「心血管系疾患、糖尿病、非アルコール性脂肪肝炎、誤嚥性肺炎、
 骨粗鬆症などの病態は、
 歯周病と相互に関わりあって病態を悪化させる」

 こうした研究成果から
 「口腔の健康は全身の健康の維持に重要である」
 ことが広く世間の常識となりつつあります。
 (兼松隆 九州大学歯学研究員教授寄稿學士會会報2021ーⅤ
 「口腔から考える健康戦略」)
   

 
 









   
   私の大学空手部仲間O氏は、
 いったん民間企業に就職したあと東京医科歯科大学を卒業して
 30代で歯科クリニックを開業しました。
 「患者と言わずにお客様と言う」「お客様本位の治療を行う」
 ことをモットーに歯科業界の「徳洲会」を目指しました。

 チェーン3店まで行きましたがそこで止まってしまいました。
 若い歯科医さんを養成するのですが、チェーンの院長よりも
 独立開業を選んで抜けていくのです。
 当時は、歯科医の営業は比較的容易だったのでしょう。
 非常に残念なことでした。

 彼は、常々「歯の病気は万病のもと」と言っていました。

 余談ですが、
 彼は歯科医として優秀なだけでなく、会合の座持ちも上手で
 「しかい(司会)のOです」とか
 「人生のハイシャです」とか言って皆を笑わせていました。
 先日ダイヤモンド婚の旅行に行って来られました。
 羨ましいことです(当方は金婚旅行もまだです)。

 したがって、歯は定期的に診断・治療を受けましょう、
 ということです。
 
2.脳の維持
(1)社会的つながり 
 「人間は社会的動物」です。
 マズローの欲求5段階説でも、上位から2番目が「承認欲求」
 3番目が「社会的欲求」となっています。
 これを失えば、人間、退化しかないですね。

 あるサイトにはこういう記述がありました。
 なかなか人と集まれない状況でも、
 例えば近くの公園まで散歩にでて、
 通りすがりの人やご近所の方と挨拶を交わす、
 買い物に出かけて、店員さんと会話するだけでも違います。
 積極的に人と話をする時間を作りましょう。

(2)ときめき 喜怒哀楽
 これが脳の活性化には一番でしょうね。
 田中カ子さん流で言えば、オトコとオセロゲームです。
 ワクワクできる趣味を持っている人は合格です。
 一所懸命取り組める仕事を持ち続けている人も合格です。
 先日、「98歳。戦いやまず、日は暮れず」を刊行された
 佐藤愛子さんはその模範生です。

 日々の努力としては、何事にも「どうしてだろう?」
 と関心を持つようにすることから始まるのでしょう。
 異性に対する関心も失ってはいけません。

3.自然との一体化
人間も自然の中から生まれてきたのですから、
その自然と一体になることが生命維持の基本なのでしょう。
「気功」がそれです。
ひと時、一世を風靡した帯津良一先生(空手部先輩です)の
「全力往生」(小学館刊)でも気功の有効性が説かれています。

私は、ある「先生」からこういう健康法を教わり、
30年間続けています。これも気功の一種でしょう。
1.太陽に向かって両手を差しのべ
 「あなたのエネルギーをください」と祈ります。
2.周囲の樹に向かって両手を差しのべ
 「あなたのエキスをください」と祈ります。
3.水を飲んで体にエネルギーとエキスを流し込みます。
有効かどうかは分かりません。
「信ずる者は救われる」だと思っています。

ということで、最終寿命=健康寿命を目指しましょう!!

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