2020年6月19日金曜日

「アフターコロナ」はどうなるのでしょうか?

[このテーマの目的・ねらい]
目的:
 アフターコロナの状況を考えてみます。
ねらい:
 それぞれのお立場で、どうなるのかを考えてみましょう。
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まだ、コロナウィルスを撃退できたという状況ではないのに、
緊急事態宣言が解除されたこともあり、
このコロナ騒動が収まった後、社会や市民はどうなるのか?
という「アフターコロナ」がいろいろ取りざたされています。


そこで私もこのテーマについて考えてみました。
ご参考になれば幸甚です。



従来も社会の変化はあったのですが、
その対応はゆっくりでも間に合いました。

例えば働き方改革でのIT対応です。
テレワーク、電話会議、RPA、等々。


しかし今回のコロナショックで、社会は急激な変化を経験しました。
「やればできる」し「やらなければならない」を体験したのです。
そういう意識が社会全般に行き渡ったと言えるのではないでしょうか。


しかも、「やらなければならない」につきましては、
「完全にやらなければならない」ではなく
「すぐにやらなければならない」になったのです。


副作用のない完全な治療薬ではなく、
効果がある治療薬を早く、になったのです。


日本の次世代スーパーコンピュータ「富岳」は、
完全を目指さずに1年前倒しでリリースしました。
9年ぶりの世界最高速を獲得しました。。


消費者も漫然と過去の習慣を延長するのではなく、
「よりいいもの、よりいい方法を選択する」という意識になりました。


科学研究論文の世界でも、査読を経ずにいきなりネットで公開し
世に問うスタイルが増えてきているそうです(6/22日経新聞)


ネットによる情報拡散力と相まって
「いいもの」の普及スピードが早まるでしょう。


プログラミングの世界の「ノーコード」もしかりです。
専門的なプログラミングをしなくても、
プログラムが作れる仕掛けです。
「第4世代言語」など、従来からその必要性は認識されていました。
普及の壁は、技術・製品の未熟さもありましたが、
アマチュアに対するプロの抵抗が大きかったと思われます。


これからは、素直に「いいもの」に対する選択が強まります。
抵抗を乗り越えるイナーシャ(惰性)が付いたのです。
マイナスを超えるプラスを評価する、という思考に変わるのです。


こうなると、ますます早く変化に対応する企業が生き残ります。

米国のIT大手では、新技術を開発した新興企業を
巨額の費用で買収する例が増えています。
時間・スピードをお金で買っているのです。


この状況からしますと、ビジネスでは、
仕事ができる人、できない人、=考える人、考えない人 
がはっきりします。


変化に対応する仕事を考える人と
考えられた仕事をこなす人=単純作業者に分かれるのです。


従来もこうなっているのですが、未曾有の変革期になって、
仕事を考える人の重要性が高まります。


「仕事を考える人」が有効なのは、
 新しいビジネスに取り組む人、
 競争力のあるビジネスに取り組む人
 市場・お客様の変化への対応を考える人、
 さらに言えば、お客様の考える先を考えられる人、
 状況変化に対応する仕事の方法を考える人
 業務の生産性を高めることに貢献できる人、などです。


「仕事を考える人」は
サントリーの創業者鳥井信治郎氏の言葉を借りれば
「やってみなはれ」に応えられる人です。


こういう人たちがビジネスを引っ張らなければ
10年後のビジネスの発展は見通せないでしょう。


「仕事を考える人」の現時点での最大のテーマは
アフターコロナの課題への対応です。


アフターコロナの課題は、
テレワークの仕組みやテレビ会議の仕組みの定着
ですむものではありません。


一般的には以下の課題の試行錯誤が必要でしょう。

1)働き方の基本的方向性決定
  (単純に在宅勤務有利とは限らない)
2)弾力的な働き方を前提にした業務環境の整備
3)弾力的な働き方を前提にした業務成果の評価方法導入
  (これが最大難度の課題と思われます)
4)弾力的な働き方に対応した上司・管理者の役割明確化
5)弾力的な働き方に対応したガバナンスの仕組み整備

6)働く人それぞれが先を見越した自分の進路の判断


これらについてどう対応すべきかにつきましては
業務改善やの私としましてはそれなりの見解を持っていますが、
3)につきましては、以下でその構想を発表しています。
上野則男のブログ2015.11.2
「どうすれば世界一低い労働生産性を高められるか!」
http://uenorio.blogspot.com/2015/11/blog-post_40.html


6)につきましては、当社が「CAT」(コンピテンス測定ツール」
をご提供しています。
http://www.newspt.co.jp/data/menu/11CAT.pdf


現時点で発表されている「成功例」は、
短期的な評価に基づいているもので、
もう少し長いスパンで見ないとその成否は判定できません。
またどこにも適用できる一般解はないと思われます。


それぞれがそれぞれのビジネス環境に合致した方法を
考えるしかないのです。


考える方法の基本の一つが、
弊社が長らくお勧めしている「価値目標思考」です。
ここからは若干我田引水的になることをご容赦ください。


何かを検討するときに、

 「これは何のためにしているのか?」
 「この仕事の目的・ねらいは何か?」
 「これを改善する目的は何か?」
 「新しいものが目指すべき価値は何か?」
と考えるのです。

そこから考えの突破口が得られます。
忠犬ハチ公のたとえで言いますと、こうなります。
忠犬ハチ公が「ここ掘れワンワン」と言ったので、
そこを掘ったら「大判小判」がザクザク出てきました。
その「ここ」が求めるべき「目的」なのです。


といいうことで、「価値目標思考」は
故堺屋太一氏が喝破されましたように
「新時代対応の思考法」なのです。


「価値目標」につきましては、以下をご参照ください。
拙著「価値目標思考のすすめ」(堺屋太一氏ご推薦)
「世界で初めての目的達成の授業」
 (システム企画研修株式会社ホームページに掲載)
 http://www.newspt.co.jp/data/info/book/book4.pdf
MIND-SAマニュアル「目的・ねらいの設定手法}
システム企画研修株式会社ホームページ掲載(無償公開)
 http://www.newspt.co.jp/contents/manual/yes/ob/mkob.html



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