2019年8月27日火曜日

SDGsの「目的・ねらい」は何か?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 SDGsについて再評価いたします。
 (すごいものです)
 SDGsの「目的・ねらい」は何かを改めて追求してみました。
 次はどこまで行くべきか検討してみます。 
ねらい
 自分の孫子の世代までは地球が存続してほしいですね。
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SDGsはご承知のように、
「Sustainable Development Goals」(持続可能な開発目標)の略称で
2030年までに達成すべき17の目標が定められています。


私はこれまでお恥ずかしながら、
このSDGsにあまり関心を持っていませんでした。
あるべき論のうたい文句だくらいに考えていたのです。


ところが、先月の当ブログ「プラスティックによる海洋汚染どうなる?」
を見られた大学時代の空手部の大先輩から、
「そのことはSDGsの14番で取りあげられている」
「ついでに自分が作った英和対訳集を送るよ」
と言ってこられました。


それがこれです(花岡弘昌氏作。一部の漢字をひらかなにしています)。



 

英語

日本語

1

No Poverty

貧困をなくそう。

2

Zero  Hunger

飢餓をゼロに。

3

Good Health and Well Being

すべての人に健康と福祉を。

4

Quality Education

質の高い教育をみんなに。

5

Gender Equality

ジェンダー平等を実現しよう。

6

Clear Water and  Sanitation

安全な水とトイレを世界中に。

7

Affordable and Clear Energy

エネルギーをみんなに、手頃でそしてクリーンに。

8

Decent Work and Economic Growth

働き甲斐も、経済成長も。

9

Industry, Innovation and Infrastructure

産業と技術革新の基盤をつくろう。

10

Reduced Inequality

人や国の不平等をなくそう。

11

Sustainable Cities and Communities

住み続けられるまちづくりを。

12

Responsible Consumption and Production

つくる責任、つかう責任。

13

Climate Action

気候変動に具体的な対策を。

14

Life Bellow Water

海の豊かさを守ろう。

15

Life on Land

陸の豊かさも守ろう。

16

Peace, Justice and Strong Institution

平和と公正をすべての人に。

17

Partnerships for the Goals

パートナーシップで目標を達成しよう。


このSDGsが国連総会で採択されたのが2015年の9月ですから
そんなに前からプラスティックゴミの被害が大問題だったのだろうか
と疑問に思いSDGSの中身をあらためて見てみました。


そうしましたら、
たしかに「人類が生き延びるためにはうしなければならない」
という観点で重要なことが記述されているのです。
(プラスティックゴミについては、具体的には触れられていません)


今や経済界でも
ESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))
と並んで投資家や社会が企業を評価する基準となっていて
多くの企業がそれを意識した行動を始めている、ことも分かりました。


あらためてSDGsの素晴らしさを確認できた私の関心は、
こんな網羅的な行き届いたコンセプトを誰がどのようにして作ったのだろう?
ということになりました。


日本では作れない、欧米でも識者が議論をしたら、
いろいろな意見が出てまとまらないのではないか、と思いました。


本当に誰が作ったのだろう?
そういう観点で調べましたら少し分かりました。
それはこういうことでした。


このSDGsは一挙にできたのではなく、
2000年にスタートした
ミレニアム開発目標(MDGs)の後継となる目標なのです。



MDGsは、極度の貧困と飢餓への対策、致命的な病気予防、
すべての子どもへの初等教育普及を始めとする開発優先課題に関し、
普遍的な合意に基づく測定可能な目標を定めました。


このMDGsはかなり限定した目標です。


この範囲は分かりやすく、特に異論も無かったでしょう。
目標値には議論があったかもしれませんが。



それを踏まえてバージョンアップしたものがSDGsだったのです。
SDGsはMDGsの拡張版なのです。
それなら手分けをすればできそうです。


SDGsの前提は、このまま人類が今の延長の生活・活動を続けると
人類は破滅だという危機意識です。


こんな超具体的なターゲット項目も含まれています。
 2030年までに、移動労働者に対する送金コストを3%未満に引き下げ、
 コストが5%を超える送金経路を撤廃する。


そこであらためて、
SDGSの「目的・ねらい」は何なのだろう?と、考えてみました。
日本語の解説ものにはそれが載っていませんでした。


そこで、国連の英語版を見てみました。
そうするとこう書いてありました。


「SDGsは、すべてにとって(for all)、
より良くさらに持続可能な未来を実現するための青写真である。
このゴールは、我々が直面している、貧困、不平等、気候、環境悪化、
繁栄、平和と公正に関わるグローバルな挑戦について述べている」


これを「目的・ねらい」で整理するとこうなります。


ねらい:すべてにとって(おそらく人間だけでなく他の生物も含むのでしょう)
     より良くさらに持続可能な未来を実現する。


目的:貧困、不平等、気候、環境悪化、繁栄、平和と公正を改善する。




私はかねてから、
日本では、あるいは日本人は、「目的・ねらい」を追求しない、と主張しています。
そのため、このブログでも冒頭に「目的・ねらい」を掲げています。


SDGsの解説の初めに出てくる「17のゴール」は
「目的・ねらい」(Why)に対するWhatなのです。
そしてその下のレベルの「169のターゲット項目」はHowです。


いみじくもSDGSの解説でも、
日本人の「目的・ねらい」軽視が露呈されてしまいました。


そこで上掲の目的項目と17のゴールの関係を整理してみました。

SDGsの実現目的と17ゴールの関係


具体的ゴール

貧困

不平等

平和・

公正

繁栄

気候

環境悪化

1貧困をなくす


 

 

 

 

 

2飢餓をゼロに


 

 

 

 

 

3すべての人に健康と福祉を

 


 

 

 

 

4質の高い教育をみんなに

 


 

 

 

 

5ジェンダーの平等

 


 

 

 

 

6安全な水とトイレを世界中に



 

 

 

 

7エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

 


 

 

 


8働きがいも経済成長も

 


 


 

 

9産業と技術革新の基盤を作ろう

 

 

 


 

 

10人や国の不平等をなくそう

 


 

 

 

 

11すみ続けられるまちづくりを

 

 

 


 


12つくる責任、つかう責任

 

 

 


 


13気候変動に具体的な対策を

 

 

 

 


 

14海の豊かさを守ろう

 

 

 

 

 


15陸の豊かさも守ろう

 

 

 

 

 


16平和と公正をすべての人に

 

 


 

 

 

17パートナーシップで目標を達成しよう

 

 

 

 

 

 

 目的項目は、いずれかのゴールで実現できるようです。

しかしそもそもこの目的項目で、
持続可能な地球(ねらい)が実現できるのでしょうか?
ほかに何が改善されれば、
(地球が)より持続可能になるのでしょうか。

この表の左の3項は、

マズローの欲求1-3段階に対応している基礎的な欲求対応
と見ることができます。

「繁栄」は、これがなければ生きがいがありません。
しかし、「気候」と「環境悪化」は、
人類の「繁栄」を目指す野放図な行動が招いている
悪影響を除去しようということです。

とすると、
「省資源」という行動としての目的項目を明示する必要がありそうです。
省資源は、環境悪化だけに関係するテーマではありません。
これが入らなかったのは、国家の利害に関わったからなのかもしれません。

さらに、おそらく国家間の意見対立で入れられなかったのでしょうが、
「人権の保証」という項目も必要です。
これがなければ,「all」にとっての持続可能な社会になりません。
ナチによるユダヤ人虐殺、
チベット・ウィグル人の虐殺、天安門事件の虐殺もこれに反する行為です。

つまり、「省資源」と「人権の保証」は、
目的項目として明示すべきだということになります。

因みに、我が国が設定したSDGsゴールはこうなっています。
日本が目指すべきゴールとして
日本の国情を踏まえてたいへんよくまとまっていると思います。

日本のSDGsゴール

日本が設定したゴール

貧困

不平等

平和・

公正

繁栄

気候

環境悪化

1あらゆる人々の活躍の推進

 


 

 

 

 

2健康・長寿の達成


 

 

 

 

 

3成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション

 

 

 


 

 

4持続可能で強靭な国土と質の高いインフラの整備

 

 

 


 

 

5省エネ・再エネ、気候変動対策、循環型社会

 

 

 

 



6生物多様性、森林、海洋等の環境の保全

 

 

 

 

 


7平和と安全・安心社会の実現

 

 


 

 

 


今回の私のSDGs分析はここまでです。

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