2017年1月29日日曜日

公共投資の疑問 なんでこんなところにヘリポート??

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 品川区に立派なヘリポートができたことを
 知っていただきます。 
 部分最適・全体最適について考えていただきます。
 情報公開の有効性を再認識していただきます。

ねらい:
 全体最適をもっと意識しましょう。 
 小池知事の活動を応援しましょう。

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品川区の真ん中に立派なヘリポートができました。
場所は、
私が毎週土曜日のジョギングコースで訪れる
品川中央公園の拡張部分です。

たしか以前はどこかの公社の社宅でした。
長らく空き地でしたが、
今回このような用途になったのです。

1月29日にオープニングセレモニーが行われ、
自衛隊のヘリコプターが飛んできてデモをしました。

 医薬品などを運んでくる
 機動的移動の行えるバイクを運んでくる
 負傷者をどこかに運ぶ

などを見せてくれました。

















確かに、大災害のときには、
このような活動は必要です。

しかし、品川区でそんな活動が必要になるのでしょうか。
特に、そのあたりは住宅密集地ではありませんし
(大きなマンションや公共施設ばかりです)
負傷者等を運んでくる大きな病院もありません。

ヘリポートを作るなら離島とか、
交通機関・道路が使用不能になる住宅地です。

国の視点で見れば、
品川区はヘリポートの優先度が低いでしょう。

品川区としてみれば、
必要な施設は老人用施設とかの方が有用性が高いでしょう。

さらには予算の使い方としては、
生活困窮者を助けることなどに使った方がよいのではないでしょうか。

当ブログでも再々取り上げている
災害対策用と称するムダな道路拡幅も全体最適を逸脱しています。
いくら人命は何物にも代えがたいと言っても
600億円は高すぎるでしょう。
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住民たちが起こしている反対運動の一環で行った
2014年5月22日付の審査請求に対する裁決書が
2017年1月6日付で国土交通大臣から送られてきました。
「審査請求を棄却する」という内容です。

若干横道にそれますが、
審査請求の内容は以下のとおりでした。

1)商店街又は住宅地内の既存の細かい道路は、
 車両の通行がほとんどないため、
 すでに「安全で快適な歩行空間」は確保されている。

2)本件道路の周辺幹線道路では渋滞は発生していないため、
 交通の円滑化をする必要はなく、
 また、今後の人口減少やいわゆる「若者の車離れ」により、
 混雑度は上がることはない。

3)災害時には本件道路により渋滞が発生し、 
 消防活動や避難に支障をきたす。
 (注:今見直すとこの点だけは主張がおかしいようです。
 ここに挙げている文章は裁決書のもので、
 審査請求の原文には当たっていません)

4)防災対策は本件事業ではなく、
 住宅の耐震化・不燃化等による手段で進めるべきである。

5)防災対策は本件事業ではなく、
 地域の消火活動に必要な防火水槽等の整備や、
 住民の消火活動の支援等により進めるべきである。

6)昭和21年に都市計画決定された本件道路は、
 住民への説明もなく、
 当初の計画と大きく異なる内容となっている。

7)昭和21年に作られた計画で68年経ているが、
 その都市計画により、
 家の建て替えもままならぬなか、
 家屋の補修をして暮らしてきた。

 計画線上の住民は
 家屋の維持について悩み暮らしている。
 半世紀以上を経ている今日、
 事業を進めるのではなく、
 計画の廃止こそが多くの住民の願いである。

8)本件事業により、地域が分断され、
 地域コミュニティが破壊される。

9)本件事業の計画は、公共の福祉に適合していない。

10)本件事業に600億円もの税金を投入すべきではない。

この審査請求事項に対する回答は
ほとんどが論点のすり替えとなっています。

たとえば、2)について、
「最近の交通量調査(パーソントリップ調査)では
平成42年(2030年)の自動車のトリップ数は
平成20年に比較して増加するとなっている」
というものです。

この調査は実態の交通量の把握は
それなりの信頼性があるでしょうが、
将来予測については仮説に基づいています。

どう考えても、自動車メーカには申し訳ありませんが、
2030年の自動車交通量が
今より増えるとは考えられません。

この問題の回答者が国土交通大臣であるということが、
そもそもいけません。
国土交通省の観点から言えば、
自分の縄張りを広げたいでしょうから。

防災とか快適な生活空間の維持とかであれば、
国土交通省の管轄ではありません。
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このような問題は、
分割された縦割りで行政が行われていることによる
弊害なのです。
部分最適が横行し
全体最適観点が失われているということです。

分権を前提とする限り、
縦割り自体はなかなかなくならないでしょうから
縦割りの弊害を防ぐ対策の一つは、
小池知事が積極的に進めている
「見える化、透明化、情報公開」です。

1月29日のフジテレビ「新報道2001」でも
取りあげていましたが、

「いつの間にか、
何千億円を投入する豊洲への市場移転が決められていたり
何百億円を使う広尾病院の移転が決められかけていたり、
(後者については事情を知る者は誰も賛成していません)」

しているのです。

「いつの間にか」があってはならないのです。
小池知事の活動は都政の改革だけでなく、
日本全体の改革に繋がっていくとよいですね。


4 件のコメント:

  1. 小池さんの行動は日本に改革を呼び起こしています。
    応援しています。頑張れ小池百合子。

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  2. 社会人15年目にして「失敗の本質」という名著を知り読破してから、業務や人生に活かすために勉強をしつつまとめているところなのですが、先生が提起されている問題点の根っこはそのころ(戦前・戦中)から変わっていないような気がしてきております。
    ただ、最近多様性や目的志向などが広く議論されてきていますので、そこは明るい材料だと思っております。今より良い未来につながる動きだと、個人的には期待したいところです。

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  3. 匿名さん! 問題の根っこは古いのです。弥生時代に遡りますから。拙著「価値目標思考の勧め」でそのことを解説しました。農耕文化は、「前例・みんな主義」と「目的自明主義」を生み前例踏襲となるのです。

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  4. 2/1匿名です。
    書籍紹介のご返信ありがとうございます。全文は読めておりませんが、主に3章で述べられ全般にわたり要素(要因事例)をちりばめられているという印象を受けました。個人的には農耕文化というよりは、本来の天文学を含む科学的農耕と、普及した(手法のみ切り出し型の)農耕のギャップが問題の本質のように思えています。具体的には管理階層と労働階層の知識・文化構造が抱える問題と、採集・狩猟時代に獲得した本能をコントロール出来るまで科学的農耕が文化になっていない問題が絡み合っていることが、今日まで続いている本質のように最近は思えております。

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