2013年6月29日土曜日

米中首脳会談から何を考える?

【このテーマの目的・ねらい】
目的
 中国政策について考えていただく。
 排除政策や封じ込め政策はムリということを認識いただく。
 中国同化政策について考えていただく。

ねらい
 
 
 
 
 今後、中国政策についてもっと考えていただく。

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2013年6月最大の歴史的事件は
ご承知のように6月7日・8日に行われた米中首脳会談です。

この「事件」は当ブログでも無視するわけにはいきません。
以下に私の見解を述べさせていただきます。

この会談は非公式ですべての内容は分かっておりません。

この会談を働きかけたのは米国側で、
台頭してくる中国の強引な膨張に対して釘を刺そう
という意図です。

中国習金平氏は昨年から
「広大な太平洋には中米両大国を受け入れる十分な余地がある」
と発言して、
暗に太平洋分割統治をほのめかしているのです。

中国の勢力圏を拡大することについて、
西側には多くの欧州諸国・ロシア支配圏があり
当面無理です。

南側へもインドや
今のところ自由主義圏の東南アジア各国があり、
簡単ではありません。

その点、東側は比較的容易と踏んでいるのです。
尖閣諸島を、日本を脅かして巻き上げるくらいは
そのほんの入り口程度にしか考えていないでしょう。

その本音が見え見えでしたから、
オバマ大統領が米国に呼びつけて釘を刺したのです。

上述の習金平発言の内容は、、
今回の会談でも冒頭に習氏が述べたそうです。

オバマ大統領は、それを聞いて「やはりそうか」と
おそらく予定以上の時間とエネルギをかけて
あらゆる問題について腹を探ったのだろうと思います。

尖閣問題については公式見解の
「米国は領有権については特定の立場をとらない。
事態の悪化を避け対話で解決することを望む」
を再確認しました。

が、もう一歩踏み込んで
「同盟国である日本が
中国に脅迫されることは見過ごすことはできない」
と発言したと報じられています。

日本にとって心強い発言ですが、
米国の真意は日本を守るということよりも、
中国の勢力圏の膨張を押さえたいということでしょう。

中国側から見ればこういう脅しは、
相手が自分よりも強いから従おうかなと思うのであって、
脅しにかからないためにも
中国は軍事力を強化するでしょう。

ここからが私の見解ですが、
この先、世界の勢力図はどうなっていくのか、
中国に対してどういう対応をしたらよいのか、です。

国力とは何かですが、
軍事力、経済力、それらを基礎にした政治力です。

軍事力は経済力がなければ実現できませんから、
以上の3力の中では経済力が基礎です。

この経済力はどこから来るかですが、
短中期的には、
共産主義か資本主義・自由主義かの差だったようです。

しかし長期的には、
経済力したがって総合的国力の源泉は
人口だと思われます。

人口の大きな国が強くなるのです。

この前提は人間の潜在能力は、
人種や国によって差はないということです。

環境や歴史によって
現時点での顕在化能力には差があるかもしれません。

しかし、同じ先祖から分かれてきているのですから、
国民の平均的な潜在能力は同じで、
機会が与えられれば
能力を発揮するようになると考えられるのです。

その観点から見ると、
ご承知のように人口世界一は中国で13億人です。
米国はその4分の1以下の3億人です。

この両国の国力が逆転するのは,
残念ながら時間の問題でしょう。

EUは、
小国が連合して大国として行動できるようにしようとしていますが、
現時点では27国合計で5億人です。
米国を上回りますが、中国の半分以下です。

その点からして中国に対抗できるのは12億人のインドです。

ところが、
インドは現在のところ経済強国への道を歩んでいません。
その要因は、
ヒンズー教とそれに由来するカースト制度にあるようですから
強国への道は遅々でしょう。

中国はすでに、インドを抱え込もうと
他国に先駆けて経済連携を強めています。
このままいくと、中国の対抗勢力になることが期待できません。

これらの点については、上野則男のブログ2012年9月の
「インドはなぜオリンピックが弱いのか」
 http://uenorio.blogspot.jp/2012/09/blog-post_4648.html
をご参照ください。

中国の世界一大国への道は止められないし、
対抗勢力の台頭も無理とすると、
日本または世界の周辺国家としては
どういう戦略をとるべきでしょうか。

今のところは米国のようなけん制が効くでしょうが、
間もなくダメになります。

封じ込め等により強国への道をふさぐことは
多少強国化を遅らせることはできるでしょうが
人口に基づく基礎力があるのですから
阻止は無理です。

となれば、仲間に引き入れる方法しかありません。
中国が大国になって嬉しくないのは、
各国に異なる価値観や制度を持ちこまれることです。

したがって、逆に積極的に自由主義の価値観・制度が
中国に浸透するようにすればよいのです。

中国でも国民1人1人は、
自分が満足のいく生活ができればよいのであって、
世界を制覇しなくてもよいのではないでしょうか。

現時点で仲間に引き入れる最も早道なのは、
TPPへ参加させることです。
中国も仲間外れを恐れて参加を希望しているようですから、
絶好のチャンスです。

TPPの枠組みは、日本社会でも壊されるかもしれない程の
徹底した自由競争主義です。、
これが中国に浸透できれば、
共産党一党独裁制度も危ういでしょう。

ですから、これまでは中国としてTPP参加は
望んでいませんでした。

今でも、TPP参加は真意ではなく、
TPPをかき回して壊すか弱体化させよう
という意図かもしれません。

TPP参加はともかく、
本論での結論は以下のとおりです。

安易な中国市場への進出や、
中国政府の政策への迎合は謹んでほしいのですが、
中国の排除や封じ込めは無理です。

封じ込めではなく、
積極的にこちらの土俵に乗ってくるような
同化政策をとるしかありません。

そういう戦略の下に、
尖閣問題など個別の案件では、
中国の膨張政策には断固として正論を通すべきです。

中国の中華思想的価値観を
認めることがあってはなりません。
向こうの価値観を認めれば、
同化政策がますます困難になります。

中国同化政策は難しい道ですが、
道はそれしかないでしょう。

1 件のコメント:

  1. 内部から変わっていってもらうしかないというのは同感です。
    引っ越ししたくてもできない隣国としては、早く普通の論理が通じる普通の国になってほしいです。

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