目的:広い意味の問題解決の種類を整理する。
ねらい:問題解決の検討をする際に、
「これはどのタイプか」と考えることによって
的確な検討の進め方ができる。
私の所属するシステム企画研修株式会社は、
広い意味の問題解決手法を提供しています。
私どもでは、問題解決と目的達成を分けています。
「問題解決」は、発生している、あるいは意識されている
問題を解決するもので、まさに問題解決です。
これに対して、今問題が発生しているわけではないけれども、
問題が発生しないように、あるいはより良くするために、
手を打っておこう、というタイプの対応法があります。
これを私どもでは、「目的達成」と称しています。
先ほど、広い意味の問題解決と申しあげたのは、
通常の「問題解決」と「目的達成」を含めたものを意味します。
「問題解決」も「目的達成」も
特定案件に対応するもの(これを何とかしたい)と
類似複数案件に対応するもの(こういうことが起きないようにする、
または、こういうことができるようにする)とがあります。
特定案件に対応する例は以下のとおりです。
特定案件対応の問題解決の例:
ーー障害が発生してしまった。どうしよう。
特定案件対応の目的達成の例:
ーーこの見積りをすぐに出してほいい。
さらに、類似複数案件に対応する問題解決は、
好ましくない現象を発生させる原因を一つずつつぶしていく
予防的問題解決と
好ましくない現象を発生させる根本原因をつぶす
根本対策型問題解決とに分かれます。
前者の例:
ーー廊下が滑ってけがをしないように毎日拭く。
後者の例:
ーー滑らない材質に変える。
また、類似複数案件に対応する目的達成は、
改善型目的達成と改革型目的達成に分かれます。
前者の例:
ーー現在の見積り方法の中で、
ーーー少しでも早くできるように改善する。
後者の例:
ーーまったく別の見積り手法を開発して早くする。
以上を整理すると、以下のようになります。
個別案件対応の場合は、
対応原則を決めておくことはできますが、
「こうすればよい」
というすべての答えを用意しておくことは至難です。
福島原発事故の場合もこれに該当します。
瞬間の判断力や応用力が要請されます。
訓練を行っておけば、
いざという時に役立ちます。そういう訓練をしていないと、
いざという時に舞い上がってしまうのです。複数案件対応型の問題解決や目的達成に対しては、
いわゆる問題解決手法や、当社の目的達成手法があります。これらを利用すると、
複数人が共通の土俵の上で、
衆知を集める検討が可能となります。
この場合でも、出てくる対策の有効性は、
検討しているメンバの総力に依存します。問題が発生した時に、
「これはこのタイプだ、こういう対応が基本だ」
という判断ができ、適切な問題解決または目的達成の一歩を踏み出す
ことができます。
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