2023年5月24日水曜日

G7サミットの警備の成果!!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 G7サミット警備の大成功を称えましょう!
 その成功要因を確認します。
ねらい:
 予備を用意して弾力的に運用する習慣をつけたいですね。
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G7サミットは無事終了しました。
無事というのは警備のことです。
あれだけの「大物」が動き回って何も事故が起きなかったのですから、
警備大成功です。

5月23日の日経新聞にこういう記事が載っていました。




  ゼレンスキー氏G7出席
  サミット警備 臨機応変
  警察、綿密な準備生きる
21日までの主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)にウクライナの
ゼレンスキー大統領が急きょ参加したことで、
警察当局は警戒レベルのもう一段の引き上げを求められた。
突発事態などを想定した予備の部隊のほか、
他国の要人らの警備のため沿道に配置していた人員も投入。
戦火にある国の指導者来日という異例の事態だったが、
柔軟な部隊運用で緊迫の警備を大きな混乱なく終えた。

(急きょの訪問に対して)選択したのは、
追加の部隊派遣はせず予備や既存の部隊で対応するオペレーションだ。
サミットのような大規模な国際会議やイベントでは、
参加者や行事に急な変更が生じるのは珍しくない。
警察はこうした事態を見据えあらかじめ予備の人員を用意しており、
過去には2008年の北海道洞爺湖サミットなどでも活用した。

要するに、あらかじめ予備人員を用意しておき不測の事態に備える
ということです。
ギリギリの体制では動きがとれません。
それで思い出したことがあります。

【スケジューリングのバッファー】
手許に資料がないのでうろ覚えですがこういうことです。
複数人または複数チームが参加する大型開発プロジェクトです。
 プロマネが各チームに作業計画を出させます。
 そうすると、
 各チームとも見積りに対して安全を見て上乗せした数字を
 出してきます。
 遅れると他に迷惑がかかったり、怒られたりするからです。
 その計画に基づき作業をしますが、早く終わっても時間つぶしをして
 実績は計画通りとなります。
そのことに気が付いた「TOC制約理論」を発明した
ゴールドラット博士はこういう方法をガイドしました。
 各チームとも正味時間で計画を提出する。
 プロマネは、全体としての予備時間(バッファー)を用意する。
 各チームはその計画値をオーバしたらプロマネに申告する。
 プロマネはあらかじめ用意した予備時間で調整する。
 それでも、
 各チームが上乗せした予備時間の合計よりも少なくてすむ。
 誤差は母集団が大きくなるほど小さくなるという原理である。

予備を用意して状況を見て弾力的な運用をするということです。
これができるためには、現場の総指揮官が臨機応変の対応ができる
能力を持っていなければなりません。
今回の警備の現場の総指揮官はどなただったのでしょうか。

【仕事をしない勤務時間】
まったく別のことですが、
Googleだかが勤務時間の2割は仕事をしない時間としている
というこがありました。(今でもしているのでしょうか?)
その時間に新しいことを考えさせる、というのです。
ギリギリで仕事をしていたら、新しいことへの対応はできません。
なにごとにもバッファーは必要なのです。

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