2016年1月30日土曜日

「頭がいい人の仕事は何が違うのか?」


申し訳ありません。本稿は改行機能がおかしくなっています。




【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 できる人の仕事ぶりとできない人の仕事ぶり
  の整理をしてみましょう。

ねらい:
 それでどうします??

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これはめずらしく書評ではなく新聞広告で見つけた図書です。
広告にはこう書かれていました。






大反響 6万部!!
頭がいい人は、目的から逆算して仕事をする
惜しい人は、言われたことをそのままやる

私が惹かれたのは「目的」というキーワードです。


著者の中尾ゆうすけさんの紹介はこうなっています。





コンピュータ関連の技術・製造現場で、
モノづくりのプロセス設計と現場指導、
品質管理・原価管理等を通じ、
仕事の効率化や人材育成の基本を学ぶ。


その後、一部上場企業の人事部門にて、
人材開発、人材採用、各種制度設計などを手がけ、
人材を中心とした組織力の向上ノウハウ、
現場力の向上ノウハウを独自に構築。
著書多数。






「頭がいい人」の行動を、
そうでない人を「惜しい人」という言葉で対比させて
「こうするとよい」を解説されています。






「こうしたらよい」ということだけを言われても、
「そうですか』とピンときませんが、
「こうしてはダメ」ということと対比させると
なるほどとよく分かります。




この解説法は学ぶべきだと思いました。




頭がいい人は、目的から逆算して仕事をする
惜しい人は、言われたことをそのままやる
の部の解説は以下のとおりです。




重要な仕事を任されるには以下の3点が重要




1)依頼された仕事の目的を正しく理解する
2)「何が必要で何が必要でないか」を見極める
3)一歩先を読んでプラスαを付加価値として加える




そして「簡単な例」を示されています。



以前同じ職場にすごく気が利く後輩がいました。
あるとき、彼女に役員会議用のプレゼン資料のコピーを
お願いすることになりました。

私が「〇〇さん、この資料を10部コピーお願いできる?」
と聞くと、
彼女は資料にパラパラと目を通し、こう言ってきました。

「役員会議用の資料ですね。
このままコピーすると小さい文字がつぶれるかもしれません。
白黒コピーだったらカラーの部分が見にくいかもしれません。
データでいただいて印刷した方が見やすいと思いますので、
データをいただけますか。

あと、わかりやすいようにページ番号を追加しておきましょうか」




多くの人は、
コピーを依頼されたらそのままコピーをして終わりです。
対照的に、頭がいい人は、依頼された仕事を理解し、
的確な答えを出そうとするので、
仕事の依頼者に対して確認作業をおこたらないのです。




これで終わりで、期待に対しては物足りない感じでした。



どういうことを挙げておられるか目次をご紹介します。

どれもごもっともで賛成です。

特に私も意識していることを太字にしました。


第1章 頭がいい人はゴールから考える

 1頭がいい人は、目的から逆算して仕事をする
  惜しい人は、言われたことをそのままやる
 2頭がいい人は、求められるアウトプットを出す
  惜しい人は、ピントがずれている
 3頭がいい人は、「計画」と「確認」を大事にする
  惜しい人は、やみくもな「行動」で空回りする
 4頭がいい人は、人が動きやすい環境を整える
  惜しい人は、人に丸投げして警戒される
 5頭がいい人は、自分で考えて行動する
  惜しい人は、机上の空論を人に押しつける


第2章 頭がいい人はなぜ効率がいいのか?

  1頭がいい人は、上司が安心する「報連相」をする
  惜しい人は、自分に都合良く「報連相」をする
 2頭がいい人は、なるべくその場で終わらせる
  惜しい人は、後で落ち着いてやろうとする
 3頭がいい人は、途中から途中までやる
  惜しい人は、一気にやろうとする
 4頭がいい人は、資料は薄く、手元の情報は厚い
  惜しい人は、資料にすべての情報を書く
 5頭がいい人は、情報をわかりやすく共有する
  惜しい人は、情報を右から左に共有する
 6頭がいい人は、本来の「重要な仕事」が優先
  惜しい人は、頼まれた「緊急な仕事」が優先


第3章 頭がいい人のミス回避法&お詫び術

  1頭がいい人は、大事なことをメモに書く
  惜しい人は、知らないことをメモに書く
 2頭がいい人は、不備がないようにメールする
  惜しい人は、思いつきでメールする
 3頭がいい人は、仕組みでミスを防ぐ
  惜しい人は、「ミスでない」と思っている
 4頭がいい人は、最適なお詫びの仕方を選ぶ
  惜しい人は、火に油をそそぐ


第4章 頭がいい人が欠かさない仕事の習慣

  1頭がいい人は、ITで処理速度を上げる
  惜しい人は、いつまでもやり方が同じ
 2頭がいい人は、余計なものを持たない
  惜しい人は、余計なものを自ら増やす
 3頭がいい人は、必要な資料をすぐ探し出せる
  惜しい人は、書類がゴミと一体化している 
 4頭がいい人は、5分前には来ている
  惜しい人は、他人の5分を奪う
 5頭がいい人にとって、「挨拶」は仕事の一部
  惜しい人にとって、「挨拶」は労力のムダ
 6頭がいい人は、身なりも目的から逆算する
  惜しい人は、場違いな個性を発揮する

第5章 頭がいい人はこうしてサポートを得る

  1頭がいい人は、上司の権限、経験、人脈を頼る
  惜しい人は、自分1人でやりたがる
 2頭がいい人は、「相手のやり方」を尊重する
  惜しい人は、「自分のやり方」を押しつける
 3頭がいい人は、背伸びして人脈を広げる
  惜しい人は、人脈を「ずるい」と言う

第6章 頭がいい人の行動の指針とは?

 1頭がいい人は、「現状打破」を訴える
  惜しい人は、「現状維持」を訴える
 2頭がいい人は、ビジネス常識に従う
  惜しい人は、自分の常識に従う
 3頭がいい人は、不利な環境でも学ぶ
  惜しい人は、環境に恵まれれば学ぶ

上野の解説
以下、「頭がいい人」を「仕事ができる人」と読み替えて
私見を述べます。


1. 頭がいい人は、目的から逆算して仕事をする
      惜しい人は、言われたことをそのままやる
  
  システム企画研修株式会社で提唱する目的重視思考では、
  以下のような「目的・ねらい」10か条によって
  常に目的を意識しましょう、とお勧めしています。



   「目的・ねらい」10か条

  1. 初め必ず確認「目的・ねらい」
  2. チームで確認「目的・ねらい」
  3. 「どうしようか」の前に「目的・ねらい」
  4. 迷ったら確認「目的・ねらい」
  5. もめたら確認「目的・ねらい」
  6. 指示で明示「目的・ねらい」
  7. 受けるとき確認「目的・ねらい」
  8. 企画の要諦「目的・ねらい」
  9. 提案の基礎「目的・ねらい」
  10. どんな時でも「目的・ねらい」
   

2.  頭がいい人は、なるべくその場で終わらせる
  惜しい人は、後で落ち着いてやろうとする
  
  これは私が仕事ができる人の習性を見て体感したことです。
  上級管理者のところには案件が押し寄せます。

  その時に保留にしたらほぼ永遠にそれを検討する場は登場しません。

  ということは、その人は仕事をしていないということになるのです。
  「検討します」は「いや結構です」という意味だと関西弁は伝えています。




3.  頭がいい人は、大事なことをメモに書く
  惜しい人は、知らないことをメモに書く




  これは私が、コンサルタントがヒアリングする際の指導として
  部下に徹底したことです。
  ヒアリングしていて「自分が知っていることはメモしない」
  でいるのを見て是正したものです。
 
  当社のインタビュ手法には以下の記述があります。




  書記の、全内容を記録するメモをSメモという
  (速記式のメモ、書記のメモということでS)。
  この記録には記録の要否の価値判断や
  書記の賛否の判断などを交えてはならない。



4.  頭がいい人は、5分前には来ている
  惜しい人は、他人の5分を奪う
    
  私の体験談です。
  ずい分前に、
  中央官庁のシステム検討のお手伝いをしていた時のことです。


  省内の課長会議でシステム議題がありました。


  その時に、主催者が
  「まだお揃いではないので今しばらくお待ちください」
  と言いました。
  
  そうしたらある課長が
  「われわれは定刻までに来て待っているのだ。
  揃うまで待つというのなら私も遅れてくるぞ」と怒りました。


  そのとおりですね。


  皆そう思っていてもそれを口に出す人はいませんが、
  遅刻する人は他人の時間泥棒なのです。

5. 頭がいい人は、「現状打破」を訴える
  惜しい人は、「現状維持」を訴える
  
  このご時世に現状維持をしていたら「ゆでガエル」です。
  まずは現状を変える、どういう方向に変えるかを議論すべきです。




6.頭がいい人は、不利な環境でも学ぶ
  惜しい人は、環境に恵まれれば学ぶ

  「私の履歴書」等でよく見聞する話ですが、
  左遷されたようなポストで腐らず前向きに仕事に取り組んだ人が
  社長になっています。
  逆に左遷だとか思って腐る人には再浮上の目はないでしょう。






この本を読んでみてあらためて考えました。

書いてあることはまったくそのとおりで良いことが書いてあります。





しかし次の疑問が湧きました。



6万部売れたということですが、
「誰がこれを読むのだろう?」
「この本を読めば少しは自分も進歩すると思って買うのだろうか?」
「読んで『なるほど』と実践する人・実践できる人が
どれだけいるのだろう?」
「『なるほど』と思う人は
もともとそのことが分かっている人ではないだろうか」





Howto本の難しいところです。




私の著書も同じことが言えそうですが、
宣伝めいていて申し訳ありませんが、どなたかが言っていました。






「上野さんの『価値目標思考のすすめ』は
一つのことだけ言っているので後に残る。
いろいろ書いてある本は、その時はそうだ、そうだと思うけれど、
読み終わるとサッパリあたまに残っていない」





この疑問の答えはまだ出せていません。


1 件のコメント:

昔の娘だヨット! さんのコメント...

そうだ!そうだ!っと頷きながら読みました
しかし 自分自身に当てはめてみると 頭のいい人と
惜しい人とが混ざっていました・・・
どうも 満点には程遠いようです (>_<)