2014年9月23日火曜日

朝日新聞の報道方針を判定する

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 朝日新聞誤報問題を総括する。
 朝日新聞の報道方針に欠けている部分を指摘する。
 改めて「愛国」の重要性を考えていただく。

ねらい:
 早く戦後の誤った日本国総括から脱却しましょう。

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ご承知のように、
9月11日朝日新聞は二つの吉田報道の誤りを認め、
社長が謝罪会見を行いました。

この件について朝日新聞読者から、朝日新聞社に対して
多数の投稿がありました。

そこで、朝日新聞では9月18日、
寄せられた千通を超える投稿の中から8通を紹介する特集を
「声」欄で行いました。

これで分かることは
朝日新聞を「正義の味方」扱いにしてきた
永年のファンが多いことです。
こういうような意見が載っていました。

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【父が好んだ朝日だから悲しい】
(15歳の高校生)
小学生の頃、授業で使うために新聞を持って行くと、
先生から「朝日新聞なの?すごいね」と褒められた。

なぜ褒められたのか分からなかった。
理由を聞こうにも父は私が5歳の時に
心臓発作で亡くなったため聞くことができない。

ただ分かるのは父は生前、無類の新聞好きで、
その父が好んで朝日新聞を読んでいたということだけだ。
朝日新聞は私の小さな自慢になった。

毎朝、「お父さん、新聞」と言って
仏壇まで持って行くことが、いまも日課だ。
旅行先では必ず朝日新聞を読む。
父がそばにいると感じられるから。

その朝日新聞が誤報で非難されている姿をみると、
悲しく、悔しくなる。
我が家の新聞は読むためだけでなく、
家族の存在を感じさせるものだ。

「すごいね」と褒められたあの日のようになるまで、
父と一緒に朝日新聞を応援し続けたい。
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【市民の声もっと謙虚に聞いて】
(63歳主婦)
(前段省略)
きな臭い時代の足音が聞こえる今、
権力批判はとても重要だ。大いにやってほしい。
そのためにも「クレームこそ社の宝」という姿勢で、
朝日新聞の幹部が読者からのすべての意見に目を通し、
謙虚に、真摯に街の声を聴いてほしい。
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【活字への信頼を裏切られた】
(65歳写真家)

「朝日よお前もか」
社長の謝罪会見を報じた12日の朝刊を見て衝撃を受けた。
(省略)
学生時代から40数年間も読み続け、
信頼してきただけに、実にショックな朝だった。
(省略)

新聞の活字はそれなりの学識のある人々が検証し、
信頼性があるものだと信じてきた。
それが裏切られたのだ。
一体何を信じたらよいのだろう。

時代は進歩しているのではなく、
限りなく後退しているのではないか。
そんな空しさを感じる。
(以下省略)
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他にも5人の投稿が紹介されています。
見出しはこうです。
 信頼回復へ血のにじむ努力を(50歳公務員)
 読者の気持ちを読めていない(77歳英語塾経営)
 先入観を排して取材にあたれ(21歳大学生)
 「スクープありき」ではなかったか(44歳会社員)
 1日も早い名誉挽回待っている(65歳保育園職員)

 
 
総じて言えることは
1)朝日新聞を信頼しきっている読者が多い。
2)長く継続している読者が多い。
3)権力批判精神が評価されている。

9月14日の「声」欄にも
65歳大学名誉教授の以下の投稿が載っていました。

【時の権力への批判を緩めるな】 抜粋
朝日ならではの鋭い記事を読者として期待する。 
わが国は「戦争する国」に向けた危険な動きが加速している。
だからこそ、朝日新聞への期待も大きいものがある。
「時の権力」への批判を緩めないでもらいたい。

これこそが、
世の知識人と言われる人のスタンスを代表した意見でしょう。
戦後の教育は、
米国の指導で以下の内容を基本理念にしています。

 日本は一方的に不当な戦争を起こし、
 多くの犠牲者を出した。
 戦争は二度と起こしてはならない。
 愛国心も否定
 (愛国は軍国につながる。国旗・国歌を認めない)
  
 

 →戦争の絶対的否定で抽象的平和主義
 

この教育にすっかり洗脳されたエセ知識人が、
朝日新聞のバックボーンです。

朝日新聞の報道基本姿勢は以下の2点だと思われます。

1.抽象的・観念的平和主義
 実際に戦争の悲惨な被害を受けて「戦争こりごり」
 という方も多いでしょうが、
 上記占領軍による洗脳の影響が大きいでしょう。
 「反戦思想が知識人の証しだ」
 というような風潮もあったと思われます。

2.反骨精神
 そのような知識人を主要読者とした点から、 
 現実主義に流れる世相や政権に対して
 批判的態度をとることが
 営業政策的に理に適っているのです。

慰安婦問題は
日本軍の悪事をあげつらおうということで1.に合致していますし、
福島原発事故の際の「逃亡」報道は、
原発反対派世論を意識した原発のイメージ悪化を狙ったものです。

いずれも単なる誤報ではなく、
抽象的平和主義者である朝日新聞ファンに迎合しよう
という姿勢のなせる技なのです。

これまでも、慰安婦問題の誤報道を中心に
真実を知る知識人は、朝日新聞の非を追求していました。

私もその追求は正当であると思っておりましたが、
当ブログ・メルマガ読者の中にも
朝日新聞ファンがおられることを意識して
敢えて徹底追及はしませんでした。

私の方がマイナス評価を受ける可能性大だったからです。
でもこの状況になれば、
朝日新聞の肩を持つ朝日新聞ファンはいないでしょう。

朝日新聞の方針の間違いは、こういうことだと思います。

平和主義や反骨を報道方針の最上位においたのです。
ですが、平和主義や反骨が
国民にとっての究極の価値目標ではなく、
愛国がより上位の価値目標なのです。

最上位は国民自身の幸せです。
国民が幸せになるには、自分の家族、自分の所属する社会が
幸せになる必要があります。
社会の上限の国家が幸せになる必要があります。

「社会が幸せになる」とは、
社会が国民にとって嬉しい状態になることです。
その関係を表すと以下のようになります。

   【価値目標の系統】     【その実現を願う気持ち】

   国民一人一人の幸せ      幸福を願う気持ち
         ↑
   家族・仲間・社会の幸せ     家族愛、隣人愛、等
         ↑
   国家の幸せ            愛国
         ↑
   平和、国家の繁栄・成長    平和主義、(所得倍増)

つまり平和主義より上位に、愛国があるのです。
平和であっても
国が衰退して没落してしまっては嬉しくないでしょう?
そうならないように国を思う気持ちが愛国です。

朝日新聞の行動は、
仮に誤報でなかったにしても、愛国心の欠如です。

日本軍が恥ずべきことをしていたと表明することが、
日本にとって嬉しいこと、得になることなのですか?

原子炉の従業員が上司の指示に反して
逃げ出したということが、国民にとって誇りになることですか?

得にならないこと、恥になることを明からさまにすることは
愛国という観点から好ましいことなのですか?
決してそうではないでしょう。

時の政権の政策も国にとって好ましいことかどうかを判断して
評価・報道するのが筋です。

ただし、国民は多種多様ですから、
誰にとって好ましいのかという視点は必要です。
しかし、何でもかんでも悪い点を指摘するのは、
反骨でも何でもないでしょうに。
まして、「鋭い指摘だ」などと言うのはとんでもないことです。

早く、国家思想の戦後から脱却して、
まともな愛国心を強化して
みんなが嬉しい国を守りませんか!!


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と、ここまで書いたところで、
田母神俊雄さんの「なぜ朝日新聞はかくも安倍晋三を憎むのか」
を知りました。

早速読んでみました。
この本はタイトルのように狭い内容ではありません。

脱自虐史観、脱親中国、脱米国依存を実証的に説き、
日本のために汗水をたらす「日本派新党」の立ち上げ
を主張しておられます。

全面的に賛同できる内容です。
文章も歯切れがよくスゴイ迫力です。
ぜひご一読をお勧めします。

本書の内容は別項でご紹介します。

その路線の中で、
いかに朝日新聞がいい加減かを実証しておられるのです。

その点だけを要約するとこういうことです。

朝日新聞は大戦中は軍国主義のお先棒を徹底的に担いだ。
戦後、米軍の非道を批判する報道を行って
2日間の発行停止処分を受けた。
それ以来、
180度方向転換して現在のような左翼系報道姿勢となった。

(上野コメント)常に、基本にあるのは商業主義である。
新聞といえども営利企業だから読者を獲得しなければならない。
戦時中のお先棒担ぎも戦後のエセ知識人迎合主義も
商業主義から来ていて、大成功を収めている。

真の「日本のため」は二の次になっている。

田母神さんが上げておられる
いい加減あるいは歪んだ報道の例は以下のとおりです。
 特定秘密保護法を悪法扱いにして徹底的キャンペーンを張った。
 集団的自衛権行使を日本を戦争に巻き込む危険な行動だと、
  これも大々的キャンペーンを張った。
 
 親中・親ソ・反米姿勢
 反安倍政権、
 反田母神俊雄

4 件のコメント:

Kumagorow さんのコメント...

戦争に負けてから、愛国主義の記者が責任を取って朝日を辞めて、残ったのは左翼主義者だけだ、という話を聞いたことがあります。戦時下では、左翼は抑圧されていましたので、戦後、その反動で扇動的言動に走ったとのこと。又、戦争責任を回避したいアメリカが、その活動を支援したという話も聞きました。そろそろ、日本人は真実に目覚め、自信を回復すべき時ではないでしょうか!

匿名 さんのコメント...

上野さんの評価は素晴らしい。100%意見が同じです。実は私も学生時代、朝日新聞の記事を見て素晴らしい内容だと感心していました。しかし、或る年配者に上野さんのような意見を聞き、朝日新聞の危うさを知りました。それ以降、表面的平和主義の朝日の記事は一切読まないようにして、40年近く生きてきました。今回の朝日の謝罪は、今までの朝日に対する見方が正しかったということを実感しました。

上野 則男 さんのコメント...

kumagorowさん、匿名さん
賛同・応援コメントありがとうございます。
匿名さん、よく「年配者」の意見で完全転身できましたね。感心です。

上野 則男 さんのコメント...

私の友人からのメッセージです。

 私は朝日新聞をずっと読んで来ました。
 朝日新聞を好きですがフアンではありません。
 この度の池上さん記事の掲載拒否は酷いですね。
 担当役員は代わったの記事はありましたが
 更迭とは表現されていません。
 社長以下担当役員、担当部長位まで首に出来れば
 流石朝日と褒めたいですね。
 出来ないでしょうね? 悲しいですね。