2012年10月26日金曜日

サムスンが発展しているのは人事制度のおかげ?

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 「サムスンの目覚ましい発展の要因として人事制度もある」
  という主張を知っていただく。
 発展の主要因は、やはりトップのりーダシップであることを
  再確認していただく。
 日本では、
  トップのリーダシップがシステム面で発揮されていないのは
  なぜなのかの問題提起を確認いただく。

 
ねらい:
 この続きを「日本ではなぜ、ビジネスインフラを整備しないのか」
 で読んでいただく。

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竹島で韓国ともめていますが、
「サムスンの戦略人事」(李 炳夏・新宅 純二郎著)
を読んでみました。

サムスンが発展しているのは、
巷に言われる
トップのリーダシップ、即決即断だけの結果ではない、
という主張です。

サムスンでは、
経営トップのリーダシップ発揮と並行して
実力主義・成果主義の人事制度を導入し、
これが社内の活性化に大いに貢献している、というのです。

こういうことが紹介されていました。

サムスン電子の人事戦略は大きく次の3世代に区分される。

第1世代 1969-87年 創業から安定成長期
 年功ベースの能力主義の時代
 施策:定年制度導入、昇進・昇格分離、職級段階の拡大
 日本の成長期と同じ施策です。

第2世代 1987-97年 労使危機・社会不安期
 従業員家族主義の時代
 施策:福利厚生制度の拡充、
     生涯職場の理念に基づく新人事制度
 
 社会では労使危機の時代に、家族主義を強化して
 問題解決しています。

第3世代 1997-現在 経済危機を契機に転換期
 コア人材中心の成果主義時代
 施策:年俸制、利益配分制、評価制度改善、職級段階縮小
 日本でも実現を目指しましたが挫折企業の多い制度ですが、
 サムスンでは有効に機能しているようです。

たしかに時代の変化に合わせて、
的確に制度を変更してきています。

しかし、企業の発展を実現するのは、
やはりトップのリーダシップが主要因でしょう。

このサムスンの人事制度に魂とスピードを与えたのは、
トップの才覚であると思われます。

この技術革新の速い時代、企業が発展するには
迅速な意思決定が勝負です。

意思決定が遅れている日本の電器大企業が
惨憺たる目に遭っているではないですか。

以下の日本の急成長企業とトップは、ご承知のとおりです。
(敬称略です)

 ユニクロ(ファストり) 柳井正 
 ソフトバンク             孫正義
 日本電産             永守重信
 ワタミ                   渡邊美樹
 ヤマダ電機        山田昇 

少し前
 京セラ  稲盛和夫
 カシオ  樫尾一族
 セコム  飯田 亮

だいぶ前
 ソニー    盛田昭夫 井深大 
 ダイエー   中内功
 松下電産  松下幸之助

自治体でもそうでしょう!
 大阪府・大阪市 橋下徹

大企業でも、
リーダシップのあるトップが采配を揮われた時には
業績が向上または回復しています。
 
 松下電器  中村邦夫
 富士通    黒川博昭
 菱食     廣田正
 イオン    岡田元也

「ワンマン型の優秀なトップはいらない」
というようなことを説いている経営戦略本がありましたが、
その考えは時代遅れです。

右肩上がりの高度成長時代には、
優れたトップがいなくても多くの企業は成長できたでしょうが、
今は違います。

経営トップのリーダシップ頼みでなくて
伸びている会社は商社でしょう。
その謎はこうして解けます。

商社の仕組みは基本的には個人商店の集合です。
ひとりひとりが分担して責任領域を任されています。
そうして結果は正当に評価されます。

そうなれば、優秀な社員が集まっていますし、
好きでこの世界に入っている人達ですから、
皆さん頑張ります。

現在は資源開発が稼ぎにつながっていますので、
組織力のようにも見えますが、
基本体質は同じです。

組織の力は、
信用と管理・事務の後方部隊で発揮されています。
この支えの基に個人が頑張っているのです。

トップのリーダシップが必要なのは、
事業面だけではありません。

事業を支える仕組み・システムの面でも
リーダシップが必要です。

その面のリーダシップがなくて
重大事故を招いた例がみずほ銀行です。
3行が一緒になった時に、
システムを統合しないと問題が起きると指摘されていたのに、
その決定を先送りしたのです。

逆に銀行業界で
システム統合を成功させたのは、
三菱東京UFJ銀行の畔柳信雄頭取でした。

畔柳氏は、情報システム部門の経験、
システム担当役員の経験もある方でした。
畔柳氏の決断でシステム統合の方針が決まり、
実現したのです。

畔柳氏は例外的で、日本では、
広い意味のシステム面に理解のある経営トップが
ほとんどおられないようです。

なぜでしょうか。

この続きは
別項「日本ではなぜ、ビジネスインフラを整備しないのか」
をご覧ください。

2 件のコメント:

  1. 僭越ですが私見を述べさせていただきます。視点を変えてみますと、日本の企業が、特に製造業の場合、経営者のリーダーシップと人事戦略を充実させたからといって、サムスンと対抗できるとは思えません。
    現在の円高・ウォン安という要因は除くとしても、国際市場の欲求に合わない自己満足的な過剰品質・過剰性能といった問題なども残るからです。
    ガラパゴス化は携帯だけに限った問題ではないのです。

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  2. M.I.さん
    ご意見ありがとうございます。
    私の意見は、「人事戦略もトップのリーダシップ次第だ」ということです。「変革時代は、すべてトップのリーダシップによる」という意見です。
     「国際市場の欲求に合わない自己満足的な過剰品質・過剰性能といった問題」からの脱却だってトップのリーダシップでできるはずです。また、それしか方法がないでしょう。

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