2010年6月11日金曜日

「偽装ラブホ」ってご存じ?

 5月28日の一部新聞に「偽装ラブホテル規制へ政令改正」
 「類似ラブホ 規制対象」という記事が載っていました。

 偽装ラブホって何かお分かりですか。

 ビジネス界では「偽装請負」「偽装派遣」が問題になっていました。
 この二つは同じものを指しているのです。
 逆の言葉が同じものを指しているというのは
 不思議ですね。

 正確には「請負偽装派遣」と言うべきだ、と
 ある解説が主張していました。
 つまり、請負を偽装している派遣という意味だというのです。
 この表現が誤解がないですね。
 つまり、職種によって派遣は規制されていてできないので、
 実質は派遣なのに請負ということにして仕事を受けている
 ことを指していました。

 情報サービス業界では
 派遣は認められているけれども、
 印象が良くないのと対価固定とするために
 請負として契約するということが一部で行われています。
 それが請負偽装派遣です。

 その方式から言うと
 この「偽装ラブホテル」は
 「ホテル偽装ラブホテル」なのです。
 つまりラブホテルは規制が厳しいので
 ホテルとして営業許可をとって
 実際はラブホテルの営業を行う、ということです。

 では、ラブホテルの規制は何でしょうか。
 当日の新聞記事によると、
 風俗営業は風俗営業法で規制されますが、
 風俗営業の事業所は、
 「学校の周辺200メートル以内は禁止」
 「18歳未満の利用禁止」
 なのだそうです。

 その規制を逃れるため、
 たとえば、学校の周辺200メートル以内に建てるために
 通常のホテルであるとして営業許可をとっているのです。
 それらしきところが、全国で3600軒もあるそうです。

 しかし、どうやって「これはラブホテルだ」と
 決め付けられるのでしょう。
 見ればそれとなく分かりますが、
 風俗営業法の番人である警察庁の見解はこうです。

 「休憩料金表示がある」
 「玄関やフロントを目隠ししている」
 「客が従業員と顔を会わさないで利用する」

 「なるほど」ですね。
 このいずれかの条件を満たしていない
 「ラブホ」は無さそうです。

 しかしこれまでは、
 「建物の構造または設備」などで判定していたようです。
 たとえば、回転ベッドだとかです。

 それからすると、今回の規制条件の方が簡単でかつ明確ですね。
 なぜ今まで、それが分からなかったのでしょう?

 ラブホの今までの規制は建物の中に着目していたのです。
 技術者が考えたのでしょうね。
 新しい条件は、外側に着目しているのです。
 利用者視点と言ってもよいでしょう。
 古い規制方法を考えた人たちは
 ラブホを利用していなかったのでしょうか。

 こういうことは、情報サービス業界ではないでしょうか。

 その見方からシステムの世界のことを考えてみます。
 システムの規模を計るのに
 作成するプログラムの規模で見積っていたのが従来法です。

 これに対して、ファンクションポイント法といって
 システムの利用者から見える「画面や帳票の数」などで計る方法が
 用いられるようになりました。

 ラブホの規制条件と同じで、
 この方がはるかに納得性があります。

 現在のシステムは特定の人が利用するのはなく、
 社会で一般に利用されるようになってきましたから
 利用者視点は当たり前になりました。

 ついでにラブホについて調べてみました。

 宿泊名簿のこと。
 本来、ホテルでは宿泊名簿(利用者名簿)
 の記載が義務付けられています。
 「ラブホ」ではまったくそれはありません。

 この宿泊名簿は税務署が所得想定資料にも使うのですが、
 それがないということは
 どうやって所得算定するのでしょう。
 自動料金収受システムがないところでは
 いい加減にごまかしているのでしょうね。
 税務署はどうやって、ごまかしを見破っているのでしょうか。

 次は、利用客数です。
 どのくらいの利用者がいるのでしょう。
 インタネットを見ましたら、
 こういうことが載っていました。

 全国に約3万軒のラブホテルがあり、
 1軒あたりの平均客室は、約20室。
 (注:先ほどのデータで見ると、このうちの1割が非合法ということです)
 一部屋につき1日2組の客が利用するというデータ[を元に計算すると、
 1日の全国の利用者は、100万カップルを超える。

 100万カップルということは、200万人です。
 日本の18歳から39歳までの人口は約4000万人です。
 そのうち、5%が利用している、ということになりますが、
 その人たちが毎日利用しているわけではないでしょうから
 同一人は平均1週間に1回とすると、
 1400万人が1週間に1回、ラブホを利用していることになります。

 その年代の人の3分の1が夫婦以外と関係しているということです。
 たまには、夫婦も気分転換で利用する人がいるでしょうが、
 それにしても、その数はいかに何でも多すぎでしょう。
 ということは、ラブホはそんなには稼動していない、ということです。
 先の仮説は間違いです。

 上でご紹介したような推計法を「フェルミ推定」と言いますが、
 200万人という数字は、
 推定をしっぱなしで検証をしていないということですね。

 事業企画の時には、いろいろな角度からの検証が必要です。
 いずれ、事業企画の際の売上予測方法のテーマを
 取り上げてみたいと思います。

1 件のコメント:

  1. 18歳から39歳だけが利用者の年齢ではないでしょう。
    またホテヘルなど風俗利用もあり、改正の問題となっているのは児童回春などを含む未成年者の性犯罪への対応や保護です。
    その数も含めて計算する必要がありますが被害者が届けを出さない場合もあり正確な犯罪のデータは取ることは難しいでしょう。

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