目的:
日大アメフト部の大反則事件を
アリストテレス・モデルで分析してみます。
その先を想定してみます。
ねらい:
私としては、
アリストテレス・モデルの分析を修練します。
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平和な日本中が大騒ぎになった
日大アメフト大反則事件をアリストテレス・モデルで
整理してみます。
要因区分
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要因
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目的因
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試合に勝ちたい。
(目的のために手段を選ばず、になってしまった)
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環境因
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一部の運動部の世界には、指導層に絶対服従の風土がある。
コーチは今回の選手の高校時代からの恩師である。
日大は昨年の甲子園ボウルで27年ぶりの学生日本一になった。
関学は強豪である。
51回続いている歴史ある定期戦である。
チームの威信がかかる。
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間接因
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監督は「相手のクォーターバックをつぶせれば試合に出してやる」と言った(当該選手談)
コーチは「QBを潰せ。分かっているな」と言った。
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直接因
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ボールをキープしていない選手に後ろから強烈なタックルをした。
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この分析からすると、
環境因のプレッシャーを受けた監督が
誤った目的因によって
間接因の行動を起こし、直接因を発生させた
ということになります。
ここで問題になっているのは、
コーチは
「潰せとは言っているが、怪我をさせろという意味ではない
思い切りやれという意味である」
と言っていることです。
おそらくそうでしょう。いくらなんでも
「反則のタックルをして怪我をさせ試合に出れないようにしろ」
とは言えないでしょう。
でも選手が、
忖度でそう受け取ったとすればどういうことになりますか。
忖度は、類似ケース等があって類推するものです。
ゼロからの忖度ということはあり得ません。
ということは、これまでも日大アメフト部では、
そのような忖度を生む実績があったということになります。
そうしないと「潰してこい」という指示を
「そのくらいの気持ちでやれ」という風には受け止めないでしょう。
したがって、言葉の上でどう言ったかよりも
言ったことがどういう意味を持っているかが問題となるのですが、
忖度は、法律問題になると、おそらく証明は不可能でしょう。
ということで、この問題は形式的な刑事事件としては
共犯は成立しないで決着でしょうね。
2 件のコメント:
しばらくぶりのご挨拶としてコメントいたします。忖度ー
あいまいな日本人の配慮、それも、結果をより混乱させる特性がすっかり社会事象として浮上しています。日大の事件は旧弊さを感じます。反義語はフェアプレイでしょうか。
こうがさん たいへん懐かしい方からのコメント嬉しいです。
忖度はある面で日本の良き国民性なのですが、この頃は悪い例ばかりが登場しています。悪乗り・迎合主義のマスコミが悪いのです。忖度の反対語は、ある面で明示ではないでしょうか。
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