「日本はどうするのだ」「方向が見えない」という
声が巷に溢れています。
個別の領域のことではなく、
「日本全体としてこうすればよい」
という本格的な総論・本質論はあまり見られません。
ところが、私も最近知ったのですが、
経済同友会が2011年1月11日に
「2020年の日本創生
ー若者が輝き、世界が期待する国へー」
という提言を取りまとめていたのです。
この内容は、中央公論新社から
「日本創生ー希望と信頼の国への改革マップ」
として刊行されています。
この提言はたいへん良くできています。
しかし、発表時点で私は知りませんでしたから
マスコミは力を入れて報道していませんね。
比較的地味な内容ですから、
マスコミ受けしなかったのでしょうか。
4年間に亘って検討した内容の集大成です。
失礼ながらたいへん良くできていると思います。
私としては、
この結論を今後のバイブルにしたいと思うくらいです。
その結論をご紹介します。
なお、以下の紹介の文章の多くは
前原金一さんが
(元住友生命常務、経済同友会副代表幹事、専務理事)
東大経済学部の会報である「経友」誌に寄稿された
「2020年日本の創生」によっています。
なお、以下の紹介の文章の多くは
前原金一さんが
(元住友生命常務、経済同友会副代表幹事、専務理事)
東大経済学部の会報である「経友」誌に寄稿された
「2020年日本の創生」によっています。
1.国が目指す方向
「若者がやる気と希望の持てる国」
「国際社会に貢献し、信頼される国」
2.国家運営の再構築
「地域主権型道州制」を導入する。
以下の3階層で構成される。
基礎自治体 人口30万人程度で
住民に最も身近な生活行政全般を担う。
道州 11~12州と東京特別州に再編され、
産業振興やインフラ整備等の広域行政を担う。
国 外交や国防など国にしかできないことを担う。
道州の人口や経済規模は
世界の主要国たとえばスウェーデンなど)に
匹敵しており、
匹敵しており、
生活の質の向上、産業振興、文化発信などの面で
各国と競い合いながら、
活力を十分生み出すことのできる潜在力
を持っている。
を持っている。
国会
衆議院は1票の格差を是正し、
民意を正確に反映した政権選択の場に、
参議院は道州代表から構成された
真の「良識の府」にして
真の「良識の府」にして
政権と一線を画す。
行政
首相直属の「国家戦略本部」を設置し、その下に、
「経済財政諮問会議」「国家安全保障会議」を置く。
3.財政健全化と社会保障の再構築
基本的にバラ撒きはやめ、
真に必要な領域に重点配分できるようにする。
年金制度:
2017年までに消費税を17%に引き上げ
基礎年金は65歳以上の全国民に
毎月7万円を支給する。
毎月7万円を支給する。
(現在の民主党案もこうなっています)
年金保険料は徴収しない
(「賦課方式」から「税方式」へ転換する)。
基礎年金とは別に、民間金融機関などが運営する
新・拠出建年金制度を創設する。
子育て支援:
昨今話題になっている婚外子の差別撤廃
も入っています。
も入っています。
(上野:子供を増やせと言っている時に
婚外子に対する税制上の差別があります。
これはとんでもないことである、
早急に是正すべきであると憤慨しています)
財政健全化の対策
財政再建策と合わせて、成長戦略を実行する。
4.経済再生と成長基盤の強化
9領域の成長戦略を提示しているが、
特筆事項は、以下の点である。
アジアを中心とした新興国の活力を取り込むために
国を開くことが鍵になる。
少子高齢化等の課題を逆手に取り、
医療・介護サービス分野や保育サービス分野などを
成長分野として育成していくことが重要である。
また、環境・エネルギー分野に官民が重点投資、
革新的技術開発を進め、
我が国の産業や国の競争力を高め
世界のエネルギー問題や地域温暖化問題の解決
に貢献する成長戦略も重要である。
5.国際社会の平和と繁栄への貢献
外交
中長期的な日本の国益を踏まえて
国際社会に主体的に貢献する外交を
展開すべきである。
展開すべきである。
安全保障
日米同盟を基軸として
日本およびアジア・太平洋地域の安全保障を確保し
日米同盟に加えて、
多国間や2国間の安全保障対話を通じて
信頼関係を醸成する。
信頼関係を醸成する。
6.「国のかたち」の実現に向けた企業変革
経済同友会の1946年の設立趣意書には
「今こそ同志相引いて互に鞭ち脳漿をしぼって
我が国経済の再建に総力を傾注すべき
秋(とき)ではあるまいか」
秋(とき)ではあるまいか」
と非常に元気の出る言葉が躍っている。
これを受けて、2009年に提言した
「新・日本流経営」を実践する。
すなわち、
第1に日本企業として培ってきた「強み」を再認識し
磨き上げること
第2に高付加価値と新陳代謝を加速すること
第3に国際社会に貢献し、
期待と信頼を獲得する社会的責任経営を実践する。
さらに、
人材こそ企業の成長の源泉であり、
人材採用の多様化、新卒採用活動の適正化、
グローバル人材の育成、
女性・高齢者・海外人材の積極的活用など
を提言している
以上、長々とご紹介しましたが、
多くは項目だけを見ると目新しさはありませんが、
その内容は具体的で確かな内容が溢れています。
(当テーマの目的・ねらい)
ぜひ、日本の将来の関心のある方は
「日本創生ー希望と信頼の国への改革マップ」
をご一読の上、
座右に置かれることをお勧めいたします。
座右に置かれることをお勧めいたします。
1 件のコメント:
太陽が後、50億年で燃え尽きるのが解っている今、
何をすべきか。
誰か考えているのでしょうか?
コメントを投稿