2021年6月20日日曜日

ワクチン接種は一大ビジネスです!!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 コロナワクチン接種の現場報告です。
 この接種ビジネスを多少分析してみました。 
ねらい:
 裏方さんのご苦労を推察しましょう。
 莫大な予算の適切な使用を見守りましょう。
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出典:NHK 6月17日

日本のワクチン接種は、オリンピックの開催を控えているというのに
まだまだ遅れています。
気になる所ですが、このテーマを少し分析してみました。


政府は21年度予算で新型コロナ対策のために5兆円の予備費を計上しています。
5月14日の閣議で新型コロナウイルスのワクチンの購入費用として、
2021年度予算の予備費から5,120億円を支出すると決めました。

ワクチン接種体制等の整備費5,798億円は、
令和2年度第3次補正予算で支出決定しています。

通常の予算では、
何千万円、何億円単位の予算を細かく詮索・審議しているのに、
非常時とはいえ、たいへん大ざっぱな対応です。
いろいろずさんなことが起きるのは仕方ないことかもしれませんが、
気になるところです。

6月13日、私も第1回のワクチン接種を受けました。
近所の学校の講堂でした。
それまでに、試行錯誤が済んでいたのでしょう。
時間どおりの進行で
受付から終了までも滞留なく流れていました。

その時に、感じたのが、受付や案内係の多さです。
受付の人は、受診者の書類の抜け漏れを確認するだけですから、
何も専門的知識はいりません。
案内係も当然そうです。
この人たちが、医師1人、看護師1人に対して、
3人くらいいました。
その人たちが一つの目的で働いているのですから、
これは、立派なビジネスだ、と思いました。

注射は看護師でした。若い美人で嬉しかったです。
注射の前の問診がお医者さんでした。
なるほど、そういう分担なのでしょうね。

そこで、この接種作業が、
どれだけのビジネスなのか分析してみました。
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日本国民全体の接種回数は、
1億人が2回ずつ接種すると2億回です。

これを5か月・150日で完了するとなると、
1日130万回の接種が必要です。
接種者(医師)1人で、
1日50人(1時間7人)の接種が可能とすると、
接種者は全国で26千人必要です。

かたや接種体制の予算は前掲のように5800億円です。
150日で割ると1日当り39億円となりますから、
接種者26千人の1人日当り15万円となります。

これを分解しますと、
医師が1日10万円、看護師が1日2万円、
アルバイトが3人で各3万円の計算となります。
この計算は、平常時の相場を前提としますと、
だいたい当たっているようです。
予算もそのようにして組んだのでしょうか。

しかし医師は、
この仕事に1日10万円で働いてくれるのでしょうか。
医師は全国で32万人(2016年)ですから、
2万6千人はその約1割です。厳しいですね。
同一人が150日働くことはなさそうですから、
調達に苦労しそうです。
私を問診した医師は、
だいぶ前に引退したような老夫人でした。

ですから医師だけでは足りず、
歯科医師や救急救命士まで手を広げているのです。
薬剤師も調達対象に挙がっているようですが、
筋肉注射はムリですね。問診も無理でしょう。
ということだと、学生アルバイトと同じことしかできません。
それならわざわざ薬剤師さんにお願いすることはありません。
アルバイトが喜んで参加してくれます。

看護師は、2018年に就業中の人が122万人います。
3万人弱はその2%ですから、何とかなりそうですが、
引退している人、休職中の人も狩り出されています。

アルバイトは、この計算だと全国で7万8千人にもなります。
このアルバイト求職難のときに、
150日を1日1万円で保証されたら嬉しいですね。
この調達には苦労しないでしょう。
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しかし、このビジネスは生産的価値がないものですから
たいへんなロスです。
それこそ、「ドブに金を捨てている」ようなものです。

このロスはどうやって回収するのでしょうか。
国家予算の赤字が後世に伝えられることになるしかありません。
それが5兆円です。
「いいわ、いいわ」でなく、
しっかり考えて使っていただきたいと思います。


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