2019年5月27日月曜日

当社のオフィス、移転しました

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 当社オフィス移転のごあいさつです。
ねらい:
 今後ともご支援いただけますよう
  何とぞよろしくお願いいたします。
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皆様にもこういうご案内をさしあげました。

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お世話になっております皆様へ
                   システム企画研修株式会社
                 代表取締役 上野則男
たいへんお世話になっております。
令和の時代を迎えました。
これを機に弊社は、対象事業の絞り込みと固定費削減に
取り組むことといたしました。
対象事業は、
勝手ながら今後は以下の範囲に絞り込ませていただこうと思います。
あらためて、ご検討いただければ幸甚でございます。
1.ソフトウェア保守(変更管理)業務の生産性向上・コストダウン
  10年来取り組んでおりますテーマです。
  以下のURLをご参照ください。
   http://www.newspt.co.jp/data/henkou/henkou.html
2.効果が確実に実現する実践付き研修
  研修兼業務改善となっております。
  以下のURLをご参照ください。
   http://www.newspt.co.jp/data/kensyu/jissenn/index.html
3.経営改善プログラムの実施
1)MIND-VIP(部長様中心の業務改革プログラム)
  社長様の強力な助っ人となります。効果抜群です。
   http://www.newspt.co.jp/data/kensyu/vip/vip.html
 2)(情報サービス業の)事業強化拡大検討プログラム
  末永く発展していただくための基礎を築いていただきます。
  http://www.newspt.co.jp/data/consul/jigyoukyouka.pdf
4.お客様の特別ご要望事項
  弊社がお役に立つことであれば対応させていただきます。
  ご相談いただければ幸甚でございます。


固定費削減対策といたしましては、
6月から下記のレンタルオフィスに移転いたします。
働き方改革と組み合わせて、
お客様には従来どおりのサービスをご提供させていただきます。

メールアドレス、ホームページ等の変更はございません。
機会がございましたら是非お立ち寄りください。
引き続きのご愛顧・ご支援を賜りたく、
何とぞよろしくお願い申しあげます。
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システム企画研修株式会社  代表取締役上野則男
品川区東五反田163 いちご五反田ビル3階
プレミアムオフィス五反田327号室
  〒141-0022            Tel080-1169-3667
ueno@newspt.co.jp   http://www.newspt.co.jp
上野則男のブログ http://uenorio.blogspot.com/
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ここでは、ご案内にはないこのオフィスの地図と写真を
ご覧いただきます。


場所はここです。
五反田の元「有名」な有楽街の隣です。
近くに飲食店やホテルがたくさんありますが、
ここの一角はオフィス街になっています。
これが、当オフィスが入った「プレミアムオフィス五反田」の
共有スペースの写真です。


これが入り口です。
当オフィスの写真はありません。
かなり広めの書類棚があることだけを申しあげておきます。
ご覧になりたければいらしてください。
お待ちしています。

2019年5月24日金曜日

今年のゴールデンウィークの成果

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 ゴールデンウィークの成果のご報告です。
ねらい:
 特にありません。
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今年のGWも例年と同じで、どこにも出かけず、
「シゴト」などをしていました。
そのご報告をいたします。


1.4段キャビネ2本の整理
会社の資料を自宅で保管していた4段キャビネが2本あったのです。
10年近く経ちほとんど使わないことが判明しましたので、
内容を一つ一つ確認して、紙の束40個を作りました。


これは町内会の資源ごみ収集に出しました。
残した資料は20センチの厚さほどはありました。


2.4段キャビネの活用
空いたキャビネに茶色の色を塗り
(家族が「オフィス色のキャビネは屋内にそぐわない」と言いましたので)、
娘一家が住んでいる1階の広い廊下に置きました。
(「そんなものいらない」と抵抗するので1人で運びました)
 

まあ良い感じでしょう?(自己満足!)
もう1本も別の場所に置きました。
整理整頓が大いに進みました。


ついでに我が家の玄関の扉が剥げかけてきましたので、
塗り直しました。
最初塗ったらなぜか赤い色でしたので、
再度別のペンキで塗りました。
次は、ブロック塀にひびが入ってきましたので、
コンクリートボンドをすき間に詰めました。
これが使用前です。
これが使用後です。
みっともないので補修予定です。


次はこの休み中の唯一の楽しみだったことです。
小3孫娘の友だち2人が2泊の「お泊り」に来ていたのですが、
(これには全く関与させてもらえませんでした)
その最終日にほかの美女2人も加わって、
サクランボ採りをしました。
(写真は、顔が分からないのにしました)




この桜の木はお向いの家のものです。
桜の樹は成長が早くその樹はどんどん大きくなり、
サクランボの数も千個は軽く超えていたでしょう。


5人のうち、一人は大好物、一人はまったく食べない、3人は普通
ということでした。
大好物の子が喜んで食べてくれるのは、
イベント主催者としてはとても嬉しいことです。


因みに、
このお向いのお宅のご主人は、もうお亡くなりになりましたが、
大手ゼネコンの役員もされた方でした。


30数年前の夜、2階の部屋に寝ていた中学生の娘が
賊に襲われかけました。
その時、
家内の「泥棒!泥棒!」という声を聞きつけて、
木刀を持ってその賊を追いかけてくださったのです。
(私は出張で不在でした)


我が家とそのお宅とは4ー5メートルの道路を隔てています。
60歳くらいでおられたと思うのですが、
その行動の素早さは神業的ですね。
それ以来私も、ベッドに下に木刀を置いています。


私は毎朝、そのお宅の前の道路もきれいに掃いています。
そのご縁で、毎年サクランボ採りを認めていただいています。


活動報告はこれで終りですが、おまけがあります。
私のジョギングコースの西大井公園にあるソメイヨシノの樹の花が
5月5日にまだ残っていたのです。
ラジオ体操仲間と「スゴイ!」と見ていました。
写真に日付が入っていないので証明になりませんが、
奇跡ではないでしょうか?
同じ日に
その近くにある八重桜の普賢象がこの1輪しか残っていないのですよ。


以上長くなりましたが、ご報告を終わります。

日産自動車西川社長の責任

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 日産自動車西川社長の発言について考えてみます。
ねらい:
 西川社長には日本代表として頑張ってほしいのですが、ね。
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5月17日日経新聞夕刊に以下の記事が載りました。


ゴーン元会長の報酬記載めぐり、西川社長を不起訴
(東京地検)
日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(65)の
報酬過少記載事件をめぐり、
同社の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)が
金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の
疑いで告発され、
東京地検特捜部が不起訴処分にしていたことが、
17日関係者への取材で分かった。
(中略)
特捜部は、元代表取締役のグレッグ・ケリー被告(62)と
法人としての日産についても同法違反罪で起訴した。


関係者によると、西川社長がケリー被告と
「雇用合意書」と題した文書に署名していたことが発覚した。
退任後のゴーン元会長に、
競合企業で働かない契約やコンサルタント料などの名目で
報酬が支払うことが示されていた。


西川社長は特捜部の任意の事情聴取に
「正確な意味合いを理解しないまま署名した」と説明したという。
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私が問題だと思うのは、この最後の部分
「正確な意味合いを理解しないまま署名した」です。
実際にそういうことがあるかもしれませんが、
責任ある立場にある者はそういうふうに言ってはいけません。


西川社長は
ルノーに対抗する日産側の立役者
として期待されているのですが、
このようなことを言うようでは
信頼できないのではないでしょうか。

心愛ちゃん殺しの母親が懲役2年??

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 千葉の幼児虐待死事件の母親の罪
  について考えてみましょう。
ねらい:
 とにかくこういう事件はなくなってほしいです。
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5月16日、千葉地裁で検察は、
心愛ちゃん殺しの母親なぎさについて
傷害ほう助罪で懲役2年を求刑しました。


心愛ちゃんは、
傷害致死罪で起訴されている
父親勇一郎の虐待を止めてくれなかった
お母さんをどう思っているのでしょうか。


首を絞めて殺したとか
毒を盛って殺したとかでではないので、
客観的・法律的な解釈をすれば、殺人ではなく、
父親は傷害致死で母親は傷害ほう助
にしかならないのでしょうが、
市民感覚からすると、納得できません。


母親は少なくとも傷害致死の共犯です。
懲役2年ですむなどとんでもありません。


しかしそもそも、本件は障害致死ではありません。
この虐待を続けていれば死に至るということは
十分認識できていたはずですから、れっきとした殺人です。
その認識は母親にもあるべきですから
母親は殺人の共犯です。


心愛ちゃんが「お母さんは許してあげて」と言うなら
情状酌量してもいいですけれどね。


ネットでの巷の声を聞くと、
ほとんどが「2年は短い」と言っています。
しかしなぎさにとっては、
刑務所の中よりも世間の目の方が「針の筵」で厳しい、
そのときに心愛ちゃんの気持ちも分かるのではないか、
と言うような意見もありました。
そうかもしれません。


「勇一郎は死刑にしろ」という意見もありますが、
死刑で簡単に死んでもらうわけにはいきません。
心愛ちゃんが受けたと同じような罰を与えて
(長期間食事を与えない、寒い所に放置する、など)、
自分がしたことがどれだけのものだったのか思い知らせる方が
いいのではないでしょうか。

2019年5月23日木曜日

上脳・下脳ーー脳と人間の新しいとらえかた

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 脳の働きは、右脳・左脳の機能で見るのではなく、
 上脳・下脳の機能で見ることが主流となっていることを知っていただきます。
ねらい:
 右脳・左脳の見方は俗説だったというのです。参りますね。
 しかし全面否定はしないで、両案で見ていきましょう。 
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この書籍は、スティーヴン・コスリンというハーヴァード大学や
スタンフォード大学で教授を務められた
認知神経科学者が書かれた権威あるものです。


この書の中で、右脳・左脳論についてこう述べられています。
右脳・左脳の機能分担論は、
手術をして右脳・左脳を分離した人間の場合の結論である。
健常者の脳はそのように単純に機能が分かれているのではなく、
言語の処理でも、創造的機能でも両脳は連携して
システムとして機能している。


しかし、私はこう理解しました。
現実に、論理に強い人間と芸術や直感に強い人間がいる
ことは事実です。
その人たちは、左脳の働きが比較的強い人であったり
右脳の働きが比較的強い人であったりだということです。
ですから、「左脳型人間」「右脳型人間」という言い方は、
実際的にも、科学的にも誤りではないのです。


それでは肝心の
「上脳(うえのう)・下脳(したのう)とはどういうことか」です。
上脳・下脳とは、
大ざっぱに言うと脳の上半分・下半分と理解してください。
詳細は複雑なので、ご関心ある方は本書をご参照ください。
上脳・下脳の主な働きはこうです。


       上脳と下脳の主な働き


上脳

「どこ」(位置関係)を認識する

計画を実行する

下脳

「何」を認識する

状況を把握して

計画にフィードバックする

本書では、上脳の働きが強いかそうでないか、
下脳の働きが強いかそうでないか、で4通りに分けて
それを認知モードと称して以下のように解説しています。
丁寧な解説ですので、全文ご紹介いたします。


なお、本書には個人がどのモードであるかの判定チェックリストが
収録されています。
私はその判定結果で、
上脳の処理を「任意に」使う傾向がややある、
下脳の処理をを使わない傾向がある、でした。
ほぼ当っていますね。
ご関心ある方は、本書をご参照ください。
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四つの認知モードの概要はこうです。
フィニアス・ゲイジの話はたいてい、前頭葉の各部がどんな機能を果たし、それが性格にどう影響しているかを説明するために、今では脳についての教科書にはよく載っている。

上野注:フィニアス・ゲイジは、事故で鉄の棒が左目から頭がい骨上部に突き抜けましたが、奇跡的に一命をとりとめた青年です。

ところが、彼の損傷の結果は、上脳システムと下脳システムがもはや適切に相互作用しなくなったために生じたという事実を記している教科書はめったにない。 

一方、私たちは、その事実に的を絞ってきた。
だが、それにとどまらず、フィニアス・ゲイジの負傷の結果を、「認知モード理論」のレンズを通して、新たな形で説明しよう。


タンピング・アイアンに脳の一部を切り裂かれたために、ゲイジの優位な認知モードが変わり、まわりの世界や他人との接し方にも変化が現れた。

上脳システムと下脳システムがどれはどうまく相互作用するかは、脳の損傷の後にだけ変わるわけではない。
誰もが脳の(上脳と下脳の)両方のシステムを使う(そうしなければ、日常生活で機能できない)とはいえ、正常範囲内で、それぞれのシステムに頼る度合いは、人によって異なる。


二つのシステムに対する依存度は人によりけりで、両システムの相互作用の仕方も、それによって変わってくる。


そして、上脳システムと下脳システムの相互作用の違いから、認知モードの違いが生まれる。


私たちの理論は、上脳と下脳の大きさが人ごとに違うと仮定しているわけではない。
さらに、ある人が一方のシステムに頼ることが多いからといって、その人がそのシステムを効果的に使っていることにもならない。
たとえば、誰かがしばしば上脳に頼り、多くの計画を立てても、その計画は、あまり優れたものではないかもしれない。


上脳システムをどれだけ効果的に使うかは、おそらく知能と関係しており、知能は認知モードとは別個のものだ。


上脳と下脳の大きさは、現に人によって違いうるし、上脳システムや下脳システムをどれほど効果的に使うかも、実際、人によって違いうるが、「認知モード理論」は、そうした違いについてのものではない。

認知モードは、その人が上脳システムと下脳システムに頼る度合いに由来する。

すでに述べたように、私たちはみな、上脳システムと下脳システムの両方にたえず頼っているが、状況に応じるのに必要最低限の処理しか行なわないことが多い。
それ以外のときには、両システムを任意に活用する。


上野注:「任意」は「意識的に」というような意味で使われています。


たとえて言えば、私たちはどこかへ歩いていかなければならないこともあるだろう(脳は状況に最低限の処理で対応する)が、どうしても踊らなければならないことはない(踊るというのは、脳を任意に使っている)。

ここで注目するのは、任意の使用、すなわち、人が状況のせいでしかたなく脳システムを使う度合いではなく、一方あるいは両方の脳システムに頼るような、世の中や他人との接し方を身につけたために、脳システムを使う度合いだ。


これからは、上脳システムあるいは下脳システムを活用するとか、それに頼るとか言うときには、後者の意味合いであり、ほかの人ならそのシステムをそういうふうには使わないかもしれないときに、任意に使うということだ。


この、二番目の意味でシステムが活用される度合いは、高度の活用から最低限の活用まで、一種の連続体を成すが、実際上は、その連続体を「よく使う」と「あまり使わない」という二つのカテゴリーに分割できる。


次の章で論じるように、おそらくこの違いは(ほかの認知的特性や情動的特性、行動的特性のほとんどと同じで)、遺伝的特性と個人経験の相互作用から生じる


二つの脳システムにそれぞれ二つの可能性があるので、四つの異なる認知モード(人と接したり、まわりの世界で起こる状況に反応したりする四つのやり方)を、以下のように識別することができる。


「主体者モード」とは、上脳システムと下脳システムをともにたっぷり活用している状態のことをいう。


私たちの理論では、人はこのモードで考えるとき、(上脳システムを使って)計画を実行すると同時に、(下脳システムを使って)その結果を認識し、その後、フィードバックに基づいて計画を調整する。


証拠を見ると、 フィニアス・ゲイジは負傷する前、仕事中はしばしばこのモードに頼っていた。
そうでなければ、あれほど短期間にあれほど出世することはできなかっただろう。だが、事故の後は、もうこのモードで機能することはできなくなった。


習慣的に主体者モードで機能する人は、リーダーにとても向いている。
会社の社長になったり、学校の校長を務めたり、教会の放課後プログラムの改訂を引き受けたり、という具合だ。


私たちの理論では、習慣的にこのモードで機能する人は、自ら計画し、行動し、自分の行為の結果を目にできる立場にあるときが最も快適だ。
あなたも、習慣的に主体者モードで機能する人を知っているだろう。


それは、地元の自治会組織の長かもしれない。
その人はたえず先を見通し、計画を立て、それを実行している。
たとえば、うまい手を考えてさまざまな会社や商店に毎年の資金集めのオークションに商品を寄付させたりする。
だが、やみくもに突き進むわけではない。
たとえば、この資金集めの計画が頓挫したら、どこが悪かったかを誰よりも先に反省し、次回はどうすればうまくいくかを考える。


「知覚者モード」とは、下脳システムはたっぷり活用しているが、上脳システムはあまり活用していない状態のことをいう。


下脳システムをたっぷり活用する人は、自分が知覚しているものを深く理解しようとする。
自分が経験していることを解釈し、それをそのときの状況に当てはめ、その意味合いをつかもうとする。


上脳を使い、下脳が認識するものを理解するための筋の通った物語を生み出そうとするかもしれないが、上脳システムを使って詳細な計画や複雑な計画に着手することはない。
上脳システムは、おもに下脳システムの役に立てるために使われる。


事故後のゲイジは、下脳システムからの入力を上脳システムがもっとうまく分類できていれば、あれほど苦労せずに済んだだろう。


多くの司書や博物学者、牧師らが習慣的に知覚者モードに頼っているようだ。「認知モード理論」が正しければ、このモードに頼る人は、集団の中できわめて重要な役割を果たすことが多い。さまざまな出来事の意味を理解し、大局的な見方を提示する。


ビジネスの世界では、そういう人はチームに不可欠なメンバーである場合が多く、俯酸的な見方や知恵を提供するが、いつもその功績を認められるとはかぎらない。


先ほどの自治会の例を使えば、このモードで機能している人は、会合の間、じっと黙っているかもしれないが、熱心に耳を傾けており、経過をしっかり追っている。
十分な根拠が得られるまで、意見は述べないが、引っ込み思案なわけではないので、ここぞというところでは遠慮はしない。
そして、耳にしていることを深く理解しているので、その言棄はしばしば傾聴に値する。
たとえば、資金集めの計画についてその人が話すと、誰もが耳を傾ける。その人が欠点を見つけたと思う(たとえば、マーケティングのメッセージのせいで離反する家族も出てきかねないと思う)のならば、おそらくそれなりの根拠があってのことだろう。

 

「刺激者モード」とは、上脳システムはたっぷり活用しているが、下脳はあまり活用していない状態のことをいう。


刺激者モードで世の中と接している人は、(上脳システムを使って)計画を立て、実行することが多いが、そうした計画に沿って行動することの結果を、(下脳システムを使って)たえず正確に認識することができない。


彼らは創造的。独創的になり、周囲の人が全員、問題や状況に決まりきった取
り組み方をしているときにさえ、型にはまらない考え方ができる。
だが、物事の限度がわからなくなることもあり、他人に迷惑をかけたり、自分の行動を適切に調整できなかったりする。


ゲイジの問題は、自分の行為の結果を認識できないことというよりはむしろ、その場で展開している状況に自分の計画が流されるのを許しすぎてしまうことだった。
怪我のせいで、彼の上脳システムと下脳システムの、通常の相互作用が損なわれてしまったからだ。


一般に、人は刺激者モードで考えているときには、チームのメンバーとしてきわめて重要な役割を果たせるはずだ。
だが、最大の成功を収めるには、単独でリーダーになるのではなく、物事が展開していくなかで、計画を調整するのを助けてもらえる人と協働するほうがいい。


習慣的にこのモードで機能する人を、あなたも知っているだろう。
そういう人は、自治会の委員会にいるかもしれない。
アイデアが豊富にあって、次から次へとそれを口に出す。
端(はな)から相手にするのをやめたくなるかもしれないが、なかには良いアイデアもある。ただ、本人はいちいち整理したりしない。
そういう人がプロジエクトを任されると、失敗する可能性も成功する可能性も同じぐらいある。
必ずしも計画の基本的アイデアが悪いからではなく、物事が展開していくなかで、刻々と調整を繰り返すことができないからだ。
 

「順応者モード」とは、上脳システムも下脳システムもあまり活用していない状態のことをいう。


このモードで考えている人は、夢中になって計画の実行に取りかかることもなければ、自分の経験するものの分類や解釈に専心することもない。
そのかわり、身の回りの事象や差し迫った要件に熱中できる。

「認知モード理論」が正しければ、「行動志向」で、反応性が高いことが多い。

さらに、習慣的にこのモードで機能する人は、しばしば「流れに身を任せ」、自由気ままで、いっしょにいて楽しい人と見なされる(ゲイジは、このモードを採用できて、他人に予定を決めてもらえていればよかったのだが)。


このモードで考えている人は、チームにとって貴重なメンバーとなる。
なぜなら、簡単に計画に順応できるからだ。
ビジネスでは、普段から順応者モードで機能する人は、組織を支え、必須の業務を遂行する。


習慣的に順応者モードで考える人は、自治会の会合で戦略の立案を牛耳ったりはせず、計画段階ではあまり貢献できないかもしれない。
だが、いったん計画がまとまると、割り当てられた課題をしっかり受け止め、 一生懸命実行する。
資金集めのオークションヘの協力を求めて、会社や商店を一軒一軒訪問するように頼まれれば、たいてい喜んでやる。


だが、計画があまりうまくいかなければ(協力してくれる会社や商店がなかなか見つからなければ)、どうやって問題を解決するべきか、あまり熱心に考えたりしない。
すでに自分の役割は果たしたからだ。
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最後までお読みになられた方は、是非本書でご研究ください。


付言:
実は私が本書から得られた知見は
本題とは少し離れたこういう点でした。
それは、「耳が遠くなっている」「よく聞こえない」というのは、
耳の機能劣化ではないのではないか、という点です。


 側頭葉が、耳からの聴覚的入力の第1次処理をする。
 ノイズを取り除き、側頭葉の別の部分に送る。
 そこでは、音声の長期記憶が収まっている。
 そこで関連した記憶に到達する。
 かたや耳からの入力は前頭葉の下部にも送られる。
 ここでは関連のある情動的な記憶の処理で重要な役割を果たす


相手の声が聞こえる、あるいはテレビの音が聞こえるには
脳の複数の機能が連携しているのです。


相手が何を言っているか「聞こえる」のは、
耳の入力機能だけではなく、脳の処理機能が重要だ、
ということなのです。


なるほど、そう言われてみると納得できる点があります。
相手の声は音としては聞こえているのです。
しかし何を言っているか「識別できない」のです。
だから補聴器ではダメなのでしょう。




2019年5月14日火曜日

コンビニの軽減税率対応方法はどうなったでしょうか!

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 コンビニの軽減税率対応方法がどうなったかを
  知っていただきます。
ねらい:
 現実を知らない人間の考えることはロクなことがない、
  ことを再認識していただきます。
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私は、2018年10月5日の当ブログ
コンビニの食品に条件付きで軽減税率??」で、
当時の財務省の指針
「店内の休憩スペースに“飲食禁止”と表示するなら、
コンビニ等の軽減税率適用を認める」
に対して以下のようにコメントしました。


 せっかく無理して設置しているイートインスペースに
 「飲食禁止」などの表示をするわけがない、
 レジで店内飲食かどうかを確認すればよいだけだ。


5月11日の日経新聞で、
スーパー・コンビニの店内飲食への対応方針が
報道されました。


それはこういうことです。


店内飲食について自己申告を促すポスターを掲示し、
レジの会計時に客から自己申告をしてもらう。
いちいち個別にどちらかを確認することはしない。


日本チェーンストア協会などスーパー関係4団体と
多くのコンビニ各社が加盟する日本フランチャイズチェーン協会が
この方式を推奨することにしたのです。


ほぼ私の想定したとおりになりました。
当然の帰結だと思われます。
いちいち確認しないという点で私の案より進んでいます。


実態が分かっていれば、
然るべき結論は想定できるという事例でした。