目的:
ねらい:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本テーマは、学士會会報2021⁻Ⅰ号掲載の
ASEAN(東南アジア諸国連合)の歴史
1967年 |
創設 |
1992年 |
ASEAN自由貿易地域(AFTA)立ち上げ |
2010年 |
先発6か国で大半の域内関税撤廃 |
2015年 |
ASEAN経済共同体(AEC)発足 EUのASEAN版である |
2018年 |
後発4か国も域内関税撤廃 |
2.ASEAN諸国の状況
ASEAN諸国の概要 |
||||||||
国 |
面積 (千平方キロ) |
人口 (百万人) |
一人当たりGDP(千ドル) |
当レポート記載 |
||||
格付け |
GDP規模 (順位) |
強い産業 |
天然資源 |
2020年 経済成長率 |
||||
シンガポール |
0.7 |
6 |
91 |
高所得国 |
6 |
サービス産業 |
|
-6~8 |
プルネイ |
6 |
0.4 |
77 |
高所得国 |
|
原油生産 |
〇 |
0 |
フィリピン |
343 |
103 |
31 |
中所得国 |
3 |
|
〇 |
-6~8 |
マレーシア |
330 |
31 |
29 |
中所得国 |
5 |
製造業 |
〇 |
-6~8 |
タイ |
513 |
65 |
18 |
中所得国 |
2 |
製造業 |
〇 |
-6~8 |
インドネシア |
1905 |
256 |
12 |
中所得国 |
1 |
|
〇 |
-1.5 |
ベトナム V |
332 |
93 |
7 |
後発国 |
4 |
製造業 |
|
+ |
ラオス L |
237 |
6 |
7 |
後発国 |
|
水力発電 |
|
0 |
ミャンマー M |
677 |
51 |
6 |
後発国 |
|
|
|
+ |
カンボジア C |
181 |
16 |
4 |
後発国 |
|
|
|
? |
参考:日本 |
378 |
127 |
37 |
先進国 |
|
|
|
|
注1:面積・人口・一人当たりGDPはWikipediaのデータを利用。ただしフィリピンの一人当たりGDPの8は誤りと思われるので世界銀行データを使用。
注2:ベトナムはコロナの感染抑え込みに成功している。
1. 東南アジアへの最大の経済的影響力を持つ国 1)中国79% (内「中国の影響力の拡大を懸念する」が72%) 2)米国 8% 3)日本 4% |
2. 東南アジアへの最大の政治的影響力を持つ国 1)中国52% (内「中国の影響力の拡大を懸念する」が85%) 2)米国27% 3)日本 2% |
3.中国の大国としての台頭が東南アジアに持つ意味 1)中国は修正主義国家として東南アジアを 自らの勢力圏下に置く意図を持っている 38% 2)中国は徐々に米国の地域的な指導国としての役割に とって替わりつつある 35% |
4.あなたの国は「一帯一路」融資の借り入れ国としてより公平な取引につながることを期待するか 1)信頼しない 64% 2)信頼する 36% |
5.(米豪日印が提唱している「自由で開かれたインド太平洋」構想に関し)あなたはインド太平洋の概念についてどう見るか(複数選択) 1)この概念は不明確でさらなる詳細な説明を要する 54% 2)地域の新たな秩序にとって実現可能な選択肢 28% 3)中国の封じ込めを目指すもの 23% 4)地域の秩序におけるASEANの意義や 立ち位置を弱体化させるもの 23% |
6.米中に次ぐ第3のパートナーとなりうる国・地域はどこか 1)日本 38% 2)EU 32% 日本は「世界の安定や繁栄に貢献する点で信頼できる」 が61%と、他国・地域を大きく引き離している。 |
筆者の総括: ASEANの識者は、将来的に地域における中国の影響力が米国よりも大きくなるとみているが、日本への信頼感は厚く,EUとともにそのリーダーシップを求めている。 |
1 件のコメント:
大学空手部の大先輩からのメールです。
たくさんのメルマガ、楽しませてもらいました、が、
毎回ながら、貴兄の驚異的energeticな取材&取り纏めには全く敬服脱帽です。
特に、ASEANに関するもろもろの内容は初めて全体的な様子がわかりました。
また、「史実を世界に発信する会」の幅広いスタディには感心しました、
が、まだ ”敵を知り己を知れば百戦危うからず”の諺からすると、
開戦の頃、資源大国のアメリカを十分理解していたかどうかと、
キリスト教国民族が一旦 ”国のため”として結束した場合を想定していたかどうか、
に疑問が残ります。
でも大戦の結果、東南アジアの各国が民族独立をなしえたことは
ある種、方向が正しかった、と言えるでしょう。
今回、かなり幅広く取り上げられ、素晴らしかったです。
コメントを投稿